有価証券報告書-第127期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/21 14:13
【資料】
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【項目】
144項目
Ⅰ 会社の経営の基本方針
当社グループの経営理念は、社名の「リンテック」すなわち"リンケージ(結合)"と"テクノロジー"、および社是「至誠と創造」に裏付けされる人の和、技術開発力を基軸とし、国内・海外の業界において、誰からも信頼される力強い躍動感あふれる会社として社会に貢献し、株主各位・顧客・社員家族の期待に応える斬新な経営を推進するというものであります。
当社グループは、粘着応用技術、表面改質技術、システム化技術、並びに特殊紙・剥離材製造技術という四つの固有技術を基盤とし、さらにそれらを高次元で融合させることによって、より差別化された独自性の高い製品創りを進めてまいります。また、高い倫理観の下、CSRの精神を徹底し、社会から信頼される会社たるべく邁進してまいります。
Ⅱ 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題
地球温暖化や世界的な人口の増加、日本における少子高齢化・人口減少、市場縮小による競争激化など、経営および事業環境は一層先行き不確実な時代へと進んでいくことが予想されます。
当社グループが持続的な成長を遂げていくためには、2030年のあるべき姿を明確なビジョンとして掲げ、その実現に向けてグループ全社員が一丸となって邁進することが重要であります。
2030年3月期を最終年度とする長期ビジョン「LINTEC SUSTAINABILITY VISION 2030」(略称:LSV 2030)を掲げるとともに、その実現に向けた3年ごとの中期経営計画をマイルストーンと位置づけ、2021年4月から2024年3月までの3か年を対象とする新中期経営計画「LSV 2030 - Stage 1」を策定いたしました。
これまで培ってきた独自の技術力を生かしつつ、新たな製品や事業領域を創出・拡大していくことに加え、地球環境問題への対応などさまざまな社会的課題の解決に向けた取り組みを着実に実行し、幅広く社会に貢献し続けていくことを長期ビジョンの基本的な考え方とし、サステナブルな視点で各重点テーマに対して積極的に取り組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
≪長期ビジョンの概要≫
Ⅰ.名 称「LINTEC SUSTAINABILITY VISION 2030」(略称:LSV 2030)
Ⅱ.基本方針イノベーションによる企業体質の強靭化と持続的成長に向けた新製品・新事業の創出を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献する
Ⅲ.重点テーマ

1.社会的課題の解決
(1) 環境 … 脱炭素社会・循環型社会の実現への貢献 など
(2) 社会 … 人権の尊重、ステークホルダーへの情報開示とコミュニケーション強化 など
(3) ガバナンス … コーポレートガバナンスの強化、取締役会の実効性のさらなる向上 など
(4) 事業活動を通じたSDGs達成への貢献
2.イノベーションによる企業体質の強靭化
(1) DXによる設計・開発・製造・物流・業務プロセスの変革
(2) ビルド&スクラップによる省エネ、高品質、高効率、省人化を目的とした新規生産設備の導入
(3) 生産プロセス革新によるコスト競争力の強化
(4) 低成長・不採算事業の構造改革とグループ会社の経営健全化
(5) 強固な財務基盤の維持と資本効率の向上
3.持続的成長に向けた新製品・新事業の創出
(1) 技術革新による新製品・新事業の創出
(2) 戦略的投資の拡大と機動的M&A
(3) さらなるグローバルプレーヤーへの飛躍
(4) ローカリゼーションの確立
Ⅳ.2030年3月期 財務指標

売上高営業利益率12%以上
ROE(自己資本当期純利益率)10%以上

≪新中期経営計画の概要≫
Ⅰ.名称/期間「LSV 2030 - Stage 1」/2021年4月~2024年3月
Ⅱ.各事業セグメントの主な取り組み

■印刷材・産業工材関連
米国やアジア地域など海外での生産拠点拡充と営業力強化
MACTACグループとのシナジー発現
国内外でのウインドーフィルムの拡販と高機能製品の拡充・展開
ラベリング技術をコアにした自動化システムの拡販 など
(印刷・情報材事業部門)
当事業部門の中・長期的な戦略としては、「海外展開」と「環境対応」が大きなテーマになります。特に安定的な成長が続く北米市場や大きな成長が期待されるアジア地域での生産・販売体制の強化を目指しており、この4月には米国の粘着製品メーカーを買収し、生産能力の増強を図りました。また昨今、脱プラスチックなど環境配慮のニーズが高まってきていることから、再生PET素材や生分解性およびバイオマス素材の活用を進めるとともに、CO2の排出量削減や、ホットメルト処方の活用などによる製品の無溶剤化といった環境対応をさらに推進していきます。同時に製品設計の見直しや品種統合によるコスト削減にも、引き続き積極的に取り組んでいきます。
(産業工材事業部門)
生産設備の稼働率や販管費などを分析・改善し、不採算製品の見直しに取り組むことによって収益性の改善に努めていきます。主力製品であるウインドーフィルムについては、米国の生産子会社のマネジメントを強化することで、品質向上と新製品開発に注力し、グローバル市場でのさらなる拡販を目指していきます。現在好調に推移しているSI関連についても今後の競争激化が予想されることから、新規装置開発やサプライ品販売の強化、通販以外の新市場開拓を図っていきます。また、自動車関連製品については市場がEV化など転換期にあることから、メーカーの新たなニーズを迅速に捉えて新製品の開発・提案を強化していきたいと考えています。
■電子・光学関連
積極的な投資による半導体・電子部品関連製品のシェア拡大
次世代デバイス製造プロセス用薄膜・高密度・多積層製品の開発
次世代ディスプレイ用粘着剤の開発
OCA(Optical Clear Adhesive)新製品の開発・拡販 など
(アドバンストマテリアルズ事業部門)
「LSV2030-Stage 1」の3年間は、今後の成長に向けた事業基盤構築のための期間と捉えています。旺盛な市場ニーズに対応するために生産体制を拡充しつつ、海外子会社の販売管理システムの強化やDXによる事業運営のスマート化・デジタル化に注力していきます。同時に既存品の改良や生産体制の再構築、環境対応などにも取り組んでいく方針です。また、半導体ウェハに回路を焼き付ける工程で防塵カバーとして使用されるペリクルやマイクロLEDの製造工程で使用するテープ、温度差で発電するゼーベック効果を利用したモジュールなどの新製品開発も積極的に進めます。将来的には独自の半導体製造プロセスを開発・提案するような新事業展開を目指していきます。
(オプティカル材事業部門)
中国企業の台頭により競争が激化するディスプレイ市場において、偏光フィルムの粘着加工を行う当社グループとしては、高い品質が求められるハイエンド向けに活路を見いだしたいと考えています。協業する偏光フィルムメーカーとの連携を一層強化し、次世代ディスプレイ用粘着剤の開発などによって競争力を高めていきます。また、注力製品である車載用OCA(光学透明粘着シート)については、高耐久タイプや無溶剤タイプなどの新製品開発を進めていきます。また、入射した光を最適な方向に効率良く拡散できる光拡散フィルムや水蒸気を透過しないハイバリアフィルムなどの新規用途を模索し、拡販に努めていきます。
■洋紙・加工材関連
脱プラ・フードロス対応新製品の開発・拡販
新製品の開発と市場展開
剥離紙の無溶剤化と脱ポリ化の推進
エナメル調および車両向け合成皮革用工程紙の技術開発・拡販 など
(洋紙事業部門)
持続可能な社会の実現に貢献できる素材として改めて「紙」をアピールし、脱プラ・フードロスに対応した製品の開発・拡販に重点的に取り組んでいきます。大手コンビニチェーンの弁当容器に採用された厚物の耐油耐水紙の拡販を強化していくほか、フィルムやビニールの代替となる高透明紙、食品包装用のヒートシール紙、フードロス対策として野菜や果物から発生するエチレンガスを吸収して鮮度を保つ鮮度保持紙の上市を目指していきます。また、既存製品についても抗菌・抗ウイルス性といった新機能の付与や、これまで紙が使われてこなかった分野の開拓、設計・生産の見直しによるさらなるコストダウンを図ることで競争力を高めていきます。
(加工材事業部門)
当事業部門で長期的に取り組むテーマとしては、まず環境対応が挙げられます。剥離紙の製造時に有機溶剤を使わない処方への切り替えをさらに推進するとともに、プラスチックの使用量削減のため、目止め剤としてポリエチレン樹脂を使わない剥離紙の採用拡大や、ポリオレフィン系樹脂を使用しない工程紙の開発にも努めていきます。また、注力製品の一つである合成皮革用工程紙については、好調に推移する自動車市場以外でも市場開拓を進め、靴や家具、ブランドバッグなど幅広い用途で拡販を目指していきます。加えて、製膜用工程紙・工程フィルムや撥水・防塵といった機能を付与できる工程紙などの新製品開発も積極的に行っていきます。
Ⅲ.2024年3月期(最終年度)経営目標

売上高2,550億円
営業利益210億円
親会社株主に帰属する当期純利益140億円
売上高営業利益率8%以上
ROE(自己資本当期純利益率)7%以上

◆当社のESGおよびSDGsに関する取り組みについて◆
当社は長期ビジョン「LSV 2030」で掲げた重点テーマ「社会的課題の解決」において、ESG(環境・社会・ガバナンス)およびSDGsに関する取り組み課題として、次の項目を設定しております。
当社グループ全社員による取り組みを一層加速し、国際社会の課題解決に貢献することのできる企業グループを目指していきます。
また、マテリアリティ(重点課題)については毎年見直しを行っており、「CSRレポート」および「統合報告書」並びに当社ウェブサイトにて開示しております。
当社はこれからも社是「至誠と創造」の下、各項目に対して着実に取り組んでまいります。

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