有価証券報告書-第64期(2025/07/01-2026/06/30)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営の基本方針として、経営理念を掲げております。
[経営理念]
未来を「つなぐ」技術で世界中の人と想いを「つなぐ」
創業以来培ってきた冷間鍛造技術と品質保証体制を基盤に、自動車産業をはじめとする幅広い分野に信頼性の高い製品を提供し、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。また、持続的成長と企業価値向上のため①生産性向上と収益力強化②新たな需要への対応を見据えた技術開発、設備投資③環境負荷低減や人材育成などサステナビリティ経営を重点課題として取組みます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、昨年に続き中期経営計画「ビジョン24」の取組を継続してまいります。第65期(2027年6月期)に達成すべき経営目標を連結売上高140億円、営業利益率5%とし、営業利益率5%を安定的に確保する体制を構築すると共に成長戦略に取組み、第67期(2029年6月期)に目指す姿としては連結売上高160億円、営業利益率5.5%を掲げております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の不確実性が高まる中、原材料価格や人件費の上昇に加え、各国の通商政策や自動車産業を取り巻く市場環境が大きく変化しております。
このような事業環境のもと、当社グループは、収益力の強化と資本効率の向上を図りながら、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、グローバル最適生産体制の再構築、収益構造の転換、新規事業の育成、DXの推進、人材戦略の強化およびサステナビリティ経営の推進を重点課題として取り組んでまいります。
この方針のもと、当社グループが重点的に取り組むべき課題は以下のとおりであります。
<中期経営計画ビジョン24の目標達成に向けて>①グローバル最適生産体制の再構築を推進してまいります
1.インドセグメント
新会社における量産体制の早期確立に向け、グループ各社が連携して立上げ支援を行い、安定生産および品質確保に取り組むとともに、設備増強を通じて新規受注の獲得を一層推進してまいります。
2.タイセグメント
新規設備投資の早期回収を図るとともに、生産効率の向上を通じて、収益性の更なる改善に取り組んでまいります。
3.北米セグメント
関税政策等の外部環境の変化を踏まえ、複数の選択肢を前提とした供給体制の再構築に向けた検討を進め、事業環境の変化に柔軟に対応するとともに、安定供給と収益確保の両立を目指してまいります。
4.中国セグメント
事業の選択と集中を進めることで、経営資源の最適配分を推進してまいります。
②収益構造の転換を実行してまいります
1.コスト構造改革の推進
製造工程の見直し、設備配置の最適化および省人化を推進するとともに、消耗工具費の低減を通じて原材料価格高騰の影響を抑制し、収益基盤の強化を進めてまいります。
2.顧客および製品ポートフォリオの再構築
収益性および成長性の観点から取引内容を精査し、重点領域への経営資源の集中を図るとともに、採算性の向上に向けた取引内容の最適化を推進してまいります。あわせて、技術営業の強化により顧客ニーズへの対応力を高め、競争力向上と資本効率の改善につなげてまいります。
3.高付加価値製品へのシフト
難加工品および差別化製品の開発・拡販を推進し、価格競争からの脱却を図ることで収益力の向上を目指してまいります。
4.品質保証体制の強化
品質保証体制の強化に向け、再発防止および未然防止を徹底し、品質の安定化と信頼性向上に取り組んでまいります。
③新規事業の育成と創出を推進してまいります
1.自社開発製品の事業拡大
クイックシリーズについて、用途拡大および顧客開拓を推進し、事業規模の拡大を図るとともに、将来の収益の柱として育成してまいります。
2.新規事業の探索強化
加工難度の高い新素材に対応した冷間圧造成形技術の確立に向けた取り組みを推進するとともに、市場調査を進め、将来の事業化に向けた可能性を検討してまいります。
④DXの推進により競争力を強化してまいります
1.基幹システムの活用推進
新基幹システムの導入および活用を段階的に推進し、業務プロセスの効率化とデータ活用による意思決定の高度化を進めてまいります。
2.デジタル化の推進
全社横断でデジタル化を加速し、各種データの活用およびAI技術の活用を通じて、業務プロセスの高度化と改善スピードの向上を図り、競争力強化につなげてまいります。
⑤人材戦略を具体化し多様な人的資本の形成を推進してまいります
1.グローバル人材の育成
海外事業の拡大に対応するため、海外拠点への人材派遣や実務経験を通じた育成を進めるとともに、海外拠点との連携を担う人材の育成強化に取り組んでまいります。
2.人材活性化の推進
人事評価制度の見直しを進めるとともに、各部門における人材活性化に向けた取り組みを推進し、従業員エンゲージメントの向上を図ってまいります。
3.人材育成の強化
従業員のスキル向上とキャリア形成を支援するため、各部門における教育・研修の充実を図るとともに、育成体系の整備およびスキルアップ施策を推進し、キャリアの見える化を通じて自律的な成長を促進してまいります。
⑥持続的成長に向けたサステナビリティ経営を推進し、企業価値向上に取り組んでまいります
1.カーボンニュートラルへの対応
CN推進チームを中心に削減目標の達成に向けた取り組みを推進してまいります。
2.社会貢献
地域社会に信頼され、愛される企業を目指した活動に取り組んでまいります。
3.ガバナンスの強化
持続的成長と企業価値向上に向け、経営基盤およびガバナンス体制の強化を進めてまいります。
⑦資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
・現状分析
当社のPBRは1倍を下回る水準が継続し、2026年6月末時点で0.30倍と大きく1倍を下回っています。
ROEは2.13%と赤字期があったり、不安定な推移をしており、株主資本コストは8~10%程度と一般的には評価されにくい数値となっております。
また、ROEをさらに分析してみますと、ROE2.13%は当社が認識する株主資本コストは8~10%程度を大きく下回る水準であり、収益性1.70%の改善が最優先課題であり、効率性総資産回転率0.80回とレバレッジ1.51倍にも改善の余地があります。これに伴い株価も低迷しています。
・PBR改善へ向けて
現状分析を踏まえ、当社の課題を以下の通り明確にするとともに、具体的な取組を推進してまいります。
[課題]
1)資本効率の課題
・PBR0.30倍:資本効率及び市場評価の改善が課題
・ROE2.13%:VS CoE8~10%程度:エクイティスプレッドはマイナスの状況
・自己資本比率66.2%:財務健全性を維持しつつ資本効率向上の余地
2)収益力の課題
・売上高純利益率1.70%:収益性の向上が課題
・営業利益の変動が大きい(赤字期あり)
・コスト上昇に対する価格転嫁力に課題
3)成長性の課題
・売上高が横ばい(12,400百万円~13,100百万円のレンジ)
・自動車部品の構造変化(EV化)への対応
・新規事業・新製品による成長ドライバーの不足
[事業面での改善施策]
1)収益性向上
・高付加価値製品へのシフト(精密加工・EV関連部品)
・製造原価の低減(自動化・省人化投資)
・価格転嫁の仕組み構築(原材料・サーチャージ等)
2)売上成長戦略
・難加工材加工技術による新製品開発
・海外売上比率の拡大(タイ・インド)
・新規顧客・新規用途の開発
3)コスト構造改革
・固定費の見直し
・生産拠点の最適化・統廃合の検討
・DX推進による業務効率化(IoT/AI活用)
・調達コストの最適化(サプライチェーン見直し)
[資本効率改善施策]
1)資産圧縮
・政策保有株式の縮減(定量評価に基づく売却基準)
・低稼働資産への対応
・在庫回転率の改善(適正在庫管理)
2)投資効率改善
・共通フォーマットによりROIC・NPV・IRR・投資回収期間等で採算性を評価
・成長投資はWACCを基礎とし案件ごとのリスク等を考慮したハードルレートを設定、戦略的重要性・成長性も含め総合判断
・投資後は計画対実績(売上・利益・ROIC・回収状況)をレビューし次の投資判断へ反映
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営の基本方針として、経営理念を掲げております。
[経営理念]
未来を「つなぐ」技術で世界中の人と想いを「つなぐ」
創業以来培ってきた冷間鍛造技術と品質保証体制を基盤に、自動車産業をはじめとする幅広い分野に信頼性の高い製品を提供し、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。また、持続的成長と企業価値向上のため①生産性向上と収益力強化②新たな需要への対応を見据えた技術開発、設備投資③環境負荷低減や人材育成などサステナビリティ経営を重点課題として取組みます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、昨年に続き中期経営計画「ビジョン24」の取組を継続してまいります。第65期(2027年6月期)に達成すべき経営目標を連結売上高140億円、営業利益率5%とし、営業利益率5%を安定的に確保する体制を構築すると共に成長戦略に取組み、第67期(2029年6月期)に目指す姿としては連結売上高160億円、営業利益率5.5%を掲げております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の不確実性が高まる中、原材料価格や人件費の上昇に加え、各国の通商政策や自動車産業を取り巻く市場環境が大きく変化しております。
このような事業環境のもと、当社グループは、収益力の強化と資本効率の向上を図りながら、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、グローバル最適生産体制の再構築、収益構造の転換、新規事業の育成、DXの推進、人材戦略の強化およびサステナビリティ経営の推進を重点課題として取り組んでまいります。
この方針のもと、当社グループが重点的に取り組むべき課題は以下のとおりであります。
<中期経営計画ビジョン24の目標達成に向けて>①グローバル最適生産体制の再構築を推進してまいります
1.インドセグメント
新会社における量産体制の早期確立に向け、グループ各社が連携して立上げ支援を行い、安定生産および品質確保に取り組むとともに、設備増強を通じて新規受注の獲得を一層推進してまいります。
2.タイセグメント
新規設備投資の早期回収を図るとともに、生産効率の向上を通じて、収益性の更なる改善に取り組んでまいります。
3.北米セグメント
関税政策等の外部環境の変化を踏まえ、複数の選択肢を前提とした供給体制の再構築に向けた検討を進め、事業環境の変化に柔軟に対応するとともに、安定供給と収益確保の両立を目指してまいります。
4.中国セグメント
事業の選択と集中を進めることで、経営資源の最適配分を推進してまいります。
②収益構造の転換を実行してまいります
1.コスト構造改革の推進
製造工程の見直し、設備配置の最適化および省人化を推進するとともに、消耗工具費の低減を通じて原材料価格高騰の影響を抑制し、収益基盤の強化を進めてまいります。
2.顧客および製品ポートフォリオの再構築
収益性および成長性の観点から取引内容を精査し、重点領域への経営資源の集中を図るとともに、採算性の向上に向けた取引内容の最適化を推進してまいります。あわせて、技術営業の強化により顧客ニーズへの対応力を高め、競争力向上と資本効率の改善につなげてまいります。
3.高付加価値製品へのシフト
難加工品および差別化製品の開発・拡販を推進し、価格競争からの脱却を図ることで収益力の向上を目指してまいります。
4.品質保証体制の強化
品質保証体制の強化に向け、再発防止および未然防止を徹底し、品質の安定化と信頼性向上に取り組んでまいります。
③新規事業の育成と創出を推進してまいります
1.自社開発製品の事業拡大
クイックシリーズについて、用途拡大および顧客開拓を推進し、事業規模の拡大を図るとともに、将来の収益の柱として育成してまいります。
2.新規事業の探索強化
加工難度の高い新素材に対応した冷間圧造成形技術の確立に向けた取り組みを推進するとともに、市場調査を進め、将来の事業化に向けた可能性を検討してまいります。
④DXの推進により競争力を強化してまいります
1.基幹システムの活用推進
新基幹システムの導入および活用を段階的に推進し、業務プロセスの効率化とデータ活用による意思決定の高度化を進めてまいります。
2.デジタル化の推進
全社横断でデジタル化を加速し、各種データの活用およびAI技術の活用を通じて、業務プロセスの高度化と改善スピードの向上を図り、競争力強化につなげてまいります。
⑤人材戦略を具体化し多様な人的資本の形成を推進してまいります
1.グローバル人材の育成
海外事業の拡大に対応するため、海外拠点への人材派遣や実務経験を通じた育成を進めるとともに、海外拠点との連携を担う人材の育成強化に取り組んでまいります。
2.人材活性化の推進
人事評価制度の見直しを進めるとともに、各部門における人材活性化に向けた取り組みを推進し、従業員エンゲージメントの向上を図ってまいります。
3.人材育成の強化
従業員のスキル向上とキャリア形成を支援するため、各部門における教育・研修の充実を図るとともに、育成体系の整備およびスキルアップ施策を推進し、キャリアの見える化を通じて自律的な成長を促進してまいります。
⑥持続的成長に向けたサステナビリティ経営を推進し、企業価値向上に取り組んでまいります
1.カーボンニュートラルへの対応
CN推進チームを中心に削減目標の達成に向けた取り組みを推進してまいります。
2.社会貢献
地域社会に信頼され、愛される企業を目指した活動に取り組んでまいります。
3.ガバナンスの強化
持続的成長と企業価値向上に向け、経営基盤およびガバナンス体制の強化を進めてまいります。
⑦資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
・現状分析
当社のPBRは1倍を下回る水準が継続し、2026年6月末時点で0.30倍と大きく1倍を下回っています。
ROEは2.13%と赤字期があったり、不安定な推移をしており、株主資本コストは8~10%程度と一般的には評価されにくい数値となっております。
また、ROEをさらに分析してみますと、ROE2.13%は当社が認識する株主資本コストは8~10%程度を大きく下回る水準であり、収益性1.70%の改善が最優先課題であり、効率性総資産回転率0.80回とレバレッジ1.51倍にも改善の余地があります。これに伴い株価も低迷しています。
・PBR改善へ向けて
現状分析を踏まえ、当社の課題を以下の通り明確にするとともに、具体的な取組を推進してまいります。
[課題]
1)資本効率の課題
・PBR0.30倍:資本効率及び市場評価の改善が課題
・ROE2.13%:VS CoE8~10%程度:エクイティスプレッドはマイナスの状況
・自己資本比率66.2%:財務健全性を維持しつつ資本効率向上の余地
2)収益力の課題
・売上高純利益率1.70%:収益性の向上が課題
・営業利益の変動が大きい(赤字期あり)
・コスト上昇に対する価格転嫁力に課題
3)成長性の課題
・売上高が横ばい(12,400百万円~13,100百万円のレンジ)
・自動車部品の構造変化(EV化)への対応
・新規事業・新製品による成長ドライバーの不足
[事業面での改善施策]
1)収益性向上
・高付加価値製品へのシフト(精密加工・EV関連部品)
・製造原価の低減(自動化・省人化投資)
・価格転嫁の仕組み構築(原材料・サーチャージ等)
2)売上成長戦略
・難加工材加工技術による新製品開発
・海外売上比率の拡大(タイ・インド)
・新規顧客・新規用途の開発
3)コスト構造改革
・固定費の見直し
・生産拠点の最適化・統廃合の検討
・DX推進による業務効率化(IoT/AI活用)
・調達コストの最適化(サプライチェーン見直し)
[資本効率改善施策]
1)資産圧縮
・政策保有株式の縮減(定量評価に基づく売却基準)
・低稼働資産への対応
・在庫回転率の改善(適正在庫管理)
2)投資効率改善
・共通フォーマットによりROIC・NPV・IRR・投資回収期間等で採算性を評価
・成長投資はWACCを基礎とし案件ごとのリスク等を考慮したハードルレートを設定、戦略的重要性・成長性も含め総合判断
・投資後は計画対実績(売上・利益・ROIC・回収状況)をレビューし次の投資判断へ反映