四半期報告書-第154期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
(1) 経営成績の概況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が長期化し、感染再拡大の影響も懸念される中、米国では個人消費が堅調に推移するなど景気の回復傾向が継続しました。一方、中国では輸出の増加基調が持続しているものの、感染症への対策強化や不動産投資への警戒感などから景気の減速傾向が続き、また東南アジアでも活動制限が段階的に緩和されているものの、活動規制による内需の低迷などの影響で、景気の回復ペースは緩慢でありました。
わが国経済は、輸出や設備投資に一時下振れの動きがみられたものの増加基調が持続し、またワクチン接種の普及や活動制限の緩和に伴って宿泊・飲食サービス業にも持ち直しの動きがみられるなど個人消費も回復の兆しがみられました。
当社グループは、2022年3月期から2024年3月期までの3年間を対象とする新たな中期経営計画「神栄チャレンジプロジェクト2023」を策定し、すべてのセグメントが収益を拡大しつつバランスの取れた事業ポートフォリオとすることを目指し、環境変化にも適切に対応し安定的に連結経常利益10億円を創出できる企業・収益体質を構築することに取組んでおります。
当期間における当社グループの売上高は、物資関連が減少したものの、ナッツ類が好調であった食品関連が増加したことや電子関連がホコリセンサなどの受注増加により伸長したことなどで、全体では28,891百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
利益面におきましては、主に電子関連の増収や物資関連の利益率の改善により、営業利益は649百万円(前年同期比33.6%増)、経常利益は594百万円(前年同期比59.6%増)となりました。
また、特別損失に農業事業及びタイ市場における食品輸入販売事業からの撤退に伴う事業整理損などを計上した一方で、特別利益に環境対策引当金戻入額を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は449百万円(前年同期比44.4%増)となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用に伴い、従来の方法に比べ売上高は1,342百万円減少し、営業利益、経常利益はそれぞれ19百万円減少しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表[注記事項](会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
食品関連
食品業界の輸入食材を取り巻く環境は、円安基調に加え、中国をはじめとする仕入国での天候不順の影響や工場経費・原材料費の上昇、また世界的な物流の混乱等による国外の物流コスト上昇圧力による仕入コストの上昇傾向が続き、国内では新型コロナウイルス感染症の拡大による影響で需要の低迷が長期化しました。第3四半期には緊急事態宣言の一斉解除に伴い外食産業を中心に需要は持ち直した一方で、幅広い食品においてコスト上昇に伴う価格転嫁が進行し、一部の食品においては天候不順による不作に伴う供給面での制約も加わるという状況にありました。
このような状況の中、当社グループの冷凍食品分野では、高齢化市場としての医療老健施設向けなど品質管理要求の高いルートへの販売に引き続き注力しながら、強みである品質管理体制と品揃え、きめ細かな配送サービスを活かした販路拡大や内食需要への取組みを強化したことで、冷凍調理品・冷凍水産加工品の取扱いは伸長しましたが、需要低迷の影響を受けた冷凍野菜の取扱いは減少し、売上はわずかながら減少しました。また、販売価格の調整を進めましたが、海外運賃など物流コストの上昇や冷凍野菜の原料高の影響が大きく、利益は大幅に減少しました。
農産分野は、落花生の取扱量は減少しましたが、主力のカシューナッツを中心にナッツ類の取扱いが大きく伸長したことで、売上・利益ともに増加しました。
その結果、食品関連の売上高は20,147百万円(前年同期比4.2%増)、セグメント利益は875百万円(前年同期比13.1%減)となりました。
物資関連
世界的な自動車生産の回復やICT関連産業が堅調であった一方で、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の抑制や半導体などの電子部品不足がサプライチェーンに影響を及ぼしました。
このような状況の中、当社グループの機械機器・金属製品分野では、北米向けのハードウエアの輸出は堅調に推移しましたが、各種試験機や大型建設機械の取扱いが減少したことに加え、会計基準変更に伴う影響もあり、売上は大幅に減少しましたが、利益は経費の削減もあり増加しました。
一方で、防災関連分野では、予定していた調査案件が開始されず、わずかな売上にとどまりました。
国内における住宅建設関連については、マンション着工にも回復の動きがみられ、当社グループの建築金物・資材分野では、金物・輸入ガラスとも首都圏や近畿圏を中心とした取扱いが堅調に推移したことで、売上・利益ともに大幅に増加しました。
その結果、物資関連の売上高は2,435百万円(前年同期比27.3%減)、セグメント利益は268百万円(前年同期比48.5%増)となりました。
繊維関連
繊維業界では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、国内では外出自粛による購買意欲の減退が続き、緊急事態宣言が解除された第3四半期においては回復傾向が見られたものの消費行動の傾向は変わらず、また主な生産地である中国では原材料や物流コストの高騰などにより仕入コストが上昇し、厳しい状況が続きました。
当社グループのアパレル卸売分野では、専門店や百貨店アパレル用途の高級生地に加え、コロナ関連用途の生地の販売が減少したものの、高い企画提案力で量販店に販路を有する主力顧客向け紳士衣料品や集客力のあるホームセンター向け定番衣料品、またテレビショッピング向けレディース衣料品が伸長し、売上は増加しました。一方、利益は全般的に原材料や物流費の高騰などの影響を受けたことや在庫の早期処分を進めたこともあり利益率が低下し、減少しました。
その結果、繊維関連の売上高は2,849百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益は13百万円の損失(前年同期は27百万円の利益)となりました。
電子関連
電子部品業界は、コロナ禍において供給制約を懸念した在庫の積み増しが受注水準を高めたことに加え、自動車や産業機器関連の生産の回復による部品需要が増大したことで、市場の拡大が続きました。
当社グループのセンサ機器分野では、ホコリセンサは車載用途が好調に推移し、また湿度センサは車載用途が減少したものの、民生・産業用途が増加したことから、売上・利益ともに増加しました。
計測・試験機器分野では、携帯端末機器用途の落下試験機の輸出が伸長したほか、新型コロナワクチンの温度管理用ロガーの販売や校正サービスにより、売上・利益ともに増加しました。
コンデンサ分野では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いマレーシアの工場で操業制限の影響を受け、売上は減少しましたが、利益率が改善したことで利益は増加しました。
その結果、電子関連の売上高は3,458百万円(前年同期比11.8%増)、セグメント利益は368百万円(前年同期比146.7%増)となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用に伴うセグメントごとの売上高とセグメント利益の減少額は、以下のとおりであります。
| 売上高 | セグメント利益 | |
| 食品関連 | 356百万円 | 12百万円 |
| 物資関連 | 831百万円 | 1百万円 |
| 繊維関連 | 145百万円 | - |
| 電子関連 | 8百万円 | 6百万円 |
※ セグメント利益は、報告セグメントに帰属しない一般管理費等配賦前の経常利益の金額に基づ
いております。
(2) 財政状態の概況
当第3四半期連結会計期間末の資産は23,827百万円であり、前連結会計年度末に比べて2,633百万円の増加となりました。これは受取手形、売掛金及び契約資産が前連結会計年度末の受取手形及び売掛金に比べて1,632百万円増加したとともに、商品及び製品が954百万円増加したことなどによるものであります。
また、負債は20,766百万円であり、前連結会計年度末に比べて2,246百万円の増加となりました。これは賞与引当金が185百万円、環境対策引当金が181百万円減少した一方で、長短借入金が2,370百万円、支払手形及び買掛金が233百万円増加したことなどによるものであります。
一方、純資産は3,060百万円であり、前連結会計年度末に比べて387百万円の増加となりました。これはその他有価証券評価差額金などのその他の包括利益累計額が70百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益449百万円の計上などにより株主資本が457百万円増加したことによるものであります。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は169百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。