有価証券報告書-第58期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
(1)経営成績等の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な雇用・企業収益を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米中貿易摩擦問題の長期化や新型コロナウイルス感染症の拡大懸念に伴う世界経済の不確実性等により、不透明な状況が続いております。
小売業界におきましては、根強いお客様の節約志向、地方における人口減少に伴う市場規模の縮小に加え、10月の消費税率引き上げ後の消費マインドの冷え込み及び更なる異業態間競争の激化等、業界を取り巻く環境はますます厳しい状況となっております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、「毎日の生活に必要な商品を新鮮で美味しく、安く提供する事により、食生活を豊かにし地域社会に貢献する」という経営理念のもと、「地域のお客様に繰り返しご来店していただける店づくり」に向け、『経営改革元年』『新生ヤマザワへの挑戦』を本年度のスローガンに掲げ、全社一丸となって各施策の実行及び検証を行ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ8億87百万円増加し、502億84百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ13億83百万円増加し、221億21百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ4億96百万円減少し、281億62百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,097億9百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益は6億27百万円(同184.6%増)、経常利益は6億98百万円(同146.6%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は2億20百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失が2億45百万円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
スーパーマーケット事業におきましては、販売企画として、引き続き「生活応援セール」や「水曜均一祭」を実施しました。両企画では食料品を中心にお買い得商品を多数揃え、販売を強化してまいりました。また、当社が加盟するニチリウグループ(日本流通産業株式会社)のプライベートブランド商品である「くらしモア」や、連結子会社の「株式会社サンコー食品」による当社グループオリジナルの惣菜及び日配商品の拡販を積極的に行ってまいりました。
営業面では、集客強化及び客単価向上のため、EDLP商品拡充による価格競争力の強化と、チラシと連動した販促イベントの多様化に取り組みました。価格競争力の強化といたしましては、2019年3月から2020年2月まで、加工食品や日用品を中心に商品を厳選し、お値打ちな価格で販売する「300品値下げ」を実施いたしました。なお、10月から11月までは増税後の客単価減対策として対象商品を大幅に増やし、「500品値下げ」として実施いたしました。販促イベントの多様化といたしましては、日曜日のポイント10倍セールに加え、水曜日や特定日においても特別ポイント還元セールの実施、平日強化策として、「月曜日お肉の日」・「火曜日日配食品の日」といった曜日別・分類別の日替わり販促を導入いたしました。また、日曜対策として、開店時間より店頭・店内でお買い得商品を販売する「日曜朝市」による午前中の集客強化、チラシと連動した「試食会」の実施による旬商品やおすすめ商品の販売強化及びにぎわい創出に努めました。さらに、当社グループ独自の電子マネー機能付きポイントカード「にこかカード」の利用拡大のため、チャージ機利用による特典付与等の販促活動を継続的に実施いたしました。
店舗運営面では、お買い上げ商品の精算をお客様自身で行うセルフ式レジの導入を進め、お客様の待ち時間短縮と店舗の作業効率向上を図りました。
設備投資といたしましては、株式会社ヤマザワにおきまして、2019年9月に「角田店」(宮城県角田市)を新規開店いたしました。同店は、角田市において初の出店となります。取り組みといたしましては、調理済み商品やレンジアップ商品等の簡便性商品の充実、地元角田市でなじみの商品の豊富な取り扱いや県産品の販売強化、インストアベーカリー及びイートインコーナーの設置等、地域のお客様にご満足いただけるようなお店づくりに取り組みました。
なお、株式会社ヤマザワにおきまして2019年8月に「バイパス店」(山形県山形市)、2020年2月に「加茂店」(宮城県仙台市)を閉店いたしております。
以上によりまして、株式会社ヤマザワの店舗が山形県内42店舗、宮城県内22店舗、よねや商事株式会社の店舗が秋田県内9店舗となり、スーパーマーケット事業の合計店舗数は73店舗となりました。
この結果、スーパーマーケット事業の売上高は960億98百万円(同1.3%減)となりました。
ドラッグストア事業におきましては、地域のお客様の「生活の質」の向上に貢献し、快適な生活をサポートするべく、各種施策を実施してまいりました。
ドラッグ部門におきましては、価格競争力強化のため、激安スーパープライス商品を設定し、日用品を中心にお値打ち価格で販売いたしました。また、SNSやアプリの運用を開始し、既存のお客様へのサービス強化をはかりました。調剤部門におきましては、地域医療に貢献する薬局機能強化(地域支援体制加算)をはかるとともに、ジェネリック医薬品への切り替えを推奨し、使用割合アップを目指してまいりました。経費面では、トータルコストリダクションを掲げ、全社一丸となって経費削減活動に取り組みました。
設備投資といたしましては、2019年4月に「ドラッグ左沢(あてらざわ)店」(山形県西村山郡大江町)、同年9月に「ドラッグ角田店」(宮城県角田市)を新規開店いたしました。両店は、今後の新規出店のモデルケースとなる独立店舗であり、「近くて便利なお店」をコンセプトとして、食料品及び介護用品・雑貨商品の拡充等、地域特性に合った品揃えに努め、地域のお客様にご満足いただけるようなお店づくりに取り組みました。また、同年10月には「調剤薬局仙台医療センター前店」(宮城県仙台市)を開店しております。なお、2019年5月に「ドラッグ住吉台店」(宮城県仙台市)、同年8月に「ドラッグバイパス店」(山形県山形市)、同年10月に「ドラッグ米沢金池店」(山形県米沢市)を閉店いたしております。
この結果、ドラッグストア事業の売上高は135億99百万円(同2.5%増)となりました。
その他事業におきましては、惣菜及び日配商品を開発製造して当社グループへ納品しており、スーパーマーケット事業との連携を密にし、安全・安心で美味しいオリジナル商品の開発を行ってまいりました。
この結果、その他事業の売上高は11百万円(同4.8%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8億13百万円増加し、当連結会計年度末は67億42百万円(前連結会計年度比13.7%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は33億82百万円となり、前連結会計年度に比べ2億21百万円増加しました。これは主に、仕入債務の増減額が11億86百万円の増加となったこと(前連結会計年度は1億48百万円の減少)や、税金等調整前当期純利益が68百万円となり、前連結会計年度と比べて1億84百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は24億33百万円となり、前連結会計年度に比べ17億15百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の売却による収入が5億73百万円となり、前連結会計年度と比べて10億77百万円減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億36百万円となり、前連結会計年度に比べ9億70百万円減少しました。これは主に、短期借入金の純増減額が6億30百万円の増加となったこと(前連結会計年度は3億50百万円の減少)によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、スーパーマーケット事業及びドラッグストア事業を主な事業としており、当社グループにおける食品の製造は当社グループへの商品の納入となっておりますので、生産及び受注については記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比増減(%) |
| スーパーマーケット事業 | 96,098 | △1.3 |
| ドラッグストア事業 | 13,599 | 2.5 |
| 報告セグメント計 | 109,697 | △0.9 |
| その他事業 | 11 | △4.8 |
| 合計 | 109,709 | △0.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の経営者による財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
なお、記載事項につきましては、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。従いまして、将来に関する事項には不確実性を内在しておりますので、将来生じる実際の結果とは異なる可能性もあります。
① 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は136億15百万円(前連結会計年度末127億66百万円)となり、前連結会計年度末と比べ8億49百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が7億77百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は366億68百万円(同366億30百万円)となり、前連結会計年度末と比べ37百万円増加しました。これは主に、建設仮勘定が5億34百万円増加したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は184億25百万円(同169億18百万円)となり、前連結会計年度末と比べ15億6百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金が11億86百万円、短期借入金が6億30百万円増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は36億96百万円(同38億19百万円)となり、前連結会計年度末と比べ1億23百万円減少しました。これは主に、退職給付に係る負債が2億97百万円減少したことによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は281億62百万円(同286億58百万円)となり、前連結会計年度末と比べ4億96百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少によるものです。自己資本比率は56.0%となりました。
② 経営成績の分析
(営業収益)
売上高は1,097億9百万円となりました。
スーパーマーケット事業におきましては、960億98百万円となりました。これは、新規開店を1店舗行ったものの、不採算店舗を2店舗閉店したこと等によるものです。ドラッグストア事業におきましては、135億99百万円となりました。これは、ドラッグストアの店舗を2店舗、調剤薬局の店舗を1店舗新規開店したものの不採算店舗を3店舗閉店したこと等によるものです。
(売上総利益)
売上総利益は302億3百万円、売上総利益率は27.5%と前連結会計年度と比較し0.1ポイント増となりました。これは、スーパーマーケット事業での、仕入値入率の増加や、高値入商品の販売強化等によるものです。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は295億76百万円となりました。
販売費及び一般管理費を要約すると下記のとおりです。
| 区分 | 金額(百万円) | 前年同期比増減(%) |
| 販売費 | 3,408 | △0.4 |
| 人件費 | 14,077 | △0.7 |
| 設備費 | 10,321 | △4.2 |
| 管理費 | 1,768 | 0.8 |
| 合計 | 29,576 | △1.9 |
販売費は34億8百万円となりました。これは、ポイント費用及び広告宣伝費等によるものです。
人件費は140億77百万円となりました。当社グループにおきましては、従業員数が1,234名、1日8時間換算による臨時従業員数が3,402名となっております。
設備費は103億21百万円となりました。これは光熱費、地代家賃、減価償却費、店舗管理費等によるものです。
(営業利益及び経常利益)
営業利益は6億27百万円、経常利益は6億98百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は2億20百万円となりました。これは、減損損失及び投資有価証券評価損等によるものです。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは運転資金及び店舗に係る設備投資によるものであります。その資金源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び借入金による資金調達によっております。
当連結会計年度では、新規出店を中心に39億3百万円の投資を行なっており、これらは銀行借入金及び自己資金で賄っております。
また、翌連結会計年度の資金需要については、引き続き店舗の新設及び活性化による設備投資を40億円予定しており、これらに必要な資金は自己資金及び借入金で賄う予定です。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。