有価証券報告書-第49期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社のミッションは、「消費者・カスタマーのニーズを第一に考慮し、差別化された潤滑油製品及び関連製品・サービスを提供する、長期的な信頼と価値を築き継続的に業績を上げていけるベストブランド・マーケターを目指す。そして、安全かつ活気のある職場環境を社員に提供し、利益成長を実現し、サステイナブル(持続可能)であり、かつマテリアル(大規模)なビジネスを実現することで業界をリードする利益を株主に提供する。」ことであります。
当社は、bpグループの一員として「HSSE基準」と「bp行動規範」を順守しています。高い倫理基準を設定し、日々それを業務全般において実践することで、信頼される企業としての地位を築き、ステークホルダー全体に持続的な価値を提供します。特に、Health(健康)、Safety(安全)、Security(セキュリティ)、Environment(環境)の各分野において、無事故、無災害、環境負荷の最小化を目指す取り組みを推進し、地域社会の安全とセキュリティの確保に貢献します。
「bp行動規範」及び「HSSE基準」は、当社の価値観と倫理原則を反映したものであり、内部統制システムの基盤として位置づけてられています。これらを通じて、持続可能な成長と社会的信頼のさらなる強化を図り、企業価値向上に取り組んでまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、2022年にウィズコロナ・ポストコロナの経済活動の再開に伴うエネルギー需要の回復、原材料価格の変動、脱炭素社会の実現に向けた自動車業界の構造転換といった急速な事業環境の変化に対応するため、中期経営計画(2022-2026)を策定し、経営指標として売上高、経常利益、ROEを下記の通り定めております。
| 2024年度(実績) | 2025年度(実績) | 2026年度(目標) | |
| 売上高 | 13,652百万円 | 14,689百万円 | 12,000百万円 |
| 経常利益 | 1,412百万円 | 1,640百万円 | 2,450百万円 |
| ROE | 9.3% | 10.5% | 15%以上 |
2026年は現中期経営計画の最終年に当たります。(3)- ②に記載のとおり依然として不確実性が高い状況にありますが、計画の一貫性を堅持し、資本効率の持続的改善に取り組み、株主価値の向上と2027年を初年度とする次期中期経営計画への着実な橋渡しを実現します。
(3)経営環境
①企業構造
当社の企業構造は、第1 企業の概況、3 事業の内容 の事業系統図のとおりです。
②市場環境
会社を取り巻く状況は、物価上昇の影響を受けつつも、政府の経済政策効果や雇用・所得環境の改善、株式市場の堅調な推移を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策による景気下振れリスク、物価上昇の長期化、ウクライナ情勢及び中東情勢の悪化に伴う資源価格の高止まり、中国経済の先行き懸念、金融資本市場の変動など、不確定要素は多く、先行きは依然として不透明な状況にあります。また、半導体不足の改善傾向が続く一方で、円安の長期化や原材料価格の高止まりが継続し、自動車関連産業を取り巻く事業環境は依然として厳しい状況にあります。
当社が属する自動車用潤滑油市場は成熟市場であり、ハイブリッド車の普及や電気自動車の進展など市場構造の変化が進む中、新たな需要の押し上げ要因は見当たらず、売上数量及び売上高は引き続き減少傾向が継続すると予測しております。
③競合他社の動向及び優位性
当社が主力商品として販売する自動車用潤滑油には、国際石油資本を親会社に持つ海外潤滑油ブランド、国内自動車メーカーが独自に展開する純正潤滑油ブランド、量販店チェーンが独自に展開するプライベートブランド等、多数の競合商品が存在しております。
当社製品の強みは、世界的なブランド力と技術力にあります。カストロールは100年以上の歴史を持ち「常に最高の品質とサービスの提供」を信念に、ユーザーのニーズを満たす製品を創出しております。
当社ではデジタル化への対応を中期経営計画で戦略の1つに位置付けております。デジタルトランスフォーメーションは、データと技術を活用してビジネスモデルを改革し、業務そのものや組織、企業文化・風土等を改革し、競争上の優位性を確立するためにきわめて重要です。
(4)対処すべき課題
当社は成熟した市場においてコアビジネスを強化し、持続的成長を実現するため、以下の5つの経営・事業戦略を注力領域として定め、施策の推進・実現に取り組んでおります。
2026年度は現中期経営計画の最終年であり、5つの経営・事業戦略に基づく施策の確実な遂行により、資本効率の持続的な改善と収益基盤の強化を図ってまいります。これらの取り組みを2027年を初年度とする次期中期経営計画におけるさらなる成長投資へとつなげるべく、全社員がこれまで以上に一体となり、経営方針やサステナビリティの価値観などを共有しつつ、安全かつ効率的な業務運営(オペレーショナル・エクセレンス)を継続して追求してまいります。
①コアビジネスの強化
カーショップチャネル
•高レベルのマーケット・シェアを持つ強みを活かしながら、潤滑油商品レンジの拡大、近隣製品カテゴリーの拡販
•スポンサーシップや他業種とのコラボレーションを活用した、既存ユーザー層への更なる訴求と新規ユーザー層の開拓
•e-Commerceの拡大
カーディーラーチャネル
•プレミアム・オイルの取扱店舗数並びに数量を拡大
②ポートフォリオの最適化
新規チャネルの開拓
•カストロールのブランド資産と新たなサービス提供を融合し、新たなチャネル及び顧客を開拓(車検/整備工場、タイヤ専門店、中古車販売店等)
③新規ビジネス開発
近隣製品カテゴリーの開発
•ピット向け商品拡充によるフルードも含めたカテゴリーリーダー化
•近隣製品カテゴリーの開発・拡充
•カーケア製品「カストロールPROシリーズ」の育成
新規サービスの開発
•IoT・AIを活用した「販売」「配送」「管理」の統合マネジメントシステムの開発・提供
他業種との提携
•シナジーの追求
④脱炭素化とデジタル化
電動化への対応
•完全電気自動車(BEV)向けe-フルードの導入
•低粘度・ハイブリッド向け潤滑油製品の開発・拡販
脱炭素化への対応
•カーボンオフセット製品の認知拡大と拡販
•製品パッケージ(容器)の削減によるCO2削減
•ライフサイクルを考えた原材料の脱炭素化
•再生ベースオイルの活用
デジタル化への対応
•OtCプロセス、バックオフィスのデジタル化
⑤成長基盤の強化
サプライチェーン強化
•原材料調達先の多様化による安定調達とコスト削減
•配送網の効率化によるコスト・環境負荷の低減
人材開発・育成
•新しい働き方(ハイブリッド型)の推進による働きがい並びに業務効率の向上
•社員のキャリアプランに応じた人材育成・能力開発プログラムの拡充
•「変化」「チャレンジ」を奨励する文化の醸成