訂正有価証券報告書-第59期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/11/10 15:05
【資料】
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【項目】
121項目
(1) 経営方針
当社は、「すべてはお客様と社員のために」を経営理念としており、お客様に「楽しかった、美味しかった」と喜んで頂けるように、COLOWIDE(コロワイド)の社名にこめた4つのファクター(CO:勇気(Courage)、LO:愛(Love)、WI:知恵(Wisdom)、DE:決断(Decision))を社員一人一人が心に刻み、日々の業務にまい進することにより、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを経営方針としております。
この経営方針の下、新型コロナウイルスによる事業環境の変化を踏まえ、中期経営計画(2021-2023)を見直し、次の施策を実施してまいります。
短期ミッション
① 事業/エリアポートフォリオの最適化
② 組織体制の再構築
③ 財務体質の強化
④ デジタル化の推進
中期ミッション
① M&Aによるシェア拡大
② 海外事業の拡大
③ 給食事業の展開
挑戦テーマ
MDの海外進出(グローバル・マスマーチャンダイジング)
(2) 経営環境と対処すべき課題
2021年3月期は、期初からの新型コロナウイルス感染症の拡大を受け二度の緊急事態宣言が発出され、休業や時短営業を繰り返さざるを得ない状況にありました。現状は、ワクチン接種が始まってはいるものの、変異株の拡大もあり依然コロナ禍の終息時期は見通せない状態が続いております。緊急事態宣言に準ずる「蔓延防止等重点措置」の効果も限定的であることから、三度目の緊急事態宣言が発出される事態に至り、消費活動の本格的な回復は2022年3月期の第3四半期以降になるものと予想されます。
しかしながら当社グループにおきましては、既に不採算店舗等を大量に閉鎖したことにより収益性が大幅に改善したことに加え、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況 ② 経営成績」にて詳述しましたコスト面の各種施策を積極的・継続的に実施することにより、損益分岐点を2020年3月期に対し17.6%改善させております。また子会社株式の一部売出しによって121億円の資本増強を実施したことによる財務面の安定のほか、休業や時短営業に対する政府の「協力金」等の支援体制の充実による収益面の下支えも行われております。これらを踏まえますと2022年3月期第1四半期は「蔓延防止等重点措置」や「緊急事態宣言」によって売上収益の回復には遅れが生じるものの、収益性の改善や上述の「協力金」等の効果もあることから、業績の落ち込みは前年ほどには至らないものと見込まれます。更にワクチン接種効果が出てくると期待される第3四半期以降には、業績は回復基調に入るものと想定しております。
また上記「(1) 経営方針」に記載のとおり、新型コロナウイルスによる事業環境の変化を踏まえ、中期経営計画(2021-2023)を策定し、施策を実施してまいります。
更に当社グループでは長期に亘る持続的な成長を目指し、ESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みに注力しております。具体的には「環境」への取り組みの一例として、セントラルキッチンでは大型冷蔵庫のフロンガスに代替する自然冷媒の使用や食品リサイクル率100%化を推進し、店舗では照明のLED化や省エネエアコン、節水蛇口、節水トイレへの切り替え、生分解性ストローへの変更などにより、環境負荷の低減を推進しております。「社会」への取り組みの一例としては、「障害者の社会への完全参加と平等」の理念に基づき、当社の特例子会社㈱ココットで障害者雇用の促進を図り、また責任ある食の提供・法令遵守の観点から未成年への酒類提供の禁止・飲酒運転の撲滅を鋭意推進しております。更にダイバーシティ推進の観点からは育児休暇制度の整備やリモートワークの拡大、女性管理職比率の20%超への引き上げ、外国人雇用の促進などを行っております。「ガバナンス」への取り組みの一例としては、取締役会の機能強化の観点から社外取締役の1/3以上の維持、女性取締役の増員、指名・報酬諮問委員会の設置、また事業子会社を傘下に多数持つ企業グループであることから、各事業子会社の独立性は確保しつつ業務執行状況の管理・監督が出来る体制の構築などを推進しております。
以上のような取り組みにより、持続的成長を推進できる企業体質に進化することを当社グループ経営の重要課題に位置付けております。