有価証券報告書-第89期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/18 10:00
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善がみられる一方、物価高騰や原材料・エネルギー価格の高止まりが続き、中東情勢の緊迫化に伴う地政学リスクの高まりや米国の通商政策の動向などによる景気減速の懸念もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く繊維・アパレル業界におきましては、訪日外国人によるインバウンド需要はあるものの、物価上昇に伴う衣料品に対する消費マインドは依然として慎重さが残り、引き続き厳しい状況が続きました。
このような状況の下、当社グループは、第2次中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」の2年目となる当期におきましても、その基本戦略である「グローバルなブランドビジネスの拡大」「OEMビジネスモデルの変革」「積極的な成長投資」を軸に、新経営方針「共生NEXT100」の更なる深化を図り、自社の強みである経営資源を有効活用し、着実な成長戦略の実行を推し進めております。また、その一環として、ファッション関連事業では、国内外の主要都市における旗艦店の展開や、ブランド基盤の強化に向けた取り組みの推進など、更なる成長への挑戦を続けております。
しかしながら、「DAKS」「LEONARD」の両ブランドについては、依然として厳しい市場環境が続くことが予想され、当該ブランドの収益性等を慎重に検討した結果、将来の損失計上リスクを軽減するため、商品評価損530百万円、商標権、のれん等に係る減損損失1,526百万円を計上するに至りました。
売上高及び売上総利益
売上高は前連結会計年度に比べて624百万円(2.5%)減の23,984百万円となり、売上総利益は前連結会計年度に比べて1,363百万円(11.5%)減の10,532百万円となりました。
営業利益及び経常利益
販売費及び一般管理費の合計額が前連結会計年度に比べて347百万円減少し、営業利益は前連結会計年度より1,015百万円(57.5%)減の750百万円となり、経常利益は前連結会計年度に比べて553百万円(21.0%)減の2,085百万円となりました。
税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度に特別利益として投資有価証券売却益を3,162百万円計上し、特別損失として商標権、のれん等に係る減損損失1,526百万円計上したことなどにより、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて842百万円(29.2%)増の3,721百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて39百万円(1.9%)減の2,069百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の54円08銭から21銭増加の54円29銭となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
ファッション関連事業
英国「DAKS」、フランス「LEONARD」の両ブランドを軸に、国内をはじめ、中国・香港・マカオ・台湾・韓国・タイなどのアジア市場を中心として、グローバルにブランドビジネスの拡大を図っております。
国内におきましては、「DAKS」「LEONARD」を百貨店などで展開する国内グループ会社において、前期よりスタートした「DAKSメンズ」「DAKS GOLF」による販売の増加などがあったものの、国内百貨店における店頭販売は苦戦しており、前期における店舗の出店に伴う経費の増加もあり、減収減益となりました。
海外におきましては、「DAKS」「LEONARD」などを展開するアジア市場において、中国市場における「DAKS」の販売は依然として回復の兆しは見られず、また、香港・マカオを訪れる旅行客の年齢層や購買傾向の変化も影響し、「DAKS」「LEONARD」とも販売が低迷するなど、アジア各地で厳しい市況が続いており、経費の削減にも努めましたが、減収減益となりました。
このような環境のもと、当期におきましては、在庫評価の見直しに伴う商品評価損の追加計上を実施し、ブランドに係る資産の最適化を図るなど、今後におけるブランドビジネスの効率化を目指し、また、「DAKS」では他ブランドとのコラボレーション企画などを通じて、新たな顧客層の開拓や販路の拡大に努め、「LEONARD」におきましても、次世代の顧客獲得に向けた商品企画の開発等を進めるなど、両ブランドビジネスの新たな事業展開に向けて注力しております。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比8.7%減の11,226百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比76.6%減の293百万円となりました。
繊維関連事業
製品OEM事業においては、受注競争が加速する中、取引先との取り組み強化に努めており、主要取引先との取引が堅調に推移、新規取引先の開拓も進展しております。
また、生産サプライチェーン拡充の一環として、東南アジアでの生産背景の整備を強化するとともに、アパレル商材以外への取り組み強化やオリジナル機能素材の開発など『OEMビジネスモデルの変革』に挑戦しております。
当期におきましては、独自の冷感素材「アイスドファブリック」を開発し、冷感効果が持続する特徴を活かし、スポーツ、アウトドアや寝具など幅広い用途に向けたオリジナル機能素材などの新たな提案を進めております。
なお、繊維・アパレル業界を取り巻く環境が大きく変化する中、更なる強固な経営体制の構築のため、2025年4月1日付けで、当社の連結子会社である三共生興アパレルファッション株式会社を吸収合併いたしました。この吸収合併に伴うグループ内取引の再編により、当期はファッション関連事業向けの内部売上高が大きく減少しております。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比5.9%減の10,367百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比11.4%増の479百万円となりました。
不動産関連事業
東京・横浜・大阪・神戸などの不動産に係る賃貸事業は、東京・大阪に所有するオフィスビル、東京・横浜・神戸に所有するビジネスホテルなど、稼働率が安定的に推移、イベントホール事業についても、新規顧客の獲得などイベント数の増加により、堅調に推移いたしましたが、内装工事事業については、前期に大型改装工事の受注があった反動などにより微減となりました。セグメント全体においては、外部顧客に対する不動産賃貸収入などの売上高は微増いたしましたが、セグメント間の内部売上高の減少により、減収減益となりました。
当期におきましては、中長期的な安定収益力の強化に向け、遊休土地の再開発の決定や新規事業としてホテル事業に参入するなど、着実な成長と新たな成長の実現に取り組んでおります。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比1.5%減の2,587百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比6.7%減の744百万円となりました。
(注)上記のセグメント売上高には合計196百万円のセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
生産金額は僅少であるため記載を省略しております。
② 受注実績
該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
ファッション関連事業11,226△8.7
繊維関連事業10,367△5.9
不動産関連事業2,587△1.5
調整額△196
合計23,984△2.5

(注) セグメント間の取引については、相殺消去前の数値であります。
(2) 財政状態
① 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,596百万円(16.0%)増加し、18,808百万円となりました。
これは、現金及び預金が1,772百万円増加、売掛金が550百万円増加したことなどによるものであります。
② 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べて6,190百万円(11.5%)増加し、59,801百万円となりました。
これは、投資有価証券が6,936百万円増加した一方で、商標権が569百万円減少したことなどによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,044百万円(29.6%)増加し、8,949百万円となりました。
これは、未払法人税等が1,006百万円増加、短期借入金が800百万円増加したことなどによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,775百万円(15.1%)増加し、13,515百万円となりました。
これは、繰延税金負債が1,795百万円増加したことなどによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて4,966百万円(9.7%)増加し、56,145百万円となりました。
これは、その他有価証券評価差額金が4,095百万円増加したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,937百万円増加(前連結会計年度は2,743百万円の減少)し、当連結会計年度末には10,786百万円(前連結会計年度末における現金及び現金同等物は、8,848百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上額が3,721百万円、減損損失の計上額が1,526百万円、減価償却費の計上額が1,201百万円となった一方で、投資有価証券売却益が3,162百万円、法人税等の支払額が766百万円あったことなどにより、2,854百万円の収入(前連結会計年度は1,113百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が3,322百万円となった一方で、有形固定資産の取得による支出が1,234百万円、投資有価証券の取得による支出が1,106百万円、有価証券の取得による支出が999百万円あったことなどにより、197百万円の収入(前連結会計年度は817百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が1,546百万円あったことなどにより、1,407百万円の支出(前連結会計年度は3,105百万円の支出)となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。また、設備投資ならびに事業投資等の長期資金需要につきましては、自己資金はもとより、金融機関からの借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討しております。
(5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2次中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」において、連結売上高250億円、連結営業利益28億円、連結経常利益35億円、連結売上高のCAGR(年平均成長率)5.0%、連結営業利益率11%、連結経常利益率14%、ROE(自己資本利益率)6.5%を目標としておりましたが、国内外の事業環境が想定以上に低調に推移したことを踏まえ、第2次中期経営計画の最終年度である2027年3月期は連結売上高240億円、連結営業利益15億円、連結経常利益26億円と修正をいたしております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っております。当社グループは特に下記の会計方針が重要な見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価基準に原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。商品及び製品については、それぞれの販売可能性について推定される将来需要及び市場状況を踏まえて、販売見込額まで減額しています。当該商品及び製品に関する実際の販売価格が、販売見込額を下回った場合には追加の損失が発生する場合があります。
② 固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産、商標権等の固定資産を保有しております。有形固定資産及び商標権等のうち、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについては、回収可能価額(当該資産又は資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フローの総額もしくは当該資産又は資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)が帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、減損した当該金額を減損損失として計上することとなります。そのため、当該資産又は資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合には減損損失が発生する可能性があります。

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