有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/18 15:00
【資料】
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【項目】
197項目
当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当行グループは、埼玉県に本店を有する唯一の地方銀行として、創業以来変わらぬ「地域共存」「顧客尊重」の経営理念のもと、地域の皆さまと手を携えながら永続的な発展を目指していくことを経営の基本方針としております。
お客さまの多様なニーズに的確かつ迅速にお応えできる体制整備と自由闊達で創造力と活力に溢れた企業風土を醸成し、従業員一人ひとりが十分に個性を発揮でき、働きがい・生きがいをもてる銀行を確立し、「地域になくてはならない銀行」として地域・お客さまとともに持続的な成長を実現してまいります。
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(2)経営環境
2025年度の国内経済は、懸念されていた米国の関税政策に伴う先行き不透明感が徐々に払拭されていくなか、賃上げによる所得環境改善から個人消費が緩やかな回復を続けるとともに、生産性向上に向けた企業の設備投資も増加するなど、「賃金と物価の好循環」への成長軌道がより鮮明となった1年となりました。
日経平均株価は、35,624円で始まった後、堅調な企業業績や高市政権による積極財政への期待などから、2026年2月には史上最高値(59,332円)を更新しました。その後は、米国・イランの軍事衝突をはじめとした地政学的リスクの高まりから変動幅の大きな展開となり、年度末は51,063円となりました。
当行グループの経営基盤であります埼玉県内経済につきましても国内経済同様、所得環境改善に加え、雇用者数の拡大により個人消費は緩やかに持ち直しました。
こうしたなか、先行き不透明感の払拭により製造業が回復へと転じたほか、建設・各種サービスなど非製造業の需要回復により、県内企業の業況感は着実に改善しました。
地域金融機関においては、金融仲介機能の一層の発揮とお客さま本位の業務運営の実践を通じ、地域経済及び社会の活性化に貢献する持続可能なビジネスモデルの確立、その前提となる経営の健全性・透明性の更なる向上に向けた不断の努力が求められております。
(3)中長期的な経営戦略及び対処すべき課題
①長期ビジョン「MCP」
当行グループでは、2023年4月より長期ビジョン「MCP(Musashino mirai-Creation Plan)~多彩な価値を結集し、地域No.1のソリューションで埼玉の未来を切り拓く~」をスタートしております。複雑性を増す経営環境のなか、地域になくてはならない銀行として、経済・社会の持続的成長に貢献するという存在意義を発揮し続けるためのありたい姿を定めたものです。
「地域・お客さまの期待を超える存在へ」「組織・従業員の力を最大化」という2つの基本方針のもと、お客さまの課題解決や地域活性化に注力していくとともに、レジリエンスの高い組織づくりや従業員一人ひとりの能力発揮に向けた高い専門性や多様な働き方の提供に努めてまいります。
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②前中期経営計画「MCP 1/3」の振り返り
長期ビジョン実現に向けた第1ステップとして2023年4月より中期経営計画「MCP 1/3」をスタートしました。長期ビジョンの実現に向け、地域とお客さまに徹底的に寄り添いながら、組織の多様性や従業員の自律性を高めることで、将来に向けた強固な基盤を作る期間と位置付けておりました。
前中計期間は目標計数を上回る成長を実現、長期ビジョン実現への「強固な基盤作り」が大きく進展し、様々な成果を生み出した一方で、地域の持続可能な成長を実現するためには、これまで以上に深く寄り添った支援やレジリエントな組織づくりが必要であると改めて認識しました。
0102010_003.pngなお、経営戦略の経過及び成果に関する詳細な内容は「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」をご参照ください。
③新中期経営計画「MCP 2/3」
当行グループを取り巻く環境は、人口減少や高齢化の進展に加え、デジタル技術の飛躍的進化や脱炭素に向けた社会的要請の高まりなど、これまでの社会・産業構造を大きく変革させる流れが加速しております。
こうした変革の流れを踏まえ、ステークホルダーの皆さまと当行グループにとって重要性の高い5つの社会課題(マテリアリティ)を定義しました。その解決に向け、財務及び非財務の資本を強化・活用する取組として、中期経営計画「MCP 2/3」を策定いたしました。
0102010_004.png「MCP 2/3」は長期ビジョン実現に向けた第2フェーズであり、地域・お客さまの課題を解決する最良のパートナーとして確固たる存在感を確立する期間と位置付けており、本計画のもと、マザーマーケットである埼玉県の持続可能な未来に向け、お客さまの成長やウェルビーイングの実現を目指していくとともに、企業価値の更なる向上に取組んでまいります。
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(「MCP 2/3」の概要と目標経営指標)
「MCP 2/3」では3つの基本戦略に取組みます。中期経営計画の最終年度に目指す経営指標には、「ROE(連結)」「親会社株主に帰属する当期純利益」「コア業務純益」「コアOHR(単体)」を設定しました。
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(3つの基本戦略及び主な取組み)
前中期経営計画「MCP 1/3」で築いた強固な基盤をもとに、当行グループのありたい姿をより明確にし、地域・お客さまの課題を解決する最良のパートナーとして確固たる存在感を確立するため、スピード感をもって戦略を実行します。
<基本戦略Ⅰ>価値共創コンサルティングへの深化
未来に向けて共に価値を創り出していくパートナーとして、長期的な目線に立ち、満足度の高い最適かつ高度なソリューションを提供していきます。
〇法人のお客さまへの取組み
・本支店一体での伴走支援・的確なファイナンス提供
・事業承継課題の解決に向けたサポート強化
・ベンチャー/スタートアップ支援の強化
・ストラクチャードファイナンスの拡充
・人的資本経営・DXコンサルティングの充実
〇個人のお客さまへの取組み
・ライフプランに応じた多彩なコンサルティングの提供
・店舗を活用したタイムリーで丁寧な情報提供
・スマホアプリを活用したパーソナライズ提案
・住宅ローン・消費性ローンの商品性向上
<基本戦略Ⅱ>埼玉の新たな価値創出への貢献
暮らし・文化・自然など、埼玉の持つ多彩な魅力を向上させていく中心的存在として、地域の事情に即した実効性ある支援を行います。
〇地域活性化
・官民連携によるまちづくり・コミュニティ共創
・農業分野における課題解決拡充・自行プロジェクトの拡大
・製造業DXや観光振興等における産学連携推進
〇サステナビリティ
・ファイナンス・コンサルティングを通じた脱炭素支援加速
・ウェルビーイング経営を後押しする伴走支援
・人生100年時代を見据えた金融経済教育の展開
<基本戦略Ⅲ>未来を支える経営基盤の強化
これまで築き上げてきた経営基盤を価値創出の源泉としてさらに強化し、未来を支えるレジリエントな経営基盤として確立していきます。
〇DX・人材
・DX・AIによる営業支援高度化・行内業務効率化
・コンサルティング等戦略分野への人員シフト
・人的資本投資の強化・エンゲージメント向上策の充実
〇アライアンス
・都内戦略拡充、事務共同化・共通化の加速
〇コーポレート・ガバナンス
・監査等委員会設置会社への移行
(資本政策)
充実した自己資本を活用し、「健全性の維持」「企業価値向上のための成長投資」「株主還元の充実」について、バランスの取れた資本運営を実施してまいります。
〇資本水準の見直し
リーマンショック級のリスク事象への備えを含め、自己資本比率は10.5%程度を目途として適切にコントロールするものとします。
〇株主還元方針
利益配分につきましては、地域金融機関として持続的な利益の成長を実現し、財務体質の維持・向上を図りつつ、累進的な配当を行うことを基本方針としております。
配当性向は、親会社株主に帰属する当期純利益の40%程度を目標といたします。
また、自己株式の取得につきましても、地域の成長に必要な資本水準や市場動向等を踏まえ、機動的に実施してまいります。
<ご参考>政策保有株式の縮減について
中期経営計画「MCP 2/3」の最終年度(2030年3月末)までに、政策保有株式の連結純資産に対する時価保有残高の割合を15%未満に縮減する方針です。
なお、2026年3月期の政策保有株式は前期比で簿価64億円(時価108億円)縮減いたしました。
保有先との関係性維持・発展による当行グループの企業価値向上や地域経済の発展が見込まれるものを除き、引続き十分な対話を重ねながら縮減に取組んでまいります。
詳細な内容については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」をご参照ください。
(収益計画の全体像)
経営基盤への積極的な投資とリスクアセットの積み上げにより、事業ポートフォリオ全体の収益力向上を目指します。
また、適切なキャピタルアロケーション・成長投資・株主還元により更なる企業価値向上に努めます。
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「地域共存」「顧客尊重」の経営理念のもと、お客さま、株主さま、地域社会など、全てのステークホルダーの皆さまの期待にお応えできるよう、グループ役職員一同、一層の精進に努め、これからも地域の皆さまと手を携えながら、永続的な発展を目指してまいります。

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