有価証券報告書-第62期(2022/03/01-2023/02/28)

【提出】
2023/05/25 14:40
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148項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年5月25日)現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「社員が誇りと喜びを感じ、地域とお客さまの生活に貢献し続ける」との経営理念に基づき、当社グループの収益の源泉である「地域」および「お客様」への貢献を果たすことを通じて「社員」が誇りと喜びを感じつつ働くことができることこそ、あらゆるステークホルダーの皆様のご期待に応える最短の道と考えています。マーケットの成熟化と競合激化という環境下にありますが、お客様ニーズの変化へ適切に対応できる組織・人材の養成と、競争優位な分野への経営資源の選択的投入により、独自の付加価値を創造し、企業価値の着実な増大を図ってまいります。さらに、地域に密着した企業として、経済、雇用、環境、文化への貢献を果たしてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2021年4月13日付で第61期(2022年2月期)から第65期(2026年2月期)までの5ヵ年における第二次中期経営計画を策定いたしました。
なお、2023年4月11日付にて、第二次中期経営計画の見直しについて公表しました。詳細につきましては、同日付にて公表した「第二次中期経営計画の見直しに関するお知らせ」をご参照ください。
2024年2月期連結会計年度においては営業収益4,766億円、営業利益310億円を経営目標としています。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題
当社グループは、お客様満足の獲得と企業価値の向上のために、以下の経営施策を推進してまいります。
お客様満足度 No.1を目指して
・三世代の幅広いニーズを満たす品揃え及びテナントを導入するとともに、ご家族が共に過ごすための快適な空間を実現することで、さらに魅力ある商業施設を構築してまいります。
・地域のお客様にとって、品質、鮮度が高く安心・安全な商品を低価格でご提供する“いいものを安く”を各商品分野で実現させるべく、商品開発とともに原価低減、ロス削減を進めてまいります。
・店舗を起点とした風通しの良い組織で、従業員の自律的な行動や能力開発をサポートし、明確な目標に対する成果を評価する体制を構築することで、さらに働き甲斐のある職場を実現してまいります。
持続的成長のために
・2030年までの目標「you me MIRAI 宣言」として数値目標を策定するとともに、取り組み項目として下記5項目を掲げています。
CO2排出量:50%削減(2013年度比)
プラスチック包装:80%削減(2018年度比)
食品ロス・リサイクル:50%削減(2018年度比)、食品リサイクル率 70%

取り組み項目
・地域から頼りにされる拠点づくり
・気候変動を和らげるために
・人と地球にやさしい商品を
・みんなが住みやすい街づくり
・働きがいのある職場づくり

・広域型ショッピングセンター「ゆめタウン」、近隣型ショッピングセンター「ゆめモール」及び食品スーパーマーケット「ゆめマート」の今後の積極出店を展望し、キャッシュ・フロー創出能力の向上を目指し体質強化を図るとともに、既存店への活性化投資ならびにスクラップ&ビルドを継続的に行うことで店舗の若返りを図り、地域シェアの拡大による企業成長に繋げてまいります。
・M&A戦略の積極展開による地域ドミナント基盤をより強固にし、商品調達面などにおける競争優位を実現するとともに、地域経済の発展並びに雇用の維持・拡大に貢献してまいります。
・店舗作業の効率化と人員多能工化により人時生産性を抜本的に改善させていく活動に取り組み、その成果を全店に展開することで生産性を高めてまいります。また、業務のデジタル化を推し進めることで省力化を図り、従業員の労働環境の整備を図るとともに、生み出された余剰時間をサービス向上へ転換しお客様の満足につなげてまいります。
・中長期的な企業価値の向上に努めるべく、株主様・投資家様との対話を通じたコーポレートガバナンスの充実を図ってまいります。
・これらのことから、創出するキャッシュ・フローを成長投資及び株主還元に振り向け、有効に活用してまいります。高水準の資本効率の維持と更なる向上とともに最適資本構成の実現を通じて、企業価値及び株主価値の増加に努めてまいります。
[サステナビリティに関する考え方及び取組]
(1) サステナビリティ
当社は、時代の変化や社会からのニーズに対応すべく、サステナビリティ基本方針を策定し、代表取締役社長を委員長とした全社横断的な組織であるサステナビリティ委員会を設置しています。事業活動を通じて社会への新しい価値を創造し、社会や地域、当社相互の持続可能性を追求するサステナビリティ経営に取り組んでまいります。
<ガバナンス体制>サステナビリティ経営を推進するため、サステナビリティ委員会を通じて横断的に各本部が連携してサステナビリティ活動を推進しています。
[推進体制]
① サステナビリティ委員会は、グループ全体を通じたサステナビリティ戦略及び取り組みに関し企画・立案・
提言を行い、取締役会に上程・報告をする
② サステナビリティに関わる経営の基本方針、事業活動の方針、戦略に関し、進捗管理等の審議を行う
③ サステナビリティ委員会内に分科会を設置し、関連リスクの管理及び、委員会が指示した業務を検討・遂行する機関として設置する
サステナビリティ委員会は年2回開催され、取締役会への報告を行っています。
委員長は代表取締役社長、副委員長は経営戦略担当取締役の経営企画本部長、並びにサステナビリティ担当執行役員のマーケティング本部長が務めています。
サステナビリティ委員会の内容は、経営会議・取締役会に上程・報告をし、取締役会はこの内容について監督・指示を行い、将来的リスクを役員以下従業員全員が認識・対応ができるようにするため監視体制をとっています。

<リスク管理>環境や社会に関する課題は、サステナビリティの取り組みのリスクとなる一方、課題の解決に取り組むことにより、ビジネスチャンスにつながってきます。マテリアリティに関わるリスクと機会を把握し、リスクの低減に努めるとともに、社会課題を解決し、持続可能な社会と企業の持続的成長を目指します。
マテリアリティ重要なリスク(△)と機会(◯)取組内容
[地域・お客さま]
地域・お客さまとともに豊かな暮らしをつくる
△人口減少・高齢化等による販売機会の減少
△地域との連携不足に伴い新規出店が計画通りに実施できない
◯地域活性化による販売機会の拡大
◯地域インフラとしての認知度向上による信頼獲得
・便利なお買物方法の提供
・高齢者や単身者など様々なお客さま
に配慮した商品・サービスの提供
・包括協定や災害時の物資供給に関する協定を締結
・地域のお客さまが集う場所の提供
[環境]
脱炭素社会の実現と資源の有効活用をする
△自然災害増加による物理的損害
△異常気象や原材料高騰による仕入価格の高騰
◯省エネや廃棄物削減・リサイクル等によるコスト削減
◯環境先進企業としての企業ブランドの向上
・CO2排出量削減
・プラスチック製容器包装資材の削減、資源の有効活用
・食品廃棄物、店舗から排出される廃棄物の削減
・食品リサイクルの実施
[安全・安心]
安全・安心の提供と商品・サービスを通じた価値をつくる
△商品事故等発生による顧客の離反
△品質管理・表示等の法令違反による信用失墜
◯顧客ロイヤリティの向上
◯顧客ニーズにあった商品提供による販売機会の拡大
・衛生管理の徹底
・健康に配慮した商品、アレルギー対応商品の取り扱い拡大
・水産物、農産物の持続的な調達
[ダイバーシティ]
多様な人材が活躍できる環境を整備する
△企業イメージ悪化、顧客の離反、
従業員エンゲージメントの低下
△人材の確保困難や社外流出
◯ダイバーシティによる競争力強化
◯エンゲージメントの向上、人材の獲得
・女性管理職比率、障がい者雇用率のアップ
・ジェンダー平等、若者、高齢者等の活躍支援
・ライフステージにあった労働環境の
整備


(2) 気候変動
<ガバナンス体制>事業活動を通じて社会への新しい価値を創造し、社会と地域、当社相互の持続可能性を追及するサステナビリティ経営を推進するため、取締役会の諮問機関の一つとしてサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティに関する重要課題について協議することで、より本格的に持続可能な経営及び成長戦略の実現を目指しています。
また、気候変動に関する戦略・取組は、気候変動対応方針を定め、サステナビリティ委員会に属する「CO2削減・省エネ分科会」で企画・立案・提言を行い、サステナビリティ委員会に報告をしています。
サステナビリティ委員会の内容は、経営会議・取締役会に上程・報告し、監視体制をとっています。
<戦略>当社では、サステナビリティ委員会での気候変動に関する重要リスク・重要機会の洗い出しと、それらが及ぼす具体的な財務的影響額の評価を行っています。また、将来の気候変動がもたらす「リスク」および「機会」を特定し、「リスク」を低減し、「機会」を拡大するための事業戦略立案に向けてシナリオ分析を行っています。
シナリオ分析として、4℃シナリオ・1.5℃シナリオ(一部2℃シナリオを併用)の2つのシナリオを用い、2030年時点での影響を考察しています。
<リスク管理>気候変動リスクとして、移行リスクと物理的リスクを認識しており、シナリオ分析を進めることで、定性的な評価のみならず、気候変動により財務的にどの程度の影響があるのかを把握するため、定量的なインパクト評価を行い、リスクの重要度を評価しています。
<指標と目標>事業インパクト評価により、財務的影響について項目別に想定される収益への影響を試算しています。移行リスクとしては、1.5℃・2℃シナリオにおいて、将来的なエネルギー関連費用の増加を予測し、炭素税や各制度の導入による影響額、再生可能エネルギー由来の電力調達コストの増加を推計しています。物理的リスクとしては、台風による急性的な被害をはじめとした水害発生に伴う影響として、4℃上昇するシナリオだけでなく、1.5℃シナリオにおいても、洪水被害の直接的影響や間接的な営業停止等の影響が発生しうると予測しています。
移行リスクと物理的リスクのリスク項目を洗い出し、現在の状況とこれからの取り組みについて、対応策の定義としてまとめています。
参照URL:https://www.izumi.co.jp/sustainability/environment/
(3) 人的資本
(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
イズミグループは、地域社会の一員として地域活性化やお客さまの生活の質向上に携わることに誇りや喜びを感じ、地域貢献できる社員の育成を目指しています。また、リアル店舗は人の価値が全てという考えのもと、お客さまのニーズや社会環境の激しい変化に対応するため、創業から継承しているイズミDNA「革新」「挑戦」「スピード」を大切にしており、常に好奇心を持ち、自らが一段上の仕事にチャレンジする自立した人材の育成を目指します。
また、働く目的や求める働き方、キャリアに対する価値観が多様化する中、多様なバックグラウンドを持った従業員が個々の考え方や事情に応じて柔軟な働き方を選択でき、性別・年齢・学歴等によらず意欲や能力に応じて自分らしく活躍できる環境を目指しています。
主要課題解決に向けた取組・考え方具体的な制度・取組事例
人材育成次世代リーダーの育成及び幅広い知見を有する社員の育成を目的として、選抜研修を実施するイズミ大学(社外講座を含む経営人材育成)、米国流通研修(流通の未来考察、商品力強化)
実務スキル習得及び向上に向けて、階層別研修を実施する店長塾、管理職アカデミー、主任アカデミー、新入社員合宿研修、食品研修センター
自ら学ぶ自立した人材を育成するために、自己啓発を支援するオンライン講座補助制度、通信教育補助制度、外部資格取得支援制度
従業員エンゲージメントの向上働き方改革をより一層推進する総実労働時間の削減、連続休暇の取得促進
エンゲージメントサーベイを活用し、その結果から見える課題を解決する部門長面談、エンゲージメントサーベイ活用研修
双方向のコミュニケーションを重視し、対話を促進する上司・部下での四半期面談、デールカーネギー研修
人材確保と定着化年々困難になっている人材の確保に向けて、採用方法を多様化する通年キャリア採用、ジョブ型採用、店舗でのスポットワーカー採用
入社4年目までの若年層を中心に、定着化を図る入社~4年目までの年次研修による「絆」づくり、人事面談によるフォロー、諸制度の整備(住宅費補助、ふるさと帰省旅費補助、奨学金補助)
ダイバーシティ&インクルージョン女性が活躍できる環境を整備し、社内全体の意識を醸成する女性社員向け「リーダー育成研修」、オンライン交流会、企業主導型保育施設の整備、アンコンシャスバイアス研修
障がい者や高齢者など多様な人材が活躍できる場を提供する特別支援学校との連携、障がい者向けインター
ンシップ、高齢者向け再雇用制度
健康経営の推進従業員の健康は地域の健康につながると考えのもと、従業員の健康維持や増進及び未病への取り組みを実施する健康セミナーの開催、ヘルスケアアプリの活用、食堂改革、労働災害の防止・削減、メンタルヘルスケアによる休職・欠勤の低減


(㈱イズミにおける主な指標例)
領域指標現状(2022年度)(注1)
人材育成人件費に占める人材開発・育成費用の割合(注2)2.3%
イズミ大学(経営人材育成)参加人数累計49名
従業員エンゲージメントエンゲージメントスコア64ポイント
流動性キャリア採用人数35名
離職率(入社3年時)20.5%
正社員登用人数13名
ダイバーシティ性別役割分担意識見直し度数(注3)46%
障がい者雇用率(注4)2.16%
健康・安全健康診断自社基準超過者受診率(注5)86%
労働災害率(強度率)0.13%

(注) 1.2023年度中に社内検討した上で、2024年5月の有価証券報告書にて目標を公表する予定です。
2.人材開発・育成費用は、教育に関わる社員の人件費や教育に関わる経費の合計で算出しています。
3.性別役割分担意識見直し度数は、「『夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである』といった考えについて
どう思うか」という問いに対し「反対・やや反対」と回答した社員の割合を示しています。
4.2022年度申告申請の数値を記載しています。
5.健康診断自社基準超過者受診率は、「糖尿病」「高血圧症」「貧血」「胸部レントゲン」「肝機能」の項目において産業医との協議により定めた高リスク基準を超えた社員がかかりつけ医を受診した割合を記載しています。
(4) 人権尊重への取り組み
<ガバナンス体制>イズミグループは、人権尊重への取り組み強化のため、サステナビリティ委員会に属する組織として、管理本部長を責任者とした人権・D&I分科会を設置。委員会および分科会では、イズミグループ人権方針に基づき、人権デューデリジェンスの仕組みを構築し、運用しています。また、グループ全体での人権への理解を深めながら、取り組みを継続的に実施し、人権方針の遵守およびその取り組みを取締役会やサステナビリティ委員会へ上程・報告します。
<リスク管理>(人権デューデリジェンスの取り組み)
人権リスクアセスメントの結果、自社が直接関連し深刻度・発生可能性の高い特に重大かつ潜在的なリスクのある項目として、以下のテーマを特定し、定期的に影響評価を行います。また、人権に対して負の影響が発生している場合は、防止・軽減に取り組み、その効果を評価し、結果に基づいて継続的な改善を進めます。
① グループ全体の外国人労働者への対応
近年、技能実習生等の受け入れが増加しており、言語や慣習の違いに苦慮するケースなども考えられるため、監理団体や各機構等と連携し、日本語教育機会の提供や配属現場の上司・指導員への指導・教育などに取り組んでいます。
② 職場におけるハラスメントの防止
自社のみならず取引先の従業員等の被害者に精神的・肉体的苦痛が及ぶだけでなく、加害者への処分や会社の信用リスク等にも発展する可能性もあるため、社内研修による啓発や定期的なアンケート、通報窓口の周知などを行っています。
③ サプライチェーンにおける児童労働・強制労働撲滅
児童労働・強制労働は重大な人権テーマの1つとして、取引先への定期的なセルフチェックへの協力依頼やPB商品に関わるサプライチェーンの児童・強制労働の撲滅に優先して取り組みます。
(苦情処理メカニズムについて)
自社およびグループ会社に加えて、テナント従業員や取引先従業員も対象とした社内通報窓口「イズミホットライン」を設置し、必要に応じて顧問弁護士とも相談しながら対応しています。また、お客様からのご意見は「お客様相談室」にて受付、対応しています。また、受付けた苦情や対応結果のうち主なものは取締役会や監査役会等で定期的に報告しています。

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