有価証券報告書-第65期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 11:21
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162項目

有報資料

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。各リスクについて、影響度と発生頻度をそれぞれ3段階で評価しています。また、影響度は、当社グループが定めた基準により、財務、人命・健康、人的資本、物的資本、評判(レピュテーション)の観点から評価を行っています。ただし、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、数値は特に断りがない限り当連結会計年度末現在のものです。
また、当社グループは、リスクを「収益や損失に影響を与える不確実性」と捉えています。リスクを「脅威」として捉えるだけでなく、「機会」としての側面からも捉えた上で、リスク管理を行っています。外部環境に関するリスクについては「機会」の重要性が高いため、その内容についても記載しています。
区分No.項目具体的な内容発生頻度
・可能性
影響
外部環境1人口動態の変化リスク少子高齢化、学生・研究者や若年労働者の減少
機会高齢者の増加による医療マーケットの拡大
2市況の変化リスク金利・為替・株式・原材料市場の変動
機会金融機能や在庫機能の価値上昇
3景況の変化リスク研究開発投資や設備投資の変動、生産拠点の操業度の変動
機会多様な商品、サービス
4国際情勢の変化リスク武力紛争、テロ、貿易摩擦、安全保障(中東情勢、台湾有事)
機会サプライチェーンの強靭性
5政策・法規制の変化リスク事業にかかる法規制の変更、科研費や医療費に関する政策変更
機会政府によるサポート
6顧客ニーズの変化リスク商品に関する志向の変化、購買方法や仕組みの変化
機会レンタル、購買・在庫管理業務の効率化
7気候変動リスク環境規制の導入およびコストアップ、顧客の行動変容
機会顧客志向の変化、効率的なオペレーション
8自然災害リスク地震、台風、津波、パンデミック、停電、火災
機会防災・災害対策市場の拡大
業務プロセス9情報セキュリティウィルス感染、顧客情報の漏洩、商品データベースの流出
10システム障害基幹システム・EC系システム・物流システムの停止
11物流センターの操業マテハンの故障、スタッフの確保、物流センターのパフォーマンス低下
12サプライチェーンの寸断サプライヤーの罹災・倒産、物流ネットワークの寸断、原材料の調達難
13品質不良・低下クレーム、製品回収、品質に起因する事故
14業務のDX化非効率な業務運営、低い業務パフォーマンス
15取引先管理回収遅延の発生、取引先の不正・不作為、不利な契約
内部環境16コンプライアンス取引関係の法令違反、インサイダー取引、訴訟
17人財確保人財流出、採用難、人財育成の遅れ、人事・報酬制度の不備、ハラスメント
18情報開示誤った情報開示、不適切な広報活動
19投資投資判断の失敗、投資先の価値低下、投資先の不祥事、撤退判断の遅れ
20ガバナンス、内部管理社内不祥事、機能不全、管理不備、贈収賄、不正・犯罪


(1)リスク管理体制
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般 ③リスク管理」をご参照ください。
(2)リスクマッピング

(3)リスク・機会の詳細と対応策
a.外部環境
①人口動態の変化
(リスク)
日本における若年人口の減少が進み、大学などの教育・研究機関数の減少や研究開発の担い手不足が生じ、日本国内の研究活動が縮小した場合、ラボラトリー分野の売上に影響を及ぼす可能性があります。(ラボラトリー分野の売上高:693億円)また、若年労働者数の減少が続き、製造業の日本国内での生産活動が縮小した場合、インダストリー分野の売上に影響を及ぼす可能性があります。(インダストリー分野の売上高:237億円)
当社では、取扱商品点数を1,400万点超に拡大すると同時に、専門性の高い研究機器類の販売や、レンタルや校正などのサービス事業にも力を入れるなど、事業領域を広げることにより獲得可能な市場規模の拡大を図っています。また、様々なeコマースツールの提供を通じ、エンドユーザーの購買における利便性と効率性を高めることで、当社のウォレットシェア(ユーザーの支出に占めるシェア)を高めることを目指しています。加えて、現地法人による中国での事業や、アジア地域への輸出事業など、海外事業の強化を行っています。
(機会)
日本における65歳以上の高齢者数は増加傾向にあり、ピークを迎える2040年以降も長期間にわたり3千万人以上の高い水準を維持する見込みです(令和7年版高齢社会白書)。医療介護に関連する市場規模は維持・拡大すると想定されることから、病院やクリニック向けの商材を取り扱うメディカル部門にとって追い風になると考えられます。(メディカル部門の売上高:169億円)
当社では、医療機関による物品の購買・発注管理や在庫管理の業務効率化ニーズが高まっていることから、在庫管理機能を付加した電子購買システム「Mare's」を2025年にリリースし、中小規模の病院を対象に積極的な販促を行っています。
②市況の変化
(リスク)
当社は、自社で企画開発するプライベートブランド品や自社輸入品など、多くの商品を海外から直接輸入しており、関連する商品の売上高は174億円です。また、日本国内のサプライヤーから調達する商品やその原材料・部品などの中にも、多くの輸入品が含まれています。為替レートが円安傾向で推移した場合、輸入品の円貨ベースの仕入価格が上昇し、当社の収益性が低下する可能性があります。円ドルレートが1円円安となった場合、当社の売上総利益を約4千万円押し下げる影響があると試算しています。
当社では、為替レートの変動により仕入価格が上昇した場合、原則として販売価格に転嫁する方針をとっています。また、急激な為替変動のおそれがある場合は、為替予約などのヘッジ手段の利用を適宜検討しています。
(機会)
当社は、5,500社にのぼるサプライヤーと4,100社を超える販売店をつなぐ卸売ビジネスを行っており、取引を通じて売り手と買い手の双方に対し金融機能を提供しています。また、受注翌日にはお届けする物流サービスを提供することで、販売店にとっての在庫機能も果たしています。金利が上がりサプライヤーや販売店の資金調達コストが上昇した場合、当社が果たす金融機能や在庫機能の利用価値が高まり、当社を経由する流通量が増加すると考えています。
③景況の変化
(リスク)
景気変動の影響により企業の研究開発投資が減少した場合、当社のラボラトリー分野の売上に影響を及ぼす可能性があります。また、同様の理由により工場などの生産現場の稼働率が低下した場合、消耗品類の使用量が減少し、インダストリー分野の売上に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社が提供する大規模企業向け集中購買システム「ocean」の導入企業の業種は、化学、医薬品、電子部品が計60%を占めており、特にこれらの業種の動向に影響を受ける可能性があります。
当社では、研究活動が景気変動の影響を受けにくい大学や公的研究機関などへの営業活動に力を入れ、リスクの抑制に努めています。また、幅広い業種の企業に対する「ocean」導入の働きかけや、飲食事業者向けのEC購買サイト「as kitchen」を展開するなど、特定業種による影響を軽減する努力を行っています。
(機会)
当社では、高品質のナショナルブランド品から価格訴求力のあるプライベートブランド品まで、品質や価格帯の異なる商品を幅広く取り扱っています。また、限られた予算の中で必要な研究開発を行いたいとのニーズに応え、分析・計測機器のレンタルサービスを展開しています。商品やサービスに多様な選択肢を設けることで、景気後退期であってもエンドユーザーの支持を維持・拡大できると考えています。
④国際情勢の変化
(リスク)
当社は、世界33か国から幅広く商品を調達しています。武力衝突や貿易摩擦などの国際紛争が発生した場合、当該地域からの商品の輸入や特定の原材料の確保に支障が生じ、当社の調達活動に影響を及ぼす可能性があります。現に、2026年2月末に始まった米国とイランの軍事衝突では、イランによるホルムズ海峡の封鎖により、ナフサを原料とするプラスチック製品や合成ゴム製品の調達が世界的に不安定となっています。なお、海外の地域別調達額では、最も金額が大きいのは中国(30億円)、次いで東南アジア地域(22億円)となっています。
当社では、有事の際に調達が滞るリスクを低減するため、調達地域の分散に取り組んでいます。また、特定のサプライヤーに調達を依存することがないよう、同様の商品においても複数サプライヤーからの調達ルートを確保する努力を行っています。
(機会)
当社では、国内外に5,500社を超えるサプライヤーとのネットワークを構築すると同時に、世界各国で行われる主要な展示会や商談会を視察するなど常に新しいサプライヤーの開拓を行っています。また、ヨーロッパ地域のサプライヤーから競争力ある価格で調達を可能にする協同組合(Lab Logistics Group GmbH)に日本から唯一参加しています。こうした広範かつ複線化された強靭なサプライチェーンは、有事の際には相対的な強みとして取引先の信頼につながり、当社のプレゼンスが高まることに寄与すると考えています。
⑤政策・法規制の変化
(リスク)
研究開発に関わる様々な活動の一部は、研究開発科学研究費助成事業(科研費)などの公費で賄われています。従って、活動を支える研究開発予算は、国の科学技術政策等の動向に左右されます。また、医療機関による投資や購買行動は、国が決定する診療報酬や各種補助事業の動向に大きく影響を受けています。国の政策変更に伴い、研究開発や医療に配分される予算額が減少した場合や、予算措置が講じられる分野が変更された場合、当社事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、研究開発や医療に関する政策の動向について営業企画部門および商品企画部門にて情報収集を行い、その動向を営業施策や商品開発に反映しています。
また、当社の事業は、薬機法、建設業法、製造物責任法、電気用品安全法、食品衛生法、毒物及び劇物取締法、貨物利用運送事業法、倉庫業法、中小受託取引適正化法など様々な法規制の適用を受けています。そのため、これらの法規制が変更または新設された場合、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、法務部門および各事業部門において、法規制の動向などに関する情報収集および社内周知を適宜行うと同時に、定期的に顧問法律事務所との情報交換を行っています。
(機会)
2026年3月に閣議決定された第7期「科学技術・イノベーション基本計画」(5か年)においては、基礎研究への投資拡充の方向性が示されました。また、2025年11月に閣議決定された「総合経済対策」の中では、17の戦略分野が決められるなど、国際競争力を高めることを目的として研究開発投資に対する国の関与が強化されています。加えて、医療機関の経営改善を目的とした様々な予算措置が講じられるなど、医療分野においても国の後押しが進んでいます。このような政策的なサポートは、当社が主力とする研究開発や医療に関連する事業の下支えとなり、当社の事業環境を後押しするものと考えています。
⑥顧客ニーズの変化
(リスク)
当社は、研究開発や産業、医療の分野を主たる事業領域としており、当社が取り扱う商品の最終消費者であるエンドユーザーは、民間企業や大学、公的研究機関、医療機関、介護施設などです。当社が取り扱う商品は購買頻度の高い消耗品類が多いため、eコマースの導入によりエンドユーザーの購買に伴う業務負荷を軽減することで評価を獲得し、事業を成長させてきました。今後、商品に対する顧客の志向や、消耗品類の購入方法に関する顧客の志向に変化が生じた場合、当社が取り扱う商品や当社が提供するeコマースツールの強みが失われ、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、エンドユーザーのニーズや市場のトレンドの動向に日頃から目を配り、新しい商品の取扱いやプライベートブランド商品の開発に活かしています。また、eコマースツールの機能性に関しては、エンドユーザーが求める機能を適宜追加し、検索エンジンの刷新により検索スピードや検索性を改善するなど、ユーザビリティの向上に努めています。
(機会)
研究分野で使用される機器類の領域において、「所有から利用へ」の変化が進んでいます。当社は、2018年よりレンタル機器事業を本格化させ、サービスの認知度を高めるための取り組みを行っています。また、2026年末頃の稼働に向け、新しいレンタル&校正センターの建設を進めています。既存のセンターに比べ延床面積は3.3倍となり、レンタルや校正、点検や修理など総合的なサービス事業の拠点とする予定です。当社では、顧客ニーズの変化を踏まえ、既存事業の枠にとらわれることなく新しいビジネスの開発に取り組んでいます。
⑦気候変動
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般 ③リスク管理」をご参照ください。
⑧自然災害
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般 ③リスク管理」をご参照ください。
b.業務プロセス
⑨情報セキュリティ
当社は、受発注や倉庫管理など卸売業としての基本的業務に加え、サプライヤーや販売店との間の様々な情報連携や各種eコマースツールの開発・運用など、業界の中で先んじてシステム化に取り組み効率的なオペレーションを強みとしてきました。当社の業務システムがコンピューターウィルスやマルウェア等に感染した場合、システム復旧までの間は事業活動の一部または全部が停止を余儀なくされる可能性があります。また、感染により個人情報を含む機密情報や当社の商品データベースが棄損または流出した場合、補償費用の発生や競争力の低下につながる可能性があります。
当社は、複数のシステムベンダーの協力のもと、ゼロトラストを前提とした様々なセキュリティ対策を講じています。また、全社的なBCP対応についても検討を進めています。
⑩システム障害
当社は、様々な業務オペレーションをシステム化し効率化を図っていますが、これらのシステムは基幹システムを中心として複雑に連携しています。何らかの理由により特定のシステムに障害が発生した場合、その影響が業務の広範囲に波及し、復旧までの間は事業活動の一部または全部が停止する可能性があります。
当社では、各種システムに対して定期的な保守メンテナンスを実施することによりパフォーマンスを維持しています。また、バックアップの確保などにより、システムに不具合が発生した場合でも、早期に復旧作業に移行できるよう体制を整備しています。
⑪物流センターの操業
当社では、連結売上高の80%を全国5か所の物流センターからの出荷により賄っています。物流センターのパフォーマンスである効率的な入出荷は、マテリアルハンドリング機器の稼働、作業スタッフの業務習熟、配送業者との連携、物流システムの安定稼働など、様々な要素の積み重ねにより実現しています。何らかの理由により物流センターの操業が停止し、出荷に支障をきたした場合、復旧までの間は当社の事業活動の一部または全部が停止する可能性があります。
当社では、マテリアルハンドリング機器の定期的な保守点検や部品交換を行い、常に最良のパフォーマンスを発揮できるようコンディションを維持しています。加えて、機器に不具合が出た場合に備え、メーカーとのサービス契約を締結し迅速に復旧できる体制を敷いています。また、物流センターで働くスタッフは、OJTによるスキルアップ、日々の徹底した情報共有により、高い作業効率を維持しています。
なお、万一、何らかの理由により物流センターの操業が長期間停止する事態となった場合は、他の物流センターからの振り替え輸送の実施や、サプライヤーからユーザーへの直接配送に切り替えるなどの対応を準備しています。
⑫サプライチェーンの寸断
当社は、国内外5,500社におよぶ幅広いサプライヤーとの取引ネットワークを構築し、多種多様な商品を競争力ある条件で調達しています。また、サプライヤーから当社の物流センターまでの運搬手段は、飛行機や船舶、鉄道、トラックなど多岐にわたります。何らかの理由により、サプライヤーが行う原材料や商品の調達に支障が発生した場合や、サプライヤーから当社までの物流経路において障害が発生した場合、当社の商品調達に滞りが生じ、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、特定の地域や国のサプライヤーに依存することのないよう、同様の商品についても複数のサプライヤーからの調達ルートを確保するよう努めています。また、何らかの理由により特定商品の調達に支障をきたした場合でも、すぐに他の調達ルートへの切り替えができるよう多くのサプライヤーとの間で関係構築を進めています。
⑬品質不良・低下
当社の連結売上高の32%を占めるオリジナル品においては、商品の開発段階から当社が主体的に関与しています。当社のオリジナル品の品質に問題のあることが判明した場合や、品質に起因する事故が発生した場合、商品の回収や補償にかかる費用の発生や当社オリジナル品に対する信頼の低下が生じ、当社事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、品質保証部門が品質マネジメントシステム(QMS)に基づき商品検査やサプライヤー評価・指導を実施し、社内定例会の中で品質課題を管理しています。オリジナル品のサプライヤーのうち取引金額の大きな先を重点サプライヤーと位置づけ、モニタリングによる品質改善に取り組むことでリスクの低減に努めています。
⑭業務のDX化
当社では、サプライヤーや販売店との間において、価格および納期の問い合わせや受発注などへの対応業務が日々大量に発生しています。また、当社WEBサイト向けの商品情報の収集や登録、コンテンツ制作など、工数のかかる業務が多数存在しています。現在、こうした業務の多くをシステム化やRPAの利用、AIの活用などにより省力化、効率化を図っていますが、DXに関する技術は日進月歩です。当社が業務のDX化に対応できなかった場合、業務の効率化が進まず高コスト体質となり、結果として競争優位性を失う可能性があります。
当社では、毎年7億円程度のIT投資予算を確保し、サーバー等のDX基盤の強化および様々な業務アプリケーションの開発を継続的に行うことで、業務の効率化に注力しています。
⑮取引先管理
当社では、4,100社におよぶ販売店との取引関係を有しており、その取引のほとんどは掛け売りとしています。何らかの理由により多額の売掛金が回収不能となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、販売店ごとに与信枠を設定するなど、様々な方策を講じて売掛金の延滞リスクを軽減しています。また、営業部門が販売店との間で常日頃よりコミュニケーションを図り、取引先の情報収集に努めています。
c.内部環境
⑯コンプライアンス
当社が、事業活動において関係する法令等に違反した場合、課徴金等の直接的なペナルティだけでなく、取引先による取引停止処分などにつながり、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、法務部門および事業部門が中心となり法規制等に関する情報収集を行い、社内周知を図っています。また、顧問契約を締結する法律事務所の指導を都度仰ぐなど、法令等の遵守に努めています。
⑰人財確保
当社は16期連続で増収を達成するなど、長期間にわたり事業成長を続けています。その間、人財の採用および育成に注力するのと同時に、人財の多様性を実現するため、柔軟な働き方を可能とする人事制度改革を行うなど、優秀な人財の確保に力を入れてきました。一方、団塊ジュニア世代の退職を控え、業界を問わず優秀な人財の獲得競争は激しさを増しています。何らかの理由により当社から人財が流出した場合、当社の競争力に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、魅力あふれる人財の確保を経営の最優先事項とし、多様性のある人財の採用、人事ローテーションや研修など人財育成プログラムの制定、オフィス環境の整備や多様な働き方への対応、やる気を促す人事体系やインセンティブ制度の設計など、様々な人事制度改革を行っています。また、全従業員を対象とした四半期ごとに実施するエンゲージメントサーベイを通じて、従業員一人ひとりに寄り添った対応を行い、各人が高いモチベーションを持って業務に臨むことができるよう必要な手立てを講じています。
⑱情報開示
サプライヤーや販売店、エンドユーザーに対する当社取扱商品やサービスに関する情報、株主や投資家に対する経営計画や決算等に関する情報、従業員や地域社会などステークホルダー全般に対する関連情報など、当社が開示すべき情報は多岐にわたります。開示する情報が虚偽または不十分な場合や、開示の時期や方法が不適切であった場合には、当社に対するステークホルダーの信頼が失われ、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、様々な情報を適時適切に開示することはもちろん、多様なステークホルダーとのコミュニケーションを積極的に行い、相互理解を深めるよう努めています。
⑲投資
当社は、事業の成長に合わせて様々な投資活動を行っています。その中でも、物流センターやITシステムへの 投資は金額規模も大きく、投資のパフォーマンスは当社事業の成長に必要不可欠な要素です。また、当社が有していない様々なリソースを外部より獲得することを目的として、M&Aや出資などの投資も積極的に行う方針です。こうした投資が意図した成果に結びつかない場合、事業成長のボトルネックとなり、減損損失や評価損失の発生につながるなど、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、重要な投資案件の最終決裁は取締役会で行いますが、CEO、CIO、CFOをメンバーとする投資委員会において事前の審査を行っています。投資採算性に加え、社会的な意義など定性的な内容を含め総合的に判断を行うことで、投資リスクの軽減を図っています。
⑳ガバナンス、内部管理
当社グループにおいて、ガバナンスや内部管理の十分性が疑われるような事態が生じた場合、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、全社的な意識啓発や各種規程の整備、内部監査部門による定期的なモニタリングを実施し、内部統制の維持・向上を図っています。また、金融商品取引法に基づく「財務報告に係る内部統制告制度(J-SOX)」に対応し、業務プロセスの可視化と評価を継続的に行うことで、統制上の不備の早期発見および是正に努めています。

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