有価証券報告書-第21期(2025/03/01-2026/02/28)
人財政策1 挑戦・革新し続けるカルチャーの醸成
より変化が激しく予測困難な時代に、お客様のニーズに応え続けるためには、今まで以上に従業員一人ひとりが主体性を発揮した挑戦を続けられるような組織づくりが求められます。創業の精神を持ちながら、時代の変化に果敢に挑戦するというカルチャーの醸成を進めていきます。
● 理念研修
社是に掲げる「信頼と誠実」の精神への理解を深め、挑戦・革新し続けるカルチャーを継承・浸透させるため、グループの人財育成拠点である伊藤研修センターでは「グループ理念研修」を実施しています。同研修センターに併設した史料室では、グループ理念や挑戦・革新の歴史を学ぶことができます。2025年度の「グループ理念研修」には、当社従業員及び関連会社の従業員535名が参加しました。各国のライセンシーの方々にも来館いただいており、理念を共有することで、挑戦と革新を続ける企業文化を世界へ広げています。
また、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、入社後、トレーニングストア(直営店)にて実際に経営者(店長、副店長)として、店舗を経営する期間を設けています。この現場での実践は、挑戦の機会であると同時に、グループが大切にする「お客様の立場に立つ」という基本姿勢を体得し、日々の行動に浸透させる場となっています。こうした研修や実践を通じて、現場力とお客様視点を兼ね備えた人財を育成しています。
● 対話と称賛で築く挑戦と革新の組織カルチャー
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、行動基準・思考基準(思考行動)であるバリューを定めています。このバリューは「1.挑戦・変革」「2.自律・自立」「3.共創・共感」「4.信頼・誠実」「5.感謝・貢献」の5つからなり、各従業員がそれらを体現できるよう新しいカルチャーをつくり上げる取り組みをスタートさせています。社内だけでなく、外部から講師を招いて新しい視野や視座を得るとともに、従業員のコミュニケーションのあり方を変え、風通しの良い職場づくりを図っています。さらに、従業員同士のつながりを深め、組織全体で感謝や称賛の文化を育むために、従業員表彰制度を導入しています。この制度では、受賞者が全従業員の投票によって決定され、エントリーしたチームや個人には称賛・応援メッセージが届く仕組みです。表彰式ではエントリー者及び受賞者を祝福しながら、互いに称え合い、感謝を伝え合う場をつくり、挑戦と革新を称賛する職場づくりにつなげています。
● 多様な人財が活躍できる風土の醸成
当社グループでは多様な人財一人ひとりが活躍・挑戦できる組織づくりのため、DEIを推進しています。国内においては、当社にDEI推進プロジェクトを設置し、施策方針を示して各社の活動をサポートしています。特に、課題の一つである女性の活躍推進について、目標を2030年2月末時点において「女性執行役員比率30%」「女性管理職比率30%(部長級・課長級・係長級を含む)」(当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパン対象)としています。 また、女性管理職候補者の育成を目的とした「女性エンカレッジメントセミナー」を2021年より開催しています。同セミナーでは、経営幹部が経営方針などを伝え、参加者同士でディスカッションを行います。すべてオンラインで実施することで、エリアに関わらず全国各地から参加でき、育児時短勤務中の女性従業員も多数参加しています。普段の業務とは異なる視点・視座から話を聞くこの取り組みは、参加者の成長意欲を高める機会になっています。セッションを通じ、その人らしいリーダーシップの発揮の仕方を後押しすることで、今後の成長や挑戦をエンパワーメントするとともに、受講者同士のつながりを構築することを目指しています。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、加盟店オーナー様にさまざまな経営カウンセリングを行うOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー:店舗経営相談員)について、女性従業員の登用を積極的に推進しています。全国各地区で女性OFCやOFCを目指す直営店勤務従業員を対象とした勉強会を開催し、お互いが悩みを共有したり、先輩従業員に相談したりする機会を増やしています。また、新入社員研修では、パラアスリートを講師に迎え、障がいのあるお客様への配慮を学ぶプログラム「あすチャレ!」を実施しています。入社早期から現場で活きる実践的な視点を育成し、サービスの質向上を目指しています。さらに、精神的な健康や発達障がいについての理解を深めるために「しごとサポーター養成講座」の受講を推進しており、2026年2月末までに341名が受講しました。この取り組みにより、社内の支援体制と心理的安全性の向上を図っています。管理職向けにはユニバーサルマナー検定3級の取得を積極的に推進しており、2026年2月末時点で953名が取得済みです。これにより、お客様一人ひとりの状況に寄り添った対応力の向上を目指し、ノーマライゼーションの考え方を浸透させ、日常のマネジメントに反映できるよう研修と対話を継続しています。
7-Eleven, Inc.は、すべての人が受け入れられ尊重される職場環境の実現を企業理念の柱としています。その中核的な取り組みが、従業員主導のボランティアグループ「Associate Business Resource Group(ABRG)」です。ABRGは、共通の経験や価値観を持つ仲間が自発的に集まり、互いに学び合い、成長を支援するコミュニティです。メンバーは、自らの経験を共有しながら、リーダーシップや戦略立案、プロジェクト管理などのスキルを実践的に習得します。さらに、メンタリングやネットワーキング、地域貢献活動を通じて、職場内外でのつながりを強化しています。互いの多様な背景を尊重するこの取り組みは、従業員の帰属意識を向上させ、未来のリーダー育成にもつながっています。ABRGは活動領域を広げ、参加者も増加しており、誰もが生き生きと働ける環境づくりを加速しています。実際に、2025年に実施した参加者アンケートでは回答者の89%が「ABRGへの参加によって会社への参画意識が高まった」と答えました。
人財政策2 働きがい・働きやすさの向上
従業員の主体性が十分に発揮できる環境と、それを実感できる働きがい・働きやすさの向上を目指しています。多様な従業員が働きやすく、活躍できる環境づくりのためには、従業員一人ひとりの価値観に合わせたきめ細やかな対応と制度拡充が必要になると考えています。
● 従業員との対話を通じた働きがいの醸成
当社グループでは、従業員と経営陣とのダイレクトなコミュニケーションを大切にしています。当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、社長との座談会、カフェミーティングや役員とのダイアログセッションなどを実施しており、会社が目指す方向性や経営陣の考えを理解したうえで、一人ひとりがありたい姿を明確にできるコミュニケーションの場をつくっています。7-Eleven, Inc.においても、従業員との対話を重視し、各部門でタウンホールミーティングを開催しています。この場では、会社全体の動向や部門の優先事項を共有し、従業員からの質問にリアルタイムで対応することで、情報の透明性と納得感を高め、変化する戦略や業務方針をタイムリーに伝達できるようになっています。こうした継続的な対話の仕組みは、働きやすさの向上だけでなく、自らの役割に意義を見出す「働きがい」の醸成にもつながっています。
● 挑戦する従業員を応援するためのキャリア形成支援
国内グループ各社では、従業員一人ひとりのありたい姿の実現に向けて、定期的に自身のキャリアを考える機会を設けています。また、自己申告の仕組みや上長などとの面談を通じて、従業員による主体的なキャリア形成の支援も進めています。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、自ら挑戦する意欲のある人財が、その能力やスキルを十分に発揮できるよう、他部署・他の職種への立候補制度を設けています。また、従業員のセカンドキャリアを応援するため、加盟店オーナーへの転身を支援する制度を設けています。この制度では、従業員が新たな生活設計を具体化できるようサポートし、その一環として加盟店オーナーへの転身を選択肢の一つとして提供しています。
● 従業員の健康増進とワークライフバランスの支援
当社グループは、従業員が健康で前向きな気持ちで仕事ができる職場環境の整備に取り組んでいます。従業員の健康増進が会社全体を活性化させ、さらに「生活の質(QOL)」向上にも寄与するものととらえ、社員一人ひとりの積極的な健康増進の取り組みを支援しています。国内グループ各社では、健康維持・増進に向けて、定期健康診断の二次検診受診率の向上に向けた取り組みのほか、ウォーキングイベント「歩fes.」の定期開催などの取り組みを実施し、健康・運動習慣が浸透するよう取り組んでいきます。
また、出産・育児、介護などのライフイベントの変化があっても安心して勤務を継続できるよう、さまざまな制度を運用しています。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、両立支援の一環として男性の育児休業取得を促進しており、全従業員向けに取得者の事例紹介を行うことでロールモデルの可視化を進めています。この取り組みにより職場の理解を拡充し、性別に関わらずキャリアとライフの両立を支える企業文化の定着を進めています。
人財政策3 戦略実現のための人財育成・採用
グローバル成長を実現するため、戦略を担う優秀な人財を確保し、計画的に育成し、その能力を最大限発揮できる仕組みを整備していきます。
● 人財戦略とグローバル人財の採用
グローバル戦略を推進するためには、グローバル視点で考えながらも、ローカルの特性を理解して適応し、現地で戦略を実行できる人財の確保と育成が不可欠です。将来、グローバルでの高いパフォーマンスが期待できる人財に、異文化対応力やリーダーシップを高める研修に加え、業務遂行を通じた成長を確実に後押しする計画的なキャリアパスなどを整備していきます。また、国境を越えた人財交流を活発化させるとともに、長期的にグループで活躍し続けてもらえるよう、評価や報酬などの人事制度をグローバル基準で合わせていくことで、グループ全体の競争力を強化します。専門知識と経験を有する外部人財の採用(異業種や海外出身者を含む)も積極的に実施していきます。多様なバックグラウンドやスキルを持つ人財を確保することが、変化の激しい市場での競争優位性を築く鍵となります。グローバル人財の採用・育成を強力に推し進め、当社グループの強みを理解した人財がグローバルで活躍することで、さらなるグループの成長につなげていきます。
● グローバル人財の育成
グローバル人財の育成を重要な経営課題と位置づけ、従業員が国際的な舞台で活躍できる力を養うためのさまざまな施策を展開しています。これらの取り組みは、語学力や異文化理解力の向上にとどまらず、論理的思考力や問題解決力、さらにはグローバルな視点でのビジネス展開力を育むことを目指しています。その一環として実施されている海外短期留学プログラムでは、ビジネスに必要な語学力を磨くだけでなく、MBA講義の受講や「食」の未来を探求するプログラムへの参加を通じて、ビジネススキルの向上を図っています。現地企業・店舗への訪問や地域社会の方々との交流を通じて、異文化理解を深めるとともに、謙虚に学ぶ姿勢を養うことを重視しています。これにより、従業員が幅広い経験を積み、グローバルな視点での課題解決能力を身につけることを目指しています。
また、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、グローバルビジネスで活躍できる人財を中長期的に育成すること、英語力や異文化理解力を高めることを目的として英語研修プログラム「Seven-Eleven English Training(SET)」を開催しています。2021年から2025年までに500名を超える従業員が受講し、すでに卒業生の中から約40名が海外事業部や海外事業会社に配属され、自分自身の目標キャリアを実現しながら世界で活躍しています。さらに2024年より当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと7-Eleven, Inc.、7-Eleven International LLCの4社が共創し、新たな「Exchange Program」を開始しました。日本と米国の「SEI Exchange Program」、日本と豪州の「SEA Exchange Program」があり、これらのプログラムは、国内人財が海外のビジネスモデルを、海外人財が日本のビジネスモデルをそれぞれ深く理解し、相互に学び合う機会を提供しています。各国に最適なビジネス展開をすることの重要性を異文化コミュニケーション環境で理解できる研修として実施しています。こうした経験機会を提供し、周囲と協働しながら成果を創出できる力を養い、真のグローバル人財育成を推進しています。このほかにも多様な自己啓発支援制度などの成長支援策も用意しており、これらの施策は、グローバル人財育成の基盤として、従業員の成長を支える重要な役割を果たしています。
政策の進捗を測る数値指標
国内グループ各社においては、「挑戦・革新し続けるカルチャーの醸成」や「働きがい・働きやすさの向上」の進捗を把握するために、カルチャー&エンゲージメントサーベイを活用しています。各組織のカルチャーとエンゲージメントの状態を客観的かつ定量的に確認し、より良い組織づくりに活かすことを目的に、同サーベイを毎年1回実施しています。サーベイでは、「カルチャー」に関する独自調査項目(誠実さ、主体性の尊重、挑戦の推奨、風通しの良さなど)のスコアと「エンゲージメント」に関するスコアを算出し、それらの状況を可視化しています。2025年度のサーベイでは、国内10社、約10,000名を対象に実施し、カルチャーの設問に対して肯定的な評価をした割合は76%、エンゲージメントスコアは57%となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンにおいては、カルチャー&エンゲージメントサーベイに加え、社内の各部門のコミュニケーション状況や打ち出した施策の効果を測定するため、すべての従業員に対しパルスサーベイを実施しています。調査結果をもとに、エンゲージメント向上のための施策を展開しています。
より変化が激しく予測困難な時代に、お客様のニーズに応え続けるためには、今まで以上に従業員一人ひとりが主体性を発揮した挑戦を続けられるような組織づくりが求められます。創業の精神を持ちながら、時代の変化に果敢に挑戦するというカルチャーの醸成を進めていきます。
● 理念研修
社是に掲げる「信頼と誠実」の精神への理解を深め、挑戦・革新し続けるカルチャーを継承・浸透させるため、グループの人財育成拠点である伊藤研修センターでは「グループ理念研修」を実施しています。同研修センターに併設した史料室では、グループ理念や挑戦・革新の歴史を学ぶことができます。2025年度の「グループ理念研修」には、当社従業員及び関連会社の従業員535名が参加しました。各国のライセンシーの方々にも来館いただいており、理念を共有することで、挑戦と革新を続ける企業文化を世界へ広げています。
また、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、入社後、トレーニングストア(直営店)にて実際に経営者(店長、副店長)として、店舗を経営する期間を設けています。この現場での実践は、挑戦の機会であると同時に、グループが大切にする「お客様の立場に立つ」という基本姿勢を体得し、日々の行動に浸透させる場となっています。こうした研修や実践を通じて、現場力とお客様視点を兼ね備えた人財を育成しています。
● 対話と称賛で築く挑戦と革新の組織カルチャー
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、行動基準・思考基準(思考行動)であるバリューを定めています。このバリューは「1.挑戦・変革」「2.自律・自立」「3.共創・共感」「4.信頼・誠実」「5.感謝・貢献」の5つからなり、各従業員がそれらを体現できるよう新しいカルチャーをつくり上げる取り組みをスタートさせています。社内だけでなく、外部から講師を招いて新しい視野や視座を得るとともに、従業員のコミュニケーションのあり方を変え、風通しの良い職場づくりを図っています。さらに、従業員同士のつながりを深め、組織全体で感謝や称賛の文化を育むために、従業員表彰制度を導入しています。この制度では、受賞者が全従業員の投票によって決定され、エントリーしたチームや個人には称賛・応援メッセージが届く仕組みです。表彰式ではエントリー者及び受賞者を祝福しながら、互いに称え合い、感謝を伝え合う場をつくり、挑戦と革新を称賛する職場づくりにつなげています。
● 多様な人財が活躍できる風土の醸成
当社グループでは多様な人財一人ひとりが活躍・挑戦できる組織づくりのため、DEIを推進しています。国内においては、当社にDEI推進プロジェクトを設置し、施策方針を示して各社の活動をサポートしています。特に、課題の一つである女性の活躍推進について、目標を2030年2月末時点において「女性執行役員比率30%」「女性管理職比率30%(部長級・課長級・係長級を含む)」(当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパン対象)としています。 また、女性管理職候補者の育成を目的とした「女性エンカレッジメントセミナー」を2021年より開催しています。同セミナーでは、経営幹部が経営方針などを伝え、参加者同士でディスカッションを行います。すべてオンラインで実施することで、エリアに関わらず全国各地から参加でき、育児時短勤務中の女性従業員も多数参加しています。普段の業務とは異なる視点・視座から話を聞くこの取り組みは、参加者の成長意欲を高める機会になっています。セッションを通じ、その人らしいリーダーシップの発揮の仕方を後押しすることで、今後の成長や挑戦をエンパワーメントするとともに、受講者同士のつながりを構築することを目指しています。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、加盟店オーナー様にさまざまな経営カウンセリングを行うOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー:店舗経営相談員)について、女性従業員の登用を積極的に推進しています。全国各地区で女性OFCやOFCを目指す直営店勤務従業員を対象とした勉強会を開催し、お互いが悩みを共有したり、先輩従業員に相談したりする機会を増やしています。また、新入社員研修では、パラアスリートを講師に迎え、障がいのあるお客様への配慮を学ぶプログラム「あすチャレ!」を実施しています。入社早期から現場で活きる実践的な視点を育成し、サービスの質向上を目指しています。さらに、精神的な健康や発達障がいについての理解を深めるために「しごとサポーター養成講座」の受講を推進しており、2026年2月末までに341名が受講しました。この取り組みにより、社内の支援体制と心理的安全性の向上を図っています。管理職向けにはユニバーサルマナー検定3級の取得を積極的に推進しており、2026年2月末時点で953名が取得済みです。これにより、お客様一人ひとりの状況に寄り添った対応力の向上を目指し、ノーマライゼーションの考え方を浸透させ、日常のマネジメントに反映できるよう研修と対話を継続しています。
7-Eleven, Inc.は、すべての人が受け入れられ尊重される職場環境の実現を企業理念の柱としています。その中核的な取り組みが、従業員主導のボランティアグループ「Associate Business Resource Group(ABRG)」です。ABRGは、共通の経験や価値観を持つ仲間が自発的に集まり、互いに学び合い、成長を支援するコミュニティです。メンバーは、自らの経験を共有しながら、リーダーシップや戦略立案、プロジェクト管理などのスキルを実践的に習得します。さらに、メンタリングやネットワーキング、地域貢献活動を通じて、職場内外でのつながりを強化しています。互いの多様な背景を尊重するこの取り組みは、従業員の帰属意識を向上させ、未来のリーダー育成にもつながっています。ABRGは活動領域を広げ、参加者も増加しており、誰もが生き生きと働ける環境づくりを加速しています。実際に、2025年に実施した参加者アンケートでは回答者の89%が「ABRGへの参加によって会社への参画意識が高まった」と答えました。
人財政策2 働きがい・働きやすさの向上
従業員の主体性が十分に発揮できる環境と、それを実感できる働きがい・働きやすさの向上を目指しています。多様な従業員が働きやすく、活躍できる環境づくりのためには、従業員一人ひとりの価値観に合わせたきめ細やかな対応と制度拡充が必要になると考えています。
● 従業員との対話を通じた働きがいの醸成
当社グループでは、従業員と経営陣とのダイレクトなコミュニケーションを大切にしています。当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、社長との座談会、カフェミーティングや役員とのダイアログセッションなどを実施しており、会社が目指す方向性や経営陣の考えを理解したうえで、一人ひとりがありたい姿を明確にできるコミュニケーションの場をつくっています。7-Eleven, Inc.においても、従業員との対話を重視し、各部門でタウンホールミーティングを開催しています。この場では、会社全体の動向や部門の優先事項を共有し、従業員からの質問にリアルタイムで対応することで、情報の透明性と納得感を高め、変化する戦略や業務方針をタイムリーに伝達できるようになっています。こうした継続的な対話の仕組みは、働きやすさの向上だけでなく、自らの役割に意義を見出す「働きがい」の醸成にもつながっています。
● 挑戦する従業員を応援するためのキャリア形成支援
国内グループ各社では、従業員一人ひとりのありたい姿の実現に向けて、定期的に自身のキャリアを考える機会を設けています。また、自己申告の仕組みや上長などとの面談を通じて、従業員による主体的なキャリア形成の支援も進めています。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、自ら挑戦する意欲のある人財が、その能力やスキルを十分に発揮できるよう、他部署・他の職種への立候補制度を設けています。また、従業員のセカンドキャリアを応援するため、加盟店オーナーへの転身を支援する制度を設けています。この制度では、従業員が新たな生活設計を具体化できるようサポートし、その一環として加盟店オーナーへの転身を選択肢の一つとして提供しています。
● 従業員の健康増進とワークライフバランスの支援
当社グループは、従業員が健康で前向きな気持ちで仕事ができる職場環境の整備に取り組んでいます。従業員の健康増進が会社全体を活性化させ、さらに「生活の質(QOL)」向上にも寄与するものととらえ、社員一人ひとりの積極的な健康増進の取り組みを支援しています。国内グループ各社では、健康維持・増進に向けて、定期健康診断の二次検診受診率の向上に向けた取り組みのほか、ウォーキングイベント「歩fes.」の定期開催などの取り組みを実施し、健康・運動習慣が浸透するよう取り組んでいきます。
また、出産・育児、介護などのライフイベントの変化があっても安心して勤務を継続できるよう、さまざまな制度を運用しています。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、両立支援の一環として男性の育児休業取得を促進しており、全従業員向けに取得者の事例紹介を行うことでロールモデルの可視化を進めています。この取り組みにより職場の理解を拡充し、性別に関わらずキャリアとライフの両立を支える企業文化の定着を進めています。
人財政策3 戦略実現のための人財育成・採用
グローバル成長を実現するため、戦略を担う優秀な人財を確保し、計画的に育成し、その能力を最大限発揮できる仕組みを整備していきます。
● 人財戦略とグローバル人財の採用
グローバル戦略を推進するためには、グローバル視点で考えながらも、ローカルの特性を理解して適応し、現地で戦略を実行できる人財の確保と育成が不可欠です。将来、グローバルでの高いパフォーマンスが期待できる人財に、異文化対応力やリーダーシップを高める研修に加え、業務遂行を通じた成長を確実に後押しする計画的なキャリアパスなどを整備していきます。また、国境を越えた人財交流を活発化させるとともに、長期的にグループで活躍し続けてもらえるよう、評価や報酬などの人事制度をグローバル基準で合わせていくことで、グループ全体の競争力を強化します。専門知識と経験を有する外部人財の採用(異業種や海外出身者を含む)も積極的に実施していきます。多様なバックグラウンドやスキルを持つ人財を確保することが、変化の激しい市場での競争優位性を築く鍵となります。グローバル人財の採用・育成を強力に推し進め、当社グループの強みを理解した人財がグローバルで活躍することで、さらなるグループの成長につなげていきます。
● グローバル人財の育成
グローバル人財の育成を重要な経営課題と位置づけ、従業員が国際的な舞台で活躍できる力を養うためのさまざまな施策を展開しています。これらの取り組みは、語学力や異文化理解力の向上にとどまらず、論理的思考力や問題解決力、さらにはグローバルな視点でのビジネス展開力を育むことを目指しています。その一環として実施されている海外短期留学プログラムでは、ビジネスに必要な語学力を磨くだけでなく、MBA講義の受講や「食」の未来を探求するプログラムへの参加を通じて、ビジネススキルの向上を図っています。現地企業・店舗への訪問や地域社会の方々との交流を通じて、異文化理解を深めるとともに、謙虚に学ぶ姿勢を養うことを重視しています。これにより、従業員が幅広い経験を積み、グローバルな視点での課題解決能力を身につけることを目指しています。
また、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、グローバルビジネスで活躍できる人財を中長期的に育成すること、英語力や異文化理解力を高めることを目的として英語研修プログラム「Seven-Eleven English Training(SET)」を開催しています。2021年から2025年までに500名を超える従業員が受講し、すでに卒業生の中から約40名が海外事業部や海外事業会社に配属され、自分自身の目標キャリアを実現しながら世界で活躍しています。さらに2024年より当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと7-Eleven, Inc.、7-Eleven International LLCの4社が共創し、新たな「Exchange Program」を開始しました。日本と米国の「SEI Exchange Program」、日本と豪州の「SEA Exchange Program」があり、これらのプログラムは、国内人財が海外のビジネスモデルを、海外人財が日本のビジネスモデルをそれぞれ深く理解し、相互に学び合う機会を提供しています。各国に最適なビジネス展開をすることの重要性を異文化コミュニケーション環境で理解できる研修として実施しています。こうした経験機会を提供し、周囲と協働しながら成果を創出できる力を養い、真のグローバル人財育成を推進しています。このほかにも多様な自己啓発支援制度などの成長支援策も用意しており、これらの施策は、グローバル人財育成の基盤として、従業員の成長を支える重要な役割を果たしています。
政策の進捗を測る数値指標
国内グループ各社においては、「挑戦・革新し続けるカルチャーの醸成」や「働きがい・働きやすさの向上」の進捗を把握するために、カルチャー&エンゲージメントサーベイを活用しています。各組織のカルチャーとエンゲージメントの状態を客観的かつ定量的に確認し、より良い組織づくりに活かすことを目的に、同サーベイを毎年1回実施しています。サーベイでは、「カルチャー」に関する独自調査項目(誠実さ、主体性の尊重、挑戦の推奨、風通しの良さなど)のスコアと「エンゲージメント」に関するスコアを算出し、それらの状況を可視化しています。2025年度のサーベイでは、国内10社、約10,000名を対象に実施し、カルチャーの設問に対して肯定的な評価をした割合は76%、エンゲージメントスコアは57%となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンにおいては、カルチャー&エンゲージメントサーベイに加え、社内の各部門のコミュニケーション状況や打ち出した施策の効果を測定するため、すべての従業員に対しパルスサーベイを実施しています。調査結果をもとに、エンゲージメント向上のための施策を展開しています。