有価証券報告書-第68期(令和2年2月1日-令和3年1月31日)

【提出】
2021/04/21 10:00
【資料】
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【項目】
161項目
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
トーホーグループは、「食を通して社会に貢献する」の経営理念のもと「美味しさ」そして「安心・安全、健康、環境」を経営のキーワードに、外食・中食・内食の「食」の様々なシーンを支える企業グループとして、外食ビジネスを営むお客様のお役に立つ商品やサービスの提供、ご家庭の食卓を彩る食材の提供に努め、食文化の向上に貢献してまいります。
人と食との関わりの中で、経営理念、経営のキーワードを基本とした価値ある商品やサービスを提供し、お客様満足度を高めていくこと、さらには株主様、お客様、取引先様、社員・従業員、そして地域社会といったあらゆるステークホルダーから信頼され必要とされる経営を実践することが、会社の利益(=株主様の利益)を増大させると考えております。
トーホーグループではこうした基本的な考え方のもと、持続的成長と収益力の向上、組織の活性化と人材の活性
化、顧客・現場視点の経営、コンプライアンスと適時情報開示、スピード経営を経営方針とし、企業価値を高める
経営を進めてまいる所存であります。
(2) 経営環境
世界経済は、トランプ前大統領が掲げた米国第一主義以降、貿易不均等の是正とハイテク産業の主導権を巡って中国との対立が深まり、米中貿易摩擦が深刻化しております。また2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により経済活動が大幅に制限され、一時期は大恐慌以来最悪と言われる景気の落ち込みを記録いたしました。
日本経済においても、緊急事態宣言の解除後は経済活動が再開したものの、感染者数が増加するなど終息の見通しは立っておらず、経済へのマイナス影響は長期化しております。加えて日本の総人口は、2008年をピークに減少が続いており高齢化が進行しています。少子高齢化による人口減少に加え、近年増加していたインバウンド需要も蒸発するなど、日本経済を取り巻く環境はますます厳しくなっております。
このような状況のなか、当社グループの主な販売先である外食産業の経営も悪化しており、当社グループにおきましても業務用食品卸売事業を中心に厳しい事業運営を強いられる展開となっております。そのため、当期は新型コロナウイルス感染症の拡大によってもたらされたニューノーマル時代に対応できる会社に変わるチャンスと捉え、「8割経済」でも利益の出る筋肉質な体質に改善すべく、さらなるコスト・コントロールの強化と、限られた資源を成長領域に投資するなど、選択と集中に注力いたします。
ディストリビューター(業務用食品卸売)事業は、業務用食品専業卸の業界最大手として、外食産業のお客様に貢献しております。事業活動の歴史が長く基盤が充実している西日本に対し、関東地区と海外はこれからの新たな成長領域として事業基盤の強化を進めております。関東地区については、さらなるシェア拡大を目指し、近年は事業基盤を強化してまいりました。2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で厳しい経営環境が続きましたが、中長期的にはさらにシェア拡大が期待できる市場であり、今後も強化していく方針です。
また海外については、2015年度から6期連続M&Aを実施し、現在は3カ国(シンガポール、マレーシア、香港)7社体制となりました。こちらも成長領域のため、グループシナジーを発揮できる前提のもとM&Aを継続し事業基盤を着実に強化いたします。
キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業は、中小飲食店の毎日の仕入れにお役立ていただく、プロの食材の店「A-プライス」などの業務用食品現金卸売店舗を関東以西に95店舗展開しており、2020年2月には、ワンストップ型キャッシュアンドキャリー「せんどば」を㈱トーホーから㈱トーホーキャッシュアンドキャリーへ移管し、ノウハウの共有により業績の向上につながっております。
新型コロナウイルスの影響で、主要顧客である中小飲食店の経営状況は厳しいものの、テイクアウトメニューの強化や店舗のリニューアル、「A-プライスアプリ」による飲食店顧客の紹介など、中小飲食店の発展に引き続き貢献いたします。
食品スーパー事業は、兵庫県南部に地域密着型の食品スーパー「トーホーストア」を36店舗展開しております。新型コロナウイルスによる巣ごもり需要が拡大する一方で、消費者の生活防衛意識の高まりや業界の垣根を越えた競争激化が継続しております。こうした状況のなかコンセプトである「健康で安心な地域の冷蔵庫」「あなたの街の食品スーパー」「毎日のおかずを提供する店」を実践すべく、商品の安定供給に努め、感染拡大防止対策に細心の注意を払い営業を継続しております。前期よりシニア世代への対応を強化しており、生鮮・惣菜の鮮度向上に一層注力するとともに、少量パック「ちょっとでええねん!」シリーズの強化、地元神戸の企業とのコラボなど独自路線で他社との差別化を図り、着実に顧客基盤を築いております。また、前期よりロス管理を徹底するとともに、コスト・コントロールにも継続して取り組んでおります。
フードソリューション事業は、外食ビジネスをトータルにサポートする様々なソリューションを提供しており、品質管理、業務支援システム、業務用調理機器、店舗内装設計・施工などの「外食ビジネスをトータルにサポートする」機能について提案を強化するとともに、グループ内へのコスト・コントロール提案にも注力しております。品質管理サービスを展開する㈱トーホービジネスサービスは、食品安全マネジメントシステム認証(「JFS-A/B規格」(食品製造セクター))の監査会社として2019年11月に認定を受け、2020年3月に初めて外部監査(2021年1月末時点で計6社)を行うなど、食品業界の安心・安全により一層貢献しております。
(3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的成長と収益力の向上を通して、企業価値を継続的に高めていくことを経営目標の一つとしております。具体的には事業の成長を示す「売上高」と収益力を示す「営業利益」、また最終的に事業のリスクを負担する株主から預かっている資金に対しそのリスクに見合う利回りが確保されているかという観点から「ROE」を中長期的な指標としております。
⦅売上高⦆
回次第64期第65期第66期第67期第68期
決算年月2017年1月2018年1月2019年1月2020年1月2021年1月
売上高前期比(%)△2.4△1.0+4.8+6.2△19.5

⦅営業利益⦆
回次第64期第65期第66期第67期第68期
決算年月2017年1月2018年1月2019年1月2020年1月2021年1月
営業利益前期比(%)+4.9△36.1△11.0△12.5
売上高営業利益率(%)1.40.90.80.6

(注)売上高営業利益率 =(営業利益)÷(売上高)
(注)第68期の売上高営業利益率につきましては営業損失を計上しているため記載しておりません。
⦅ROE(自己資本当期純利益率)⦆
回次第64期第65期第66期第67期第68期
決算年月2017年1月2018年1月2019年1月2020年1月2021年1月
ROE(%)4.91.93.52.0

(注)ROE =(親会社株主に帰属する当期純利益)÷((期首自己資本+期末自己資本)÷2)
自己資本 = 純資産合計-新株予約権-被支配株主持分
(注)第68期のROEにつきましては親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため記載しておりません。
(4) 中期経営計画
当社グループは、第8次中期経営計画(3ヵ年計画)「SHIFT UP 2023」(2022年1月期(2021年度)~2024年1月期(2023年度))を策定いたしました。「食を通して社会に貢献する」の経営理念のもと、社会から信頼され必要とされる会社となるため、新たな環境に適合し、成長し続ける筋肉質な企業グループへの変革を目指し、次に掲げる5つの重点施策に取り組んでまいります。
○5つの重点施策
1.コア事業の更なる強化
・未開拓業態・顧客層の開拓
・顧客・現場視点でのPB商品の開発・販売強化
・グループシナジーの更なる発揮
・M&A、アライアンスを活用した未開拓エリア等への進出
2.新たなサービスの開発
・変化する顧客ニーズに即した商品、サービスの開発
・新たな経営環境に即した販売・店舗モデルへの挑戦(ニューノーマルな社会への対応、
持続可能な社会への貢献)
3.損益分岐点の引き下げ
・聖域なきコスト・コントロールの継続
・働き方の更なる改革による生産性向上
・業務のシステム化推進
4.資産回転期間の改善
・メリハリのある投資とPDCA
5.次代を担う人材の育成
・教育研修の更なる充実
・ジョブローテーションの活性化
・女性活躍の推進
○タイトル
「SHIFT UP 2023」
ギアを上げて変革に取り組み、トーホーグループを新たなステージへ
Speed UP ・・・ 速度を上げる
Heat UP ・・・ (仕事で)熱くなる
Image UP ・・・ イメージ・ブランド力を上げる
Follow UP ・・・ どこまでも追求する
Turn UP ・・・ 上向く
(5) 優先的に対処すべき事業上、財務上の課題
当社グループは、第七次中期経営計画(3ヵ年計画)「IMPACT 2020」(2018年度~2020年度)の8つの重点施策によって事業上および財務上の課題に取り組んでまいりましたが、2020年度は新型コロナウイルス感染症の拡大が当社の経営に甚大な影響を与え、当期の親会社株主に帰属する純利益は上場来初の損失となりました。また、世界経済・日本経済ともに新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を大きく受け続けており、ワクチンの接種が徐々に進んではいるものの終息の見通しは立っておらず、当社グループにおきましても当面は厳しい経営状況が継続するものと思われます。
このような状況のもと、当社グループは、第8次中期経営計画(3ヵ年計画)「SHIFT UP 2023」(2022年1月期(2021年度)~2024年1月期(2023年度))を策定いたしました。「食を通して社会に貢献する」の経営理念のもと、社会から信頼され必要とされる会社となるため、新たな環境に適合し、成長し続ける筋肉質な企業グループへの変革を目指し、5つの重点施策に取り組んでまいります。
2022年1月期はワクチン接種が予定通り進み、上半期で一定の落ち着きを取り戻すという前提のもと連結業績予想を算出いたしましたが、2023年1月期以降の財務目標については、コロナ禍の影響が継続されると想定される中、中長期的な財務目標の策定が困難なため2022年3月を目途に開示する予定であります。

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