有価証券報告書-第19期(2023/04/01-2024/03/31)
②戦略
気候変動によって生じるリスクと機会の影響を把握するために、シナリオ分析を実施しました。
■シナリオ分析方法
気候変動による当社グループ事業への影響を明らかにするために、以下の2つのシナリオを用いて2030年におけるシナリオ分析を実施しました。今回は、積極的な脱炭素政策により気温上昇が抑えられる1.5℃シナリオと、限定的な脱炭素政策により気候上昇が進む4℃シナリオを採用しました。
・災害等の気候変動による物理的な影響の分析:IPCC(気候変動に関する政府間パネル)RCPシナリオ
・炭素税等の脱炭素経済への移行に伴う影響の分析:IEA(国際エネルギー機関)シナリオ
※1.5℃シナリオの情報がない場合は、2℃シナリオに分類される参考シナリオを使用
■シナリオ分析結果
1.5℃シナリオ
1.5℃シナリオでは、炭素税の導入や化石燃料の使用に関する規制導入等、脱炭素社会への移行に伴う影響が予想されます。当社事業へのリスクとしては、炭素価格(炭素税・排出量取引制度)の導入による操業コストの増加、プラスチック規制に対するトイホビー事業における対応コストの増加、原材料価格の高騰による調達コストの増加等が挙げられました。一方で、機会としては、省エネ技術の向上による生産性の向上や、環境を配慮したコンテンツの提供による新規顧客獲得等が挙げられました。
これらの課題に対応するため、例として太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入や、アミューズメント施設やライブ・イベント会場における電力使用量の削減、その他物流部門におけるエコドライブ活動、低公害車導入等に取り組んでいます。プラスチック規制や原材料価格の高騰への対応としては、リサイクル材の使用だけでなく、代替素材の導入、省資源製品(カプセルレスのガシャポン、エコアミューズメント製品、エコメダル認定製品)の開発等、製品設計の工夫によってプラスチック材の使用量を削減する取組みを実施しています。なお各社施策の詳細はバンダイナムコホールディングス公式サイトサステナビリティサイトをご参照ください。
バンダイナムコホールディングス公式サイトサステナビリティサイト(気候変動)
https://www.bandainamco.co.jp/sustainability/climate/index.html
4℃シナリオ
4℃シナリオでは、異常気象の激甚化等の気候変動による物理的な影響が発生することが予想されます。リスクとしては、当社事業所やサプライチェーンでの被災による事業活動の停止が挙げられました。また、猛暑や雨天増加等の気象パターンの変化によって、屋外イベント/サービスの売上減少も想定されました。一方で、機会としては、気象パターンの変化により、自宅や屋内で過ごす時間が増えることで、家庭用ゲームや玩具の売上や、屋内イベント/サービスの売上が増加することが想定されました。
リスク軽減としては、災害対応のためにBCP基本方針の策定や訓練を実施しています。さらに、バーチャルイベントの開催によって、猛暑や雨天に左右されないサービスの開発を進めています。また、この取組みは機会獲得にも貢献すると考えられ、今後はお客様が天候等に左右されずエンターテインメントコンテンツを利用できるように、多様なサービスを開発していきます。
[移行リスク・機会]
[物理リスク・機会]
気候変動によって生じるリスクと機会の影響を把握するために、シナリオ分析を実施しました。
■シナリオ分析方法
気候変動による当社グループ事業への影響を明らかにするために、以下の2つのシナリオを用いて2030年におけるシナリオ分析を実施しました。今回は、積極的な脱炭素政策により気温上昇が抑えられる1.5℃シナリオと、限定的な脱炭素政策により気候上昇が進む4℃シナリオを採用しました。
・災害等の気候変動による物理的な影響の分析:IPCC(気候変動に関する政府間パネル)RCPシナリオ
・炭素税等の脱炭素経済への移行に伴う影響の分析:IEA(国際エネルギー機関)シナリオ
| 積極的な気候変動対策が実施され、気温上昇が抑えられる世界 | 脱炭素政策は限定的であり、 気温上昇/気候変動が進む世界 | ||
| 1.5℃シナリオ | 4℃シナリオ | ||
| 概要 | 気温上昇が19世紀後半から2100年までで1.5℃に抑えられるシナリオ。炭素価格制度の導入等脱炭素社会への移行に伴う影響(移行リスク)が顕著となる。物理リスクの影響は4℃シナリオに比べると比較的小さい。 | 気温上昇が19世紀後半から2100年までで4℃近く上昇するシナリオ。災害等気候変動による物理的な影響(物理リスク)が顕著となる。気候変動に関する規制強化は行われないため、移行リスクの影響は小さい。 | |
| 参考 シナリオ | 移行 リスク | IEA Net Zero Emission by 2050(NZE), IEA Announced Pledges Scenario(APS), IEA Sustainable Development Scenario(SDS) | IEA Stated Polices Scenario(STEPS) |
| 物理 リスク | IPCC RCP 2.6 | IPCC RCP 8.5 | |
※1.5℃シナリオの情報がない場合は、2℃シナリオに分類される参考シナリオを使用
■シナリオ分析結果
1.5℃シナリオ
1.5℃シナリオでは、炭素税の導入や化石燃料の使用に関する規制導入等、脱炭素社会への移行に伴う影響が予想されます。当社事業へのリスクとしては、炭素価格(炭素税・排出量取引制度)の導入による操業コストの増加、プラスチック規制に対するトイホビー事業における対応コストの増加、原材料価格の高騰による調達コストの増加等が挙げられました。一方で、機会としては、省エネ技術の向上による生産性の向上や、環境を配慮したコンテンツの提供による新規顧客獲得等が挙げられました。
これらの課題に対応するため、例として太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入や、アミューズメント施設やライブ・イベント会場における電力使用量の削減、その他物流部門におけるエコドライブ活動、低公害車導入等に取り組んでいます。プラスチック規制や原材料価格の高騰への対応としては、リサイクル材の使用だけでなく、代替素材の導入、省資源製品(カプセルレスのガシャポン、エコアミューズメント製品、エコメダル認定製品)の開発等、製品設計の工夫によってプラスチック材の使用量を削減する取組みを実施しています。なお各社施策の詳細はバンダイナムコホールディングス公式サイトサステナビリティサイトをご参照ください。
バンダイナムコホールディングス公式サイトサステナビリティサイト(気候変動)
https://www.bandainamco.co.jp/sustainability/climate/index.html
4℃シナリオ
4℃シナリオでは、異常気象の激甚化等の気候変動による物理的な影響が発生することが予想されます。リスクとしては、当社事業所やサプライチェーンでの被災による事業活動の停止が挙げられました。また、猛暑や雨天増加等の気象パターンの変化によって、屋外イベント/サービスの売上減少も想定されました。一方で、機会としては、気象パターンの変化により、自宅や屋内で過ごす時間が増えることで、家庭用ゲームや玩具の売上や、屋内イベント/サービスの売上が増加することが想定されました。
リスク軽減としては、災害対応のためにBCP基本方針の策定や訓練を実施しています。さらに、バーチャルイベントの開催によって、猛暑や雨天に左右されないサービスの開発を進めています。また、この取組みは機会獲得にも貢献すると考えられ、今後はお客様が天候等に左右されずエンターテインメントコンテンツを利用できるように、多様なサービスを開発していきます。
[移行リスク・機会]
| 項目 | 想定される事象 | 影響 評価 | ||
| リスク機会 | 中分類 | 小分類 | ||
| リスク | 政策・ 規制 | 炭素価格の導入 | ・炭素価格(炭素税や排出権取引制度)の導入により、GHG排出量に応じた課税やクレジット購入義務等が発生し、操業コストが増加する | 大 |
| 化石燃料の使用に関する規制 | ・化石燃料の使用に関する規制の強化により、社用車と物流会社の輸送機における化石燃料使用の削減対応コストが発生する | 小 | ||
| プラスチック・資源リサイクル規制 | ・プラスチック規制の強化により、環境への負荷が少ないバイオプラスチックや再生プラスチックの使用が必須となり、玩具の製造コストが増加する ・リサイクル規制の強化に伴い、玩具・ゲーム機のプラスチックや金属が規制対象になり、製造や廃棄における対応コストが発生する | 大 | ||
| 再エネ・省エネ政策 | ・再エネ政策の拡充により、再エネ需要が高まり、電力価格が高騰する ・省エネ規制が強化され、規制遵守のための技術投資が必要となる | 大 | ||
| 情報開示義務 | ・カーボンフットプリントといった情報の開示義務が課されることにより、情報を開示するための対応コストが発生する | 中 | ||
| 市場 | 原材料コストの変化 | ・玩具やゲーム機等で使用されるプラスチックや金属の価格が高騰し、製造コストが増加する | 大 | |
| 機会 | 市場 | 顧客行動変化 | ・顧客行動における環境への配慮の有無の重要性が高まることにより、環境への配慮をテーマとしたデジタルコンテンツや玩具(環境教育)を通して、新規顧客の獲得につながる | 大 |
| 評価 | 投資家評価の変化 | ・環境への配慮が十分であると投資家から判断されることにより、自社の評価が向上し、株価の上昇や資金調達機会の獲得につながる | 大 | |
[物理リスク・機会]
| 項目 | 想定される事象 | 影響 評価 | ||
| リスク機会 | 中分類 | 小分類 | ||
| リスク | 急性 | 異常気象の激甚化 (台風、豪雨、土砂、高潮等) | 異常気象の激甚化に伴う風水害の増加により以下事項が想定される ・自社拠点における防災コスト/復旧コストが増加する ・原材料の調達や商品の販売が困難となり、事業が中断される ・外出意欲の低下によりライブ・店舗運営事業の売上が減少する ・従業員への人的被害が発生する ・保険料が増加する | 大 |
| 干ばつ | ・半導体製造量の減少により、玩具や業務用ゲーム機の製造が遅延する ・営業車両の納期遅延 | 中 | ||
| 慢性 | 平均気温の上昇 | 平均気温の上昇に伴う夏季の猛暑により以下事項が想定される ・外出意欲の低下によりライブ・店舗運営事業の売上が減少する ・空調費等の操業コストが増加する ・従業員への健康被害が発生する | 中 | |
| 降水・気象パターンの変化 | ・梅雨等気象パターンの変化により、雨天日が増加した場合、屋外サービスの売上が減少する | 中 | ||
| 平均気温の上昇による原材料生育影響 | ・食玩に使用される小麦粉等原材料が不作になった場合、価格高騰が想定され、調達コストが増加する | 中 | ||
| 海面上昇 | ・海面上昇の影響により、沿岸部のアミューズメント施設や物流拠点等の事業拠点が浸水し、復旧コストが発生する | 小 | ||
| 感染症の増加 | ・感染症の増加により、外出機会が減少し、ライブ会場やアミューズメント施設への来訪者が減少する | 中 | ||
| 機会 | 慢性 | 平均気温の上昇 | ・平均気温の上昇により、外出機会の減少に伴う自宅におけるデジタルコンテンツの需要が増加する | 中 |
| 降水・気象パターンの変化 | ・梅雨等気象パターンの変化により、雨天日が増加した場合、屋内サービスの売上が増加する | 中 | ||