有価証券報告書-第76期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/16 11:38
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① 戦略
当社グループは、創業以来、「人」を価値創造の源泉と位置付け、経営理念である「サービス先端企業」のもと、顧客満足主義の実践、取引先との相互利益の尊重、創造的革新の社風創りを共通の価値観として、挑戦を続けてきました。2030年に目指す姿「GLOBAL NEO FINANCE COMPANY~金融をコアとしたグローバルな総合生活サービスグループ~」の実現と、「今よりもっと便利で豊かな、持続可能な社会」への貢献に向けては、事業戦略と人事戦略の強力な連動が不可欠です。当社は、「人」と「組織」を「事業」へつなぎ、双方の成長を実現することを人事のミッションに掲げ、「ビジネスを創り拡大させる“夢中力人材”」を増やし、「エンゲージメントを高めて組織パフォーマンスを最大化」することで、人的資本の強化に取り組んでいます。以下に記載する積極的な人的資本投資の結果、2025年度の当社の一人当たりの人材育成投資額は、174千円となっています。
a.ビジネスを創り拡大させる“夢中力人材”
当社は「変化を楽しみ価値創造にチャレンジし続けられる多様な人材」を“夢中力人材”と定義しています。「オープン・フランク・イノベーティブ」な企業文化の中で、“夢中力人材”を増やすべく、若手社員にも裁量権のある仕事を任せ、失敗を恐れず挑戦できる成長機会を提供しています。また、社員自身の強みを活かしながら、能力やスキルを学び自律的に成長することを後押しするための人材育成、成長への投資を行っています。
(a)失敗を恐れず挑戦できる成長機会
[社内公募制度「オープンチャレンジ」]
社員のキャリア自律を支援するとともに、戦略上重要な案件に意欲の高い人材を配置することにより、事業成長及び組織の活性化を図ることを目的として、社内公募制度「オープンチャレンジ」を実施しています。2025年度の公募応募者数は105名(前年度比119.3%)と増加しました。関係会社からの公募案件についても7社が参加し、多くの社員が関係会社を含む新たなフィールドで活躍しています。
[チャレンジ型登用制度]
当社では2023年10月より、アルバイトを含む全社員が自らの手挙げによる志願をきっかけに管理職(所属長・課長)への登用にチャレンジできる、チャレンジ型登用制度を導入しています。2025年度には19名の応募があり、5名が希望のポジションを獲得しました。
[NEXT SAISON]
2021年度から毎年開催している「NEXT SAISON」は、全社員から同時多発的に提案・意見が飛び交う風土醸成を目的とした手挙げ参加型の取組で、幹部も参画するコンテスト形式の新規事業・新サービス提案と、業務改善/改革の部門を超えた事例共有や相互賞賛の場づくりを展開しています。社員は取組を通して経営者視点の考えを学び、価値創造へ挑戦する機会となっています。2025年度は50件の提案がありました。
(b)社員の自律的な成長を後押し
[アセスメントプログラム]
当社では、社員の自律的な成長とキャリア形成を支援する取組の一環として、「課長相当職」「係長相当職」への昇格にあたり、アセスメントプログラムを実施しています。本プログラムでは、課題発掘力や対人協働力等の多面的な観点から個々人の能力を把握し、強みや今後伸長すべき能力を明確にすることで、能力開発の方向性を明らかにし、主体的な学びを促すことを目的としています。2025年度の受験者数は、「課長相当職」149名、「係長相当職」417名の計566名でした。
[選択型研修・階層別研修]
社員が自律的な成長に挑戦できる環境を整備するため、「選択型研修」制度を導入しています。本制度は、社員が定着させたいコンピテンシーに合わせて研修を自由に選択・受講できる仕組みであり、社員が自ら学び、期待役割に応じた行動発揮を習慣化することで、社員と会社双方の成長につながることを期待しています。
また、特定の役割に必要な能力の成長を促すため、「階層別研修」も併せて実施しています。2025年度には「係長相当職」の社員に向けたリーダーシップを強化する研修と、「課長相当職」手前の社員に向けた上位等級へのステップアップを支援する研修を開催しました。
[次世代リーダー育成プログラム]
当社は、事業成長を牽引する人材の計画的な育成を人的資本投資における重点領域の一つと位置付けており、従来の一律的な育成機会の提供に加え、将来の事業を担う可能性の高い人材に対して、より戦略的に育成機会を設計・提供する取組を進めています。その一環として、2025年度より選抜型の「次世代リーダー育成プログラム」を開始しました。本プログラムは、経営人材に求められる意思決定力の向上を目的として、「構造理解」「戦略思考」「意思決定実践」の3段階で構成しています。各段階において、論理的思考や事業プランニングに関する知識習得、実際の事業課題を題材とした解決提案、経営意思決定の疑似体験、越境・実践経験等の機会を提供することで、経営視点の醸成と自律的に学び実践する人材の育成を図ります。2026年2月に開始した本プログラム参加者は69名となっており、今後も、事業成長への貢献が期待される人材に対して重点的に育成機会を提供し、次世代の経営人材の創出に取り組んでまいります。
b.エンゲージメントを高めて組織パフォーマンスを最大化
社員一人ひとりのエンゲージメントを高め、組織パフォーマンスを最大化していくためには、多様な価値観を尊重し、個の強みを発揮できる環境が不可欠です。多様性を力に変え挑戦を後押しする風土改革・醸成と、多様な人材の能力を最大限に発揮できる働きやすさを考慮した社内環境整備の両面から各種施策を推進しています。
(a)挑戦を後押しする風土改革・醸成
[エンゲージメントサーベイ]
当社では、エンゲージメントサーベイを、組織内の課題を可視化し、職場での対話を通じて意識・行動の変化を促すためのツールとして位置付け、導入以来、現場主導で活用しています。HRBP(Human Resource Business Partner)は、各事業部のマネジメント層との対話において、サーベイデータを活用し、現場の課題や取組を事業・組織全体の観点から整理したうえで、課題認識や対応方針を共有・議論しています。また、課長職を対象としたエンゲージメント向上に向けた座談会や、推進メンバー向けの勉強会も実施しており、現場における継続的な対話と改善の取組を支援しています。2026年3月のエンゲージメントサーベイ結果では、「挑戦する風土」は66、「経営陣に対する信頼」は67となり、いずれも前年同月比で2ポイント上昇しました。
エンゲージメントサーベイ2024年3月時点2025年3月時点2026年3月時点
総合スコア66(基準)66(±0)66(±0)
挑戦する風土62(基準)64(+2)66(+4)
経営陣に対する信頼62(基準)65(+3)67(+5)
給与への納得感54(基準)58(+4)60(+6)
部署間での協力63(基準)66(+3)67(+4)

[SAISON DE&I フォーラムの開催]
2021年に「サステナビリティ推進委員会」内にDE&I推進WG(ワーキンググループ)を発足しました。2025年12月から2026年2月にかけて、3か年連続となるDE&I全社イベント「SAISON DE&I フォーラム」を開催し、社外有識者と経営層による特別講演をはじめ、多様なテーマのプログラムを実施し、延べ480名以上が参加しました。今後もDE&I推進活動を通じ、多様な視点から得た学びを具体的なインクルーシブ行動の実践へとつなげ、社員の成長と組織力の最大化を図ることで、経営基盤強化に寄与していきます。
[セゾン・レジリエンス]
変化に強い「人」と「組織」を創り出していくために、逆境において力強く組織を牽引する能力(レジリエンス)を重視し、2022年から役員・部長職を対象にレジリエンスプログラムを実施しています。役員及び部長職が率先垂範し、身体力・情動力・思考力・精神力の4つの活力を高める習慣を身に付け、組織に波及させることで、社員がよりイキイキと幸せに働き続けられることを目指して活動を行っています。2025年度には、対象範囲を関連会社の役員・部長職にまで拡大し、導入以来、累計で50名が本プログラムに参加しています。
[FOC推進会議]
当社では、社内及びグループ会社間におけるコミュニケーションの活性化を目的として、FOC(Full of Communication)推進会議を設置しています。同会議では、組織横断でのコミュニケーション施策や情報共有の仕組みづくりを推進し、社員同士の相互理解や連携強化を図っています。具体的な取組として、ライトニングトーク等を通じた社員交流施策「TGIF」を実施しており、2025年度には計30回開催し、延べ2,580名が参加しました。また、新入社員・中途社員・異動者のオンボーディング支援や組織横断の交流促進を目的とした「OCA(Osekkai Communication Ambassador)」の取組も推進しており、2025年度には認知拡大及び公募制の導入により、OCAメンバーは35名まで拡大しています。
[グローバル事業との連携強化]
当社は、「GLOBAL NEO FINANCE COMPANY」の実現に向け、グローバル事業との連携強化を人材戦略上の重要課題の一つと位置付けており、グローバル事業の拡大にあたっては、各国市場に精通した現地人材の力を最大限活かすとともに、当社グループとして培ってきた知見・ノウハウを共有し、グローバルで再現性のある事業運営体制を構築していくことが重要であると考えています。このため、当社はシンガポールのIHQ(国際統括本部)(※)を中心に、本社、海外拠点及び各国事業会社の連携を強化し、海外拠点間を含む人材交流、知見共有及びガバナンス体制の高度化を進めています。加えて、2025年8月、2026年2月には「Global Leadership Session」として各国の経営層及びリーダーが一堂に会し、グローバル全体のカルチャー及び戦略実行力を高めるための取組を推進しています。今後も、グローバル人材の育成と人材交流の活性化を通じて、各国事業の成長を支える人材基盤の強化を図るとともに、グループ全体の持続的成長と中長期的な企業価値向上につなげてまいります。
(※)IHQ:International Headquarters
(b)多様な人材の働きやすさ
[女性活躍推進]
当社の女性社員比率は73.7%となっており、女性活躍推進は当社の重要戦略の一つと捉えています。2025年度の管理職に占める女性労働者の割合は26.1%(前年度比1.0ポイント上昇)となり、25.0%の維持目標を達成しました。
[育児両立支援]
当社では、法定基準を上回る育児休業制度や、育児と仕事の両立支援セミナー、企業主導型保育園マッチングサービス「子育てみらいコンシェルジュ」の導入等により育児両立を支援しています。また、性別に関わらず誰もが積極的に育児参加できる職場風土を目指し、男性育児休業取得率100.0%を目標に掲げ推進しています。
[多様な働き方の支援]
多様な経験・スキル・価値観を持つ人材が、それぞれのライフステージや事情に応じて能力を最大限発揮できるよう、副業、テレワーク、フルフレックス勤務、短日・短時間勤務、勤務地・役割の変更など、柔軟な働き方を支える制度の整備・拡充を進めています。加えて、自己啓発や資格取得等を後押しする「チャレンジ休職」、不妊治療等と仕事の両立を支援する「グッドライフ休暇・休職」を導入しています。また、介護事由を抱える社員に対しては、介護休暇や介護休業、勤務時間短縮等の制度を整備し、仕事と介護の両立を支援しています。

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