有価証券報告書-第203期(2022/04/01-2023/03/31)
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当行グループは、銀行業務を中心に総合的な金融サービス事業を行っております。具体的には預金業務、貸出業務、外国為替業務等のほか、安定的に資金利益を確保する目的で有価証券等の市場運用を行っております。
また、顧客の為替に係るリスクヘッジニーズに対応するため、また、当行グループ自身の市場リスクの適切な管理等を目的とする資産・負債の総合的管理(以下、「ALM」という。)に活用するためや、リスクを一部緩和させた安定運用の手段として、デリバティブ取引を行っております。なお、仕組みが複雑で投機的なデリバティブ取引は行わない方針であります。
当行グループの一部の連結対象子会社には、銀行業務、リース業務を行っている子会社があります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当行グループの金融資産は、主として国内の顧客に対する貸出金であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。有価証券は主に債券、株式、投資信託であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。
金融負債は、主として国内の顧客からの預金、譲渡性預金であり、市場リスクに晒されております。借用金は、市場リスク及び一定の環境の下で当行グループが市場を利用できなくなる場合等、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
デリバティブ取引は、金利関連取引では金利スワップ取引、通貨関連取引では通貨スワップ取引、通貨オプション取引、先物外国為替予約取引であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
「信用リスク」とは、信用供与先の信用状況の悪化により、銀行の資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクをいいます。
当行グループは、信用リスクを業務運営において不可避のリスクであり、かつ迅速な対応が必要であると十分認識しており、信用リスクをコントロールできる態勢の構築を目指しております。とりわけ、与信集中リスクについては、信用リスクの集中を回避し、バランスのとれた与信ポートフォリオを構築するため、与信集中リスク管理基準を制定し、与信集中リスクの把握・改善に取り組んでおります。
なお、計測した信用リスク量については信用格付別・業種別・地域別等の信用リスクの状況を評価・分析するとともに、「リスク資本制度」のもとでリスク量による量的な管理、コントロールを行っております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 市場リスクの管理
「市場リスク」とは、金利、為替、株式等のさまざまな市場リスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいい、主として「金利リスク」「為替リスク」「価格変動リスク」があります。
当行グループは、市場リスク管理をALMの一環として位置付け、自己資本、収益力、預貸金動向や有価証券保有状況等を踏まえたうえで、リスクとリターンのバランスを適切に保つことを方針としております。
具体的には、「経営会議」において統合リスク量の状況、市場投資部門のリスク量の状況及び預貸金の金利リスク量の状況を審議するとともに、「有価証券運用計画」を審議することで、銀行全体のリスクと市場リスクを一体的に管理する体制としております。市場投資部門においては、有価証券全体及び種類別のポジション枠を設定し、その範囲内で機動的に市場取引を行っております。
また、市場関連取引の相互牽制のために、市場リスクの管理部署(ミドル・オフィス)は、フロント・オフィス、バック・オフィスとは組織的に分離し、日次でリスクの状況をモニタリングしております。
なお、市場リスクの管理部署では、銀行業務における有価証券勘定と預貸金勘定について、バリュー・アット・リスク(VaR)を用いて市場リスク量を把握し、リスク管理・分析を行っております。
(ⅱ) 市場リスクに係る定量的情報
当行グループの市場リスク量(VaR)算出には、分散・共分散法を採用しております。
有価証券勘定のうち純投資 保有期間:6カ月、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
有価証券勘定のうち政策投資 保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
預貸金勘定 保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
当行グループは、預貸金勘定の市場リスク量(VaR)算出にコア預金を考慮しており、コア預金の計測方法は内部モデル手法を採用しております。
当行グループの当連結会計年度末の市場リスク量(VaR)は、有価証券勘定で33,852百万円(前連結会計年度末は35,446百万円)、預貸金勘定で26,420百万円(前連結会計年度末は20,208百万円)です。
なお、当行グループは市場リスク計測手法の信頼性を検証するために、有価証券勘定において算出した保有期間:1日のVaRと日々の時価下落額とを比較する方法によりバックテスティングを実施し、有効性を検証しております。
ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
「流動性リスク」には、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスクである「資金繰りリスク」、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスクである「市場流動性リスク」、対外決済において資金又は資産を予定通り受け取れなくなることにより損失を被るリスクである「決済リスク」が含まれます。
流動性リスクは、これら資金繰りリスク、市場流動性リスク、決済リスクの3つのリスクを総合したリスクですが、市場流動性リスク、決済リスクは最終的に資金繰りリスクに帰結するものであり、資金繰りリスクの管理が重要な経営課題であると捉えております。
当行グループは、円貨・外貨のそれぞれについて、資金調達構成や運用と調達の資金ギャップ、流動性準備高の管理を通じて適正な資金繰り管理を実施し、統合的リスク管理部門の担当執行役に報告を行っております。
具体的には、資金繰りの状況に応じて、「平常時」「懸念時」「危機時」の区分を設定し、それぞれの区分に応じた管理手法・報告体制・決裁方法を定めたうえで、組織的に独立したフロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスが相互牽制を働かせながら管理を行っております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。また、重要性の乏しいものについても、注記を省略しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
(*1)非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 令和2年(2020年)3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式について0百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、非上場株式について0百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年(2021年)6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない33,901百万円、
期間の定めのないもの40,237百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない32,366百万円、
期間の定めのないもの45,177百万円は含めておりません。
(注3)社債、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和元年(2019年)7月4日)第26項に定める経過措置を適用した投資信託等については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託等の金額は166,616百万円であります。
(※2) その他資産・その他負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、()で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 有価証券には「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年(2021年)6月17日)第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は444百万円であります。
第24-9項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表
(単位:百万円)
(注1)連結損益計算書の「その他業務収益」に含まれております。
(注2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(※2) その他資産・その他負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
有価証券 上場株式については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものであるため、レベル1の時価に分類しております。
自行保証付私募債については、発行体の内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額に信用リスク等を反映させた信用リスク控除後将来キャッシュ・フローを市場金利で割り引いて時価を算定しております。信用リスク等は重要な観察できないインプットであるため、レベル3の時価に分類しております。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。 上記以外の有価証券については、第三者から入手した評価額をもって時価としております。第三者から入手した評価額をもって時価としている有価証券のうち、活発な市場における同一の資産又は負債に関する相場価格であり、調整されていないものについてはレベル1、重要な観察できないインプットを用いているものについてはレベル3、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。
貸出金 貸出金のうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸出先の信用状態が大きく異なっていない限り、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。固定金利によるものは、主に貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額に信用リスク等を反映させた信用リスク控除後将来キャッシュ・フローを市場金利で割り引いて時価を算定しております。
なお、約定期間が短期間(1年以内)のものは、時価が帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、簿価から個別貸倒引当金を控除した金額を時価としております。信用リスク等は重要な観察できないインプットであるため、レベル3の時価に分類しております。
負 債
預金及び譲渡性預金 要求払預金については、連結決算日に要求に応じて直ちに支払うものは、その金額を時価としております。また、定期預金及び譲渡性預金については、一定の期間ごとに区分して、将来キャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
借用金 借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算出しております。なお、約定期間が短期間(1年以内)の借用金については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、為替予約取引、通貨オプション取引、通貨スワップ取引等が含まれます。
(注2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1)重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2022年3月31日)
当連結会計年度(2023年3月31日)
(2)期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(※)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(※1)連結損益計算書の「その他業務収益」に含まれております。
(※2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3)時価の評価プロセスの説明
当行グループは主計部門において時価の算定に関する方針及び手続きを定めており、これに沿って市場部門が時価を算定しております。算定された時価は、主計部門において、時価の算定に用いられた評価技法及びインプットの妥当性並びに時価のレベルの分類の適切性を検証し、時価の算定の方針及び手続に関する適切性が確保されていることを確認しております。
時価の算定に当たっては、個々の資産の性質、特性及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを用いております。また、第三者から入手した相場価格を利用する場合においても、利用されている評価技法及びインプットの確認等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
(4)重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
自行保証付私募債の時価算定で用いている重要な観察できないインプットは、倒産確率であります。倒産確率の著しい増加(減少)は、時価の著しい低下(上昇)を生じさせることとなります。
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当行グループは、銀行業務を中心に総合的な金融サービス事業を行っております。具体的には預金業務、貸出業務、外国為替業務等のほか、安定的に資金利益を確保する目的で有価証券等の市場運用を行っております。
また、顧客の為替に係るリスクヘッジニーズに対応するため、また、当行グループ自身の市場リスクの適切な管理等を目的とする資産・負債の総合的管理(以下、「ALM」という。)に活用するためや、リスクを一部緩和させた安定運用の手段として、デリバティブ取引を行っております。なお、仕組みが複雑で投機的なデリバティブ取引は行わない方針であります。
当行グループの一部の連結対象子会社には、銀行業務、リース業務を行っている子会社があります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当行グループの金融資産は、主として国内の顧客に対する貸出金であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。有価証券は主に債券、株式、投資信託であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。
金融負債は、主として国内の顧客からの預金、譲渡性預金であり、市場リスクに晒されております。借用金は、市場リスク及び一定の環境の下で当行グループが市場を利用できなくなる場合等、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
デリバティブ取引は、金利関連取引では金利スワップ取引、通貨関連取引では通貨スワップ取引、通貨オプション取引、先物外国為替予約取引であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
「信用リスク」とは、信用供与先の信用状況の悪化により、銀行の資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクをいいます。
当行グループは、信用リスクを業務運営において不可避のリスクであり、かつ迅速な対応が必要であると十分認識しており、信用リスクをコントロールできる態勢の構築を目指しております。とりわけ、与信集中リスクについては、信用リスクの集中を回避し、バランスのとれた与信ポートフォリオを構築するため、与信集中リスク管理基準を制定し、与信集中リスクの把握・改善に取り組んでおります。
なお、計測した信用リスク量については信用格付別・業種別・地域別等の信用リスクの状況を評価・分析するとともに、「リスク資本制度」のもとでリスク量による量的な管理、コントロールを行っております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 市場リスクの管理
「市場リスク」とは、金利、為替、株式等のさまざまな市場リスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいい、主として「金利リスク」「為替リスク」「価格変動リスク」があります。
当行グループは、市場リスク管理をALMの一環として位置付け、自己資本、収益力、預貸金動向や有価証券保有状況等を踏まえたうえで、リスクとリターンのバランスを適切に保つことを方針としております。
具体的には、「経営会議」において統合リスク量の状況、市場投資部門のリスク量の状況及び預貸金の金利リスク量の状況を審議するとともに、「有価証券運用計画」を審議することで、銀行全体のリスクと市場リスクを一体的に管理する体制としております。市場投資部門においては、有価証券全体及び種類別のポジション枠を設定し、その範囲内で機動的に市場取引を行っております。
また、市場関連取引の相互牽制のために、市場リスクの管理部署(ミドル・オフィス)は、フロント・オフィス、バック・オフィスとは組織的に分離し、日次でリスクの状況をモニタリングしております。
なお、市場リスクの管理部署では、銀行業務における有価証券勘定と預貸金勘定について、バリュー・アット・リスク(VaR)を用いて市場リスク量を把握し、リスク管理・分析を行っております。
(ⅱ) 市場リスクに係る定量的情報
当行グループの市場リスク量(VaR)算出には、分散・共分散法を採用しております。
有価証券勘定のうち純投資 保有期間:6カ月、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
有価証券勘定のうち政策投資 保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
預貸金勘定 保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
当行グループは、預貸金勘定の市場リスク量(VaR)算出にコア預金を考慮しており、コア預金の計測方法は内部モデル手法を採用しております。
当行グループの当連結会計年度末の市場リスク量(VaR)は、有価証券勘定で33,852百万円(前連結会計年度末は35,446百万円)、預貸金勘定で26,420百万円(前連結会計年度末は20,208百万円)です。
なお、当行グループは市場リスク計測手法の信頼性を検証するために、有価証券勘定において算出した保有期間:1日のVaRと日々の時価下落額とを比較する方法によりバックテスティングを実施し、有効性を検証しております。
ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
「流動性リスク」には、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスクである「資金繰りリスク」、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスクである「市場流動性リスク」、対外決済において資金又は資産を予定通り受け取れなくなることにより損失を被るリスクである「決済リスク」が含まれます。
流動性リスクは、これら資金繰りリスク、市場流動性リスク、決済リスクの3つのリスクを総合したリスクですが、市場流動性リスク、決済リスクは最終的に資金繰りリスクに帰結するものであり、資金繰りリスクの管理が重要な経営課題であると捉えております。
当行グループは、円貨・外貨のそれぞれについて、資金調達構成や運用と調達の資金ギャップ、流動性準備高の管理を通じて適正な資金繰り管理を実施し、統合的リスク管理部門の担当執行役に報告を行っております。
具体的には、資金繰りの状況に応じて、「平常時」「懸念時」「危機時」の区分を設定し、それぞれの区分に応じた管理手法・報告体制・決裁方法を定めたうえで、組織的に独立したフロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスが相互牽制を働かせながら管理を行っております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。また、重要性の乏しいものについても、注記を省略しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | |
| (1) 商品有価証券 | |||
| 売買目的有価証券 | 399 | 399 | - |
| (2) 有価証券 | |||
| その他有価証券 | 738,142 | 738,142 | - |
| (3) 貸出金 | 2,138,111 | ||
| 貸倒引当金(*1) | △19,104 | ||
| 2,119,006 | 2,167,844 | 48,837 | |
| 資産計 | 2,857,548 | 2,906,385 | 48,837 |
| (1) 預金及び譲渡性預金 | 3,319,738 | 3,319,778 | 39 |
| (2) 借用金 | 647,870 | 647,870 | - |
| 負債計 | 3,967,609 | 3,967,648 | 39 |
| デリバティブ取引(*2) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | (917) | (917) | - |
| ヘッジ会計が適用されているもの | (925) | (925) | - |
| デリバティブ取引計 | (1,843) | (1,843) | - |
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | |
| (1) 商品有価証券 | |||
| 売買目的有価証券 | 370 | 370 | - |
| (2) 有価証券 | |||
| その他有価証券 | 556,882 | 556,882 | - |
| (3) 貸出金 | 2,214,487 | ||
| 貸倒引当金(*1) | △18,121 | ||
| 2,196,366 | 2,208,165 | 11,798 | |
| 資産計 | 2,753,619 | 2,765,418 | 11,798 |
| (1) 預金及び譲渡性預金 | 3,370,055 | 3,370,128 | 73 |
| (2) 借用金 | 448,318 | 448,318 | - |
| 負債計 | 3,818,373 | 3,818,447 | 73 |
| デリバティブ取引(*2) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | 53 | 53 | - |
| ヘッジ会計が適用されているもの | - | - | - |
| デリバティブ取引計 | 53 | 53 | - |
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
| 区 分 | 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) |
| 非上場株式(*1)(*2) | 2,307 | 2,318 |
| 組合出資金(*3) | 7,855 | 11,277 |
(*1)非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 令和2年(2020年)3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式について0百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、非上場株式について0百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年(2021年)6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 1,158,677 | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 64,091 | 123,555 | 146,811 | 53,745 | 149,012 | 110,868 |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 64,091 | 123,555 | 146,811 | 53,745 | 149,012 | 110,868 |
| うち国債 | 6,400 | 200 | 26,000 | - | 34,500 | 41,900 |
| 地方債 | 8,723 | 6,573 | 3,151 | 22,551 | 50,627 | 10,555 |
| 短期社債 | - | - | - | - | - | - |
| 社債 | 24,912 | 53,943 | 40,141 | 8,673 | 17,721 | 55,427 |
| その他 | 24,055 | 62,839 | 77,519 | 22,520 | 46,164 | 2,986 |
| 貸出金(*) | 622,553 | 423,349 | 261,726 | 153,971 | 172,548 | 429,822 |
| 合 計 | 1,845,323 | 546,905 | 408,538 | 207,716 | 321,561 | 540,691 |
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない33,901百万円、
期間の定めのないもの40,237百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 1,072,391 | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 43,563 | 102,432 | 126,641 | 59,685 | 87,175 | 69,201 |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 43,563 | 102,432 | 126,641 | 59,685 | 87,175 | 69,201 |
| うち国債 | 200 | - | 32,500 | - | - | 3,000 |
| 地方債 | 1,432 | 6,501 | 3,551 | 41,951 | 36,127 | 9,194 |
| 短期社債 | - | - | - | - | - | - |
| 社債 | 19,954 | 56,778 | 37,871 | 6,030 | 3,033 | 53,999 |
| その他 | 21,976 | 39,153 | 52,718 | 11,704 | 48,014 | 3,007 |
| 貸出金(*) | 653,834 | 434,061 | 268,890 | 163,650 | 167,585 | 448,922 |
| 合 計 | 1,769,788 | 536,493 | 395,531 | 223,336 | 254,761 | 518,123 |
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない32,366百万円、
期間の定めのないもの45,177百万円は含めておりません。
(注3)社債、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金及び譲渡性預金(*) | 3,193,606 | 105,294 | 18,831 | 744 | 1,262 | 0 |
| 借用金 | 316,095 | 262,199 | 69,575 | - | - | - |
| 合 計 | 3,509,702 | 367,494 | 88,406 | 744 | 1,262 | 0 |
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金及び譲渡性預金(*) | 3,259,924 | 91,725 | 16,601 | 903 | 900 | - |
| 借用金 | 135,696 | 242,077 | 70,544 | - | - | - |
| 合 計 | 3,395,621 | 333,802 | 87,145 | 903 | 900 | - |
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| 売買目的有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 369 | 29 | - | 399 |
| 社債 | - | - | - | - |
| 株式 | - | - | - | - |
| その他 | - | - | - | - |
| その他有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 108,973 | 116,435 | - | 225,409 |
| 社債 | - | 181,744 | 3,327 | 185,071 |
| 株式 | 38,070 | - | - | 38,070 |
| その他 | 52,321 | 70,044 | 608 | 122,974 |
| 資産計 | 199,734 | 368,254 | 3,935 | 571,924 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 通貨関連 | - | (1,843) | - | (1,843) |
| デリバティブ取引計 | - | (1,843) | - | (1,843) |
(※1) 「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和元年(2019年)7月4日)第26項に定める経過措置を適用した投資信託等については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託等の金額は166,616百万円であります。
(※2) その他資産・その他負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、()で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| 売買目的有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 333 | 36 | - | 370 |
| 社債 | - | - | - | - |
| 株式 | - | - | - | - |
| その他 | - | - | - | - |
| その他有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 35,900 | 97,151 | - | 133,051 |
| 社債 | - | 170,599 | 5,347 | 175,946 |
| 株式 | 38,197 | - | - | 38,197 |
| その他 | 33,769 | 174,870 | 602 | 209,241 |
| 資産計 | 108,201 | 442,657 | 5,949 | 556,808 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 通貨関連 | - | 53 | - | 53 |
| デリバティブ取引計 | - | 53 | - | 53 |
(※1) 有価証券には「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年(2021年)6月17日)第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は444百万円であります。
第24-9項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表
(単位:百万円)
| 期首残高 | 当期の損益又は その他の包括利益 | 購入、売却及び償還の純額 | 投資信託の基準価額を時価とみなすこととした額 | 投資信託の基準価額を時価とみなさないこととした額 | 期末残高 | 当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日において保有する投資信託の評価損益 | |
| 損益に 計上 (注1) | その他の 包括利益 に計上 (注2) | ||||||
| 7,248 | 140 | 8 | △6,952 | ― | ― | 444 | ― |
(注1)連結損益計算書の「その他業務収益」に含まれております。
(注2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(※2) その他資産・その他負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 貸出金 | - | - | 2,167,844 | 2,167,844 |
| 資産計 | - | - | 2,167,844 | 2,167,844 |
| 預金及び譲渡性預金 | - | 3,319,778 | - | 3,319,778 |
| 借用金 | - | 647,870 | - | 647,870 |
| 負債計 | - | 3,967,648 | - | 3,967,648 |
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 貸出金 | - | - | 2,208,165 | 2,208,165 |
| 資産計 | - | - | 2,208,165 | 2,208,165 |
| 預金及び譲渡性預金 | - | 3,370,128 | - | 3,370,128 |
| 借用金 | - | 448,318 | - | 448,318 |
| 負債計 | - | 3,818,447 | - | 3,818,447 |
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
有価証券 上場株式については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものであるため、レベル1の時価に分類しております。
自行保証付私募債については、発行体の内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額に信用リスク等を反映させた信用リスク控除後将来キャッシュ・フローを市場金利で割り引いて時価を算定しております。信用リスク等は重要な観察できないインプットであるため、レベル3の時価に分類しております。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。 上記以外の有価証券については、第三者から入手した評価額をもって時価としております。第三者から入手した評価額をもって時価としている有価証券のうち、活発な市場における同一の資産又は負債に関する相場価格であり、調整されていないものについてはレベル1、重要な観察できないインプットを用いているものについてはレベル3、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。
貸出金 貸出金のうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸出先の信用状態が大きく異なっていない限り、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。固定金利によるものは、主に貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額に信用リスク等を反映させた信用リスク控除後将来キャッシュ・フローを市場金利で割り引いて時価を算定しております。
なお、約定期間が短期間(1年以内)のものは、時価が帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、簿価から個別貸倒引当金を控除した金額を時価としております。信用リスク等は重要な観察できないインプットであるため、レベル3の時価に分類しております。
負 債
預金及び譲渡性預金 要求払預金については、連結決算日に要求に応じて直ちに支払うものは、その金額を時価としております。また、定期預金及び譲渡性預金については、一定の期間ごとに区分して、将来キャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
借用金 借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算出しております。なお、約定期間が短期間(1年以内)の借用金については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、為替予約取引、通貨オプション取引、通貨スワップ取引等が含まれます。
(注2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1)重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2022年3月31日)
| 区分 | 評価技法 | 重要な観察できないインプット | インプットの範囲 | インプットの加重平均 |
| その他有価証券 | ||||
| うち社債 (自行保証付私募債) | 現在価値技法 | 倒産確率 | 0.0%―0.5% | 0.1% |
当連結会計年度(2023年3月31日)
| 区分 | 評価技法 | 重要な観察できないインプット | インプットの範囲 | インプットの加重平均 |
| その他有価証券 | ||||
| うち社債 (自行保証付私募債) | 現在価値技法 | 倒産確率 | 0.0%―0.4% | 0.1% |
(2)期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 期首残高 | 当期の損益又は その他の包括利益 | 購入、売却、発行及び決済の 純額 | レベル3の時価への 振替 | レベル3の時価からの振替 | 期末残高 | 当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日において保有する金融資産及び金融負債の評価損益 | ||
| 損益に 計上 | その他の 包括利益 に計上(※) | |||||||
| 有価証券 | ||||||||
| その他有価証券 | ||||||||
| 社債 | 1,665 | - | 30 | 1,631 | - | - | 3,327 | ― |
| その他 | 5,939 | - | △37 | △5,294 | - | - | 608 | ― |
(※)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
| 期首残高 | 当期の損益又は その他の包括利益 | 購入、売却、発行及び決済の 純額 | レベル3の時価への 振替 | レベル3の時価からの振替 | 期末残高 | 当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日において保有する金融資産及び金融負債の評価損益 | ||
| 損益に 計上 (※1) | その他の 包括利益 に計上 (※2) | |||||||
| 有価証券 | ||||||||
| その他有価証券 | ||||||||
| 社債 | 3,327 | 0 | 31 | 1,987 | - | - | 5,347 | ― |
| その他 | 608 | - | △6 | - | - | - | 602 | ― |
(※1)連結損益計算書の「その他業務収益」に含まれております。
(※2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3)時価の評価プロセスの説明
当行グループは主計部門において時価の算定に関する方針及び手続きを定めており、これに沿って市場部門が時価を算定しております。算定された時価は、主計部門において、時価の算定に用いられた評価技法及びインプットの妥当性並びに時価のレベルの分類の適切性を検証し、時価の算定の方針及び手続に関する適切性が確保されていることを確認しております。
時価の算定に当たっては、個々の資産の性質、特性及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを用いております。また、第三者から入手した相場価格を利用する場合においても、利用されている評価技法及びインプットの確認等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
(4)重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
自行保証付私募債の時価算定で用いている重要な観察できないインプットは、倒産確率であります。倒産確率の著しい増加(減少)は、時価の著しい低下(上昇)を生じさせることとなります。