有価証券報告書-第101期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 11:29
【資料】
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【項目】
145項目

有報資料

以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(経営方針)
当行は、地域社会への安定的資金供給を使命として設立された銀行であり、「地域金融機関として地域社会の発展に尽くし共に栄える」ことを経営理念として、地域経済の中核を担う中小企業等の皆さまを中心に営業活動を展開しております。
(経営環境についての経営者の認識及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により厳しい状況が続いております。社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、製造業を中心に設備投資及び生産等で持ち直しの動きがみられましたが、新型コロナウイルス感染症再拡大を受けた外出自粛を背景に個人消費はこのところ弱含んでおります。
金融情勢に目を移しますと、日本銀行は2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続するとしております。また、新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム及び国債等の買入れなどにより、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていくとしております。
株式市場については、18,000円台でスタートした日経平均株価は、新型コロナワクチンに関する前向きな動きや企業業績の回復期待の高まりを背景に上昇し、2021年3月末の終値は29,178円となりました。
当行グループの主要な営業基盤である岩手県経済においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響がみられるものの、個人消費及び生産活動は持ち直しの動きが続いております。公共投資は緩やかに増加しております。新型コロナウイルス感染症拡大による社会経済活動への影響が地域経済を下振れさせるリスクには十分注意する必要がありますが、総じて、岩手県内の経済は厳しい状況にあるものの、緩やかに持ち直しつつあります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は地域、業種、規模等によりダメージに差があることから、お客さま毎にオーダーメイドで支援策を講じる必要があると考えております。お客さまのオーダーに迅速に応えられるようしっかりとリレーションを構築し、お客さまの事業を支えてまいります。また、時代の変化に合わせた事業を展開するためには、ニューノーマルと言われる新しい生活様式に対応したビジネスモデルが求められており、今後は「質の高い本業支援」、そして「高度な金融支援」への取り組みが一層重要になってくると認識しております。具体的には、ニューノーマルへの対応支援、ビジネスマッチング等の本業支援による課題解決の提案を実施していくこととしております。また、条件変更が必要な先、追加の金融支援を必要とされる先については短期継続融資の導入、経営改善計画策定支援、追加融資による支援に加え、場合によってはM&A等についても外部機関の活用等により積極的に支援していくこととしております。お客さまとの対話を深め、事業の方向性を確認しながら、中長期的に伴走支援を実施してまいります。
また、東日本大震災発生から10年が経過しました。これまでの復興の足取りを振り返り、復興をより確かなものにするため、引き続き支援に取り組んでまいります。
2021年度は、2019年度よりスタートした中期経営計画の最終年度となります。中期経営計画の基本戦略を着実に遂行していくことで、経営体質の強化を図るとともに、お客さまへの金融支援や本業支援を通じて地域経済を活性化し、“地域力の向上”に貢献してまいります。
(経営戦略等)
2019年4月にスタートした当行の中期経営計画の概要は以下のとおりであります。
① 中期経営計画テーマ
『“地域力の向上”~「復興」と「地域経済活性化」への貢献~』
② ビジネスモデル
中小事業者への積極的な支援
③ 中期経営計画期間
2019年4月~2022年3月(3年間)
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当行の経営理念である「地域金融機関として地域社会の発展に尽くし共に栄える」は創業時から続く精神であり、この理念は中期経営計画のテーマである“地域力の向上”のベースとなるものであります。
本計画ではとうぎんVISIONとして『心のメイン』を掲げ、当行が従前から培ってきたリレーションシップバンキングを重視した取引を行い、当行を『心のメイン』と評価していただけるお客様を増やしていくことで当行の地域における存在価値を高めていくこととしております。
「成長予備軍とのリレーション向上」、「農林水産業を中心とした地域経済の活性化」、「事業再生へ向けた持続的なサポート」、「営業店アクションプランの実践」の4つの基本戦略のもと、中小事業者への信用供与の円滑化及び地域における経済の活性化を図っていく方針としております。
(注)1.リレーションシップバンキングとは、当行が中小事業者と長期的かつ継続的な取引関係を保ち、その関係の中で蓄積された経営能力や成長性等を基準の一つとして融資判断などを行うことであります。
2.成長予備軍とは、当行融資格付における正常先下位から要管理先に分類されるお客さまであります。
〇基本戦略
1.「成長予備軍とのリレーション向上」
当行では中期経営計画の基本戦略に「成長予備軍とのリレーション向上」を掲げ、中小事業者の「企業価値」向上に繋がる、中長期的な本業支援の実施を組み入れることにより、当行を『心のメイン』と感じる中小事業者を増やすこととしております。
その方法として、「重点支援先」に対し、リレーションシップバンキングにより「企業価値」の向上を図っております。
「重点支援先」の定義は、成長予備軍に該当し、経営者と関係性を構築できる中小事業者で、メイン・非メインは問わず、当行の本業支援を必要とし、当行が主体的に意思を持って応援したい先となります。また「企業価値」の定義は、「営業利益+減価償却費+人件費」としております。
2.「農林水産業を中心とした地域経済の活性化」
当行では、一層の農林水産事業者の成長・発展を図り、地域経済の活性化に向けて中長期的な伴走型本業支援に取組むこととしております。具体的にはアグリビジネスに取組んでいる事業者に対する売上拡大や六次産業化(商品企画・開発)に対し、ビジネスマッチングの取組みを強化して支援を実施しております。
3.「事業再生へ向けた持続的なサポート」
東日本大震災事業者再生支援機構及び岩手(宮城)産業復興機構を活用し、過大な債務を背負い被災地域において事業の再生を図ろうとする事業者に対して、二重債務を解決するための支援を行ってまいりました。
今後も、新規の相談案件はもちろんのこと、機構を活用したのち、経営再建計画が当初計画通り進まない事業者への各機構と連携した経営相談を強化することで事業者の経営改善支援・事業再生支援に努めてまいります。
一方、機構を活用したお客様のなかには、東日本大震災の発生後10年が経過し、当初事業計画を上回って業績が好調に推移しているお客様もおります。機構債権については、DDS化等により金利負担が低減されている等のお客様にとっては有益なものもある一方で、コベナンツ条項等により経営の自由度が一定程度制限されている場合もあります。そのようなことからも、業績が好調に推移しているお客様においては、その後のモニタリングの中で早期に機構債権を完済し、事業再生を完了したい等のニーズも存在します。このニーズを受け、当行では、リファイナンス資金に対応し、機構からのEXITを実現しております。
また、業績が計画通りに改善せず、EXITの見通しが立たない事業者に対して、どのように支援していくのかが今後の大きな課題であり、DDS化された債権の期限も迫っていることから期限対策を含め、機構をはじめとする関係機関と連携しながら対応してまいります。
4.「営業店アクションプランの実践」
当行の営業基盤の中心である岩手県は国内でも有数の面積を誇っており、県内各地では地理的・気候的・歴史的・産業的にも様々な特徴を有し、地域社会が抱える課題も各市町村やその地域によってまちまちとなっております。これにより当行店舗が位置する地域の取り巻く環境・課題もそれぞれ異なっております。
地域社会が抱える課題が地域毎に異なっていることを踏まえ、当行では、地域が自律的かつ地域社会と協働を図りながら、地域課題の解決と地域の価値創造していくための力となる「地域力」を向上させていくことが地域経済の発展に貢献すると考えております。
こうしたことから、営業店毎に、営業商圏、出店の経緯・歴史及び地域シェア等の違いを含めて、その地域特性に応じた積極的な支援を目的とする中長期的な営業店経営計画「店別営業戦略」を策定し、“地域力の向上”につながる取組みを実施しております。
「店別営業戦略」は地域が活性化するための「地域力の向上」戦略と位置付け、その達成に向けた具体的な行動として「アクションプラン」を策定しております。「アクションプラン」には中小事業者の企業価値向上へつながる本業支援の実施を組み入れており、当行のビジネスモデルである「中小事業者への積極的な支援」へもつながっております。今般、「アクションプラン」による行動成果をより一層高めるため、その活用手法の見直しを図っております。
これ以外に、各営業店の「アクションプラン」の実践と銀行全体の年度施策の取組みによる収益成果への目標として「営業店PL」も策定し、経営数値目標へ向けた取組みへつなげております。
今後は、「店別営業戦略」から通じた「アクションプラン」の行動・成果を確認しながら、それら内容、手法等について見直しを図り、中小事業者に対する信用供与の円滑化、本業支援の深化に努めてまいります。
〇「中小事業者への積極的な支援」に対する本部支援体制について
中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化に向けて、各営業店に対する本部サポート体制を構築するため、それぞれの部署の専門性を高めるような本部組織の構築を図り、2021年3月現在「支店統括部」、「地域応援部」及び「融資管理部」にて中小規模の事業者への資金供給、各種ソリューションの提供、経営改善支援等の本部サポートを行っております。
① 支店統括部における取組み
支店統括部は、営業店の営業推進支援の中心的な役割を担う部署であり、営業推進にかかる企画立案から、支店の営業活動の指導、融資審査及び営業支援システム(KeyMan)を活用した預貸金の管理や支店の活動等の管理を行っております。あわせて住宅ローンを中心とする個人ローンの商品開発に加え、各種金融サービス等の企画を行っております。従来からのエリアマネージャー制度は継続し、部長、副部長のほか2人のエリアマネージャーが、各担当支店の融資審査業務や営業活動の指導を同時に行いながら、支店との協力体制を強化し、中小事業者に対する支援を積極的に行っております。なお商品開発は企画立案から始まり、広告宣伝等の商品PR、販売状況の管理、検証までを統括しております。
② 地域応援部における取組み
地域応援部は、中小事業者の本業支援を推進していくための中心的な役割を担う部署であり、本部渉外及び帯同訪問等による営業店の法人渉外支援や営業店からの相談窓口等の業務を担当しております。地域ビジネス創生や企業成長支援、アグリビジネスや各種商談会等における販路支援など、幅広い業務を行っております。具体的には、事業性評価に基づく本業支援や企業のライフステージに対応した経営支援を実施するための様々な企画や方策を策定し、その実行にあたっては営業店毎に担当者を定め、営業店と協働した取組みを行っております。
③ 融資管理部における取組み
融資管理部は、経営改善・事業再生支援先企業等に対する事業計画の策定支援や、支援先への直接訪問によるモニタリング、各営業店への臨店指導などを通じて対象企業の早期改善及び再建を果たすための支援を継続して行っております。
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
・目標とする経営指標
[2022年3月期]
本業利益(注) ・・・5億円以上
連結自己資本比率・・・8%以上
(注)本業利益とは、有価証券関連収益を加味しない、預貸金業務及び役務取引等業務から得られる利益とし、以下の算式により算出します。
本業利益 = 貸出金平残 × 預貸金利回り較差 + 役務取引等利益 - 経費
なお、本資料に記載されている目標とする経営指標は、その達成を当行として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

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