有価証券報告書-第57期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の発出や外出自粛要請により、国内の個人消費は一気に冷え込み、極めて厳しい状況となりました。令和2年5月25日の緊急事態宣言解除を機に個人消費は緩やかに回復しつつあったものの、令和3年1月8日に2度目の緊急事態宣言の発出がなされ、予断を許さない状況が続いております。
外食産業におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、多くの店舗が休業や営業時間短縮を余儀なくされました。ライフスタイルや消費行動も店内飲食からテイクアウトやデリバリーサービスなどの中食へとシフトするなど、急激な変化への対応が求められることで、競合他社との顧客獲得競争は一層厳しさを増す状況となりました。
このような状況の中、当社グループは野菜をはじめとする食材の国産化などにより、食の「安全・安心・健康」に継続して取り組んでまいりました。また、『全員参加で更なる成長を目指そう』をスローガンに、企業価値向上に努めてまいりました。
◆『月例会を徹底し、お客さまを増やす』
店舗・工場が抱えている問題点や改善点について話し合う月例会の開催を徹底し、店舗・工場で働いている社員及びパート・アルバイト従業員全員で「お客さまに喜ばれる施策」を考えることで、お客さま満足度向上に取り組んでまいりました。この取り組みの結果として、公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会が実施する2020年度「JCSI(日本版顧客満足度指数)」第4回調査の飲食部門ファストフード店カテゴリーで、リンガーハットが4年連続で顧客満足度第1位に選ばれました。
◆『現地・現物・現実で改善のスピードを上げる』
問題に直面した時に、机上だけでいくら理論や理屈を議論しても早急な問題解決には至りません。「現地」に足を運び、「現物」を手に取り、「現実」を確認することで、スピード感を持って問題解決が図られます。単独部門だけではなく、部門間での連携を強化しながら業務改善を行い、相乗効果を生むことで企業活動体制の効率化に取り組んでまいりました。
◆『自ら考え行動する人財を育成しよう』
社員及びパート・アルバイト従業員の一人ひとりが会社を支えていることから、よりよい職場にするために必要なことや改善すべき点などを一人ひとりが考え、行動することを身に付ける必要があります。お客さま満足度向上や売上高・利益向上などにつながることから、適切なコミュニケーションを取りながら自ら考え行動する人財の育成に取り組んでまいりました。
人財育成に関しましては、女性活躍推進にも全社で取り組んでまいりました。当連結会計年度では、人事チームを主管として女性活躍オンライン会議を14回開催し、役職などにとらわれない活発な議論や女性目線での改善提案が行われ、労働環境の改善やモチベーションの向上につながりました。女性店長の人数は78名となり、全店舗数の27%を占めております。今後も様々な取り組みを行い、女性活躍推進を図ってまいります。
また、従業員満足度調査を継続実施し、従業員の安定的な雇用確保やモチベーションの向上を図るとともに、当社グループ内におけるダイバーシティ(多様な人財の活躍)推進に役立てております。さらに、特定のエリアから始めていた「ストアサポート制度」は、対象エリアを拡大し、より一層、人員不足や労働環境の改善に取り組んでまいりました。引続き店舗で働く従業員の残業時間低減や休日取得促進を図ってまいります。
出店政策におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けましたが、長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんだけでなく、定食メニューやとんかつ濵かつのメニューも楽しんでいただくことのできる店舗づくりにも取り組んだ結果、17店舗(うち海外ではタイに1店舗)を新規出店いたしました。
一方で、128店舗を退店した結果、当連結会計年度末では国内で692店舗、海外で12店舗、合計704店舗(うちフランチャイズ店舗207店舗)となり、前連結会計年度末比で111店舗の減少となりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、テイクアウトやデリバリーサービスへのシフトに注力してまいりましたが、政府及び自治体からの各種要請等を受けて行った店舗の臨時休業及び営業時間短縮並びに外出自粛要請の影響が大きく、純既存店客数は前連結会計年度比で72.2%となり、純既存店売上高は同71.7%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は340億49百万円(前年同期比28.0%減)、営業損失54億3百万円(前年同期は営業利益15億54百万円)、経常損失は55億61百万円(前年同期は経常利益14億60百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失87億46百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2億10百万円)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
<長崎ちゃんぽん事業>
また、厳選した素材を使用した「とくちゃんぽん グリーンアスパラ」、「とくちゃんぽん 北海道コーンバター」、「とくちゃんぽん 背油とんこつ醤油」、「とくちゃんぽん 麻婆茄子」の4種類を「とくちゃんぽんシリーズ」として展開し、ご好評をいただきました。
9月には、長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんなどの主要商品に使用している国産青ネギを国産インゲンに変更、また国産きくらげを有機JAS認証を取得したものに統一いたしました。さらに、ランチタイム限定で販売していたセットメニューの全時間帯での販売を開始するなどお客さまにより喜んでいただける訴求力のある商品提供に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症拡大に係る施策としては、長崎皿うどんが購入後2時間経過しても60℃以上を保ち、ご自宅でもおいしくお召し上がりいただける保温性の高いテイクアウト用容器の使用や、通常の麺よりものびにくいテイクアウト専用のちゃんぽん麺の開発、スマートフォンなどのモバイル端末による事前注文・事前決済で待たずに出来たての商品をお受け取りいただけるモバイルオーダーの導入などに取り組んでまいりました。
新規出店では、国内ではショッピングセンターを中心に16店舗、海外では1店舗を出店し、リロケートを含む106店舗を退店した結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内で605店舗、海外で10店舗の計615店舗(うちフランチャイズ店舗190店舗)となりました。
以上の結果、売上高は265億17百万円(前年同期比28.1%減)、営業損失は47億34百万円(前年同期は営業利益10億62百万円)となりました。
<とんかつ事業>「とんかつ濵かつ」でも、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、より多くのお客さまにお食事の楽しさを味わっていただくため、おいしいとんかつ料理を、いつでもおなかいっぱい召し上がっていただけるよう努めてまいりました。
商品施策としては、春には「明太子と大葉」、「二種のチーズと黒こしょう」の2種類の「重ねかつ」と「海鮮ふらい」を、夏には紀州南高梅と国産大葉を使用した「重ねかつ」と「梅しそ巻」を、秋冬には定番である「牡蠣ふらい」など、四季折々を楽しめる季節商品を販売いたしました。
新型コロナウイルス感染症拡大に係る施策としては、テイクアウト専用新メニューとして「かつ丼」や「エビフライ丼」など6種類の丼メニューや、取り分けが不要で、お一人でも食べやすいサイズで詰め合わせた「お一人さま重」を販売いたしました。また、モバイルオーダーの導入やテイクアウト専用コーナーを設けた店舗の拡充にも取り組んでまいりました。
国内で22店舗を退店した結果、当連結会計年度末における店舗数は、国内で87店舗*、海外で2店舗、合計89店舗(うちフランチャイズ店舗17店舗)となりました。(*和食業態の長崎卓袱浜勝、とんかつ大學を含む)
以上の結果、売上高は73億58百万円(前年同期比27.8%減)、営業損失は7億57百万円(前年同期は営業利益2億72百万円)となりました。
<設備メンテナンス事業>設備メンテナンス事業は、当社グループ内直営店舗及びフランチャイズ店舗の設備維持メンテナンスに係る工事受注や機器類の保全などが主な事業であり、売上高は19億36百万円(前年同期比7.5%減)、営業利益は1億27百万円(同44.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ61億39百万円増加し、83億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は34億5百万円(前年同期は26億76百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は8億46百万円(前年同期比71.3%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出21億88百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は104億49百万円(同925.8%増)となりました。これは主に、長期借入による収入137億41百万円があったことによるものであります。
当連結会計年度中における、新型コロナウイルス感染症拡大による純損失の計上、ならびに財務基盤を棄損したことを受け、手元資金の拡充及び中長期的な財務基盤の速やかな安定性確保を目的として、資本性劣後ローンによる50億円の資金調達を実施いたしました。
また、金融機関との間に総額50億円の貸出コミットメント契約を締結しており、当連結会計年度末時点において全額未使用であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.「設備メンテナンス事業」は、生産設備を有しないため、生産実績はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.店舗材料及び商品仕入実績
当連結会計年度の店舗材料及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.「設備メンテナンス事業」を除く事業については、店舗の販売予測に基づく生産を行っておりますので、
該当事項はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、退職給付に係る負債、繰延税金資産及び減損損失の計上など一部将来見積りに基づくものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画に基づき、「退職給付に係る会計基準」「税効果会計に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準」等に準拠して実施しております。
②当連結会計年度の財政状態の分析・検討内容
a.資産
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ20億68百万円増加し、357億86百万円となりました。これは主に新型コロナウイルス感染症拡大の影響下で、128店舗の退店を行い、固定資産が33億57百万円減少したものの、今後の成長戦略の実現に向けた盤石な財務基盤を構築するため、金融機関の資産査定上は自己資本とみなすことができる資本性劣後ローン50億円を含む長期資金を調達したことにより、現金及び預金が61億39百万円増加したことによるものであります。
b.負債及び純資産
負債は前連結会計年度末に比べ109億25百万円増加し、261億71百万円となりました。これは主にコロナ禍における安定資金調達のため、前述の資本性劣後ローンを含む資金調達を実行し、長期借入金が103億53百万円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ88億57百万円減少し、96億14百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ27.9ポイント減少し26.8%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失87億46百万円を計上したことによるものであります。
③当連結会計年度の経営成績の分析・検討内容
a.売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益
売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「③生産、受注及び販売の実績」に記載したとおりであります。
売上原価は、前連結会計年度に比べ26億33百万円減少し、127億21百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比132億30百万円の減収となったことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ36億39百万円減少し、267億30百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比132億30百万円の減収となったことにより、店舗作業時間管理の徹底、オンライン会議の活用、店舗賃借料の低減交渉など、経費を見直したことによるものであります。
以上の結果、営業損失は54億3百万円(前連結会計年度は営業利益15億54百万円)となりました。
b.営業外損益及び経常利益
金融収入(受取利息及び受取配当金)から金融費用(支払利息及び社債利息)を差引いた金融収支は、当連結会計年度は前連結会計年度に比べて50百万円費用が増加し77百万円の費用となりました。これは主に、期中平均有利子負債残高の増加によるものであります。
以上の結果、経常損失は55億61百万円(前連結会計年度は経常利益14億60百万円)となりました。
c.特別損益及び当期純損益
特別利益は、8億34百万円となりました。これは主に固定資産売却益が7億92百万円増加したことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ12億17百万円増加し、26億22百万円となりました。これは主に減損損失が8億54百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は87億46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2億10百万円)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析・検討内容
当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」と「営業活動によるキャッシュ・フロー」であります。
一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修及び工場設備投資に係る投資資金であります。
したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。
なお、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べ61億39百万円増加し、83億48百万円となりました。
(1)経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の発出や外出自粛要請により、国内の個人消費は一気に冷え込み、極めて厳しい状況となりました。令和2年5月25日の緊急事態宣言解除を機に個人消費は緩やかに回復しつつあったものの、令和3年1月8日に2度目の緊急事態宣言の発出がなされ、予断を許さない状況が続いております。
外食産業におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、多くの店舗が休業や営業時間短縮を余儀なくされました。ライフスタイルや消費行動も店内飲食からテイクアウトやデリバリーサービスなどの中食へとシフトするなど、急激な変化への対応が求められることで、競合他社との顧客獲得競争は一層厳しさを増す状況となりました。
このような状況の中、当社グループは野菜をはじめとする食材の国産化などにより、食の「安全・安心・健康」に継続して取り組んでまいりました。また、『全員参加で更なる成長を目指そう』をスローガンに、企業価値向上に努めてまいりました。
◆『月例会を徹底し、お客さまを増やす』
店舗・工場が抱えている問題点や改善点について話し合う月例会の開催を徹底し、店舗・工場で働いている社員及びパート・アルバイト従業員全員で「お客さまに喜ばれる施策」を考えることで、お客さま満足度向上に取り組んでまいりました。この取り組みの結果として、公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会が実施する2020年度「JCSI(日本版顧客満足度指数)」第4回調査の飲食部門ファストフード店カテゴリーで、リンガーハットが4年連続で顧客満足度第1位に選ばれました。
◆『現地・現物・現実で改善のスピードを上げる』
問題に直面した時に、机上だけでいくら理論や理屈を議論しても早急な問題解決には至りません。「現地」に足を運び、「現物」を手に取り、「現実」を確認することで、スピード感を持って問題解決が図られます。単独部門だけではなく、部門間での連携を強化しながら業務改善を行い、相乗効果を生むことで企業活動体制の効率化に取り組んでまいりました。
◆『自ら考え行動する人財を育成しよう』
社員及びパート・アルバイト従業員の一人ひとりが会社を支えていることから、よりよい職場にするために必要なことや改善すべき点などを一人ひとりが考え、行動することを身に付ける必要があります。お客さま満足度向上や売上高・利益向上などにつながることから、適切なコミュニケーションを取りながら自ら考え行動する人財の育成に取り組んでまいりました。
人財育成に関しましては、女性活躍推進にも全社で取り組んでまいりました。当連結会計年度では、人事チームを主管として女性活躍オンライン会議を14回開催し、役職などにとらわれない活発な議論や女性目線での改善提案が行われ、労働環境の改善やモチベーションの向上につながりました。女性店長の人数は78名となり、全店舗数の27%を占めております。今後も様々な取り組みを行い、女性活躍推進を図ってまいります。
また、従業員満足度調査を継続実施し、従業員の安定的な雇用確保やモチベーションの向上を図るとともに、当社グループ内におけるダイバーシティ(多様な人財の活躍)推進に役立てております。さらに、特定のエリアから始めていた「ストアサポート制度」は、対象エリアを拡大し、より一層、人員不足や労働環境の改善に取り組んでまいりました。引続き店舗で働く従業員の残業時間低減や休日取得促進を図ってまいります。
出店政策におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けましたが、長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんだけでなく、定食メニューやとんかつ濵かつのメニューも楽しんでいただくことのできる店舗づくりにも取り組んだ結果、17店舗(うち海外ではタイに1店舗)を新規出店いたしました。
一方で、128店舗を退店した結果、当連結会計年度末では国内で692店舗、海外で12店舗、合計704店舗(うちフランチャイズ店舗207店舗)となり、前連結会計年度末比で111店舗の減少となりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、テイクアウトやデリバリーサービスへのシフトに注力してまいりましたが、政府及び自治体からの各種要請等を受けて行った店舗の臨時休業及び営業時間短縮並びに外出自粛要請の影響が大きく、純既存店客数は前連結会計年度比で72.2%となり、純既存店売上高は同71.7%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は340億49百万円(前年同期比28.0%減)、営業損失54億3百万円(前年同期は営業利益15億54百万円)、経常損失は55億61百万円(前年同期は経常利益14億60百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失87億46百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2億10百万円)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
<長崎ちゃんぽん事業>
| 「長崎ちゃんぽんリンガーハット」では、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、店舗の問題点を洗い出し、全員で改善作業を行うことで、お客さまにおいしい料理を快適な雰囲気の中で、気持ちよく召し上がっていただけるよう努めてまいりました。 商品施策としては、春にはあさりとあおさをふんだんに使用した「あさりたっぷりちゃんぽん」を、夏には国産野菜と中華クラゲの食感を楽しめる「冷やしちゃんぽん」と、エスニックな酸味と辛みに加え、国産パクチーを使用した「トムヤムクンちゃんぽん」を、秋冬には大粒のかきを使用した「かきちゃんぽん」など、四季を感じていただける商品を販売いたしました。 |
また、厳選した素材を使用した「とくちゃんぽん グリーンアスパラ」、「とくちゃんぽん 北海道コーンバター」、「とくちゃんぽん 背油とんこつ醤油」、「とくちゃんぽん 麻婆茄子」の4種類を「とくちゃんぽんシリーズ」として展開し、ご好評をいただきました。
9月には、長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんなどの主要商品に使用している国産青ネギを国産インゲンに変更、また国産きくらげを有機JAS認証を取得したものに統一いたしました。さらに、ランチタイム限定で販売していたセットメニューの全時間帯での販売を開始するなどお客さまにより喜んでいただける訴求力のある商品提供に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症拡大に係る施策としては、長崎皿うどんが購入後2時間経過しても60℃以上を保ち、ご自宅でもおいしくお召し上がりいただける保温性の高いテイクアウト用容器の使用や、通常の麺よりものびにくいテイクアウト専用のちゃんぽん麺の開発、スマートフォンなどのモバイル端末による事前注文・事前決済で待たずに出来たての商品をお受け取りいただけるモバイルオーダーの導入などに取り組んでまいりました。
新規出店では、国内ではショッピングセンターを中心に16店舗、海外では1店舗を出店し、リロケートを含む106店舗を退店した結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内で605店舗、海外で10店舗の計615店舗(うちフランチャイズ店舗190店舗)となりました。
以上の結果、売上高は265億17百万円(前年同期比28.1%減)、営業損失は47億34百万円(前年同期は営業利益10億62百万円)となりました。
<とんかつ事業>「とんかつ濵かつ」でも、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、より多くのお客さまにお食事の楽しさを味わっていただくため、おいしいとんかつ料理を、いつでもおなかいっぱい召し上がっていただけるよう努めてまいりました。
商品施策としては、春には「明太子と大葉」、「二種のチーズと黒こしょう」の2種類の「重ねかつ」と「海鮮ふらい」を、夏には紀州南高梅と国産大葉を使用した「重ねかつ」と「梅しそ巻」を、秋冬には定番である「牡蠣ふらい」など、四季折々を楽しめる季節商品を販売いたしました。
新型コロナウイルス感染症拡大に係る施策としては、テイクアウト専用新メニューとして「かつ丼」や「エビフライ丼」など6種類の丼メニューや、取り分けが不要で、お一人でも食べやすいサイズで詰め合わせた「お一人さま重」を販売いたしました。また、モバイルオーダーの導入やテイクアウト専用コーナーを設けた店舗の拡充にも取り組んでまいりました。
国内で22店舗を退店した結果、当連結会計年度末における店舗数は、国内で87店舗*、海外で2店舗、合計89店舗(うちフランチャイズ店舗17店舗)となりました。(*和食業態の長崎卓袱浜勝、とんかつ大學を含む)
以上の結果、売上高は73億58百万円(前年同期比27.8%減)、営業損失は7億57百万円(前年同期は営業利益2億72百万円)となりました。
<設備メンテナンス事業>設備メンテナンス事業は、当社グループ内直営店舗及びフランチャイズ店舗の設備維持メンテナンスに係る工事受注や機器類の保全などが主な事業であり、売上高は19億36百万円(前年同期比7.5%減)、営業利益は1億27百万円(同44.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ61億39百万円増加し、83億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は34億5百万円(前年同期は26億76百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は8億46百万円(前年同期比71.3%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出21億88百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は104億49百万円(同925.8%増)となりました。これは主に、長期借入による収入137億41百万円があったことによるものであります。
当連結会計年度中における、新型コロナウイルス感染症拡大による純損失の計上、ならびに財務基盤を棄損したことを受け、手元資金の拡充及び中長期的な財務基盤の速やかな安定性確保を目的として、資本性劣後ローンによる50億円の資金調達を実施いたしました。
また、金融機関との間に総額50億円の貸出コミットメント契約を締結しており、当連結会計年度末時点において全額未使用であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 長崎ちゃんぽん事業 | 6,424,818 | 80.9 |
| とんかつ事業 | 973,671 | 77.3 |
| 合計 | 7,398,489 | 80.4 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.「設備メンテナンス事業」は、生産設備を有しないため、生産実績はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.店舗材料及び商品仕入実績
当連結会計年度の店舗材料及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 長崎ちゃんぽん事業 | 1,592,016 | 74.7 |
| とんかつ事業 | 1,065,220 | 78.1 |
| 設備メンテナンス事業 | 91,343 | 103.8 |
| 合計 | 2,748,580 | 76.7 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 設備メンテナンス事業 | 116,065 | 100.3 | - | - |
| 合計 | 116,065 | 100.3 | - | - |
(注)1.「設備メンテナンス事業」を除く事業については、店舗の販売予測に基づく生産を行っておりますので、
該当事項はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 長崎ちゃんぽん事業 | 26,517,449 | 71.9 |
| とんかつ事業 | 7,358,249 | 72.2 |
| 設備メンテナンス事業 | 173,357 | 93.6 |
| 合計 | 34,049,056 | 72.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、退職給付に係る負債、繰延税金資産及び減損損失の計上など一部将来見積りに基づくものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画に基づき、「退職給付に係る会計基準」「税効果会計に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準」等に準拠して実施しております。
②当連結会計年度の財政状態の分析・検討内容
a.資産
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ20億68百万円増加し、357億86百万円となりました。これは主に新型コロナウイルス感染症拡大の影響下で、128店舗の退店を行い、固定資産が33億57百万円減少したものの、今後の成長戦略の実現に向けた盤石な財務基盤を構築するため、金融機関の資産査定上は自己資本とみなすことができる資本性劣後ローン50億円を含む長期資金を調達したことにより、現金及び預金が61億39百万円増加したことによるものであります。
b.負債及び純資産
負債は前連結会計年度末に比べ109億25百万円増加し、261億71百万円となりました。これは主にコロナ禍における安定資金調達のため、前述の資本性劣後ローンを含む資金調達を実行し、長期借入金が103億53百万円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ88億57百万円減少し、96億14百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ27.9ポイント減少し26.8%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失87億46百万円を計上したことによるものであります。
③当連結会計年度の経営成績の分析・検討内容
a.売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益
売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「③生産、受注及び販売の実績」に記載したとおりであります。
売上原価は、前連結会計年度に比べ26億33百万円減少し、127億21百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比132億30百万円の減収となったことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ36億39百万円減少し、267億30百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比132億30百万円の減収となったことにより、店舗作業時間管理の徹底、オンライン会議の活用、店舗賃借料の低減交渉など、経費を見直したことによるものであります。
以上の結果、営業損失は54億3百万円(前連結会計年度は営業利益15億54百万円)となりました。
b.営業外損益及び経常利益
金融収入(受取利息及び受取配当金)から金融費用(支払利息及び社債利息)を差引いた金融収支は、当連結会計年度は前連結会計年度に比べて50百万円費用が増加し77百万円の費用となりました。これは主に、期中平均有利子負債残高の増加によるものであります。
以上の結果、経常損失は55億61百万円(前連結会計年度は経常利益14億60百万円)となりました。
c.特別損益及び当期純損益
特別利益は、8億34百万円となりました。これは主に固定資産売却益が7億92百万円増加したことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ12億17百万円増加し、26億22百万円となりました。これは主に減損損失が8億54百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は87億46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2億10百万円)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析・検討内容
当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」と「営業活動によるキャッシュ・フロー」であります。
一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修及び工場設備投資に係る投資資金であります。
したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。
なお、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べ61億39百万円増加し、83億48百万円となりました。