有価証券報告書-第64期(2024/03/01-2025/02/28)

【提出】
2025/05/29 14:38
【資料】
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【項目】
168項目
[人材育成]
私たちの目指すビジョンの実現には社員の成長が必要です。経営理念やイズミの目指す将来像を実現するために当社では階層別研修に加え、経営人材育成を目的とした選抜研修を行っています。
階層別研修においては当社の強みである生鮮食品・惣菜の更なる強化を目指し、「生鮮技能ライセンス」の取得促進、「食品安全ライセンス認定試験」の実施を行っています。選抜研修においては部課長から将来の経営幹部候補を選抜し、社外研修を含むプログラムで育成に取り組んでいます。
今後さらなる取組みとして、スキルの棚卸しを行い、どんなスキルを持った人材がどこに何人必要なのか、必要数から不足している場合どのように育成あるいは採用していくのか、といった具体的な施策を考え抜く必要があります。そのために社員一人ひとりの能力や資格、ポテンシャル、キャリアビジョンなど様々な情報を網羅した人材データベースシステムの刷新を検討しています。
① イズミ大学参加人数
イズミ大学とは将来の経営幹部を育成するための選抜プログラムです。2年間の研修を通して組織変革に必要なスキルを習得するとともに、経営に求められる視野・視座を身に付けます。また、2年間の研修修了者を対象に「卒業生カレッジ」を開校し、経営人材を増やす取り組みからさらに高いレベルに引き上げるフェーズに移行しています。
② 生鮮技能ライセンス
当社では鮮魚・精肉・惣菜・青果それぞれに技能資格基準を設けており、基準に達した社員は技能ライセンス手当を支給しています。食品加工技術を向上させ、常にお客さまに安全で高品質な商品を提供できるよう取り組んでいます。
③ 食品安全ライセンス
当社では継続的に「食品安全研修」にて教育を行い安全・安心の商品管理が行える体制を整えています。また、この食品安全研修の習熟度を確認するため2023年度より定期的に更新検定を行う制度を導入しました。2024年2月に発生したランサムウェア被害の影響で2023年度の検定が中止となり、2024年度はシステム環境の整備により検定が遅れたため432名の合格者となりました。2025年度は対象範囲を広げ2,000名の合格者を目指します。
④ 人的資本のROI
当社では人的資本に関わる投資が会社の価値向上に連動しているか確認する管理指標として人的資本ROIを活用しています。2024年度の実績は42.0%となり、前年度と比較して5.9ポイント低下しました。人的資本のROIは「利益額/人件費-1」(利益額の内訳は営業利益+人件費)で算出しており、年次で評価しています。人的資本ROIの向上に向け、優先的に投資すべき領域を特定し長期視点での戦略を立てていきます。
項目指標2022年度2023年度2024年度2025年度
目標
2030年度
目標
人材育成イズミ大学参加人数累計49名78名103名103名103名
生鮮技能ライセンス取得率48%48%52%60%70%
食品安全ライセンス
認定試験合格者数
0名0名432名2,000名2,000名
人的資本ROI57.5%47.9%42.0%44.8%68.0%


[エンゲージメント]
社員が経営理念に沿って地域とお客さまの生活に貢献することにやりがいを感じ、仕事を通じて自己成長を果たすことが、社員と会社双方にとってベストな関係だと考えています。2022年度よりエンゲージメントサーベイを実施し、会社のビジョン実現のために特に重要と考える4項目について2022年度のスコアを基準に推移をモニタリングしています。エンゲージメントが低下している部署への対策として定期的に管掌役員が管理職と面談を実施し、スコア向上施策を考えております。この結果4項目のスコアが昨年より上昇しました。2024年度からは定期的にパートナー社員(パートタイムで働く社員)まで対象者を拡大し、詳細に組織状態を可視化できるよう取り組んでいます。下記の表はサーベイ開始からの推移を確認できるよう正社員のスコアを掲載しています。
項目指標2022年度(基準)2023年度2024年度2025年度
目標
2030年度
目標
エンゲージメント理念戦略
(ミッション・ビジョンへの
共感)
62ポイント
(±0)
62ポイント
(±0)
63ポイント(+1)67ポイント
(+5)
70ポイント
(+8)
自己成長
(達成感や成長機会)
62ポイント
(±0)
62ポイント
(±0)
64ポイント(+2)67ポイント
(+5)
70ポイント
(+8)
健康
(仕事量・ストレス反応)
59ポイント
(±0)
60ポイント
(+1)
61ポイント
(+2)
65ポイント
(+6)
70ポイント
(+11)
承認
(成果・発言に対する承認、評価への納得感)
63ポイント
(±0)
64ポイント
(+1)
65ポイント(+2)65ポイント
(+2)
70ポイント
(+7)

[採用と定着]
人材確保の観点から若年層の離職防止に取り組んでいます。ワークインライフ意識の浸透や安心して働くことができる環境づくりが重要と考え、帰省旅費補助や家賃補助、奨学金返済支援を行っています。管理指標として入社後3年時の離職率を確認し、年次で評価しています。
① キャリア採用人数
2024年度の若年層採用者については体系的に教育ができるよう第二新卒として入社していることから、キャリア採用人数は16名と前年度より少ない実績となりました。2025年度も同じ方針のため、目標人数を70名から50名に見直しています。
② ふるさと帰省旅費制度利用率
当社は若年層の定着を目的に、親元等に帰省する往復の旅費を10万円を上限に補助する制度を導入しています。2024年度の利用率は26%、2025年度は50%を目標に制度利用を促していきます。
③ 離職率(入社3年時)
若年層社員の定着を図る指標として入社3年時の離職率を確認しており、2024年度の実績は21.7%と前年度の25.2%より減少しました。2025年度に入社3年目を迎える世代は2024年度時点で離職率が20%を超えているため、2025年度目標を30%に見直しています。この世代は新型コロナウイルス感染症の影響で合宿研修を実施しておらず同期のつながりが希薄となっていました。若年層教育には同期との交流も目的に年次ごとの合同研修を行っています。
項目指標2022年度2023年度2024年度2025年度
目標
2030年度
目標
採用と
定着
キャリア採用人数35名39名16名50名60名
ふるさと帰省旅費制度利用率26%27%26%50%50%
離職率(入社3年時)20.5%25.2%21.7%30.0%25.0%

[ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン]
当社は「街の核」となることを念頭に変革を目指しており、多様な価値観をもつ社員が個性や専門性を発揮することが競争力の源泉であると考えています。多様な社員の能力が最大限発揮できる環境はイノベーションを生み出し、企業の価値創造につながることから主要課題の一つとして取り組んでいます。
① 管理職に占めるキャリア採用社員の割合
当社に不足しているスキルや視点を取り入れ、組織活性化や業務改善につなげるため管理職に占めるキャリア採用人数の割合を確認しています。2024年はシステムと建築の分野でキャリア採用を行い18.9%と1.2%増加しました。
② 障害者雇用率
当社では特別支援学校の卒業生が新卒として入社し現場で活躍しています。就職を視野に入れている生徒さんの職場体験実習受け入れを積極的に行っており、雇用率は法定を上回っています。2024年10月には特別支援学校の職業教育や卒業生の就業について協力、貢献している企業として島根県の知事表彰を受けました。なお、2025年は特別支援学校を卒業した生徒が12名入社しています。法定の雇用率を目標数値として設定しておりますが、単に法定雇用率を上回ることを目的とするのではなく、障がいのある方が個性や能力を発揮できる環境の整備に取り組んでいきます。
③ LGBTQ研修受講人数
当社は「イズミ行動基準」の中で、基本的人権を尊重し差別がない会社にすることを定めています。多様性の理解を深め、すべてのお客さまが安心してお買い物できるお店にすること、そして社員がお互い尊重しながら個性を発揮し活躍できる環境をつくるためLGBTQ研修を実施しました。2023年度はランサムウェア被害により延期となっていましたが、2024年度は351名が参加。今後も理解推進のため対象者を増やして実施していきます。
④ 女性管理職比率
イズミの目指すジェンダーギャップ解消の姿は「会社や組織のあらゆる意思決定の場に女性が当たり前に参画している状態」です。それを確認する指標として「女性管理職比率」の目標を設定し年次で評価しています。女性の管理職比率を高めるだけでなく、更なる上位職への登用を戦略的に行い、2025年4月1日付でプロパー社員から新たに女性執行役員が2名誕生しました。
⑤ 性別役割分担意識見直し度数
当社では女性の活躍推進の課題の最も大きなひとつに「性別役割分担意識(性別による無意識の思い込み)」があると考え、アンケートにより意識変化の推移を確認しています。アンケートでは「夫は外で働き妻は家庭を守るべきである」といった考えについてどう思うかという問いに対し「やや反対」・「反対」と回答した社員の割合を把握。2023年度はランサムウェア被害によるシステム障害の影響でアンケートが実施できず、2024年度のスコアは46%の結果でした。今年度はアンコンシャスバイアス研修を行い、意識の見直しを推進していきます。
⑥ 男性の育児休業等取得率
男性も安心して育児に参加できるよう、育児を目的とした特別休暇の付与や育児休業による不在ポストに本社からフォロー人員を派遣しています。2024年度の取得率は106.5%と前年に比べ16.1%増加し、育児休業の平均取得日数は53日と長期化しています。
項目指標2022年度2023年度2024年度2025年度
目標
2030年度
目標
ダイバーシティ・
エクイティ&
インクルージョン
管理職に占めるキャリア採用
社員の割合
15.8%17.7%18.9%18.0%20.0%
障害者雇用率2.16%2.74%2.89%2.50%2.70%
LGBTQ研修受講人数0名0名351名6,000名9,000名
女性管理職比率9.7%11.0%11.8%14.0%18.1%
性別役割分担意識見直し度数46%46%60%60%
男性の育児休業等取得率101.6%90.4%106.5%100.0%100.0%

[健康経営の推進]
当社で働く社員の95%以上が地元の方であるため、社員の健康を守ることは地域の健康を守ることにつながるという考えのもと、社員の健康づくりを支援し、地域の健康寿命延伸に貢献できるよう取り組みを行っています。以下を含む様々な取り組みにより、健康経営優良法人2025(大規模法人部門)に認定されました。
① 健康診断自社基準超過者受診率
当社では健康診断の結果を分析し、産業医と協議のうえ決定した自社基準超過者に受診勧奨を行っています。取り組みを徹底し健康課題を放置せずすぐ治療できたことで、重症レベルの有所見者数に改善が見られると産業医の方から評価いただきました。
② 特定保健指導
当社は健康診断の結果から生活習慣病発症のリスクが高い「未病」の社員に対して実施する「特定保健指導」に力を入れており、2024年度の実施率が90%と全国平均を大きく上回っています。保健師の方からの指導が受けやすいよう就業時間内での実施など、イズミグループ健康保険組合と連携し会社全体で取り組んでいます。
③ 健康相談しやすい環境づくり
当社は2022年にヘルスケアアプリHELPOをグループ会社も含め約11,000名に導入しました。このアプリはチャットによる健康相談やオンライン診療が利用でき、通院に比べ気軽に相談・診療できるため、放置しがちな小さな健康課題の解決に役立っています。また、コラムや万歩計など健康意識向上に役立つコンテンツも充実しており、アプリの利用率(アクティブ利用率)をモニタリングすることで社員の健康意識の推移を確認しています。社員本人だけでなくご家族の健康についても相談ができるので、当社が目指す「地域の健康推進」につながっていると考えています。今後も社員の健康維持における中心的プラットフォームとして活用していきます。
④ 総実労働時間の削減
総実労働時間の削減は健康経営、エンゲージメント向上、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの実現につながる重要な取り組みです。削減を進めるため荒利生産性目標の設定や電話自動応答システムの導入、IT活用による作業改善などの取り組みを進めています。年度ごとに削減は進んでおりますが2025年度の目標については見直しています。
⑤ 労働災害率(強度率)
労働災害を削減するために再発防止対策書提出の徹底、発生事案を分析し全社への注意喚起を行っています。特に「転倒」が発生した際、高年齢の社員は重症化し労働損失日数が多くなる傾向があるため、転倒を防ぐ具体策を月次発行の「労災ニュース」で発信しています。2024年度の労働災害率(強度率)は0.11%と前年度より低下しました。これからも誰もが安全に働ける職場づくりの推進に力を入れていきます。
⑥ 労使協議会開催率
店舗の職場環境課題にスピードを持って対応できるよう、すべての店舗で月に1度労使協議会を開催するルールにしています。2024年度は2024年2月に発生したランサムウェア被害によるシステム障害の影響で実施率が下がり90.5%となりました。2025年度は労使で協議する場づくりを徹底し、職場環境改善に取り組んでまいります。
項目指標2022年度2023年度2024年度2025年度
目標
2030年度
目標
健康経営の推進健康診断自社基準超過者
受診率
86.0%96.8%90.4%90.0%90.0%
特定保健指導実施率85%87%90%90%90%
HELPOアクティブ利用率26%25%28%30%30%
総実労働時間2,137時間2,115時間2,089時間2,056時間1,900時間
労働災害率(強度率)0.13%0.12%0.11%0.10%0.08%
労使協議会開催率(月次開催率)91.4%93.2%90.5%95.0%95.0%

[コンプライアンス]
法令等の遵守は当社の社会的信頼、存続に関わる重要な項目のため、重点的に取り組んでいます。
① コンプライアンス研修受講人数(延べ人数)
当社では、階層に応じたコンプライアンス研修を実施しています。2024年度は幹部層を中心に意識教育を行い、受講人数は6,157名と2023年度に比べ約1,864名増加しました。2025年度も引き続きコンプライアンス意識向上に取り組み、お客さまが安心してお買い物できる店舗づくり、安定した企業基盤の構築を行います。
② 内部通報件数
当社は、社員やお取引先様が通報できる内部通報窓口とは別に女性専用通報窓口も設置しております。2024年度の実績は前年度より8件少ない130件でした。通報への適切な対応により、より相談・通報しやすい通報窓口を目指し、2025年度の目標は2024年度より50件多い180件に設定しています。
項目指標2022年度2023年度2024年度2025年度
目標
2030年度
目標
コンプライアンスコンプライアンス研修
受講人数(延べ人数)
2,297名4,293名6,157名7,000名9,000名
内部通報件数167件138件130件180件200件

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