有価証券報告書-第68期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 9:13
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有報資料

当社グループは、「もの造りサポーティングカンパニー」として、社憲「私たち一人ひとりのはたらきで 心豊かな暮らしをつくり出し 喜びあえる未来にしよう」を共有し、社是「誠実」のもとコーポレート・ガバナンスの強化と環境への配慮、企業の社会的責任を果たすべく経営を行ってまいります。
加えて「顧客第一」で商圏・商材の拡大・拡充・深耕と不断のコスト見直しによる収益の継続的拡大を図るとともに資本効率を高めて自己資本利益率(ROE)の向上に取り組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、株主の皆様、お客様、社員とその家族、地域社会が当社グループを支えてくださる基盤と認識するとともに、企業市民としての社会的責任を果たすべく、社是である「誠実」のもと経営を推進しております。今後も全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう企業価値の向上を実現し、社会的責任を果たすべく経営を行ってまいります。
以上を踏まえ、経営の基本方針を以下の通り定め、実践しております。
①社会的責任
国・地方自治体への納税を基本とし、かつ世界の将来を担う世代や教育機関を対象とした継続的な寄付と、地域社
会や災害復興を目的とした寄付を行ってまいります。
②投資家の皆様
安定配当として純資産配当率(DOE):3%の配当総額に、業績連動配当として配当性向:50%の配当総額を加えた値を配当総額の基準として、各事業年度の利益状況や将来の事業展開等を総合的に勘案し、配当を行います。
③お客様
お客様が望む商品・ソリューションを的確に提案し、商品品質・サービス品質を向上させるとともに、お客様の多様なニーズに適切かつ迅速にお応えし、お客様の満足度を高めてまいります。
④社員
社憲「私たち一人ひとりのはたらきで心豊かな暮らしをつくり出し喜びあえる未来にしよう」を共有し、社員は自己の能力を最大限に発揮し、会社は個人を尊重して働きがいのある場を提供し、会社も個人も共に成長できる経営を行ってまいります。
⑤共育
お客様の満足度を高めるため、社員一人ひとりに適切な教育・訓練及び経験の機会を提供し「共に育つ」を教育理念としてまいります。
⑥地域社会
循環型社会構築に向け地域社会との融和を図り、企業市民として順法・地球環境の向上・安全を基本として活動してまいります。活動を具体化するため、環境方針を定め行動します。
(2)目標とする経営指標
当社は、効率化経営と自己資本の効率的活用による収益性を重視する観点から自己資本利益率(ROE)を
経営指標としてまいります。
(3)当社グループを取り巻く経営環境
当社グループを取り巻く昨今の経営環境は、米中貿易摩擦等の通商問題に加えて、2020年1月に発生した新型コロナウイルス感染症の影響による経済全体の悪化を受けて、企業の生産活動や設備投資の停滞などが懸念される状況であります。当社グループの主力販売先である電気機器・電子部品・産業機械業界においては、省力化・設備のIoT化による生産性向上や人手不足対策・生産現場の3密回避を目的としたロボット導入等の設備投資意欲は根強くあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響による景気低迷により生産活動の停滞や設備投資の抑制が続くことも想定され先行きは不透明な状況です。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社では、新型コロナウイルス感染症による事業への影響を最小限に抑えるべく社長を本部長とした対策本部を設置し、顧客・仕入先の動向および生産状況等の情報を一元管理し、迅速な意思決定と必要な施策を実施しております。主要顧客からは新型コロナウイルス感染症がサプライチェーンに与える影響を懸念して、調達部材の一部前倒しの注文が発生している反面、一部顧客においては企業の生産活動が停滞していることによる受注減少も発生しております。また、新型コロナウイルス感染症による影響がさらに長期化した場合には、当社グループの主力販売先である電気機器・電子部品・産業機械業界では生産活動の停滞や設備投資の見直しが一層顕在化すると予想され、先行きは極めて不透明な状況であります。供給面については、各国のロックダウンや行動制限に伴う工場閉鎖や物流網の遮断による納期遅延が発生したことから、当社では顧客の生産動向や仕入先の納期情報を注視し先行手配による在庫量の拡充等を実施し、安定供給に努めております。また、収束時期が不透明な中、感染拡大の第2波等による事業環境の悪化に備えて、経費の見直しや業務の効率化による固定費削減などのコスト削減施策を実施してまいります。
また、当社は収益の継続的拡大と企業の社会的責任を果たすべく経営を行い、その実現のために以下の重点課題に取り組んでまいります。
①コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するうえで、株主の権利・利益が守られ、平等に保障されることが重要であり、全てのステークホルダーの権利・利益の尊重と円滑な関係の構築が企業価値向上には欠かせないものと認識しております。
当社は2016年6月24日開催の当社第64回定時株主総会において、必要な定款変更等のご承認をいただき「監査等委員会設置会社」に移行いたしました。
取締役会が経営戦略の創出及び業務執行の監督を主として担い、監査等委員会が取締役の職務執行の監査等を担うことにより、業務執行を監督及び監視する体制を強化しております。
2020年3月31日現在、取締役(監査等委員である取締役を除く)は5名(うち社外取締役は1名)、監査等委員である取締役は4名(うち社外取締役は3名)の、計9名の体制となっております。また、独立役員は4名となっております。
当社では、取締役(監査等委員である取締役を除く)の指名や報酬に係る基本方針および手続きに関する事項の公正性・透明性・客観性の担保と、当社コーポレート・ガバナンスの充実を図るため、取締役会の任意の諮問機関として「指名報酬委員会(※)」の設置を2019年12月13日開催の取締役会にて決議しました。指名報酬委員会は、取締役会の決議により選定された取締役5名以上で構成し、その過半数を独立社外取締役とし、委員長は、指名報酬員会における委員の互選で選出されております。2020年3月31日現在においては、独立社外取締役4名と監査等委員でない非業務執行取締役1名(委員長)で構成されております。
(※)2018年12月13日開催の取締役会で決議され設置した「ガバナンス委員会」を改称
②環境への配慮
電気・電子機器及び情報・通信関連機器の商社として、地球の環境保全が人類共通の最重要事項のひとつであることを充分に認識し、その販売事業活動、商品及びサービスにおいて環境問題に積極的に取り組む環境配慮型商社を標榜しております。
具体的には、ISO14001を基盤とした「環境方針」を定め、環境マネジメントシステム及びパフォーマンスを定期的に見直して継続的改善及び汚染の予防を図るとともに、商品が環境に及ぼす影響を最小限にする為に化学物質情報管理、紛争鉱物情報管理を充実させるとともに、環境配慮型商品の販売を推進してまいります。
③コンプライアンス及びCSR(企業の社会的責任)の整備と強化
コンプライアンス及びCSR(企業の社会的責任)の整備と強化を社憲、社是を根幹として推し進めてまいります。子会社社員、派遣社員・パート社員等を含む当社グループの社員全員に行動指針を示した「スズデンCSR要綱」を配布して啓発に努めております。
社会貢献の一環として、東日本大震災において被災された地域を中心に、修学が困難となった学生等への支援を目的として、2012年より20年間にわたり毎年3月11日(休日の場合は直前の営業日)の当社売上額の一部を寄付することとしております。
④商圏・商材の拡大・拡充・深耕
商圏の拡大を図るため、既存顧客への深耕と成長市場へ経営資源を集中するとともに、新規顧客の開拓、地場の顧客を主力とした営業所の展開、Webビジネスの拡充等による商圏の拡大に注力してまいります。
商材では、オリジナルブランド「Ubon(ユーボン)」の品揃えの充実を柱に商材の拡大を図るとともに「もの造り」拠点である「大和工場」での高付加価値製品の生産体制を確立してまいります。
海外への対応は、海外営業部による国内製造業の海外生産拠点への輸出業務の拡大と斯咨電貿易(上海)有限公司(SUZUDEN TRADING (SHANGHAI) CO., LTD.)、SUZUDEN SINGAPORE PTE. LTD.の強化による中国および東南アジア市場での業容の拡大を図ってまいります。
⑤ESG・SDGsへの対応
ESG(環境/社会/ガバナンス)の観点を重視した企業経営に取り組むことと、当社の事業活動を通して、SDGs(持続可能な開発目標)など社会的課題解決への取り組みを推進し、持続的な社会の実現と企業価値向上を目指します。
⑥財務報告の信頼性の向上
会社法に基づく経営体制の整備とコーポレート・ガバナンス、内部統制システムの一層の強化や、内部統制報告制度への対応を通じて、財務報告の信頼性の一層の向上を継続的に行ってまいります。
⑦生産性・効率性の向上
IT投資の継続による合理化や経費の見直しを推進し、スピード化するビジネス環境への対応力、即応力を強化するとともに、ISO9001を基盤として業務改善を図りながら、生産性・効率性の向上を図ってまいります。
⑧人材育成(共育)
当社グループにとって、人材の育成は最重要課題として位置付けており、上司・部下双方が共に育つという理念のもと「共育」を実施しております。具体的には、当社グループ独自のカリキュラムによる「スズデンカレッジ」の充実、通信教育・資格取得の促進、OJT等を通じて、人材の育成を行ってまいります。
⑧事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)の構築
災害やパンデミックなど様々なリスクによって生じる事業活動の中断に対する対策を策定し、事業継続の効率的な確保と健全な企業経営を行うため、事業継続マネジメントの構築を継続して行ってまいります。また、災害時や停電等での初期対応を中心に事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を充実してまいります。
⑨働き方改革と健康経営の推進
男女が共に働きやすい職場環境づくりとノー残業DAYや有給休暇取得推進等によるワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の向上に取り組むとともに、社員の健康診断100%受診ならびに被扶養者の受診促進を支援し、「働き方改革」と「健康経営」を推進してまいります。
当社は、健康保険組合連合会東京連合会より健康優良企業として「銀の認定」を取得しております。
(5)中長期的な会社の経営戦略
企業価値向上を目指す経営戦略を基本に、「もの造りサポーティングカンパニー」として、もの造りの現場(工場などの生産現場・建築現場等)への設備・機器・部品・サービス等の供給とサポートを行ってまいります。
また、品質・生産性・効率化の更なる向上をめざし、受注業務の集約や物流機能の効率化等、IT化とロボット化を中心とした投資に加え、教育体系を更に充実させ社員一人ひとりがレベルアップできるよう取り組みを継続してまいります。
①営業戦略
成長市場と成長分野への経営資源の選択と集中を行うとともに「顧客第一」の精神で商圏の拡大・拡充・深耕による業績の向上を図ってまいります。
重点的な取り組みとしてロボットやIoT商材の販売による人手不足の解消や生産性の向上・品質管理の向上を図り、スマート工場の構築に向けた提案を進めてまいります。専任部門として設置したIoT・ロボット営業所では、センサやロボットなどの機器選定からデータ蓄積および利活用までお客様の生産現場のスマート工場化に向けたトータルソリューションを提供してまいります。また、これまでも中長期的に力を入れてきた医療機器関連市場、医療現場・介護関連市場をはじめとするメディカル市場や、産業の裾野が広い自動車業界においては、お客様のご要望に応じた提案を実行することで更なる業績の拡大を図ってまいります。
インターネットビジネスでは、通販サイトである「FAUbon(エフエーユーボン)」の機能拡充と取扱商品の拡大を重点戦略とするとともに大手顧客の集中購買への対応等、様々なサービスを付加し、業績拡大を図ってまいります。
大和工場(宮城県黒川郡)は、当社の「もの造り」拠点として組立パソコン・端子台・ユニット製品等の組立加工やアッセンブリー加工等を行い、高付加価値製品の提供と高度なサプライチェーンマネジネント要求に対応できる体制を一層強化してまいります。
また、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により複数人が集まる展示会等は実施できない状況でありますが、当社の商材・機能等をより深くご理解いただく活動として、新型コロナウイルス感染症の収束後には当社施設を利用しての独自展示会やお客様の施設を利用させていただいて開催する出前展示会をはじめ、大規模展示会への出展による新規顧客の獲得といった販売促進策を行ってまいります。
②商品戦略
「もの造りサポーティングカンパニー」として、最先端の制御機器や電設資材の提案とともに、「品質、環境(省)、安全」といった生産現場が常に向上を求めているキーワードに対してメカトロニクス商材やセーフティ商材、環境関連商材等の販売を推し進めてまいります。成長分野であるロボットおよびIoT分野については、メーカー研修を含め人材の育成による提案力の強化とシステムインテグレーターとの協業や当社エンジニアリング部門との連携による、お客様のニーズに沿った省力化・省人化・IoT化といったソリューション提案を展開してまいります。また、オリジナルブランド「Ubon(ユーボン)」では、主力の配線アクセサリーや盤内パーツを更に充実するとともに、カスタムパソコン等の高付加価値商品や検定キット等の顧客ニーズを先取りした商材の開発を加速し、顧客の利便性向上と収益拡大を図ってまいります。

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