有価証券報告書-第54期(2025/03/01-2026/02/28)
有報資料
(1)会社経営の基本方針
当社は「常に新しいファッションライフの提案を通じて社会に貢献する」ことを社是としており、その実現に向け、商品、サービス、販売技術、財務体質や社員の質などすべてにおいて、お客様はもとより、株主の皆様、お得意先様、また、社会から認められる企業として成長し、信頼を確立することを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当企業集団は、企業基盤を強化し、高収益体質の構築を目指しております。その結果として、ROE(自己資本利益率)12%を安定的に達成することを目標として企業経営に取り組んでおります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日まで)におけるわが国経済は、春闘等による名目賃金の上昇はあったものの、物価変動の影響を除いた実質賃金は年度を通じてマイナス圏での推移となり、消費者の生活防衛意識は一段と強まりました。加えて、為替相場の変動による輸入コストの高止まりや、記録的な猛暑の長期化、気温の極端な変動といった気候変動要因も相俟って、個人の消費行動には月ごとの跛行性が顕著に現れた1年となりました。
世界情勢におきましては、米国をはじめとする主要国の経済政策の転換や地政学リスクの長期化が、サプライチェーンおよびエネルギー価格に不透明感をもたらしております。また、国内においては、人手不足が深刻化しており、人件費および物流コストの構造的な上昇が、引き続き企業の収益を圧迫する大きな重石となっております。
(対処すべき課題)
① ECおよびWEBプロモ―ションを通じて得られるビッグデータの活用推進
当社グループは、総フォロワー数2,400万人超の規模へと拡大した社員インフルエンサーによるSNS発信を一段と強化するとともに、アプリ会員数が1,350万人を超える自社ECプラットフォーム「PAL CLOSET」から得られる膨大な購買・行動データの解析・活用を推進いたしました。SNSを通じたお客さまの直接的な反応という「定性データ」と、EC上の閲覧・購買履歴等の「定量データ」の解析結果を各ブランドに提供し、トレンドの早期捕捉と需要予測を行っています。売上高の拡大のみならず、適正な発注管理を通じた在庫回転率の向上および廃棄ロスの抑制のため、さらに需要予測の精度を高めてまいります。
② 店舗の大型化
当社グループでは、店舗を大型化することによる経営効率の向上を図っています。
特に、3COINS事業においては、商品カテゴリを年々増加させ、戦略的な大型店舗の出店や既存店舗の大型化も可能な商品ラインアップの充実を進めてまいりました。店舗の大型化による店舗人件費率の低減効果に加え、出店条件の改善や店舗運営の標準化などの施策を推進し、厳しいコスト環境下においても収益性の維持・向上に取り組んでおります。衣料ブランドにおいても、ライフスタイル提案を推進するため、ライフスタイル雑貨などの品揃えを強化し、店舗の大型化を推進してまいります。
③ 4週間MDの徹底
当社グループでは、4週間MDの構築によって、販売予測の精緻化、最終消化率の向上を図っています。この4週間MDの定着に伴い、売上総利益率の向上とともに、余剰在庫の削減、最終廃棄商品の削減を図っており、今後もさらなる精度向上に取り組んでまいります。
まだ、全てのブランドにおいて4週間MD体制が構築・運営できていないため、全てのブランドにおいて4週間MD体制の構築・定着を進めてまいります。
④シフトの適正化
必要な時間帯に必要な人員配置を行うため、店舗作業のスケジュール化、SNS業務の効率化、時間帯別適正人員の配置、パート・アルバイトの勤務時間や勤務日数など採用基準の弾力化などによって無駄のない勤務シフト体制を構築し、効率的に売上を向上させるよう取り組むと同時に、残業時間の削減によって従業員のQOLを向上させることを目指しています。
⑤サステナビリティ経営
2019年にサステナビリティ委員会を設置し、全社横断組織としてサステナビリティ体制を推進する組織を作り、「環境」と「人権」、及び「地方創生」の3つのテーマから課題を抽出し、取り組むべき優先順位を決め取り組んでまいりました。
環境負荷の軽減では、これまでに、店舗照明のLED化、「サプライヤー行動規範」を定めて責任ある調達体制の確立、環境負荷に配慮した商品開発、PBP Cotton Foundationとの取り組み、従業員向けサステナビリティ講座の実施、などを行っています。翌会計年度からは、テナント出店している大手デベロッパーと協力し、テナント店舗で使用する電力の一部を、非化石証書の購入を通じた再生可能エネルギーへ変更する取り組みを進めてまいります。
当社グループは、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値向上のため、気候変動への対応を経営戦略における優先課題の一つと位置づけています。この方針のもと、国際的な環境情報開示プラットフォームであるCDPを通じ、グローバル基準に準拠した透明性の高い情報開示を2024年より行ってまいりました。当会計年度の調査においても、気候変動分野において「B」スコアの評価を獲得しております。今後も、気候変動対応をサステナビリティ経営の一つの軸に置き、事業の強化と持続可能な成長モデルの構築を進めてまいります。
サステナビリティ経営を推進する組織として、2021年には気候変動リスク管理委員会を並列で設置し、温室効果ガスの削減取り組みの加速やレジリエンスの向上、透明性の高い情報開示を行ってきましたが、2023年にサステナビリティ委員会と統合しました。
人権尊重では、「サプライヤー行動規範」のほか、「パルグループ人権方針」を制定し、人権啓発に取り組んでいます。
また、女性管理職の登用を積極的に行い、女性管理職比率は69%、女性店長比率は85%に上り、女性のライフステージを考慮して、出産や育児などがキャリア形成に不利にならない体制を整えています。
さらに、障がい者雇用も積極的に行っており、店舗等において就労機会の拡大と就労の質の向上に努めてまいりました。この結果、2025年11月末現在障がい者雇用率は3.0%と、2024年4月以降の法定雇用率2.5%を上回っております。
地方創生では、和歌山県白浜町の宿泊施設「くろしお想」と、奈良県下市町の「KITO forest market shimoichi」(以下「KITO」)において、「地産地消」、「地域活性化」に取り組んでいます。「くろしお想」においては、地域の特産品を内装やアメニティに使用している他、地元で獲れる食材を使った食事を宿泊客に提供しています。「KITO」においては、廃校となった小学校の校舎をリノベーションした複合商業施設を2024年7月に開設し、地元で獲れる果物や野菜、加工品の販売や、レストランでの地産地消メニュー開発に取り組み、1年で20万人の来場者を迎えることが出来ました。下市町へは創業者の出身地という繋がりもあり、企業版ふるさと納税制度も活用して、地域活性化のモデルケースとなるような取り組みを続けてまいります。
当社は「常に新しいファッションライフの提案を通じて社会に貢献する」ことを社是としており、その実現に向け、商品、サービス、販売技術、財務体質や社員の質などすべてにおいて、お客様はもとより、株主の皆様、お得意先様、また、社会から認められる企業として成長し、信頼を確立することを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当企業集団は、企業基盤を強化し、高収益体質の構築を目指しております。その結果として、ROE(自己資本利益率)12%を安定的に達成することを目標として企業経営に取り組んでおります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日まで)におけるわが国経済は、春闘等による名目賃金の上昇はあったものの、物価変動の影響を除いた実質賃金は年度を通じてマイナス圏での推移となり、消費者の生活防衛意識は一段と強まりました。加えて、為替相場の変動による輸入コストの高止まりや、記録的な猛暑の長期化、気温の極端な変動といった気候変動要因も相俟って、個人の消費行動には月ごとの跛行性が顕著に現れた1年となりました。
世界情勢におきましては、米国をはじめとする主要国の経済政策の転換や地政学リスクの長期化が、サプライチェーンおよびエネルギー価格に不透明感をもたらしております。また、国内においては、人手不足が深刻化しており、人件費および物流コストの構造的な上昇が、引き続き企業の収益を圧迫する大きな重石となっております。
(対処すべき課題)
① ECおよびWEBプロモ―ションを通じて得られるビッグデータの活用推進
当社グループは、総フォロワー数2,400万人超の規模へと拡大した社員インフルエンサーによるSNS発信を一段と強化するとともに、アプリ会員数が1,350万人を超える自社ECプラットフォーム「PAL CLOSET」から得られる膨大な購買・行動データの解析・活用を推進いたしました。SNSを通じたお客さまの直接的な反応という「定性データ」と、EC上の閲覧・購買履歴等の「定量データ」の解析結果を各ブランドに提供し、トレンドの早期捕捉と需要予測を行っています。売上高の拡大のみならず、適正な発注管理を通じた在庫回転率の向上および廃棄ロスの抑制のため、さらに需要予測の精度を高めてまいります。
② 店舗の大型化
当社グループでは、店舗を大型化することによる経営効率の向上を図っています。
特に、3COINS事業においては、商品カテゴリを年々増加させ、戦略的な大型店舗の出店や既存店舗の大型化も可能な商品ラインアップの充実を進めてまいりました。店舗の大型化による店舗人件費率の低減効果に加え、出店条件の改善や店舗運営の標準化などの施策を推進し、厳しいコスト環境下においても収益性の維持・向上に取り組んでおります。衣料ブランドにおいても、ライフスタイル提案を推進するため、ライフスタイル雑貨などの品揃えを強化し、店舗の大型化を推進してまいります。
③ 4週間MDの徹底
当社グループでは、4週間MDの構築によって、販売予測の精緻化、最終消化率の向上を図っています。この4週間MDの定着に伴い、売上総利益率の向上とともに、余剰在庫の削減、最終廃棄商品の削減を図っており、今後もさらなる精度向上に取り組んでまいります。
まだ、全てのブランドにおいて4週間MD体制が構築・運営できていないため、全てのブランドにおいて4週間MD体制の構築・定着を進めてまいります。
④シフトの適正化
必要な時間帯に必要な人員配置を行うため、店舗作業のスケジュール化、SNS業務の効率化、時間帯別適正人員の配置、パート・アルバイトの勤務時間や勤務日数など採用基準の弾力化などによって無駄のない勤務シフト体制を構築し、効率的に売上を向上させるよう取り組むと同時に、残業時間の削減によって従業員のQOLを向上させることを目指しています。
⑤サステナビリティ経営
2019年にサステナビリティ委員会を設置し、全社横断組織としてサステナビリティ体制を推進する組織を作り、「環境」と「人権」、及び「地方創生」の3つのテーマから課題を抽出し、取り組むべき優先順位を決め取り組んでまいりました。
環境負荷の軽減では、これまでに、店舗照明のLED化、「サプライヤー行動規範」を定めて責任ある調達体制の確立、環境負荷に配慮した商品開発、PBP Cotton Foundationとの取り組み、従業員向けサステナビリティ講座の実施、などを行っています。翌会計年度からは、テナント出店している大手デベロッパーと協力し、テナント店舗で使用する電力の一部を、非化石証書の購入を通じた再生可能エネルギーへ変更する取り組みを進めてまいります。
当社グループは、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値向上のため、気候変動への対応を経営戦略における優先課題の一つと位置づけています。この方針のもと、国際的な環境情報開示プラットフォームであるCDPを通じ、グローバル基準に準拠した透明性の高い情報開示を2024年より行ってまいりました。当会計年度の調査においても、気候変動分野において「B」スコアの評価を獲得しております。今後も、気候変動対応をサステナビリティ経営の一つの軸に置き、事業の強化と持続可能な成長モデルの構築を進めてまいります。
サステナビリティ経営を推進する組織として、2021年には気候変動リスク管理委員会を並列で設置し、温室効果ガスの削減取り組みの加速やレジリエンスの向上、透明性の高い情報開示を行ってきましたが、2023年にサステナビリティ委員会と統合しました。
人権尊重では、「サプライヤー行動規範」のほか、「パルグループ人権方針」を制定し、人権啓発に取り組んでいます。
また、女性管理職の登用を積極的に行い、女性管理職比率は69%、女性店長比率は85%に上り、女性のライフステージを考慮して、出産や育児などがキャリア形成に不利にならない体制を整えています。
さらに、障がい者雇用も積極的に行っており、店舗等において就労機会の拡大と就労の質の向上に努めてまいりました。この結果、2025年11月末現在障がい者雇用率は3.0%と、2024年4月以降の法定雇用率2.5%を上回っております。
地方創生では、和歌山県白浜町の宿泊施設「くろしお想」と、奈良県下市町の「KITO forest market shimoichi」(以下「KITO」)において、「地産地消」、「地域活性化」に取り組んでいます。「くろしお想」においては、地域の特産品を内装やアメニティに使用している他、地元で獲れる食材を使った食事を宿泊客に提供しています。「KITO」においては、廃校となった小学校の校舎をリノベーションした複合商業施設を2024年7月に開設し、地元で獲れる果物や野菜、加工品の販売や、レストランでの地産地消メニュー開発に取り組み、1年で20万人の来場者を迎えることが出来ました。下市町へは創業者の出身地という繋がりもあり、企業版ふるさと納税制度も活用して、地域活性化のモデルケースとなるような取り組みを続けてまいります。