有価証券報告書-第47期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/20 13:39
【資料】
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【項目】
171項目
(1)基本方針
人的資本に関する基本方針
ミニストップは、従業員とともに事業が成長することで、お客さまをはじめとしたすべてのステークホルダーにとってかけがえのない存在となり、「おいしさ」と「便利さ」で笑顔あふれる社会を実現します。
1) 人的資本経営の考え方
ミニストップは、人こそが会社の中核、会社の源泉であり、人こそが企業文化をつくり、事業をつくり、企業理念を実現する原動力であると考えています。従業員一人ひとりが仕事の本質を「自身を成長させる好機」と考えるようになれば、ビジネスの変革が生み出され、最終的には企業の成長につながると考えています。人を会社の中核と捉えたこのような企業経営を推進することが、ミニストップの人的資本経営の基本的な考え方です。
人的資本に関して次の4つの「ありたき姿」を掲げています。
・ 従業員が誇りを持てる会社
・ いきいきと働き続けられる職場
・ 人が成長している会社
・ 生産性の高い組織
人を会社の中核と捉えた企業経営を推進させていくために、次の3つに取り組みます。
・ 従業員一人ひとりの仕事を通じて成し得たいこと(夢)を探求する。
・ 従業員一人ひとりの夢と企業理念(ミッション)を結びつける。
・ ロールモデルを共有し、なりたい自分、成し得たい夢の実現性を高める。
従業員一人ひとりがすべてのステークホルダーに誠意を持ちエンゲージメントの高い従業員へと成長するためには、それぞれの従業員が持つ可能性や情熱を引き出すことが重要だと捉えています。さらに一人ひとりが企業理念を真に深く理解し、自らの成し得たいことと企業理念が結びつくことで、従業員一人ひとりの持つ可能性や情熱が企業理念の実現に向けていきいきと躍動する、そのような組織づくりを目指しており、実現できる人財を育成し、人的資本を強化・拡充します。
(2)推進体制(ガバナンス)
人的資本に関する重要施策は、経営会議にて監督し、必要に応じて改善を行います。
・ 健康経営は、執行役員人事総務本部長を健康経営責任者とし、産業医・健康保険組合・イオン健康推進室との連携のもと推進しております。
・ 労働安全衛生は、代表取締役社長のもと、各事業所に安全衛生委員会を設置し、職場点検や改善活動を継続的に実施しております。
・ 人権尊重は、2024年に設置した「人権デュー・デリジェンス委員会」が中心となり、人権課題の特定と改善を実施しております。
(3)人財育成
人財育成方針
ミニストップが属するイオングループの人事の基本理念である「従業員の『志』を聴き、従業員の『心』を知り、従業員を活かす」という考え方のもと、活躍し、成長し続けられる企業環境づくりに取り組んでいます。従業員一人ひとりを最も重要な経営資源として考え、「教育は最大の福祉」という言葉に込められた「教育による成長が従業員の人生を豊かにする」という想いのもと、従業員の成長をサポートします。そのために「キャリア自律啓発」「スキル獲得・職場実践」のもと教育体系を強化します。
2025年度は、個々が考え活躍し組織として成果を出す『自走する組織』を牽引する人財育成を軸に、階層別教育・職務別教育を踏まえ、新たな教育を追加しました。新任ストアアドバイザーに向けて、加盟店指導を適切に行う為の具体的スキル、利益構造の理解、問題解決の考え方を身につけることを目的に集合教育を実施し、店舗指導の実務スキル向上に努め、人的資本の蓄積に繋がっています。
1) 従業員の採用方針
ミニストップのミッションである“私たちは、「おいしさ」と「便利さ」で、笑顔あふれる社会を実現します。”について、ミニストップへの入社を検討する方々に対し丁寧に説明し、このミッションに共感を持っていただけるよう努めています。2030年に向けた中期経営計画を達成するために、将来の姿からバックキャストを行い、人財を育成します。また当社にはない知見や経験を持ったスペシャリストの外部採用を計画的に実施します。
2) 登用制度とキャリア形成
激しい競争環境に対応するため、社員の能力や適性と、役割・職位とのギャップを解消し、専門性と広い視野を兼ね備えた経営幹部社員やマネジメント職の社員を早期に育成するために、毎年登用試験の受験機会を設けています。
キャリア形成を支援するため、自己申告制度や社内・グループ公募制度を設け、社員が希望する職種や部署に挑戦できる環境を整えています。高度人財向けのプロフェッショナル資格の新設により、専門性の高い人財の育成と獲得を進めています。また、店舗従業員を店長(契約制社員)へ積極的に登用し、当社で働く一人ひとりが意欲と能力に応じて活躍できる体制をつくっています。
3) 教育・研修制度
人財を最も重要な経営資源と捉えるとともに、教育を最大の福祉と考え、従業員のスキル向上とキャリア形成を支援し、一人ひとりの夢を実現するために、社内外の研修、階層別・職種別研修やイオングループ研修など、幅広い教育プログラムを実施しています。
入社~2年目社員には、段階的に必要な知識と経験を身につけられる「ステップアップ・プログラム」を導入し、将来のストアアドバイザー(SA)※1育成を進めています。また、公正な契約提案ができる人財を育成する「FC契約士認定プログラム」や、職務要件に応じてスキルを補強する実務訓練教育も実施し、社員の成長を幅広く支援します。通信教育や資格取得を会社が支援するセルフスタディ制度や、デジタル化に対応したリスキリングの機会も提供しています。
さらに、メンター制度やOJT、役員との座談会を通じて成長を支援し、店舗では段階的にスキルを習得できる「イエローテイルプログラム」※2により、パート・アルバイトも戦力として活躍できる環境を整えています。
※1 ストアアドバイザー:加盟店の運営サポートや売上向上支援・本部との橋渡し役としてエリア内店舗を管理・指導します。
※2 イエローテイルプログラム:すべてのスタッフが仕事への高いモチベーションを持ち、着実にスキルアップするためのミニストップ独自の教育プログラム。「Yellowtail」とは魚のブリのことで、出世魚であるブリのように、ステップアップに必要なスキルを段階的に習得、評価認証するプログラムです。
4) 業績評価
期初に上司と従業員が目標を設定し、期中の振り返りと期末評価を行う目標管理制度を導入し、個人目標と会社方針のつながりを明確にしています。また、店舗やプロジェクトなどチーム単位の成果も評価に反映し、協働とチームワークを重視しています。さらに、定期的な1on1ミーティングを通じて進捗確認やキャリアの対話を行い、課題の早期発見とエンゲージメント向上につなげています。
(4)社内環境整備
社内環境整備方針
ミニストップは働く一人ひとりに対して、その個性と能力を十分に発揮できるよう性別や雇用形態にかかわらず、多様な人財が活躍し全員が働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。多様な属性の従業員や多様な価値観を持った人財が異なる意見を交わすことによって、今後は新しい価値を創造する経営を実現することが重要であると考えています。少子高齢化が進み、個人を尊重する働き方が増えるなか、当社が存続・発展するためには、多様な人財が活躍できる組織であることが必要です。また、多様な人財が活躍する組織は従来のような画一的な組織と比べ、人財が定着するだけでなく新たなイノベーションが起きやすいといわれており、当社の中期経営計画を実現するための競争力の強い組織になると考えています。
1) DE&Iの考え方
ミニストップは、人種、民族、国籍、性別、性自認・性的指向、年齢、障がい、宗教・信条、婚姻状況、雇用形態などさまざまな違いを持つ従業員一人ひとりをかけがえのない個人として尊重します。こうした多様性(ダイバーシティ)は、変化が激しい事業環境のなかで新しい発想やより良い意思決定を生み出す源泉であると考えています。同時に、単に多様な人財が集まっているだけではなく、一人ひとりの違いが尊重され、安心して自分の意見や経験を発揮できる状態(インクルージョン)を実現することが重要だと捉えています。性別や年齢、経験の異なる多様なメンバーの意見を取り入れることで、グループシンクを防ぎ、意思決定の質を高めていきます。従業員が自分なりの観点や経験を生かして貢献し、大切にされることで、エンゲージメントが高まり、結果として企業の成長につながると考えています。ミニストップは、このようなDE&Iの実現を目指し、さまざまな制度や風土づくりに取り組んでいます。
2) 女性の活躍
女性が各段階で活躍できる環境づくりを重要なテーマと捉え、将来の管理職計画に女性管理職の配置を組み込んだうえで、バックキャストにより候補者を計画的に育成しています。採用では男女差を設けず月次の進捗で男女比を管理し、女性人財のすそ野拡大に取り組みます。営業部門の女性マネージャーには個別の育成計画(CDP)を策定して教育・配置を進めています。さらに、女性管理職候補はイオンの育成プログラムを通じてキャリア形成を支援されます。女性比率の向上が賃金格差是正にもつながるとして、中長期的に登用・育成を強化していきます。
3) LGBTQ+の考え方
イオングループの一員としてイオンの企業理念「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」のもと、一人ひとりが自分らしく活躍できるインクルーシブな職場づくりを目指し、LGBTQ+を含むDE&Iの推進に取り組んでいます。イオンの人権基本方針では、性的指向や性自認などによる差別を行わないと明確に定めています。
基礎知識や最新情報を学ぶ研修を実施し、従業員が安心して働ける環境を整えるとともに、LGBTQ+フレンドリーな企業を目指しています。
4) 外国籍従業員雇用の考え方
すべての従業員が平等な機会を享受できるよう多様な国籍の人財を採用、育成しています。日本人従業員と同じ研修プログラムを提供し、業務に必要なスキルや知識を均等に習得できるよう、外国籍従業員の能力に応じた昇進や異動の機会を公平に設けています。店舗においては、共通で使用するマニュアルの理解促進のため、ふりがなや多言語の活用により、母国言語にかかわらず不自由なく業務を遂行できるよう配慮しています。
5) 障がい者雇用の考え方
障がい者雇用では、ホームページ上の募集掲載をはじめ人財センター、ハローワーク、採用実績のある養護学校へ人財募集を働きかけて積極的な採用活動を行っています。2017年には「障がい者を積極的に多数雇用している事業所」に対してその努力と功績をたたえる「都道府県表彰 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長努力賞」を受賞しました。入社後は障がいのある方と人事部との丁寧な面談を実施することで、長く働き続けられる環境を目指しています。
健康経営の方針
「ミニストップは健康経営の推進により、従業員と家族の健康をサポートし、笑顔あふれる社会を実現します」という健康宣言のもと、従業員一人ひとりの個性を大切にするとともに、従業員がやりがいと意欲を持てる働きやすい職場づくりに努めます。
1) 認定
2026年3月、経済産業省と日本健康会議が開始した優良な健康経営を実施している法人を認定する制度である「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に5年連続で認定されました。
2) 重点施策
従業員の心身の健康維持・増進を重要施策と位置づけ、運動促進、再検査受診促進、特定保健指導の実施率向上、メンタルヘルス対策に取り組んでいます。年1回のストレスチェックに基づく職場環境改善、産業医面談や復職支援の強化、女性特有の健康課題への支援を実施しています。さらに、ウォーキングイベントによる運動習慣形成、オンライン健康医療相談の活用、インフルエンザ予防接種補助、職場の換気改善など、総合的な健康経営を推進しています。
指標目標(2030年度)現状数値
25年度
特定保健指導特定保健指導実施率100%49.2%
メンタルヘルスストレスチェック 高ストレス者10%21.1%

労働安全衛生の考え方
ミニストップは、従業員一人ひとりの「安全」と「健康」を重視し、安全で快適に働ける職場環境づくりに取り組んでいます。コンビニエンスストア事業においては、店舗における清掃・商品補充・調理加工および巡回指導業務中の車両の運転など、日々の業務の中にさまざまなリスクが存在します。これらのリスクを適切に把握・管理し、労働災害の未然防止に努めるとともに、従業員の心身の健康保持・増進を重要な経営課題として位置付けています。
1) 主な施策
安全衛生委員会の運営方針に基づき、職場の危険要因の点検と改善、従業員の健康・メンタルヘルス向上を推進しています。労働災害発生時には、定められた手順により迅速な報告、原因調査、再発防止策の策定と全社共有を行います。社内教育として、従業員3万人を対象とした衛生教育、役職者向けの安全衛生研修、入社時教育、職種別トレーニングを実施しています。また、季節性リスク(熱中症・感染症等)の啓発、安全運転の注意喚起などを継続的に行い、安全文化の定着を図っています。
・ 従業員3万人の衛生教育
加盟店オーナー、従業員および本部社員全員に、衛生管理に基づく法令、リスク、基本オペレーションを学ぶ「従業員3万人衛生教育」を実施しています。食品衛生法、HACCP、食品表示法、製造物責任法(PL法)を理解し、工程管理、衛生管理、個人衛生の重要性を教育しています。
人権尊重への考え方
ミニストップは、自社とそのサプライチェーン上で働く人々、およびお客さまをはじめとする当社事業の影響を受ける国・地域の人々の人権を尊重することを、きわめて重要な社会的責任として捉えています。「イオンの基本理念」「イオンの人権基本方針」のもと、ミニストップの事業活動による人権への影響に関して人権デュー・デリジェンスのプロセスを構築し、人権が尊重される社会の実現を目指します。
1) ミニストップが取り組む課題
a 外国籍労働者の権利
加盟店および直営店における外国籍従業員の在留資格を超える労働などのリスク
b 児童労働
加盟店および直営店における年少者の夜間労働従事のリスク
c 労働時間(過剰・不当な労働時間)
36協定違反、非時間管理者の法定外労働時間の増加による健康被害のリスク
d ハラスメント
生産性の低下、従業員の長期療養、退職、訴訟、レピュテーション低下のリスク
e 法令および社会規範の遵守
ミニストップベトナムにおける法令遵守、従業員不正のリスク(横領・刑事事件・セクハラ・パワハラ)
f 労働時間(過剰・不当な労働時間)
ミニストップベトナムにおける勤務状況に関するリスク(長時間労働)
g ハラスメント
製造委託工場における人権課題リスク
2) 主な取り組み
① イオンコンプライアンスホットライン
従業員のための社外通報窓口として「イオンコンプライアンスホットライン」を設置し、法令違反だけでなく、職場で上司に相談しづらい悩みや困りごとなど幅広い問題を受け付けています。役員に関連する案件については弁護士事務所の専用窓口を設け、通報情報は秘密を厳守したうえで調査し、再発防止策を実施しています。
② イオンコンプライアンス研修の開催
役員を対象としたコンプライアンス研修を継続的に実施し、法令遵守の徹底、経営リスクの低減およびガバナンス体制の強化を図っております。これにより、健全な経営の確保と企業の持続的成長を支える基盤の構築に取り組んでおります。
③ カスタマーハラスメントへの対応
2025年2月にカスタマーハラスメントに対応する掲示を店内にて実施し、お客さまに安心してご利用いただけるお買い物環境の提供と、一人ひとりの人権、多様性を尊重し、事業に関わるすべての人が活躍できる環境整備を進めています。
④ お取引先さまとの取り組み
サプライチェーン全体にわたって事業活動に伴う人権侵害が起こらないよう、お取引先さまにも「イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」の遵守をお願いしています。

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