有価証券報告書-第104期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
当社グループは、企業倫理を重視し、かつ経営の健全化を図り、すべてのステークホルダーに対し企業の社会的責任を果たし得るコーポレート・ガバナンスの構築及び充実に取り組むことを基本的な考え方とし、この基本的な考え方に沿って、次に定める事項をはじめとするコーポレートガバナンスの充実・強化に取り組んでおります。
・株主の権利及び平等性の確保
・ステークホルダーとの適切な協働
・適切な情報開示と透明性の確保
・取締役会等の責務
・株主との建設的な対話
① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社における企業統治の体制は、会社の業務執行に関する重要事項につきましては取締役会にて決定しております。取締役会は迅速かつ的確に意思決定を行うことができるよう、定款により取締役の定数9名以内と定めているところを8名で構成され、原則毎月1回開催され重要事項の決議、業務執行状況の確認等を行っております。
また、常設機関として代表取締役、常務取締役、常勤監査役をメンバーとする常務会が設置されており、原則毎月2回開催され取締役会の定める経営の基本方針に基づき、その具体的執行方針および取締役会に提案すべき事項につき協議し取締役会の付議事項を除く経営全般事項を審議することを任務としております。
また、四半期に1回、グループ経営方針の確認、四半期実績・業績見込の確認及び重要連絡事項の確認・共有化のため、グループ各社の役員および事業執行責任者をメンバーとするグループ経営会議を開催しております。
なお、事業部門毎に担当役員が主催する事業戦略推進のための戦略会議を適宜開催し、また、各事業部門別の業績見込報告を毎月の定例としており、各事業部門毎を基軸としたグループ各社への指導・監督を行っております。
ロ.企業統治の体制を示す関係図
⦅会社の機関・内部統制の関係図⦆

ハ.取締役会の活動状況
当事業年度において当社は臨時を含めた取締役会を計15回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
取締役会における具体的な検討内容として主なものは以下のとおりです。
・当事業年度における各四半期及び本決算内容の審議及びその承認
・各事業部における業務執行状況の報告
・中期経営計画の内容を審議、承認
・代表取締役及び役付取締役の選任及び報酬額の決定
・投資有価証券の取得及び売却
・出資金の減額
・当期の監査報酬の決定
その他常務会で審議された内容の最終承認及び報告事項等を審議しております。
二.その他の企業統治に関する事項
ⅰ)内部統制システムの整備の状況
当社では、社内業務全般にわたる諸規定が整備されており、明文化されたルールの下で、各職位が権限と責任を持って業務を遂行しており、監査室において随時必要な内部監査を実施しております。
「内部統制システム構築の基本方針」を定め、「グループ行動規範」を日頃の業務運営の指針としており、企業集団の業務の適正を確保する体制を整備しております。
また、経理部内に内部統制担当を配置し、主に内部統制システムの構築及び評価、コンプライアンスの総括を任務としております。
ⅱ)リスク管理体制の整備状況
社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスク管理の体制を整えると共に「リスク管理規程」に則り、グループ全体にかかる計画を策定しております。また、リスク管理委員会に属する作業部会として内部統制委員会を設置しており、具体的な内部統制構築の作業、確認を行っております。
また、コンプライアンス、情報セキュリティー、災害、品質などに係るリスクについては、それぞれの対応部署とリスク管理委員会にて必要に応じ規則、ガイドラインを策定、研修の実施、マニュアルの作成を行なっております。
ⅲ)社外取締役及び社外監査役との責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役との間で、それぞれの責務を十分に果たせるよう、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任について、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、会社法第427条第1項の規定により損害賠償責任を法令の定める限度まで限定する契約を締結しております。
ⅳ)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その主な内容は次のとおりであります。
(A)基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主のみなさまの決定に委ねられるべきだと考えています。
一方で、当社は、株主のみなさまをはじめ、お客様、お取引様及び従業員等のステークホルダーとの間に築かれた良好な関係を基本として、衣類を核とした事業領域で当社が長年培った「信頼ある製品」「ブランド」「提案力」に対する信用こそが強みであり、これらを維持し促進することが当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると考えます。
ただし、大規模買付行為の中には、その目的等から判断して、あるいは当社に固有の企業価値の源泉を十分に理解していないため、将来実現することのできる当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう可能性があるものや、その態様から大規模買付行為に応じることを株主のみなさまに強要するおそれのあるものが含まれる可能性があります。
そこで、当社取締役会は、株主や投資家のみなさまが買付者による大規模買付行為を評価する際に、買付者から一方的に提供される情報のみならず、現に当社の経営を担いその事業特性を十分に理解している当社取締役会による大規模買付行為に対する意見等も含めた十分な情報が、適時・適切に株主のみなさまへ提供されることが極めて重要になるものと考えております。また、付託された者の責務として、株主のみなさまのために、必要な時間や情報の確保をして、当社株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
(B)基本方針の実現に資する特別な取組みについて
1.企業価値向上への取組み
(1)当社の経営理念
当社は、経営理念として“社訓”及び“私たちの信条(Credo)”を掲げております。
《 社訓 》
道義を重んじる
共存同栄を旨とする
自立し協力する
社訓は永遠に変わらないツカモトグループの根本理念を表しています。
“道義”と“共存同栄”は創業時からの不滅の哲学・精神であります。
“道義を重んじる”とは、ただ法律を守るだけでなく、人として商売人として行うべき正しい道、倫理感を大切にすることであり、“共存同栄を旨とする”とは、お取引先様との関係のみならず、時代や環境の変化に応じてどう共存同栄するかであります。近江商人の「三方よし」にも繋がる考え方であり、現在はまさに地域や社会との共存同栄も重要であります。また、“自立し協力する”は、事業体それぞれが切磋琢磨し競い合いながらも協力すべき時は協力して全社一体感を醸成していくものであります。
《 私たちの信条(Credo)》
ツカモトグループは、培った商人魂と
フロンティア精神のもと、美しさと快適を求める生活者に応え、和文化の継承と
流通革新の進展のため、前進する。
私たちの信条(Credo)は、文字通り、クレド(Credo=信条・信念)として中長期的視野に立ったツカモトグループのあるべき姿、共通認識と決意を表しています。創業から210年、その中で培ってきた商人魂とフロンティア精神をこれからも活かして、和装、洋装のみならずライフスタイル全般を通してお客様に美しくて快適な生活空間を提案し、和文化の継承と流通革新の進展に寄与することを使命とします。
その経営理念を元に、我々のあるべき姿を表したのがツカモトグループの企業スローガン「美しい生活がいい。」( Amenity & Beauty Company)の言葉です。そこには、和装・洋装のみならずライフスタイル全般を通し、お客様に美しい生活空間を提案する企業であるべきという思いを込めております。
(2)当社の沿革・事業内容
当社の事業は1812年(文化9年)、近江商人の初代塚本定右衛門が小間物問屋『紅屋』を甲府柳町にて創業し、その後、京都、東京、年号が昭和に変わってからは小樽へと店舗を開設して、「薄利広商」を信条とし事業を継続しました。時代の変化にいち早く対応し、和装事業で培ったノウハウを水平展開した当社は、アパレルや、企業様向けユニフォームを扱う洋装事業、健康器具、空調器具、浄水器を販売する健康・生活事業、ホームファニシング事業、建物の賃貸事業を展開しております。現在では、他の事業が成長したため祖業の和装事業は当社グループ売上の10%程度となっておりますが、引き続き新商品を提案し続けており、業界での確固たる地位を確保しております。
また、近江商人のモットー「三方よし」
『買手よし』 『売手よし』 『世間よし』
の精神を大切にし、自らの利益のみを求めるのでなく、多くの皆様に喜ばれる商品を提供し、利益が残ると社会に還元してまいりました。
1876年(明治9年) 滋賀県に学校建築費として260円の寄付
1907年(明治40年) 創業の地山梨県に大洪水が発生したため県に200円を寄付
1911年(明治44年) 山梨県に再び大洪水が発生したため治山治水の植林事業に1万円を寄付、のちにこの植林をした山は『塚本山』と呼ばれる。
1919年(大正8年) 女子学校を設立、女子教育にいち早く取り組みました。
1992年(平成4年) 滋賀県東近江市五箇荘川並の業祖発祥地に資料館『聚心庵』を開庵し、現在でも社会貢献、地域貢献の一端を担っております。
(3)当社の強み
当社の強みは、経営理念として掲げる“社訓”及び“私たちの信条(Credo)”に表わされているように、自らの利益だけではなく、社会全般に目を配り、本当に必要な事業を行うという精神にあり、その精神は2世紀を超えてもなお、ぶれることはありません。和装事業から洋装事業、そして近年は生活雑貨や健康機器などの生活関連事業へと時代の変化にあわせ事業を多様化し、現在はお客さまのライフスタイル全般を提案する企業体へと進化を遂げてきました。社員一人一人が「商売の原点とは何か」を考え、失敗を恐れず新たな事業へと立ち向かい、自立し協力する企業風土として今も息づいています。
2.企業の更なる維持・強化のための施策
当社グループは、上記の企業価値の源泉をさらに維持・強化するために、基本的施策として以下の事項に取組んでおります。
当社グループにおきましては、2022年3月末にてラルフローレン・ホームの販売ライセンス契約が終了したこともあり、2022年度の事業規模は縮小いたしました。それを起点として成長路線を描くために、2022-2024年度を計画期間とする新中期経営計画「成長と変革に向けての新たな挑戦」を策定いたしました。この計画期間におきましては、前中期経営計画期間の3ヶ年で営業課題として取り組んだ「新事業領域の開発」を成果に結びつけて、早期の全営業部門黒字化を実現し、次世代のツカモトを支える新規事業を立ち上げるための組織再編も実施して推進してまいります。培った商人魂とフロンティア精神のもと、モノを製造するだけではなく、そこから生まれるサービスをどう広げられるかを追求し、伝統の継承とともに改革を実行することで、企業価値の向上に努めてまいります。
また、有利子負債削減計画の実践、資金の効率化、営業キャッシュ・フローを重視した事業運営により、一層の財務戦略の強化も引き続き図っております。
当社及び当社のビジネスモデルは、日本の社会に対応した、高い品質と顧客のニーズに応えていく各種技術・ノウハウ等を継承し、発展させることで獲得できたものです。これらは200年を超える歴史に裏打ちされたものであり、将来の企業の更なる維持、発展を支えるものと考えております。
(C)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止す
るための取組み
当社は、上記(A)「基本方針の内容」のとおり、特定の者による当社株式等の大規模買付行為に対しては、何らかの対応が必要と考えますが、上場会社である以上、大規模買付行為を行おうとする者に対して株式を売却するか否かの判断や、大規模買付行為を行おうとする者に対して会社の経営を委ねることの是非に関する最終的な判断は、株主のみなさまのご意思に委ねられるべきものだと考えております。
しかしながら、大規模買付行為を行おうとする者の中には、その目的等から企業価値、株主共同の利益を損なう懸念のある場合もあります。
従いまして当社は、株主のみなさまに対して、これらの多角的な情報を分析し、検討していただくための十分な時間を確保することが非常に重要であると考え、2021年1月開催の取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定め、いわゆる事前警告型の買収防衛策として、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策」(以下、「本プラン」といいます。)を導入致しました。本プランは、当社取締役会の決議により導入したものですが、株主総会の決議や株主総会で選任された取締役で構成される取締役会の決議で廃止することができるなど、株主の総体的意思によってこれを廃止できる手段が設けられており、後述の通り経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める株主意思の原則を充足しております。
1.本プランの概要
本プランは、以下のとおり、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、条件を満たす場合には当社が対抗措置をとることによって、大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。
なお、本プランにおいて当社取締役会は、対抗措置の発動等に当たって、当社取締役会の恣意的判断を排除し、会社の経営事項を理解できる者が、株主や投資家のみなさまには入手困難な企業秘密等の情報を入手したうえで買収提案等を評価するため、独立委員会規程に従い、当社社外取締役、社外監査役、又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者又はこれらに準じる者)で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会(以下、「独立委員会」といいます。)を設置し、その勧告を最大限尊重するとともに、株主及び投資家のみなさまに適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。
本プランに際しましては、2021年6月25日開催の第102回定時株主総会にて承認可決されており、その詳細な内容は、当社ウェブサイト(アドレス https://www.tsukamoto.co.jp/)に掲載しております。
2.本プランの合理性
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえており、2018 年6月1日に改訂を行った「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっており、高度の合理性を有するものです。
(1)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則
本プランは、当社株式等に対する大規模買付等がなされた際に、当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主のみなさまがご判断し、あるいは当社取締役会が提示した代替案を株主のみなさまに周知する機会を確保し、株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
(2)事前開示・株主意思の原則
当社は、当社取締役会において決議された本プランを、株主のみなさまの予見可能性を高め、適正な選択の機会を確保するために、その目的、具体的な内容、効果などについて事前に開示させていただいております。定時株主総会においてご承認いただいた後も、その後の当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更又は廃止されることになります。従いまして、本プランの導入及び廃止には、株主のみなさまのご意思が十分反映される仕組みとなっています。
(3)必要性・相当性確保の原則
a)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示の徹底
当社は、本プランに基づく大規模買付等への対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断、対応の客観性及び合理性を確保することを目的として「独立委員会」を設置し、当社取締役会は、対抗措置の発動又は不発動の決議等に際して独立委員会の勧告を最大限尊重いたします。
また、当社は、独立委員会の判断の概要について株主及び投資家のみなさまに情報開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行われる仕組みを確保しています。
b)合理的な客観的発動要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
c)デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされています。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は業務執行取締役の任期を1年としているため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
従いまして本プランは、上記の内容を踏まえた高度の合理性を有する公正性・客観性が担保され、株主共同の利益が確保されたプランであり、当社取締役の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
② 自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものであります。
③ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数をより確実に充足できるようにし、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
④ 取締役の定数
当社は、取締役の員数について、9名以内とする旨を定款に定めております。
⑤ 取締役の選任に関する決議
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
当社グループは、企業倫理を重視し、かつ経営の健全化を図り、すべてのステークホルダーに対し企業の社会的責任を果たし得るコーポレート・ガバナンスの構築及び充実に取り組むことを基本的な考え方とし、この基本的な考え方に沿って、次に定める事項をはじめとするコーポレートガバナンスの充実・強化に取り組んでおります。
・株主の権利及び平等性の確保
・ステークホルダーとの適切な協働
・適切な情報開示と透明性の確保
・取締役会等の責務
・株主との建設的な対話
① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社における企業統治の体制は、会社の業務執行に関する重要事項につきましては取締役会にて決定しております。取締役会は迅速かつ的確に意思決定を行うことができるよう、定款により取締役の定数9名以内と定めているところを8名で構成され、原則毎月1回開催され重要事項の決議、業務執行状況の確認等を行っております。
また、常設機関として代表取締役、常務取締役、常勤監査役をメンバーとする常務会が設置されており、原則毎月2回開催され取締役会の定める経営の基本方針に基づき、その具体的執行方針および取締役会に提案すべき事項につき協議し取締役会の付議事項を除く経営全般事項を審議することを任務としております。
また、四半期に1回、グループ経営方針の確認、四半期実績・業績見込の確認及び重要連絡事項の確認・共有化のため、グループ各社の役員および事業執行責任者をメンバーとするグループ経営会議を開催しております。
なお、事業部門毎に担当役員が主催する事業戦略推進のための戦略会議を適宜開催し、また、各事業部門別の業績見込報告を毎月の定例としており、各事業部門毎を基軸としたグループ各社への指導・監督を行っております。
ロ.企業統治の体制を示す関係図
⦅会社の機関・内部統制の関係図⦆

ハ.取締役会の活動状況
当事業年度において当社は臨時を含めた取締役会を計15回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 役 付 | 氏 名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 代表取締役 | 百瀬 二郎 | 15回 | 15回(100%) |
| 代表取締役 | 田中 文人 | 15回 | 15回(100%) |
| 取締役 | 西村 隆 | 15回 | 15回(100%) |
| 取締役 | 齋川 敏明 | 15回 | 15回(100%) |
| 社外取締役(非常勤) | 大友 純 | 15回 | 13回(86.7%) |
| 社外取締役(非常勤) | 田中 利和 | 15回 | 15回(100%) |
| 社外取締役(非常勤) | 蒔山 秀人 | 12回 | 12回(100%) |
取締役会における具体的な検討内容として主なものは以下のとおりです。
・当事業年度における各四半期及び本決算内容の審議及びその承認
・各事業部における業務執行状況の報告
・中期経営計画の内容を審議、承認
・代表取締役及び役付取締役の選任及び報酬額の決定
・投資有価証券の取得及び売却
・出資金の減額
・当期の監査報酬の決定
その他常務会で審議された内容の最終承認及び報告事項等を審議しております。
二.その他の企業統治に関する事項
ⅰ)内部統制システムの整備の状況
当社では、社内業務全般にわたる諸規定が整備されており、明文化されたルールの下で、各職位が権限と責任を持って業務を遂行しており、監査室において随時必要な内部監査を実施しております。
「内部統制システム構築の基本方針」を定め、「グループ行動規範」を日頃の業務運営の指針としており、企業集団の業務の適正を確保する体制を整備しております。
また、経理部内に内部統制担当を配置し、主に内部統制システムの構築及び評価、コンプライアンスの総括を任務としております。
ⅱ)リスク管理体制の整備状況
社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスク管理の体制を整えると共に「リスク管理規程」に則り、グループ全体にかかる計画を策定しております。また、リスク管理委員会に属する作業部会として内部統制委員会を設置しており、具体的な内部統制構築の作業、確認を行っております。
また、コンプライアンス、情報セキュリティー、災害、品質などに係るリスクについては、それぞれの対応部署とリスク管理委員会にて必要に応じ規則、ガイドラインを策定、研修の実施、マニュアルの作成を行なっております。
ⅲ)社外取締役及び社外監査役との責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役との間で、それぞれの責務を十分に果たせるよう、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任について、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、会社法第427条第1項の規定により損害賠償責任を法令の定める限度まで限定する契約を締結しております。
ⅳ)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その主な内容は次のとおりであります。
(A)基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主のみなさまの決定に委ねられるべきだと考えています。
一方で、当社は、株主のみなさまをはじめ、お客様、お取引様及び従業員等のステークホルダーとの間に築かれた良好な関係を基本として、衣類を核とした事業領域で当社が長年培った「信頼ある製品」「ブランド」「提案力」に対する信用こそが強みであり、これらを維持し促進することが当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると考えます。
ただし、大規模買付行為の中には、その目的等から判断して、あるいは当社に固有の企業価値の源泉を十分に理解していないため、将来実現することのできる当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう可能性があるものや、その態様から大規模買付行為に応じることを株主のみなさまに強要するおそれのあるものが含まれる可能性があります。
そこで、当社取締役会は、株主や投資家のみなさまが買付者による大規模買付行為を評価する際に、買付者から一方的に提供される情報のみならず、現に当社の経営を担いその事業特性を十分に理解している当社取締役会による大規模買付行為に対する意見等も含めた十分な情報が、適時・適切に株主のみなさまへ提供されることが極めて重要になるものと考えております。また、付託された者の責務として、株主のみなさまのために、必要な時間や情報の確保をして、当社株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
(B)基本方針の実現に資する特別な取組みについて
1.企業価値向上への取組み
(1)当社の経営理念
当社は、経営理念として“社訓”及び“私たちの信条(Credo)”を掲げております。
《 社訓 》
道義を重んじる
共存同栄を旨とする
自立し協力する
社訓は永遠に変わらないツカモトグループの根本理念を表しています。
“道義”と“共存同栄”は創業時からの不滅の哲学・精神であります。
“道義を重んじる”とは、ただ法律を守るだけでなく、人として商売人として行うべき正しい道、倫理感を大切にすることであり、“共存同栄を旨とする”とは、お取引先様との関係のみならず、時代や環境の変化に応じてどう共存同栄するかであります。近江商人の「三方よし」にも繋がる考え方であり、現在はまさに地域や社会との共存同栄も重要であります。また、“自立し協力する”は、事業体それぞれが切磋琢磨し競い合いながらも協力すべき時は協力して全社一体感を醸成していくものであります。
《 私たちの信条(Credo)》
ツカモトグループは、培った商人魂と
フロンティア精神のもと、美しさと快適を求める生活者に応え、和文化の継承と
流通革新の進展のため、前進する。
私たちの信条(Credo)は、文字通り、クレド(Credo=信条・信念)として中長期的視野に立ったツカモトグループのあるべき姿、共通認識と決意を表しています。創業から210年、その中で培ってきた商人魂とフロンティア精神をこれからも活かして、和装、洋装のみならずライフスタイル全般を通してお客様に美しくて快適な生活空間を提案し、和文化の継承と流通革新の進展に寄与することを使命とします。
その経営理念を元に、我々のあるべき姿を表したのがツカモトグループの企業スローガン「美しい生活がいい。」( Amenity & Beauty Company)の言葉です。そこには、和装・洋装のみならずライフスタイル全般を通し、お客様に美しい生活空間を提案する企業であるべきという思いを込めております。
(2)当社の沿革・事業内容
当社の事業は1812年(文化9年)、近江商人の初代塚本定右衛門が小間物問屋『紅屋』を甲府柳町にて創業し、その後、京都、東京、年号が昭和に変わってからは小樽へと店舗を開設して、「薄利広商」を信条とし事業を継続しました。時代の変化にいち早く対応し、和装事業で培ったノウハウを水平展開した当社は、アパレルや、企業様向けユニフォームを扱う洋装事業、健康器具、空調器具、浄水器を販売する健康・生活事業、ホームファニシング事業、建物の賃貸事業を展開しております。現在では、他の事業が成長したため祖業の和装事業は当社グループ売上の10%程度となっておりますが、引き続き新商品を提案し続けており、業界での確固たる地位を確保しております。
また、近江商人のモットー「三方よし」
『買手よし』 『売手よし』 『世間よし』
の精神を大切にし、自らの利益のみを求めるのでなく、多くの皆様に喜ばれる商品を提供し、利益が残ると社会に還元してまいりました。
1876年(明治9年) 滋賀県に学校建築費として260円の寄付
1907年(明治40年) 創業の地山梨県に大洪水が発生したため県に200円を寄付
1911年(明治44年) 山梨県に再び大洪水が発生したため治山治水の植林事業に1万円を寄付、のちにこの植林をした山は『塚本山』と呼ばれる。
1919年(大正8年) 女子学校を設立、女子教育にいち早く取り組みました。
1992年(平成4年) 滋賀県東近江市五箇荘川並の業祖発祥地に資料館『聚心庵』を開庵し、現在でも社会貢献、地域貢献の一端を担っております。
(3)当社の強み
当社の強みは、経営理念として掲げる“社訓”及び“私たちの信条(Credo)”に表わされているように、自らの利益だけではなく、社会全般に目を配り、本当に必要な事業を行うという精神にあり、その精神は2世紀を超えてもなお、ぶれることはありません。和装事業から洋装事業、そして近年は生活雑貨や健康機器などの生活関連事業へと時代の変化にあわせ事業を多様化し、現在はお客さまのライフスタイル全般を提案する企業体へと進化を遂げてきました。社員一人一人が「商売の原点とは何か」を考え、失敗を恐れず新たな事業へと立ち向かい、自立し協力する企業風土として今も息づいています。
2.企業の更なる維持・強化のための施策
当社グループは、上記の企業価値の源泉をさらに維持・強化するために、基本的施策として以下の事項に取組んでおります。
当社グループにおきましては、2022年3月末にてラルフローレン・ホームの販売ライセンス契約が終了したこともあり、2022年度の事業規模は縮小いたしました。それを起点として成長路線を描くために、2022-2024年度を計画期間とする新中期経営計画「成長と変革に向けての新たな挑戦」を策定いたしました。この計画期間におきましては、前中期経営計画期間の3ヶ年で営業課題として取り組んだ「新事業領域の開発」を成果に結びつけて、早期の全営業部門黒字化を実現し、次世代のツカモトを支える新規事業を立ち上げるための組織再編も実施して推進してまいります。培った商人魂とフロンティア精神のもと、モノを製造するだけではなく、そこから生まれるサービスをどう広げられるかを追求し、伝統の継承とともに改革を実行することで、企業価値の向上に努めてまいります。
また、有利子負債削減計画の実践、資金の効率化、営業キャッシュ・フローを重視した事業運営により、一層の財務戦略の強化も引き続き図っております。
当社及び当社のビジネスモデルは、日本の社会に対応した、高い品質と顧客のニーズに応えていく各種技術・ノウハウ等を継承し、発展させることで獲得できたものです。これらは200年を超える歴史に裏打ちされたものであり、将来の企業の更なる維持、発展を支えるものと考えております。
(C)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止す
るための取組み
当社は、上記(A)「基本方針の内容」のとおり、特定の者による当社株式等の大規模買付行為に対しては、何らかの対応が必要と考えますが、上場会社である以上、大規模買付行為を行おうとする者に対して株式を売却するか否かの判断や、大規模買付行為を行おうとする者に対して会社の経営を委ねることの是非に関する最終的な判断は、株主のみなさまのご意思に委ねられるべきものだと考えております。
しかしながら、大規模買付行為を行おうとする者の中には、その目的等から企業価値、株主共同の利益を損なう懸念のある場合もあります。
従いまして当社は、株主のみなさまに対して、これらの多角的な情報を分析し、検討していただくための十分な時間を確保することが非常に重要であると考え、2021年1月開催の取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定め、いわゆる事前警告型の買収防衛策として、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策」(以下、「本プラン」といいます。)を導入致しました。本プランは、当社取締役会の決議により導入したものですが、株主総会の決議や株主総会で選任された取締役で構成される取締役会の決議で廃止することができるなど、株主の総体的意思によってこれを廃止できる手段が設けられており、後述の通り経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める株主意思の原則を充足しております。
1.本プランの概要
本プランは、以下のとおり、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、条件を満たす場合には当社が対抗措置をとることによって、大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。
なお、本プランにおいて当社取締役会は、対抗措置の発動等に当たって、当社取締役会の恣意的判断を排除し、会社の経営事項を理解できる者が、株主や投資家のみなさまには入手困難な企業秘密等の情報を入手したうえで買収提案等を評価するため、独立委員会規程に従い、当社社外取締役、社外監査役、又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者又はこれらに準じる者)で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会(以下、「独立委員会」といいます。)を設置し、その勧告を最大限尊重するとともに、株主及び投資家のみなさまに適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。
本プランに際しましては、2021年6月25日開催の第102回定時株主総会にて承認可決されており、その詳細な内容は、当社ウェブサイト(アドレス https://www.tsukamoto.co.jp/)に掲載しております。
2.本プランの合理性
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえており、2018 年6月1日に改訂を行った「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっており、高度の合理性を有するものです。
(1)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則
本プランは、当社株式等に対する大規模買付等がなされた際に、当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主のみなさまがご判断し、あるいは当社取締役会が提示した代替案を株主のみなさまに周知する機会を確保し、株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
(2)事前開示・株主意思の原則
当社は、当社取締役会において決議された本プランを、株主のみなさまの予見可能性を高め、適正な選択の機会を確保するために、その目的、具体的な内容、効果などについて事前に開示させていただいております。定時株主総会においてご承認いただいた後も、その後の当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更又は廃止されることになります。従いまして、本プランの導入及び廃止には、株主のみなさまのご意思が十分反映される仕組みとなっています。
(3)必要性・相当性確保の原則
a)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示の徹底
当社は、本プランに基づく大規模買付等への対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断、対応の客観性及び合理性を確保することを目的として「独立委員会」を設置し、当社取締役会は、対抗措置の発動又は不発動の決議等に際して独立委員会の勧告を最大限尊重いたします。
また、当社は、独立委員会の判断の概要について株主及び投資家のみなさまに情報開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行われる仕組みを確保しています。
b)合理的な客観的発動要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
c)デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされています。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は業務執行取締役の任期を1年としているため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
従いまして本プランは、上記の内容を踏まえた高度の合理性を有する公正性・客観性が担保され、株主共同の利益が確保されたプランであり、当社取締役の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
② 自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものであります。
③ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数をより確実に充足できるようにし、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
④ 取締役の定数
当社は、取締役の員数について、9名以内とする旨を定款に定めております。
⑤ 取締役の選任に関する決議
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。