有価証券報告書-第47期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、従来「TVゲーム部門」に含めておりましたトレカ商品について、業績の管理区分をより明確にするため、「トレカ部門」として独立表示しており、当連結会計年度の比較及び分析は、変更後の区分に基づいております。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが「5類感染症」へと移行し社会・経済活動の正常化が進む一方で、円安基調の継続、物価の上昇や不安定な海外情勢の長期化など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受けております。このような経営環境のもと、当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、顧客のニーズの変化にあわせて様々な販売部門やサービス部門を併設し、eコマースと店舗を融合したスマートなサービスを提供する「スマート・ブックバラエティストア」業態の展開を進めております。
当連結会計年度においては、9月にトレカを中心としたゲーム・ホビーの専門店として「ホビープラネット」という新たな屋号でイオンモール常滑店(愛知県常滑市)を開店しました。また、10月にトレカ専門店として三洋堂トレカ館 ららぽーと愛知東郷店(愛知県愛知郡東郷町)を開店しました。
一方で4店舗1校を閉店したことから、当連結会計年度末時点での店舗数は、73店舗2校となりました。
中古トレカを扱う大型トレカショップ「三洋堂トレカ館」の既存店導入は5店舗をオープンし、中古トレカ導入店舗は23店舗となりました。また、中古ホビーを扱う「駿河屋」は、6月に桑名店(三重県桑名市)、11月に香久山店(愛知県日進市)をオープンし、駿河屋導入店舗は3店舗となりました。
さらに、工具・塗料を含むプラモデル専門売場「三洋堂プラモ館」の1号店として6月に江南店(愛知県江南市)を、2号店として8月に駒ヶ根店(長野県駒ケ根市)をオープンしました。
オペレーション面では、本新店(愛知県豊田市)にて、夜間に国内書店初の顔認証入店による「スマート無人営業」を含む24時間営業を開始しました。一方で、市場の変化に対応するため、49店舗で閉店時間の短縮を実施しました。
なお、3月に子会社である株式会社三洋堂プログレが、保険代理店事業を事業譲渡しております。
主要な部門の売上高は、書店部門97億77百万円、トレカ部門18億38百万円、文具・雑貨・食品部門15億94百万円、セルAV部門6億79百万円、古本部門5億95百万円、TVゲーム部門4億77百万円、レンタル部門9億98百万円、新規事業部門10億21百万円、サービス販売部門3億11百万円となりました。
増収部門としては、トレカ部門が91.4%増、新規事業部門が112.6%増、サービス販売部門が8.4%増となりました。
減収部門としては、書店部門が11.0%減、文具・雑貨・食品部門が8.2%減、セルAV部門が13.9%減、古本部門が8.4%減、TVゲーム部門が22.0%減、レンタル部門が22.4%減となるなど、大変厳しい状況となりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高172億97百万円(前連結会計年度比2.8%減)、営業利益84百万円(前連結会計年度は営業損失2億59百万円)、経常利益1億36百万円(前連結会計年度は経常損失2億17百万円)となり、一部の店舗で減損損失を1億76百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失4億96百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は124億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億93百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少などにより流動資産が2億72百万円減少し、一部の店舗で減損を行ったことなどから固定資産が2億21百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては98億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億7百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が減少したことなどにより流動負債が2億28百万円減少し、長期借入金の新規借入と返済などにより固定負債が2億79百万円減少したことによるものであります。
純資産につきましては26億19百万円となり、その他投資有価証券の評価差額の増加などにより前連結会計年度末に比べ14百万円増加いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ2億81百万円減少し、当連結会計年度末には24億46百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、減価償却費及び減損損失の計上のほか、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の借入れ及び返済、短期借入金の純減額による影響を受けております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は3億42百万円(前連結会計年度は5億15百万円の使用)となりました。これは主に減価償却費2億20百万円及び減損損失1億76百万円を計上し、棚卸資産の減少が37百万円、仕入債務の増加が26百万円であった一方で、税金等調整前当期純損失が37百万円、売上債権の増加が53百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億22百万円(前連結会計年度は1億46百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が1億28百万円、無形固定資産の取得による支出が11百万円、差入保証金の差入による支出が11百万円あった一方で、差入保証金の回収による収入45百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億1百万円(前連結会計年度は5億18百万円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入が1億70百万円あった一方で、短期借入金の純減額が2億10百万円、長期借入金の返済による支出が4億61百万円あったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
ⅱ.受注実績
当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)部門間の取引については相殺消去しております。
ⅳ.地域別販売実績
当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.部門間の取引については相殺消去しております。
2.店舗数は当連結会計年度末の店舗数を記載しております。また、店舗数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数との比較であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
主要な部門の売上高は、書店部門97億77百万円、トレカ部門18億38百万円、文具・雑貨・食品部門15億94百万円、セルAV部門6億79百万円、古本部門5億95百万円、TVゲーム部門4億77百万円、レンタル部門9億98百万円、新規事業部門10億21百万円、サービス販売部門3億11百万円となり、全体では172億97百万円となりました。
増収部門としては、トレカ部門、新規事業部門、サービス販売部門の3部門であります。トレカ部門は前期までに導入したデュエルスペースを備えた大型トレカショップ「トレカ館」18店舗が堅調に推移したこと、当連結会計年度に「トレカ館」を5店舗でオープンしたことから増収となりました。新規事業部門のうち、中古ホビー事業は、「駿河屋」既存店1店舗が堅調に推移したこと、当連結会計年度に「駿河屋」を2店舗オープンしたことから、増収となりました。前年参入したビュッフェ事業も堅調に推移するとともに、通年で売上に寄与したことから、増収となりました。また、サービス販売部門は、建物・売場の賃貸、転貸等により賃貸収入が増加したことから増収となりました。
減収部門としては、書店部門、文具・雑貨・食品部門、セルAV部門、古本部門、TVゲーム部門、レンタル部門の6部門であります。書店部門と古本部門は、オンラインショッピング、電子書籍の普及に伴うマーケット縮小の影響から減収となりました。文具・雑貨・食品部門は、プラモデル売場の積極導入等によりホビー系の商材は好調でしたが、GIGAスクール構想に伴う紙用品・学用品の需要の減少から減収となりました。TVゲーム部門は、ソフトのヒット作が少なく、ハードも前期ほどの需要がなかったことから減収となりました。セルAV部門とレンタル部門は、ネット動画配信によるマーケット縮小の影響から売上が減少いたしました。
当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、顧客のニーズの変化にあわせて様々な販売部門やサービス部門を併設し、eコマースと店舗を融合したスマートな サービスを提供する「スマート・ブックバラエティストア」業態の展開を進めております。当社グループは、「スマート・ブックバラエティストア」という業態を通じて、核となるハイブリッド型書店事業だけではなく「トレカ館」や「駿河屋」などの新事業を推進し、お客様に新たな価値や楽しさ、便利さを提供してまいりたいと考えております。
(営業利益、経常利益)
売上高は5億1百万円減少しましたが、利益率の高いトレカ部門、新規事業部門の売上が大きく伸びたことから、売上総利益が3百万円増加しました。販売費及び一般管理費については、前年にLED照明交換を積極的に進めた反動で修繕費が91百万円減少したこと、LED導入や電気料金安定等により水道光熱費が70百万円減少したこと、営業時間短縮等により給与及び手当が減少したことから、前期に比べて3億39百万円減少しました。その結果、当連結会計年度における営業利益は84百万円(前連結会計年度は営業損失2億59百万円)となりました。
また、営業外費用より営業外収益が多かったことから、経常利益は1億36百万円(前連結会計年度は経常損失2億17百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
固定資産の減損損失を1億76百万円計上したことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失4億96百万円)となりました。
②財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は85億16百万円(前連結会計年度比3.1%減)となり、2億72百万円減少しました。これは主に、売上の減少に伴い現金及び預金が3億13百万円減少したことと数店舗の改装により商品が23百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は39億68百万円(同5.3%減)となり、2億21百万円減少しました。これは主に、固定資産の減損損失を1億76百万円計上したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は67億77百万円(同3.3%減)となり、2億28百万円減少しました。これは主に、短期借入金の返済により短期借入金が2億10百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は30億88百万円(同8.3%減)となり、2億79百万円減少しました。これは主に、長期借入金の返済による支出が4億61百万円あったことと長期借入による収入が1億70百万円あったことにより、長期借入金が2億89百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は26億19百万円(同0.5%増)となり、14百万円増加しました。これは主に、その他投資有価証券の評価差額の増加39百万円によるものであります。
また、自己資本比率は、前連結会計年度20.1%、当連結会計年度21.0%となりました。
③キャッシュ・フローの分析
ⅰ.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは子会社による商品の仕入のほか、グループに共通するものとして給料及び手当や地代家賃などの販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に設備投資として店舗の開店・改装や中古ホビー事業など、新規事業に関する建物や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
また、当社グループは、店舗を中心とした小売サービス事業から日々の収入金があり、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。
財政政策
当社グループは、運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金での調達を基本としております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は長期借入金による調達を基本としております。また、長期資金の調達については銀行借入による調達を主として、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模を適宜判断して実施していくこととしており、当連結会計年度末の有利子負債の残高は26億63百万円となりました。また、金融機関との間で総額16億円の当座貸越契約を締結しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ以下のものを重要と考えております。
ⅰ.市場動向
当社を取り巻く事業環境は、電子書籍や映像・音楽配信、ゲームアプリなどが一般化して消費者の行動が変化し、書籍・雑誌やDVD・CDなどの販売・レンタルの市場の縮小が続いております。この変化の流れが想定よりも急速に進む場合は当社グループの業績に影響を与えるため、デュエルスペースを備えた大型トレカショップ「トレカ館」、中古ホビー事業の「駿河屋」などの新事業の導入を進めております。
ⅱ.新規事業投資
当社グループは、新規事業の導入を継続して、新たな収益構造の確立を目指しております。しかしながら、新規事業が軌道に乗るまでには数年を要すると考えていることや、事業が想定した収益を獲得できない場合は、投資回収の遅れによるキャッシュ・フローの悪化や減損損失が発生するなど、当社グループの業績に影響を与えます。
ⅲ.固定資産の減損
市場動向の影響を大きく受ける店舗の継続的な収益の悪化などにより、減損損失の計上が必要となる物件が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えますので、店舗の生産性向上や販売部門の強化を行うことにより収益力の向上を行ってまいります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(3)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、当社グループでは、資本の収益性指標としてROA(総資産対当期純利益率)とEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)を重視しております。
当連結会計年度におけるROAは△0.4%(前連結会計年度は△3.8%)となりました。
ROAが改善した主な要因は、売上高は減少したものの利益率の高い部門が伸び売上総利益が増加したこと、販売費及び一般管理費が減少したことから、経常利益が前期を大きく上回ったことによるものです。
当連結会計年度におけるEBITDAは、305百万円(前連結会計年度は12百万円)となりました。
EBITDAが改善した主な要因は、売上総利益が増加した一方で、減価償却費以外の販売費及び一般管理費が減少したことによるものです。
当社グループのROA及びEBITDAの将来予測は、引き続き厳しい環境が続くことを想定して保守的に捉えております。
今後も投資の収益性や営業活動による現金創出力が予測を下回ることがないように現状を詳細に分析し、効率的で収益性の高いビジネスモデルへの投資を進め、これらの数値を改善してまいりたいと考えます。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」において記載を行っておりますので、ご参照ください。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、従来「TVゲーム部門」に含めておりましたトレカ商品について、業績の管理区分をより明確にするため、「トレカ部門」として独立表示しており、当連結会計年度の比較及び分析は、変更後の区分に基づいております。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが「5類感染症」へと移行し社会・経済活動の正常化が進む一方で、円安基調の継続、物価の上昇や不安定な海外情勢の長期化など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受けております。このような経営環境のもと、当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、顧客のニーズの変化にあわせて様々な販売部門やサービス部門を併設し、eコマースと店舗を融合したスマートなサービスを提供する「スマート・ブックバラエティストア」業態の展開を進めております。
当連結会計年度においては、9月にトレカを中心としたゲーム・ホビーの専門店として「ホビープラネット」という新たな屋号でイオンモール常滑店(愛知県常滑市)を開店しました。また、10月にトレカ専門店として三洋堂トレカ館 ららぽーと愛知東郷店(愛知県愛知郡東郷町)を開店しました。
一方で4店舗1校を閉店したことから、当連結会計年度末時点での店舗数は、73店舗2校となりました。
中古トレカを扱う大型トレカショップ「三洋堂トレカ館」の既存店導入は5店舗をオープンし、中古トレカ導入店舗は23店舗となりました。また、中古ホビーを扱う「駿河屋」は、6月に桑名店(三重県桑名市)、11月に香久山店(愛知県日進市)をオープンし、駿河屋導入店舗は3店舗となりました。
さらに、工具・塗料を含むプラモデル専門売場「三洋堂プラモ館」の1号店として6月に江南店(愛知県江南市)を、2号店として8月に駒ヶ根店(長野県駒ケ根市)をオープンしました。
オペレーション面では、本新店(愛知県豊田市)にて、夜間に国内書店初の顔認証入店による「スマート無人営業」を含む24時間営業を開始しました。一方で、市場の変化に対応するため、49店舗で閉店時間の短縮を実施しました。
なお、3月に子会社である株式会社三洋堂プログレが、保険代理店事業を事業譲渡しております。
主要な部門の売上高は、書店部門97億77百万円、トレカ部門18億38百万円、文具・雑貨・食品部門15億94百万円、セルAV部門6億79百万円、古本部門5億95百万円、TVゲーム部門4億77百万円、レンタル部門9億98百万円、新規事業部門10億21百万円、サービス販売部門3億11百万円となりました。
増収部門としては、トレカ部門が91.4%増、新規事業部門が112.6%増、サービス販売部門が8.4%増となりました。
減収部門としては、書店部門が11.0%減、文具・雑貨・食品部門が8.2%減、セルAV部門が13.9%減、古本部門が8.4%減、TVゲーム部門が22.0%減、レンタル部門が22.4%減となるなど、大変厳しい状況となりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高172億97百万円(前連結会計年度比2.8%減)、営業利益84百万円(前連結会計年度は営業損失2億59百万円)、経常利益1億36百万円(前連結会計年度は経常損失2億17百万円)となり、一部の店舗で減損損失を1億76百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失4億96百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は124億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億93百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少などにより流動資産が2億72百万円減少し、一部の店舗で減損を行ったことなどから固定資産が2億21百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては98億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億7百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が減少したことなどにより流動負債が2億28百万円減少し、長期借入金の新規借入と返済などにより固定負債が2億79百万円減少したことによるものであります。
純資産につきましては26億19百万円となり、その他投資有価証券の評価差額の増加などにより前連結会計年度末に比べ14百万円増加いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ2億81百万円減少し、当連結会計年度末には24億46百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、減価償却費及び減損損失の計上のほか、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の借入れ及び返済、短期借入金の純減額による影響を受けております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は3億42百万円(前連結会計年度は5億15百万円の使用)となりました。これは主に減価償却費2億20百万円及び減損損失1億76百万円を計上し、棚卸資産の減少が37百万円、仕入債務の増加が26百万円であった一方で、税金等調整前当期純損失が37百万円、売上債権の増加が53百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億22百万円(前連結会計年度は1億46百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が1億28百万円、無形固定資産の取得による支出が11百万円、差入保証金の差入による支出が11百万円あった一方で、差入保証金の回収による収入45百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億1百万円(前連結会計年度は5億18百万円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入が1億70百万円あった一方で、短期借入金の純減額が2億10百万円、長期借入金の返済による支出が4億61百万円あったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
| 部門 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) (千円) | 前年同期比(%) |
| 書店 | 7,069,411 | 87.0 |
| トレカ | 1,559,919 | 185.3 |
| 文具・雑貨・食品 | 1,004,389 | 88.7 |
| セルAV | 512,757 | 86.7 |
| 古本 | 195,874 | 65.2 |
| TVゲーム | 391,946 | 75.5 |
| レンタル | 415,784 | 75.0 |
| 新規事業 | 616,298 | 241.2 |
| サービス販売 | 66,888 | 104.6 |
| その他 | 1,477 | 95.9 |
| 合計 | 11,834,746 | 95.5 |
ⅱ.受注実績
当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
| 部門 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) (千円) | 前年同期比(%) |
| 書店 | 9,777,757 | 89.0 |
| トレカ | 1,838,843 | 191.4 |
| 文具・雑貨・食品 | 1,594,244 | 91.8 |
| セルAV | 679,788 | 86.1 |
| 古本 | 595,729 | 91.6 |
| TVゲーム | 477,293 | 78.0 |
| レンタル | 998,716 | 77.6 |
| 新規事業 | 1,021,749 | 212.6 |
| サービス販売 | 311,280 | 108.4 |
| その他 | 2,005 | 85.9 |
| 合計 | 17,297,407 | 97.2 |
(注)部門間の取引については相殺消去しております。
ⅳ.地域別販売実績
当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) (千円) | 前年同期比(%) | 店舗数 増減 |
| 関東甲信 (3店舗) | 626,470 | 90.0 | - |
| 東海北陸 (62店舗) | 14,506,583 | 98.2 | - |
| 近畿 (8店舗) | 2,163,512 | 93.1 | △2 |
| 小計(73店舗) | 17,296,566 | 97.2 | △2 |
| その他 | 840 | 95.0 | - |
| 合計 | 17,297,407 | 97.2 | △2 |
(注)1.部門間の取引については相殺消去しております。
2.店舗数は当連結会計年度末の店舗数を記載しております。また、店舗数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数との比較であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
主要な部門の売上高は、書店部門97億77百万円、トレカ部門18億38百万円、文具・雑貨・食品部門15億94百万円、セルAV部門6億79百万円、古本部門5億95百万円、TVゲーム部門4億77百万円、レンタル部門9億98百万円、新規事業部門10億21百万円、サービス販売部門3億11百万円となり、全体では172億97百万円となりました。
増収部門としては、トレカ部門、新規事業部門、サービス販売部門の3部門であります。トレカ部門は前期までに導入したデュエルスペースを備えた大型トレカショップ「トレカ館」18店舗が堅調に推移したこと、当連結会計年度に「トレカ館」を5店舗でオープンしたことから増収となりました。新規事業部門のうち、中古ホビー事業は、「駿河屋」既存店1店舗が堅調に推移したこと、当連結会計年度に「駿河屋」を2店舗オープンしたことから、増収となりました。前年参入したビュッフェ事業も堅調に推移するとともに、通年で売上に寄与したことから、増収となりました。また、サービス販売部門は、建物・売場の賃貸、転貸等により賃貸収入が増加したことから増収となりました。
減収部門としては、書店部門、文具・雑貨・食品部門、セルAV部門、古本部門、TVゲーム部門、レンタル部門の6部門であります。書店部門と古本部門は、オンラインショッピング、電子書籍の普及に伴うマーケット縮小の影響から減収となりました。文具・雑貨・食品部門は、プラモデル売場の積極導入等によりホビー系の商材は好調でしたが、GIGAスクール構想に伴う紙用品・学用品の需要の減少から減収となりました。TVゲーム部門は、ソフトのヒット作が少なく、ハードも前期ほどの需要がなかったことから減収となりました。セルAV部門とレンタル部門は、ネット動画配信によるマーケット縮小の影響から売上が減少いたしました。
当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、顧客のニーズの変化にあわせて様々な販売部門やサービス部門を併設し、eコマースと店舗を融合したスマートな サービスを提供する「スマート・ブックバラエティストア」業態の展開を進めております。当社グループは、「スマート・ブックバラエティストア」という業態を通じて、核となるハイブリッド型書店事業だけではなく「トレカ館」や「駿河屋」などの新事業を推進し、お客様に新たな価値や楽しさ、便利さを提供してまいりたいと考えております。
(営業利益、経常利益)
売上高は5億1百万円減少しましたが、利益率の高いトレカ部門、新規事業部門の売上が大きく伸びたことから、売上総利益が3百万円増加しました。販売費及び一般管理費については、前年にLED照明交換を積極的に進めた反動で修繕費が91百万円減少したこと、LED導入や電気料金安定等により水道光熱費が70百万円減少したこと、営業時間短縮等により給与及び手当が減少したことから、前期に比べて3億39百万円減少しました。その結果、当連結会計年度における営業利益は84百万円(前連結会計年度は営業損失2億59百万円)となりました。
また、営業外費用より営業外収益が多かったことから、経常利益は1億36百万円(前連結会計年度は経常損失2億17百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
固定資産の減損損失を1億76百万円計上したことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失4億96百万円)となりました。
②財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は85億16百万円(前連結会計年度比3.1%減)となり、2億72百万円減少しました。これは主に、売上の減少に伴い現金及び預金が3億13百万円減少したことと数店舗の改装により商品が23百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は39億68百万円(同5.3%減)となり、2億21百万円減少しました。これは主に、固定資産の減損損失を1億76百万円計上したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は67億77百万円(同3.3%減)となり、2億28百万円減少しました。これは主に、短期借入金の返済により短期借入金が2億10百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は30億88百万円(同8.3%減)となり、2億79百万円減少しました。これは主に、長期借入金の返済による支出が4億61百万円あったことと長期借入による収入が1億70百万円あったことにより、長期借入金が2億89百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は26億19百万円(同0.5%増)となり、14百万円増加しました。これは主に、その他投資有価証券の評価差額の増加39百万円によるものであります。
また、自己資本比率は、前連結会計年度20.1%、当連結会計年度21.0%となりました。
③キャッシュ・フローの分析
ⅰ.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは子会社による商品の仕入のほか、グループに共通するものとして給料及び手当や地代家賃などの販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に設備投資として店舗の開店・改装や中古ホビー事業など、新規事業に関する建物や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
また、当社グループは、店舗を中心とした小売サービス事業から日々の収入金があり、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。
財政政策
当社グループは、運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金での調達を基本としております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は長期借入金による調達を基本としております。また、長期資金の調達については銀行借入による調達を主として、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模を適宜判断して実施していくこととしており、当連結会計年度末の有利子負債の残高は26億63百万円となりました。また、金融機関との間で総額16億円の当座貸越契約を締結しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ以下のものを重要と考えております。
ⅰ.市場動向
当社を取り巻く事業環境は、電子書籍や映像・音楽配信、ゲームアプリなどが一般化して消費者の行動が変化し、書籍・雑誌やDVD・CDなどの販売・レンタルの市場の縮小が続いております。この変化の流れが想定よりも急速に進む場合は当社グループの業績に影響を与えるため、デュエルスペースを備えた大型トレカショップ「トレカ館」、中古ホビー事業の「駿河屋」などの新事業の導入を進めております。
ⅱ.新規事業投資
当社グループは、新規事業の導入を継続して、新たな収益構造の確立を目指しております。しかしながら、新規事業が軌道に乗るまでには数年を要すると考えていることや、事業が想定した収益を獲得できない場合は、投資回収の遅れによるキャッシュ・フローの悪化や減損損失が発生するなど、当社グループの業績に影響を与えます。
ⅲ.固定資産の減損
市場動向の影響を大きく受ける店舗の継続的な収益の悪化などにより、減損損失の計上が必要となる物件が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えますので、店舗の生産性向上や販売部門の強化を行うことにより収益力の向上を行ってまいります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(3)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、当社グループでは、資本の収益性指標としてROA(総資産対当期純利益率)とEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)を重視しております。
当連結会計年度におけるROAは△0.4%(前連結会計年度は△3.8%)となりました。
ROAが改善した主な要因は、売上高は減少したものの利益率の高い部門が伸び売上総利益が増加したこと、販売費及び一般管理費が減少したことから、経常利益が前期を大きく上回ったことによるものです。
当連結会計年度におけるEBITDAは、305百万円(前連結会計年度は12百万円)となりました。
EBITDAが改善した主な要因は、売上総利益が増加した一方で、減価償却費以外の販売費及び一般管理費が減少したことによるものです。
当社グループのROA及びEBITDAの将来予測は、引き続き厳しい環境が続くことを想定して保守的に捉えております。
今後も投資の収益性や営業活動による現金創出力が予測を下回ることがないように現状を詳細に分析し、効率的で収益性の高いビジネスモデルへの投資を進め、これらの数値を改善してまいりたいと考えます。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」において記載を行っておりますので、ご参照ください。