有価証券報告書-第55期(令和3年3月1日-令和4年2月28日)

【提出】
2022/05/20 14:17
【資料】
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【項目】
145項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① 企業統治の体制
1) コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、経営の基本方針を実現し、透明性を高め、効率的かつ健全な企業経営を実施していくことを、最も重要な課題のひとつとして位置づけています。
2) コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況及び主要な設置機関について
当社は、企業統治の体制として監査役会設置会社を採用しています。
取締役会は、代表取締役社長を議長とし、取締役9名(うち社外取締役3名)と監査役4名(うち社外監査役2名)で構成しています。取締役会は原則として月1回開催しており、経営理念等の確立、中期経営計画等を策定し、具体的な経営戦略等について建設的な議論を行っています。また必要に応じて日々連携をとり、経営方針の遂行状況のチェック、取締役の職務遂行の監督強化を図ります。
監査役会は、定款で定められた4名の監査役(うち社外監査役2名)で組織され、議長については決議によって監査役のなかから定めています。監査役会は原則として年6回開催し、各監査役は、監査役会が定めた監査の方針、業務の分担等に従い職務を執行するとともに、必要に応じて執行状況を監査役会に報告します。
また、主要な設置機関とは別に第三者のコーポレート・ガバナンス体制への関与として、複数の弁護士と顧問契約を結び、法律上の判断を必要とする場合、適時に指導、助言を受けます。
会計監査人とは、厳正な評価基準に基づき監査契約を締結し、公正不偏な立場で会計監査を受けるものとします。
コンプライアンス面では、健全な企業活動を継続していくために、法令及び各種規則、社会規範、企業倫理などを順守した企業活動を行うための社内体制の整備に積極的に取り組みます。なお、全従業者の業務遂行の指針として行動基準を策定し、その周知徹底を図ります。
② コーポレート・ガバナンス体制の概要及び当該体制を採用する理由
1)コーポレートガバナンス体制の概要図(2022年5月20日現在)

2)企業統治の体制を採用する理由
企業統治の体制として、社外取締役3名及び社外監査役2名を選任することによる監視機能の充実、また監査役会と代表取締役の定例意見交換、監査役会と内部統制室及び会計監査人との連携により、適法性及び妥当性の両面からの監査が担保されています。
③ 内部統制システム(リスク管理体制を含む)の整備の状況
1) 当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存・管理に関する体制
社内規定に基づき、取締役会議事録、各種会議・委員会等の議事について議事録を作成し、主管部署において保管し、必要に応じて閲覧権限者に対しては閲覧に供することとしています。
議事録等の書類の持ち出し等についても、社内規定に基づき管理しています。
2) 当社の損失の危機の管理に関する規程その他の体制
リスク管理に関する規程を策定するとともに、内部統制委員会を設置し、各部署における危機管理マニュアルを策定するなど、想定しうるリスクに対して、関係部署が委員会を構成し対応を図ることとしています。
3) 当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役会を月1回開催し、取締役及び監査役が出席し、重要事項の決議を行うとともに取締役会の決議事項の執行状況のみならず業務執行全般について報告を受け、取締役の業務執行について監督する体制をとることとしています。
4) 当社の使用人の職務の執行が法令・定款に適合することを確保するための体制
同行動基準を定め、内部統制委員会を設置し、コンプライアンスに関する啓蒙・研修活動を実施するとともに、ヘルプラインを設置し、取締役あるいは従業員の法令・規定違反に関して通報する体制を整備しています。
5) 次に掲げる体制その他当社並びにその親会社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
小売事業及び小売周辺事業を主な業務内容とする各社でグループを構成し、消費者の生活全般の快適さの向上をモットーに経営に当たることとしています。
(イ)当社グループ各社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社グループは、事業会社ごとに定期的に関係会社のトップミーティングを開催し、経営情報の報告と重要案件についての意見交換を行うこととしています。
(ロ)当社グループ各社の損失の危機の管理に関する規程その他の体制
当社グループ各社は、リスク管理について定める規程を策定するとともに、定期的に関係会社管理担当者会において、当社グループ全体のリスク管理や当社グループ各社において想定しうるリスクに対する対応策に関する情報交換を行い、当社への報告体制をとることとしています。
(ハ)当社グループ各社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社グループは、関係会社管理規程を策定し、当社におけるグループ各社の管理基準及び当社グループ各社が遵守すべき事項を明確化するとともに、当社グループ各社の取締役・監査役には、当社取締役あるいは使用人を派遣し、業務の適合性・適正性を確保することに努めることとしています。また、当社グループ各社においては、月1回取締役会を開催し、取締役及び監査役が出席し、取締役会の決議に基づく重要な業務執行状況のみならず業務全般について報告を受け、取締役の業務執行について監督する体制をとることとしています。
(ニ)当社グループ各社の取締役及び使用人の職務の執行が法令・定款に適合することを確保するための体制
当社グループは、四半期毎に内部統制委員会を開催し、当社グループ各社におけるコンプライアンスに関する啓蒙・研修活動の実施を図り、当社取締役会への報告体制をとることとしています。また、ヘルプラインを設置し、当社グループ各社の取締役あるいは使用人の法令・規定違反に関して通報する体制を整備しています。
6) 監査役が補助すべき使用人を置くことを求めた場合の使用人に関する事項・使用人の取締役からの独立性及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査役の業務を補助すべき選任の使用人は特に設けておりませんが、必要に応じて関係部署から人員を派遣する体制をとり、人事評価あるいは経費負担等については、取締役その他の使用人から独立した制度として運用しております。また、監査役がその補助すべき使用人を必要とするときは、その業務に限定した期間、補助業務にあたる者を監査役会と協議の上、人選し配置します。監査役の補助業務にあたる者は、その間は取締役又は他の使用人の指揮命令を受けないものとし監査役の指示に従い職務を行うものとします。
7) 前号の使用人の取締役からの独立性に関する事項
監査役がその補助すべき使用人を選定した場合、その使用人の独立性を確保するため、補助すべき使用人の人事評価については監査役の協議によって行い、人事異動、懲戒に対しては監査役会の事前の同意を得るものとします。
8) 監査役に報告するための体制その他の監査役への報告体制
(イ)当社取締役・使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告体制
取締役及び従業員は、会社に重大な損害を及ぼすおそれのある事実がある場合は、速やかに主管部署及び監査役に報告する体制を整備することとしています。
(ロ)当社グループ各社の取締役・監査役及び使用人又は報告を受けた者が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告体制
当社グループ各社の取締役・監査役及び使用人又は報告を受けた者は、会社に重大な損害を及ぼすおそれのある事実がある場合は、速やかに当社グループ各社の主幹部署及び監査役に報告する体制を整備することとしています。また、2カ月に1回監査役連絡会を開催し、当社グループ各社の監査役が出席し、各社の状況報告をする体制をとることとしています。
9) 監査役に報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制
当社グループは、ヘルプラインを設置する等、当社及び当社グループ各社の監査役へ報告を行った取締役及び使用人に対し、報告をしたことを理由として不利な取り扱いを行うことを禁止しています。
10) 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続きその他の職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社グループは、当社及び当社グループ各社の監査役が職務の執行について生ずる費用の前払い等の請求をした場合、その費用が監査役の職務の執行に必要でない場合と認められた場合を除き、速やかに費用を処理することとしています。
111) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、各種会議・委員会に出席するとともに報告を受ける権限を有し、公認会計士から会計監査内容について説明を受け、監査に立ち会う等により、監査の実効性確保を図ることとしています。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項の規定により、社外取締役及び社外監査役との間に、同法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しています。ただし、当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令に定める最低責任限度額としています。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要(2021年3月1日以降の契約更新)
当社は、マックスバリュ西日本㈱との経営統合に伴う持株会社体制への移行より、個社ごとに違っていた保険契約について、事業規模が大きい㈱フジ・リテイリングとマックスバリュ西日本㈱の役員も対象となる保険契約に切り替えることを2022年3月1日の取締役会で決議し、保険契約の切り替えを行いました。保険の対象範囲は、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により補填することとしています。保険料は全額当社が負担しています。なお、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。
⑥ 取締役の定数
当社の取締役は11名以内とする旨定款で定めています。
⑦ 取締役選任の決議要件
当社は、取締役を選任する株主総会の決議を、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨定款に定めています。
⑧ 中間配当の決定機関
当社は、株主への安定的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって、中間配当をすることができる旨定款に定めています。
⑨ 自己の株式の取得の決定機関
当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。
⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。