有価証券報告書-第41期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済・金融政策による企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、若年層の消費性向は依然低調に推移しており、個人消費については先行き不透明な状況が続いております。一方、政府による働き方改革により、健康で豊かな生活のための時間の確保が推奨されるとともに、長時間労働の是正等が進みつつあります。
当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受け、雑誌やレンタルの市場の縮小が続く一方、楽しさや学び、健康等を大切にするライフスタイルの定着により、新たな市場が広がりをみせています。
このような経営環境のもと、当社グループは新刊書籍・雑誌やDVD・CDのレンタル・販売を核として、文具や雑貨などの販売部門を、顧客のニーズの変化にあわせて拡大するとともに、学びたい、健康になりたいといった人生を豊かにしたいというニーズにあわせて教室、フィットネス等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開を進めております。
当連結会計年度においては、4月に神奈川県初進出となる「富士通オープンカレッジ三洋堂東戸塚校」(神奈川県横浜市)と「富士通オープンカレッジ三洋堂藤沢プラザ校」(神奈川県藤沢市)を2校同時開校し、11月にルビットタウン中津川店(岐阜県中津川市)を開店いたしました。一方で、8月に阪南店を閉店したことから、当連結会計年度末時点で83店舗6校となりました。
また、8月にたじみ店(岐阜県多治見市)に当社最大規模の文具売場となる「文具館」を、10月に城山店(愛知県尾張旭市)に4つの個性的な雑貨・ライフスタイルショップからなる「ZAKKA FACTORY」を、11月に志段味店2階(愛知県名古屋市)において、当社初の本格的フィットネスジムとなる「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)三洋堂志段味」をオープンいたしました。
オペレーション面では、レンタル専用セルフレジの導入(1店舗)、営業時間の見直し(16店舗)や複数階層店舗の集中カウンター化(10店舗)など、収益力強化のために、抜本的な生産性向上策を進めました。また、12月に株式会社ロイヤリティ マーケティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 長谷川 剛)のポイント、「Ponta」のたまる・つかえるサービスを全店舗にて開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高213億27百万円(前連結会計年度比3.6%減)、営業利益2億46百万円(同4.5%減)、経常利益2億77百万円(同1.1%増)となり、数店舗で減損損失を2億40百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5百万円(同91.6%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、重要性が乏しくなったことに伴い、当連結会計年度より、従来「法人顧客事業」として記載していた報告セグメントについては「その他」の区分に含めております。
ⅰ.個人顧客事業
個人顧客事業の売上高は、TVゲーム部門と古本部門が健闘いたしましたが、その他の各部門で厳しい推移が続き、全体では210億67百万円(同3.8%減)となり、セグメントの営業利益は3億9百万円(同17.2%減)となりました。
ⅱ.サービス販売事業
不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、2億58百万円(同13.5%増)となり、セグメントの営業利益は1億94百万円(同15.3%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は158億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億54百万円増加いたしました。これは主に、商品が減少した一方で現金及び預金などの増加により流動資産が増加したことと、建物及び構築物などの償却、減損損失を計上したことなどから固定資産が減少したことによるものであります。
負債につきましては124億65百万円となり、流動負債が減少した一方で長期借入金が増加したことから、前連結会計年度末に比べ3億30百万円増加いたしました。
純資産につきましては33億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ23百万円増加いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ5億46百万円増加し、当連結会計年度末には24億64百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動の結果獲得した資金は4億89百万円(前連結会計年度比107.3%増)となり、2億53百万円増加いたしました。
投資活動の結果使用した資金は4億23百万円(同15.9%増)となり、58百万円増加いたしました。
財務活動の結果獲得した資金は4億80百万円(前連結会計年度は1億89百万円の使用)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
ⅱ.受注実績
当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
ⅳ.地域別販売実績
当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.店舗数・スクール数は当連結会計年度末の店舗数・スクール数を記載しております。また、店舗数・スクール数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数・スクール数との比較であります。
4.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策等により、企業収益の向上や雇用情勢の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、新興国経済の不透明感の強まりや急激な円高に伴う企業収益に対する不安感から、個人消費の動向は依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、新刊書籍・雑誌やDVD・CDのレンタル・販売を核として、文具や雑貨などの販売部門を、お客様のニーズの変化にあわせて拡大するとともに、学びたい、健康になりたいといった人生を豊かにしたいというニーズにあわせて教室、フィットネス等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しておりますが、主力の書店部門のみならず各部門で厳しい推移が続き、売上高は213億27百万円(前連結会計年度比3.6%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、ロス対策等による商品ロスの減少の影響や、収益性の高い教育事業やフィットネス事業などの新規事業部門に加え、積極的に売場変更を進めた文具・雑貨・食品部門が堅調に推移しましたが、主力の書店部門やレンタル部門等の売上高の減少により、63億23百万円(同3.0%減)となりました。
(営業利益、経常利益)
販売費及び一般管理費が、経費削減の効果により1億84百万円減少したものの、売上総利益の減少の影響を受け、当連結会計年度における営業利益は2億46百万円(同4.5%減)となりましたが、低金利の影響により支払利息が減少するなど営業外費用が減少したことから、経常利益は2億77百万円(同1.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
一部店舗で固定資産の減損損失を2億40百万円計上したことから、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は5百万円(同91.6%減)となりました。
(セグメント別の分析)
ⅰ.個人顧客事業
個人顧客事業の売上高は、全体では210億67百万円(同3.8%減)となり、主要な部門の売上高は、書店部門134億14百万円、文具・雑貨・食品部門18億70百万円、セルAV部門15億7百万円、TVゲーム部門8億89百万円、古本部門5億81百万円、レンタル部門26億24百万円となりました。
増収部門としては、平群店に古本売場の導入をするなど既存店の売場を強化した古本部門が1.4%増、ゲーム機Nintendo Switchの大ヒットが貢献したTVゲーム部門が10.9%増と堅調でした。また、新規事業部門は、4月に開校した東戸塚校、藤沢プラザ校に加え、既存の教育事業全校が増収であったこと、11月に開店したフィットネス事業が売上に貢献したことから、新規事業部門では156.3%増となりました。
減収部門としては、書店部門が5.0%減、セルAV部門が3.0%減、レンタル部門が9.0%減と、主要部門で減収となりました。これらの部門につきましては、マーケット縮小の影響が大きく、今後も減収傾向は続くと考えております。また、文具・雑貨・食品部門は8月にたじみ店に100坪の文具売場を導入するなど、積極的な売場変更を進めましたが、0.8%減の微減収となりました。
セグメントの営業利益は、売上高の減少の影響が大きいことから、経費の削減に努めましたが3億9百万円(同17.2%減)となりました。
セグメント資産は、開店や改装のために有形固定資産の取得や差入保証金の差入がありましたが、一方で減損損失を2億40百万円計上したことにより、前連結会計年度末に比べ1億50百万円減少の137億42百万円となりました。
ⅱ.サービス販売事業
不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、2億58百万円(同13.5%増)となりました。新たに導入したアミューズメント機器や飲料自販機の見直しなどの影響により、自動販売機収入が堅調に推移しました。
セグメントの営業利益は、売上高の増加に伴い1億94百万円(同15.3%増)となりました。
セグメント資産は、減価償却が進んだことなどから、前連結会計年度末に比べ5百万円減少の3億80百万円となりました。
③財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は86億34百万円(前連結会計年度比5.9%増)となり、4億82百万円増加しました。これは主に、長期借入の実行により現金及び預金が5億15百万円増加したことと、売場面積の減少及び主に書店部門の在庫管理の適正化により、商品が93百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は72億7百万円(同1.7%減)となり、1億28百万円減少しました。これは主に、出店や増床のための固定資産の取得や差入保証金の差入があった一方で、建物及び構築物などの減価償却及び2億40百万円の減損損失を計上したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は90億36百万円(同2.9%減)となり、2億70百万円減少しました。これは主に売上減少に伴う仕入の減少により支払手形及び買掛金が2億3百万円、1年以内返済予定の長期借入金が1億1百万円減少した一方で、流動負債のその他が52百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は34億28百万円(同21.3%増)となり、6億1百万円増加しました。これは主に、当期及び翌期の設備投資資金の確保を目的として12億円の長期借入れを実行した一方で、長期借入金の返済による支出が7億20百万円あったこと等により、長期借入金が5億81百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は33億77百万円(同0.7%増)となり、23百万円増加しました。これは主に、その他有価証券評価差額金が23百万円、利益剰余金が5百万円増加したことによるものであります。
また、自己資本比率は、前連結会計年度の21.6%から21.3%になりました。
④キャッシュ・フローの分析
ⅰ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ5億46百万円増加し、当連結会計年度末には24億64百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、商品の減少のほか、支払手形及び買掛金の減少と、長期借入れの新規借入と返済による影響等を受けております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は4億89百万円(前連結会計年度比107.3%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が39百万円であったこと、減価償却費が3億98百万円及び減損損失が2億40百万円であり、たな卸資産の減少額が51百万円であったこと、一方で、仕入債務の減少額が2億3百万円であり、法人税等の支払額が1億3百万円であったことによるものであります。
営業活動によるキャッシュ・フローの主な増加要因は、前期のたな卸資産の増加額は1億94百万円でありましたが、当期は売場面積の減少及び主に書店部門の在庫管理の適正化によりたな卸資産の減少額が51百万円であったことによるものであります
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4億23百万円(同15.9%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が2億60百万円であり、当期及び翌期の出店のための差入保証金の差入による支出が1億88百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は4億80百万円(前連結会計年度は1億89百万円の使用)となりました。これは主に当期及び翌期の設備投資資金の確保を目的とした借入を実施したことから、長期借入れによる収入が12億円あった一方で、長期借入金の返済による支出が7億20百万円あったことによるものであります。
ⅱ.資金の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは子会社による商品の仕入のほか、グループに共通するものとして給料及び手当や地代家賃などの販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に設備投資として店舗の開店・改装やフィットネス事業など新規事業に関する建物や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
また、当社グループは、店舗を中心とした個人顧客事業から日々の収入金があり、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。
財政政策
当社グループは、運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は長期借入金により調達を行っております。また、長期資金の調達については銀行借入による調達を主として、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模を適宜判断して実施していくこととしており、当連結会計年度末の有利子負債の残高は30億8百万円となりました。また金融機関との間で総額20億円の当座貸越契約を締結しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ以下のものを重要と考えております。
ⅰ.市場動向
当社を取り巻く事業環境は、電子書籍や映像・音楽配信、ゲームアプリなどが一般化して消費者の行動が変化し、雑誌・コミックやDVD・CDなどの販売・レンタルの市場の縮小が続いております。この変化の流れが想定よりも急速に進む場合は当社グループの業績に影響を与えますので、顧客のニーズに合わせた販売部門の拡大やフィットネス事業などの新規事業の導入を進めております。
ⅱ.新規事業投資
当社グループは、新規事業として平成29年11月よりフィットネス事業に参入し、新たな収益構造の確立を目指しております。しかしながら、新規事業が軌道に乗るまでには数年を要すると考えておりますが、フィットネス事業が想定した収益を獲得できない場合は、投資回収の遅れによるキャッシュ・フローの悪化や減損損失の計上の可能性が発生するなど、当社グループの業績に影響を与えます。
ⅲ.固定資産の減損
市場動向の影響を大きく受ける店舗の継続的な収益の悪化などにより、減損損失の計上が必要となる物件が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えますので、店舗の生産性向上や販売部門の強化を行うことにより収益力の向上を行ってまいります。
ⅳ.繰延税金資産
当社グループは、課税所得の将来見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき繰延税金資産を計上しております。経営環境の悪化等により課税所得の見積りを減額した場合等には、繰延税金資産を取り崩す必要が生じて税金費用が大幅に増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、当社グループでは、資本の収益性指標として総資産対当期純利益率(ROA)を重視しております。
当連結会計年度におけるROAは0.0%(前連結会計年度は0.3%)となりました。
ROAは売上高対当期純利益率×資本回転率と分解できますので、具体的にはこの売上高対当期純利益率と資本回転率が主要な経営指標となります。
当連結会計年度における売上高対当期純利益率は、親会社株主に帰属する当期純利益が減少したことから0.0%(前連結会計年度は0.3%)となり、資本回転率は総資産が増加したことから1.36回転(前連結会計年度は1.42回転)となりました。経常利益が前連結会計年度と比較してプラスになる中でROAが悪化した主な要因は、減損損失を2億40百万円計上したことによるものです。
これまでの投資の収益性が予測を下回る結果となった原因を分析し、効率的で収益性の高いビジネスモデルへの投資を進め、これらの数値を改善してまいりたいと思います。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが関わる、雑誌やDVD・CDなどを販売・レンタルする市場は、電子書籍や映像・音楽配信の影響を受けております。また、同市場内におきましても、ネット通販などの店頭以外の販売チャネルの普及によりリアル店舗の販売比率は長期に渡り減少しており、今後も同傾向は継続すると考えております。
このような経営環境のもと、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、当社グループは新刊書籍・雑誌やDVD・CDのレンタル・販売を核として、文具や雑貨などの販売部門を、お客様のニーズの変化にあわせて拡大するとともに、学びたい、健康になりたいといった人生を豊かにしたいというニーズにあわせて教室、フィットネス等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。
次期も引き続き、顧客ニーズの変化に対応し、マーケットの拡大が見込まれる文具や雑貨などの販売部門の導入改装や、セルフレジをはじめとした業務の効率化を推し進めて生産性を向上させることで店舗の競争力を高めてまいります。
一方、中期的には雑誌やDVD・CDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であると認識しており、平成27年10月に教育事業に、平成29年11月にフィットネス事業に参入いたしました。今後も積極的に新規事業の導入、拡大を進めてまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済・金融政策による企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、若年層の消費性向は依然低調に推移しており、個人消費については先行き不透明な状況が続いております。一方、政府による働き方改革により、健康で豊かな生活のための時間の確保が推奨されるとともに、長時間労働の是正等が進みつつあります。
当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受け、雑誌やレンタルの市場の縮小が続く一方、楽しさや学び、健康等を大切にするライフスタイルの定着により、新たな市場が広がりをみせています。
このような経営環境のもと、当社グループは新刊書籍・雑誌やDVD・CDのレンタル・販売を核として、文具や雑貨などの販売部門を、顧客のニーズの変化にあわせて拡大するとともに、学びたい、健康になりたいといった人生を豊かにしたいというニーズにあわせて教室、フィットネス等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開を進めております。
当連結会計年度においては、4月に神奈川県初進出となる「富士通オープンカレッジ三洋堂東戸塚校」(神奈川県横浜市)と「富士通オープンカレッジ三洋堂藤沢プラザ校」(神奈川県藤沢市)を2校同時開校し、11月にルビットタウン中津川店(岐阜県中津川市)を開店いたしました。一方で、8月に阪南店を閉店したことから、当連結会計年度末時点で83店舗6校となりました。
また、8月にたじみ店(岐阜県多治見市)に当社最大規模の文具売場となる「文具館」を、10月に城山店(愛知県尾張旭市)に4つの個性的な雑貨・ライフスタイルショップからなる「ZAKKA FACTORY」を、11月に志段味店2階(愛知県名古屋市)において、当社初の本格的フィットネスジムとなる「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)三洋堂志段味」をオープンいたしました。
オペレーション面では、レンタル専用セルフレジの導入(1店舗)、営業時間の見直し(16店舗)や複数階層店舗の集中カウンター化(10店舗)など、収益力強化のために、抜本的な生産性向上策を進めました。また、12月に株式会社ロイヤリティ マーケティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 長谷川 剛)のポイント、「Ponta」のたまる・つかえるサービスを全店舗にて開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高213億27百万円(前連結会計年度比3.6%減)、営業利益2億46百万円(同4.5%減)、経常利益2億77百万円(同1.1%増)となり、数店舗で減損損失を2億40百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5百万円(同91.6%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、重要性が乏しくなったことに伴い、当連結会計年度より、従来「法人顧客事業」として記載していた報告セグメントについては「その他」の区分に含めております。
ⅰ.個人顧客事業
個人顧客事業の売上高は、TVゲーム部門と古本部門が健闘いたしましたが、その他の各部門で厳しい推移が続き、全体では210億67百万円(同3.8%減)となり、セグメントの営業利益は3億9百万円(同17.2%減)となりました。
ⅱ.サービス販売事業
不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、2億58百万円(同13.5%増)となり、セグメントの営業利益は1億94百万円(同15.3%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は158億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億54百万円増加いたしました。これは主に、商品が減少した一方で現金及び預金などの増加により流動資産が増加したことと、建物及び構築物などの償却、減損損失を計上したことなどから固定資産が減少したことによるものであります。
負債につきましては124億65百万円となり、流動負債が減少した一方で長期借入金が増加したことから、前連結会計年度末に比べ3億30百万円増加いたしました。
純資産につきましては33億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ23百万円増加いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ5億46百万円増加し、当連結会計年度末には24億64百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動の結果獲得した資金は4億89百万円(前連結会計年度比107.3%増)となり、2億53百万円増加いたしました。
投資活動の結果使用した資金は4億23百万円(同15.9%増)となり、58百万円増加いたしました。
財務活動の結果獲得した資金は4億80百万円(前連結会計年度は1億89百万円の使用)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (千円) | 前年同期比(%) | |
| 個人顧客事業 | 書店部門 | 9,975,637 | 91.8 |
| 文具・雑貨・食品部門 | 1,327,163 | 98.8 | |
| セルAV部門 | 1,110,213 | 99.3 | |
| TVゲーム部門 | 748,360 | 116.9 | |
| 古本部門 | 262,728 | 98.7 | |
| レンタル部門 | 1,320,603 | 89.8 | |
| その他 | 123,517 | 194.4 | |
| 小計 | 14,868,225 | 94.3 | |
| サービス販売事業 | 41,642 | 123.7 | |
| その他 | 1,260 | 108.1 | |
| 合計 | 14,911,128 | 94.3 | |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
ⅱ.受注実績
当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (千円) | 前年同期比(%) | |
| 個人顧客事業 | 書店部門 | 13,414,682 | 95.0 |
| 文具・雑貨・食品部門 | 1,870,841 | 99.2 | |
| セルAV部門 | 1,507,058 | 97.0 | |
| TVゲーム部門 | 889,966 | 110.9 | |
| 古本部門 | 581,674 | 101.4 | |
| レンタル部門 | 2,624,998 | 91.0 | |
| その他 | 178,170 | 256.3 | |
| 小計 | 21,067,393 | 96.2 | |
| サービス販売事業 | 258,351 | 113.5 | |
| その他 | 2,085 | 80.3 | |
| 合計 | 21,327,830 | 96.4 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
ⅳ.地域別販売実績
当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (千円) | 前年同期比(%) | 店舗数・ スクール 数増減 | |
| 個人顧客事業及び サービス販売事業 | 関東甲信 (5店舗2校) | 1,072,755 | 106.6 | 2 |
| 東海北陸 (67店舗4校) | 17,388,991 | 96.4 | 1 | |
| 近畿 (11店舗) | 2,863,997 | 92.9 | △1 | |
| 小計(83店舗6校) | 21,325,744 | 96.4 | 2 | |
| その他 | 2,085 | 80.3 | - | |
| 合計 | 21,327,830 | 96.4 | 2 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.店舗数・スクール数は当連結会計年度末の店舗数・スクール数を記載しております。また、店舗数・スクール数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数・スクール数との比較であります。
4.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策等により、企業収益の向上や雇用情勢の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、新興国経済の不透明感の強まりや急激な円高に伴う企業収益に対する不安感から、個人消費の動向は依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、新刊書籍・雑誌やDVD・CDのレンタル・販売を核として、文具や雑貨などの販売部門を、お客様のニーズの変化にあわせて拡大するとともに、学びたい、健康になりたいといった人生を豊かにしたいというニーズにあわせて教室、フィットネス等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しておりますが、主力の書店部門のみならず各部門で厳しい推移が続き、売上高は213億27百万円(前連結会計年度比3.6%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、ロス対策等による商品ロスの減少の影響や、収益性の高い教育事業やフィットネス事業などの新規事業部門に加え、積極的に売場変更を進めた文具・雑貨・食品部門が堅調に推移しましたが、主力の書店部門やレンタル部門等の売上高の減少により、63億23百万円(同3.0%減)となりました。
(営業利益、経常利益)
販売費及び一般管理費が、経費削減の効果により1億84百万円減少したものの、売上総利益の減少の影響を受け、当連結会計年度における営業利益は2億46百万円(同4.5%減)となりましたが、低金利の影響により支払利息が減少するなど営業外費用が減少したことから、経常利益は2億77百万円(同1.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
一部店舗で固定資産の減損損失を2億40百万円計上したことから、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は5百万円(同91.6%減)となりました。
(セグメント別の分析)
ⅰ.個人顧客事業
個人顧客事業の売上高は、全体では210億67百万円(同3.8%減)となり、主要な部門の売上高は、書店部門134億14百万円、文具・雑貨・食品部門18億70百万円、セルAV部門15億7百万円、TVゲーム部門8億89百万円、古本部門5億81百万円、レンタル部門26億24百万円となりました。
増収部門としては、平群店に古本売場の導入をするなど既存店の売場を強化した古本部門が1.4%増、ゲーム機Nintendo Switchの大ヒットが貢献したTVゲーム部門が10.9%増と堅調でした。また、新規事業部門は、4月に開校した東戸塚校、藤沢プラザ校に加え、既存の教育事業全校が増収であったこと、11月に開店したフィットネス事業が売上に貢献したことから、新規事業部門では156.3%増となりました。
減収部門としては、書店部門が5.0%減、セルAV部門が3.0%減、レンタル部門が9.0%減と、主要部門で減収となりました。これらの部門につきましては、マーケット縮小の影響が大きく、今後も減収傾向は続くと考えております。また、文具・雑貨・食品部門は8月にたじみ店に100坪の文具売場を導入するなど、積極的な売場変更を進めましたが、0.8%減の微減収となりました。
セグメントの営業利益は、売上高の減少の影響が大きいことから、経費の削減に努めましたが3億9百万円(同17.2%減)となりました。
セグメント資産は、開店や改装のために有形固定資産の取得や差入保証金の差入がありましたが、一方で減損損失を2億40百万円計上したことにより、前連結会計年度末に比べ1億50百万円減少の137億42百万円となりました。
ⅱ.サービス販売事業
不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、2億58百万円(同13.5%増)となりました。新たに導入したアミューズメント機器や飲料自販機の見直しなどの影響により、自動販売機収入が堅調に推移しました。
セグメントの営業利益は、売上高の増加に伴い1億94百万円(同15.3%増)となりました。
セグメント資産は、減価償却が進んだことなどから、前連結会計年度末に比べ5百万円減少の3億80百万円となりました。
③財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は86億34百万円(前連結会計年度比5.9%増)となり、4億82百万円増加しました。これは主に、長期借入の実行により現金及び預金が5億15百万円増加したことと、売場面積の減少及び主に書店部門の在庫管理の適正化により、商品が93百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は72億7百万円(同1.7%減)となり、1億28百万円減少しました。これは主に、出店や増床のための固定資産の取得や差入保証金の差入があった一方で、建物及び構築物などの減価償却及び2億40百万円の減損損失を計上したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は90億36百万円(同2.9%減)となり、2億70百万円減少しました。これは主に売上減少に伴う仕入の減少により支払手形及び買掛金が2億3百万円、1年以内返済予定の長期借入金が1億1百万円減少した一方で、流動負債のその他が52百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は34億28百万円(同21.3%増)となり、6億1百万円増加しました。これは主に、当期及び翌期の設備投資資金の確保を目的として12億円の長期借入れを実行した一方で、長期借入金の返済による支出が7億20百万円あったこと等により、長期借入金が5億81百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は33億77百万円(同0.7%増)となり、23百万円増加しました。これは主に、その他有価証券評価差額金が23百万円、利益剰余金が5百万円増加したことによるものであります。
また、自己資本比率は、前連結会計年度の21.6%から21.3%になりました。
④キャッシュ・フローの分析
ⅰ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ5億46百万円増加し、当連結会計年度末には24億64百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、商品の減少のほか、支払手形及び買掛金の減少と、長期借入れの新規借入と返済による影響等を受けております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は4億89百万円(前連結会計年度比107.3%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が39百万円であったこと、減価償却費が3億98百万円及び減損損失が2億40百万円であり、たな卸資産の減少額が51百万円であったこと、一方で、仕入債務の減少額が2億3百万円であり、法人税等の支払額が1億3百万円であったことによるものであります。
営業活動によるキャッシュ・フローの主な増加要因は、前期のたな卸資産の増加額は1億94百万円でありましたが、当期は売場面積の減少及び主に書店部門の在庫管理の適正化によりたな卸資産の減少額が51百万円であったことによるものであります
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4億23百万円(同15.9%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が2億60百万円であり、当期及び翌期の出店のための差入保証金の差入による支出が1億88百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は4億80百万円(前連結会計年度は1億89百万円の使用)となりました。これは主に当期及び翌期の設備投資資金の確保を目的とした借入を実施したことから、長期借入れによる収入が12億円あった一方で、長期借入金の返済による支出が7億20百万円あったことによるものであります。
ⅱ.資金の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは子会社による商品の仕入のほか、グループに共通するものとして給料及び手当や地代家賃などの販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に設備投資として店舗の開店・改装やフィットネス事業など新規事業に関する建物や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
また、当社グループは、店舗を中心とした個人顧客事業から日々の収入金があり、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。
財政政策
当社グループは、運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は長期借入金により調達を行っております。また、長期資金の調達については銀行借入による調達を主として、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模を適宜判断して実施していくこととしており、当連結会計年度末の有利子負債の残高は30億8百万円となりました。また金融機関との間で総額20億円の当座貸越契約を締結しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ以下のものを重要と考えております。
ⅰ.市場動向
当社を取り巻く事業環境は、電子書籍や映像・音楽配信、ゲームアプリなどが一般化して消費者の行動が変化し、雑誌・コミックやDVD・CDなどの販売・レンタルの市場の縮小が続いております。この変化の流れが想定よりも急速に進む場合は当社グループの業績に影響を与えますので、顧客のニーズに合わせた販売部門の拡大やフィットネス事業などの新規事業の導入を進めております。
ⅱ.新規事業投資
当社グループは、新規事業として平成29年11月よりフィットネス事業に参入し、新たな収益構造の確立を目指しております。しかしながら、新規事業が軌道に乗るまでには数年を要すると考えておりますが、フィットネス事業が想定した収益を獲得できない場合は、投資回収の遅れによるキャッシュ・フローの悪化や減損損失の計上の可能性が発生するなど、当社グループの業績に影響を与えます。
ⅲ.固定資産の減損
市場動向の影響を大きく受ける店舗の継続的な収益の悪化などにより、減損損失の計上が必要となる物件が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えますので、店舗の生産性向上や販売部門の強化を行うことにより収益力の向上を行ってまいります。
ⅳ.繰延税金資産
当社グループは、課税所得の将来見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき繰延税金資産を計上しております。経営環境の悪化等により課税所得の見積りを減額した場合等には、繰延税金資産を取り崩す必要が生じて税金費用が大幅に増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、当社グループでは、資本の収益性指標として総資産対当期純利益率(ROA)を重視しております。
当連結会計年度におけるROAは0.0%(前連結会計年度は0.3%)となりました。
ROAは売上高対当期純利益率×資本回転率と分解できますので、具体的にはこの売上高対当期純利益率と資本回転率が主要な経営指標となります。
当連結会計年度における売上高対当期純利益率は、親会社株主に帰属する当期純利益が減少したことから0.0%(前連結会計年度は0.3%)となり、資本回転率は総資産が増加したことから1.36回転(前連結会計年度は1.42回転)となりました。経常利益が前連結会計年度と比較してプラスになる中でROAが悪化した主な要因は、減損損失を2億40百万円計上したことによるものです。
これまでの投資の収益性が予測を下回る結果となった原因を分析し、効率的で収益性の高いビジネスモデルへの投資を進め、これらの数値を改善してまいりたいと思います。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが関わる、雑誌やDVD・CDなどを販売・レンタルする市場は、電子書籍や映像・音楽配信の影響を受けております。また、同市場内におきましても、ネット通販などの店頭以外の販売チャネルの普及によりリアル店舗の販売比率は長期に渡り減少しており、今後も同傾向は継続すると考えております。
このような経営環境のもと、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、当社グループは新刊書籍・雑誌やDVD・CDのレンタル・販売を核として、文具や雑貨などの販売部門を、お客様のニーズの変化にあわせて拡大するとともに、学びたい、健康になりたいといった人生を豊かにしたいというニーズにあわせて教室、フィットネス等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。
次期も引き続き、顧客ニーズの変化に対応し、マーケットの拡大が見込まれる文具や雑貨などの販売部門の導入改装や、セルフレジをはじめとした業務の効率化を推し進めて生産性を向上させることで店舗の競争力を高めてまいります。
一方、中期的には雑誌やDVD・CDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であると認識しており、平成27年10月に教育事業に、平成29年11月にフィットネス事業に参入いたしました。今後も積極的に新規事業の導入、拡大を進めてまいります。