有価証券報告書-第73期(2024/04/01-2025/03/31)
(2)戦略
■採用シナリオ
当社では、気候変動による将来への不確実な影響に対応するため、TCFDが提言するシナリオ分析を実施しました。シナリオの選定においては、気候変動による影響を幅広く考慮するため、気候政策の導入による移行リスクがもっとも高まる「1.5℃シナリオ」と、化石燃料依存型の発展のもと気候政策を導入せず物理リスクが高まる「4℃シナリオ」を選定しました。また、対象事業については当社グループの売上構成比の8割を占める、サンゲツ単体の国内インテリアセグメントとし、分析時間軸は長期ビジョン[DESIGN 2030]の対象期間にあたる2030年までとしました。
今後は、対象事業のさらなる拡大や、リスク・機会の網羅性の向上、シナリオ分析の精緻化などにも取り組んでいきます。
SSP:(Shared Socioeconomic Pathways)共通社会経済経路
■リスクと機会
※財務影響の程度:小(10億円未満)、中(10億円以上50億円未満)、大(50億円以上)
■シナリオ分析の結果
将来的に、今回分析したどちらのシナリオが訪れても、対応し、持続的な成長を実現できるよう、分析結果をもとに導き出した対策を実施していきます。
■採用シナリオ
当社では、気候変動による将来への不確実な影響に対応するため、TCFDが提言するシナリオ分析を実施しました。シナリオの選定においては、気候変動による影響を幅広く考慮するため、気候政策の導入による移行リスクがもっとも高まる「1.5℃シナリオ」と、化石燃料依存型の発展のもと気候政策を導入せず物理リスクが高まる「4℃シナリオ」を選定しました。また、対象事業については当社グループの売上構成比の8割を占める、サンゲツ単体の国内インテリアセグメントとし、分析時間軸は長期ビジョン[DESIGN 2030]の対象期間にあたる2030年までとしました。
今後は、対象事業のさらなる拡大や、リスク・機会の網羅性の向上、シナリオ分析の精緻化などにも取り組んでいきます。
| 気温上昇 推定値 | 採用シナリオ | 採用理由 | 対象事業 | 分析時間軸 |
| 1.5℃ | SSP1-1.9 | 当社グループ事業の大半を占める日本が掲げる2050年ネット・ゼロ(1.5℃目標)に整合したシナリオであり、移行リスクが高い | サンゲツ単体の国内 インテリアセグメント ・壁装材 ・床材 ・ファブリック | ~2030年 |
| 4℃ | SSP5-8.5 | 最も極端な状況を想定するため、物理的な影響が最も大きいシナリオを採用 |
SSP:(Shared Socioeconomic Pathways)共通社会経済経路
■リスクと機会
| 項目 | 内容 | 財務への影響※ | ||
| 1.5℃ | 4℃ | |||
| 移行リスク | 法規制 | ◆GHG排出規制 ・炭素税の拡大によりGHG排出量に応じコストが増加する | 小 | |
| 市場 | ◆消費者行動の変化 ・環境に配慮したエシカル消費の拡大により、生産時のCO2排出量が高い製品や、使用時の省エネ効果の低い製品のニーズが減少し、売上が減少する | 中 | ||
| ◆仕入コストの増加 ・仕入先への炭素税導入の影響や、脱炭素商品の開発コスト増加により、仕入コストが増加する | 大 | |||
| ◆オフセットのコスト増加 ・各企業のカーボンニュートラル達成に向け、カーボンクレジットや電力証書の需要が高まり、オフセットのコストが増加する | 小 | |||
| 物理リスク | 急性 | ◆供給機能の停止 ・台風やゲリラ豪雨など自然災害(洪水や浸水、強風)の激甚化により、納期通りに商品供給ができなくなる | 小 | |
| ◆保有施設の改修・BCP対応コスト増加 ・台風やゲリラ豪雨など自然災害(洪水や浸水、強風)の激甚化により、保有施設が棄損し、改修するためのコストが増加する ・自然災害の激甚化に備えた保有施設の改修や、ある拠点の供給機能が停止した時に他の拠点でカバーするといったBCP対応コストが増加する | 小 | |||
| 機会 | 製品 | ◆低環境負荷商品の売上増加 ・生産時のCO2フリー商品のラインアップを拡充することで、Scope3の削減を目指す顧客や環境意識の高い顧客からの受注が増加する | 大 | |
※財務影響の程度:小(10億円未満)、中(10億円以上50億円未満)、大(50億円以上)
■シナリオ分析の結果
将来的に、今回分析したどちらのシナリオが訪れても、対応し、持続的な成長を実現できるよう、分析結果をもとに導き出した対策を実施していきます。
| シナリオ | 分析結果 | 対策 |
| 1.5℃ | ・炭素税の導入による仕入コストの増加リスクが大きく、次いで消費者行動の変化により、生産時・使用時の環境負荷の高い製品の売上損失の影響が大きいことが分かった ・一方、機会は低環境負荷商品のラインアップ拡充による売上増加の影響が大きくなると試算された | ・省エネ、創エネの取り組み促進 ・サプライヤーと協働したGHG排出量の削減 ・低環境負荷商品の販売拡大 |
| 4℃ | ・気温上昇に伴う台風やゲリラ豪雨により、供給機能の停止や保有施設の改修・BCP対応コスト増加のリスクが小さいながらもあると試算された | ・BCP体制の構築 (建物の災害対策実施、原材料購入先の複数社化等のサプライチェーンのリスクマネジメント強化) |