有価証券報告書-第126期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
Ⅰ 会社の経営の基本方針
当社グループの経営理念は、社名の「リンテック」すなわち"リンケージ(結合)"と"テクノロジー"、および社是「至誠と創造」に裏付けされる人の和、技術開発力を基軸とし、国内・海外の業界において、だれからも信頼される力強い躍動感あふれる会社として社会に貢献し、株主各位・顧客・社員家族の期待にこたえる斬新な経営を推進するというものであります。
当社グループは、粘着応用技術、表面改質技術、システム化技術、ならびに特殊紙・剥離材製造技術という四つの固有技術を基盤とし、さらにそれらを高次元で融合させることによって、より差別化された独自性の高い製品創りを進めてまいります。また、高い倫理観のもと、CSRの精神を徹底し、社会から信頼される会社たるべく邁進してまいります。
Ⅱ 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題
2020年3月期を最終年度とした中期経営計画「LIP-2019」は「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」という基本方針のもと、4つの重点テーマを掲げ、意欲的に諸施策に取り組んでまいりました。
<重点テーマ>1.地域戦略の強化
2.新たな価値の創造
3.企業体質の強靭化
4.持続可能な社会の実現に向けた取り組み
しかしながら、「LIP-2019」の2年目以降、米中貿易摩擦の影響による中国経済の鈍化やIT需要の減速など、世界経済の先行き不透明感が強まり、加えて、国内において天候不順や自然災害の影響を受けたことなどにより、連結業績については当初掲げた最終年度の目標を大きく下回る結果となりました。
本来であれば、2020年4月から新たな中期経営計画をスタートさせる予定でありましたが、2021年4月から「収益認識に関する会計基準」が強制適用となり、売上高や利益率への大きな影響が想定されることから、2021年3月期は単年度計画とし、次期中期経営計画は2021年4月にスタートすることといたしました。
今後10年先を見据えた長期ビジョンを掲げるとともに、3年ごとの中期経営計画はそれを着実に実現するためのマイルストーンと位置づけてまいります。
また、引き続き当社グループが中・長期的に成長を遂げていくため、CSRを経営の根幹に置き、2015年に国連で採択されたSDGs*1の17の目標を具現化させていくとともに、ESG*2に対する取り組みも一層強化してまいります。
*1 SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。
社会課題などを解決するための17の目標と169のターゲットで構成。
*2 ESG :Environment (環境)、Social (社会)、Governance (企業統治)
企業が持続的に成長できるか否かを判断する指標として用いられる3要素の総称。
[印刷材・産業工材関連]
(印刷・情報材事業部門)
昨今の脱プラスチックの動きや、それに伴うプラスチックラベル全廃などの動きは、特にフィルムベースのラベル素材分野で強みを有する当社グループにとっては脅威といえ、こうした環境配慮ニーズにより幅広く、迅速に対応していくことが大きな課題であると考えています。当事業部門では現在、洋紙事業部門と連携して特殊機能紙ベースの代替品の開発を積極的に進めているほか、再生PETフィルムやバイオマス素材などを用いたアイテムのラインアップ強化を図っています。また紙ベースのラベル素材についても、FSC森林認証紙への切り替えなどを順次拡大させていく方針です。
(産業工材事業部門)
当事業部門では収益性向上のため、主力製品であるウインドーフィルムについて、米国子会社のMADICO,INC.と連携しつつ、世界シェアのさらなる拡大に向けた戦略展開を図っていきます。特に東南アジア市場における自動車用ウインドーフィルムの認知度向上と普及促進に取り組んでいきます。また、中・長期的な視点からは米国子会社であるVDI,LLCとの連携強化がウインドーフィルム事業にとどまらず、幅広い分野への事業拡大に向けた課題となっています。同社が有するフィルムへの金属蒸着といった川上分野の独自技術との相乗効果によって、より付加価値の高い新製品開発を目指していきます。
[電子・光学関連]
(アドバンストマテリアルズ事業部門)
当社グループは、半導体関連事業においてフリップチップ裏面保護テープをはじめとする高シェア製品を各種有していますが、5年後、10年後も現在の高収益体質を維持していくためには、新たなオンリーワン・ナンバーワン製品の開発は不可欠になります。また将来を見据えて、例えばエネルギー分野、あるいは環境・医療関連など、現在の半導体関連や電子部品関連事業の延長線上にない全く新しい分野への進出も模索しています。さらに、欧米において自動車の基幹部品メーカーなどに求められる品質管理規格の取得に向けた取り組みも推進していく予定です。
(オプティカル材事業部門)
光学ディスプレイ関連市場の変化が加速する中、当社グループは協業する偏光フィルムメーカーと連携しつつ、引き続き日本・韓国・台湾の各生産拠点でさらなる効率化に向けた生産体制の構築を目指していきます。また、これまで開発を続けてきた新規製品の早期の事業化も大きな課題となっています。その中で、現在の注力アイテムであるタッチパネルなどの構成部材の貼合に最適な厚手の光学粘着シートとディスプレイ用のガラス飛散防止対策フィルムは、それぞれ中国を中心に車載用途などで採用実績が出てきています。ディスプレイメーカーに加え、今後は部材の抜き加工メーカーへの販促強化も図っていきます。
[洋紙・加工材関連]
(洋紙事業部門)
国内市場が縮小する中、今後も当事業部門が成長を遂げていくためには積極的な新製品開発が不可欠であり、特に昨今の脱プラスチックの動きなどをビジネスチャンスと捉え、紙ストロー用原紙などの環境配慮ニーズに対応した製品の開発・拡販が課題となっています。また、印刷・情報材事業において表面基材として使われているPETフィルムや合成紙の代替素材となる機能紙の開発などにも積極的に取り組んでいます。さらに、アジア地域をはじめとする海外展開の強化も大きな課題の一つであり、当社グループが得意とする特殊機能紙の採用拡大に一層注力していきます。
(加工材事業部門)
新型コロナウイルスの感染拡大などの影響を受けて厳しい事業環境下にある工程紙については、それを打開するための新たな施策を展開していく必要があると考えています。合成皮革用工程紙では、人件費の高騰や環境規制強化、米中貿易摩擦の影響などによって、合成皮革の大きな生産基地であった中国のメーカーがベトナムなどに生産拠点を移す動きがあります。これにしっかりと追随していくため、これまで中国国内向けに展開していた生産子会社の琳得科(蘇州)科技有限公司の製品を今後は積極的に国外へも販売を強化していきます。また炭素繊維複合材料用工程紙についても、レジャー用品向けなども含め、海外市場での拡販強化を図ってく方針です。
当社グループの経営理念は、社名の「リンテック」すなわち"リンケージ(結合)"と"テクノロジー"、および社是「至誠と創造」に裏付けされる人の和、技術開発力を基軸とし、国内・海外の業界において、だれからも信頼される力強い躍動感あふれる会社として社会に貢献し、株主各位・顧客・社員家族の期待にこたえる斬新な経営を推進するというものであります。
当社グループは、粘着応用技術、表面改質技術、システム化技術、ならびに特殊紙・剥離材製造技術という四つの固有技術を基盤とし、さらにそれらを高次元で融合させることによって、より差別化された独自性の高い製品創りを進めてまいります。また、高い倫理観のもと、CSRの精神を徹底し、社会から信頼される会社たるべく邁進してまいります。
Ⅱ 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題
2020年3月期を最終年度とした中期経営計画「LIP-2019」は「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」という基本方針のもと、4つの重点テーマを掲げ、意欲的に諸施策に取り組んでまいりました。
<重点テーマ>1.地域戦略の強化
2.新たな価値の創造
3.企業体質の強靭化
4.持続可能な社会の実現に向けた取り組み
しかしながら、「LIP-2019」の2年目以降、米中貿易摩擦の影響による中国経済の鈍化やIT需要の減速など、世界経済の先行き不透明感が強まり、加えて、国内において天候不順や自然災害の影響を受けたことなどにより、連結業績については当初掲げた最終年度の目標を大きく下回る結果となりました。
本来であれば、2020年4月から新たな中期経営計画をスタートさせる予定でありましたが、2021年4月から「収益認識に関する会計基準」が強制適用となり、売上高や利益率への大きな影響が想定されることから、2021年3月期は単年度計画とし、次期中期経営計画は2021年4月にスタートすることといたしました。
今後10年先を見据えた長期ビジョンを掲げるとともに、3年ごとの中期経営計画はそれを着実に実現するためのマイルストーンと位置づけてまいります。
また、引き続き当社グループが中・長期的に成長を遂げていくため、CSRを経営の根幹に置き、2015年に国連で採択されたSDGs*1の17の目標を具現化させていくとともに、ESG*2に対する取り組みも一層強化してまいります。
*1 SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。
社会課題などを解決するための17の目標と169のターゲットで構成。
*2 ESG :Environment (環境)、Social (社会)、Governance (企業統治)
企業が持続的に成長できるか否かを判断する指標として用いられる3要素の総称。
[印刷材・産業工材関連]
(印刷・情報材事業部門)
昨今の脱プラスチックの動きや、それに伴うプラスチックラベル全廃などの動きは、特にフィルムベースのラベル素材分野で強みを有する当社グループにとっては脅威といえ、こうした環境配慮ニーズにより幅広く、迅速に対応していくことが大きな課題であると考えています。当事業部門では現在、洋紙事業部門と連携して特殊機能紙ベースの代替品の開発を積極的に進めているほか、再生PETフィルムやバイオマス素材などを用いたアイテムのラインアップ強化を図っています。また紙ベースのラベル素材についても、FSC森林認証紙への切り替えなどを順次拡大させていく方針です。
(産業工材事業部門)
当事業部門では収益性向上のため、主力製品であるウインドーフィルムについて、米国子会社のMADICO,INC.と連携しつつ、世界シェアのさらなる拡大に向けた戦略展開を図っていきます。特に東南アジア市場における自動車用ウインドーフィルムの認知度向上と普及促進に取り組んでいきます。また、中・長期的な視点からは米国子会社であるVDI,LLCとの連携強化がウインドーフィルム事業にとどまらず、幅広い分野への事業拡大に向けた課題となっています。同社が有するフィルムへの金属蒸着といった川上分野の独自技術との相乗効果によって、より付加価値の高い新製品開発を目指していきます。
[電子・光学関連]
(アドバンストマテリアルズ事業部門)
当社グループは、半導体関連事業においてフリップチップ裏面保護テープをはじめとする高シェア製品を各種有していますが、5年後、10年後も現在の高収益体質を維持していくためには、新たなオンリーワン・ナンバーワン製品の開発は不可欠になります。また将来を見据えて、例えばエネルギー分野、あるいは環境・医療関連など、現在の半導体関連や電子部品関連事業の延長線上にない全く新しい分野への進出も模索しています。さらに、欧米において自動車の基幹部品メーカーなどに求められる品質管理規格の取得に向けた取り組みも推進していく予定です。
(オプティカル材事業部門)
光学ディスプレイ関連市場の変化が加速する中、当社グループは協業する偏光フィルムメーカーと連携しつつ、引き続き日本・韓国・台湾の各生産拠点でさらなる効率化に向けた生産体制の構築を目指していきます。また、これまで開発を続けてきた新規製品の早期の事業化も大きな課題となっています。その中で、現在の注力アイテムであるタッチパネルなどの構成部材の貼合に最適な厚手の光学粘着シートとディスプレイ用のガラス飛散防止対策フィルムは、それぞれ中国を中心に車載用途などで採用実績が出てきています。ディスプレイメーカーに加え、今後は部材の抜き加工メーカーへの販促強化も図っていきます。
[洋紙・加工材関連]
(洋紙事業部門)
国内市場が縮小する中、今後も当事業部門が成長を遂げていくためには積極的な新製品開発が不可欠であり、特に昨今の脱プラスチックの動きなどをビジネスチャンスと捉え、紙ストロー用原紙などの環境配慮ニーズに対応した製品の開発・拡販が課題となっています。また、印刷・情報材事業において表面基材として使われているPETフィルムや合成紙の代替素材となる機能紙の開発などにも積極的に取り組んでいます。さらに、アジア地域をはじめとする海外展開の強化も大きな課題の一つであり、当社グループが得意とする特殊機能紙の採用拡大に一層注力していきます。
(加工材事業部門)
新型コロナウイルスの感染拡大などの影響を受けて厳しい事業環境下にある工程紙については、それを打開するための新たな施策を展開していく必要があると考えています。合成皮革用工程紙では、人件費の高騰や環境規制強化、米中貿易摩擦の影響などによって、合成皮革の大きな生産基地であった中国のメーカーがベトナムなどに生産拠点を移す動きがあります。これにしっかりと追随していくため、これまで中国国内向けに展開していた生産子会社の琳得科(蘇州)科技有限公司の製品を今後は積極的に国外へも販売を強化していきます。また炭素繊維複合材料用工程紙についても、レジャー用品向けなども含め、海外市場での拡販強化を図ってく方針です。