有価証券報告書-第196期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当行グループは銀行業務を中心に総合的な金融サービス事業を行っております。具体的には預金業務、貸出業務、外国為替業務等のほか、安定的に資金利益を確保する目的で有価証券などの市場運用や、安定的な運用資金を確保する目的で社債などの市場調達を行っております。
また、顧客の為替に係るリスクヘッジニーズに対応するため、また当行自身の市場リスクの適切な管理等を目的とするALMに活用するためやリスクを一部緩和させた安定運用の手段として、デリバティブ取引を行っております。さらに、短期的な収益を目的とした取引については、一定のポジション限度や損失限度等を設定しております。なお、仕組みが複雑で投機的なデリバティブ取引は行わない方針であります。
当行の一部の連結対象子会社には、リース業務を行っている子会社があります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当行グループの金融資産は、主として国内の顧客に対する貸出金であり、信用リスク及び金利の変動リスクに晒されております。有価証券は主に債券であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。また、コールローン及び買入手形は信用リスクに晒されております。
金融負債は、主として国内の顧客からの預金、譲渡性預金であり、市場リスクに晒されております。コールマネー及び売渡手形、借用金、社債は、市場リスク及び一定の環境の下で当行が市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
デリバティブ取引は、金利関連取引では金利スワップ取引、通貨関連取引では通貨スワップ取引、通貨オプション取引、先物外国為替予約取引、債券関連取引では債券店頭オプション取引であり、市場リスク及び信用リスクに晒されております。なお、資金調達通貨(邦貨)を資金運用通貨(外貨)に変換する等の目的で行う為替スワップ取引等については、その一部についてヘッジ会計を適用しております。ヘッジ有効性評価の方法については、外貨建金銭債権債務等をヘッジ対象、為替スワップ取引等をヘッジ手段とし、ヘッジ対象に見合うヘッジ手段の外貨ポジション相当額が存在することを確認することによりヘッジの有効性を評価しております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
「信用リスク」とは、信用供与先の信用状況の悪化により、銀行の資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクをいいます。
当行では、信用リスクは業務運営において不可避のリスクであり、かつ迅速な対応が必要であることを十分認識した上で、信用リスクをコントロールできる態勢を築くことを目指しております。とりわけ、与信集中リスクについては、信用リスクの集中を回避し、バランスのとれた与信ポートフォリオを構築するため、与信集中リスク管理基準を制定し、与信集中リスクの把握・改善に取組んでおります。
なお、計測した信用リスク量については信用格付別・業種別・地域別などの信用リスクの状況を評価・分析するとともに、「リスク資本制度」のもとでリスク量による量的な管理、コントロールを行っております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 市場リスクの管理
「市場リスク」とは、金利、為替、株式等のさまざまな市場リスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいい、主として「金利リスク」「為替リスク」「価格変動リスク」があります。
当行では、市場リスク管理をALMの一環として位置付け、自己資本、収益力、預貸金動向や有価証券保有状況等を踏まえたうえで、リスクとリターンのバランスを適切に保つことを方針としております。
具体的には、「統合リスク会議」において、統合リスク量の状況、市場投資部門のリスク量の状況、預貸金の金利リスク量の状況を報告・審議するとともに、半期毎の「有価証券運用計画」の審議を行うことで、銀行全体のリスクと市場リスクを一体的に管理する体制とし、市場投資部門においては、有価証券全体及び種類別のポジション枠を設定し、その範囲内で機動的に市場取引を行っております。
また、市場関連取引の相互牽制のために、市場リスクの管理部署(ミドル・オフィス)は、フロント・オフィス、バック・オフィスとは組織的に分離し、日次でリスクの状況をモニタリングしております。
なお、市場リスクの管理部署では、バンキング業務における有価証券勘定と預貸金勘定について、バリュー・アット・リスク(VaR)を用いて市場リスク量を把握し、リスク管理・分析を行っております。
(ⅱ) 市場リスクに係る定量的情報
当行の市場リスク量(VaR)算出には、手法として主に分散・共分散法を採用しております。
有価証券勘定 観測間隔:日次、保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
預貸金勘定 観測間隔:月次、保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
当行は、預貸金勘定の市場リスク量(VaR)算出にあたってコア預金を考慮しておりますが、コア預金の計測方法を平成28年3月より内部モデル法から標準的手法に変更しております。また、当行は、預貸金勘定の市場リスク量(VaR)を金利のボラティリティを用いて算出しておりますが、金利のボラティリティの計測方法を平成28年2月より変化率から変化幅に変更しております。
平成28年3月31日現在で、当行の市場リスク量(VaR)は、全体で41,153百万円(前連結会計年度末は29,897百万円)です。
なお、当行では市場リスク計測手法の信頼性を検証するために、有価証券勘定において算出した保有期間:1日のVaRと日々の時価下落額とを比較する方法によりバックテスティングを実施しております。
平成27年度に関して実施したバックテスティングの結果、実際の損失がVaRを超えた回数は4回であり(前連結会計年度は、実際の損失がVaRを超えた回数は1回)、市場リスク計測手法は十分な精度により市場リスクを捕捉しているものと考えています。
ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
「流動性リスク」には、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスクである「資金繰りリスク」、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスクである「市場流動性リスク」、対外決済において資金又は資産を予定通り受け取れなくなることにより損失を被るリスクである「決済リスク」が含まれます。
流動性リスクは、これら資金繰りリスク、市場流動性リスク、決済リスクの3つのリスクを総合したリスクですが、市場流動性リスク、決済リスクは最終的に資金繰りリスクに帰結するものであり、資金繰りリスクの管理が重要な経営課題であると捉えております。
当行では、円貨・外貨のそれぞれについて、資金調達構成や運用と調達の資金ギャップ、流動性準備高の管理を通じて、適正な資金繰り管理を実施し、「統合リスク会議」で報告を行っております。
具体的には、資金繰りの状況に応じて、「平常時」「懸念時」「危機時」の区分を設定し、それぞれの区分に応じた管理手法・報告体制・決裁方法を定めたうえで、組織的に独立したフロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスが相互牽制を働かせながら管理を行っております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。また、「(デリバティブ取引関係)」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、重要性の乏しいものについては、注記を省略しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められる非上場株式等は、次表には含めておりません((注2)参照)。
前連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(平成28年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(注1)金融商品の時価の算定方法
資 産
(1) 現金預け金
満期のない預け金については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。満期のある預け金については、連結決算日における残存期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
なお、デリバティブの組み込まれた預け金については、取引金融機関から提示されたデリバティブの時価評価額を反映したものを時価としております。
(2) 買入金銭債権
約定期間が短期間(6カ月以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。取引金融機関から提示された価格があるものは、当該価格によっております。
(3) 商品有価証券
ディーリング業務のために保有している債券等の有価証券については、取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっております。
(4) 有価証券
株式は取引所の価格、債券は取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっております。投資信託は、公表されている基準価格によっております。自行保証付私募債は、将来償還及び利払が見込まれる元利金キャッシュ・フローを市場金利で割り引いた現在価値をもって時価としております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については「(有価証券関係)」に記載しております。
(5) 貸出金
貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表価額から現在の貸倒見積高を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
また、当該貸出を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込み期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額に近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
上記以外の貸出金については、将来回収が見込まれる元利金キャッシュ・フローを市場金利で割り引いた現在価値をもって時価としております。
負 債
(1) 預金及び譲渡性預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金及び譲渡性預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いて現在価値を算出しております。その割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。
(2) 債券貸借取引受入担保金
これらは、約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(3) 借用金
約定期間が短期間(6カ月以内)のものについては、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。固定金利によるものは、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算出しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、「(デリバティブ取引関係)」に記載しております。
(注2)時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(4)その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
(*1)非上場株式については、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式について減損処理を行ったものはありません。
当連結会計年度において、非上場株式について1百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金のうち、組合財産が非上場株式など時価を把握することが極めて困難と認められるもので構成されているものについては、時価開示の対象とはしておりません。
(注3)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円)
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない42,551百万円、
期間の定めのないもの17,452百万円は含めておりません。
当連結会計年度(平成28年3月31日)
(単位:百万円)
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない37,367百万円、
期間の定めのないもの17,541百万円は含めておりません。
(注4)社債、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円)
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(平成28年3月31日)
(単位:百万円)
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当行グループは銀行業務を中心に総合的な金融サービス事業を行っております。具体的には預金業務、貸出業務、外国為替業務等のほか、安定的に資金利益を確保する目的で有価証券などの市場運用や、安定的な運用資金を確保する目的で社債などの市場調達を行っております。
また、顧客の為替に係るリスクヘッジニーズに対応するため、また当行自身の市場リスクの適切な管理等を目的とするALMに活用するためやリスクを一部緩和させた安定運用の手段として、デリバティブ取引を行っております。さらに、短期的な収益を目的とした取引については、一定のポジション限度や損失限度等を設定しております。なお、仕組みが複雑で投機的なデリバティブ取引は行わない方針であります。
当行の一部の連結対象子会社には、リース業務を行っている子会社があります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当行グループの金融資産は、主として国内の顧客に対する貸出金であり、信用リスク及び金利の変動リスクに晒されております。有価証券は主に債券であり、信用リスク及び市場リスクに晒されております。また、コールローン及び買入手形は信用リスクに晒されております。
金融負債は、主として国内の顧客からの預金、譲渡性預金であり、市場リスクに晒されております。コールマネー及び売渡手形、借用金、社債は、市場リスク及び一定の環境の下で当行が市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
デリバティブ取引は、金利関連取引では金利スワップ取引、通貨関連取引では通貨スワップ取引、通貨オプション取引、先物外国為替予約取引、債券関連取引では債券店頭オプション取引であり、市場リスク及び信用リスクに晒されております。なお、資金調達通貨(邦貨)を資金運用通貨(外貨)に変換する等の目的で行う為替スワップ取引等については、その一部についてヘッジ会計を適用しております。ヘッジ有効性評価の方法については、外貨建金銭債権債務等をヘッジ対象、為替スワップ取引等をヘッジ手段とし、ヘッジ対象に見合うヘッジ手段の外貨ポジション相当額が存在することを確認することによりヘッジの有効性を評価しております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
「信用リスク」とは、信用供与先の信用状況の悪化により、銀行の資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクをいいます。
当行では、信用リスクは業務運営において不可避のリスクであり、かつ迅速な対応が必要であることを十分認識した上で、信用リスクをコントロールできる態勢を築くことを目指しております。とりわけ、与信集中リスクについては、信用リスクの集中を回避し、バランスのとれた与信ポートフォリオを構築するため、与信集中リスク管理基準を制定し、与信集中リスクの把握・改善に取組んでおります。
なお、計測した信用リスク量については信用格付別・業種別・地域別などの信用リスクの状況を評価・分析するとともに、「リスク資本制度」のもとでリスク量による量的な管理、コントロールを行っております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 市場リスクの管理
「市場リスク」とは、金利、為替、株式等のさまざまな市場リスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいい、主として「金利リスク」「為替リスク」「価格変動リスク」があります。
当行では、市場リスク管理をALMの一環として位置付け、自己資本、収益力、預貸金動向や有価証券保有状況等を踏まえたうえで、リスクとリターンのバランスを適切に保つことを方針としております。
具体的には、「統合リスク会議」において、統合リスク量の状況、市場投資部門のリスク量の状況、預貸金の金利リスク量の状況を報告・審議するとともに、半期毎の「有価証券運用計画」の審議を行うことで、銀行全体のリスクと市場リスクを一体的に管理する体制とし、市場投資部門においては、有価証券全体及び種類別のポジション枠を設定し、その範囲内で機動的に市場取引を行っております。
また、市場関連取引の相互牽制のために、市場リスクの管理部署(ミドル・オフィス)は、フロント・オフィス、バック・オフィスとは組織的に分離し、日次でリスクの状況をモニタリングしております。
なお、市場リスクの管理部署では、バンキング業務における有価証券勘定と預貸金勘定について、バリュー・アット・リスク(VaR)を用いて市場リスク量を把握し、リスク管理・分析を行っております。
(ⅱ) 市場リスクに係る定量的情報
当行の市場リスク量(VaR)算出には、手法として主に分散・共分散法を採用しております。
有価証券勘定 観測間隔:日次、保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
預貸金勘定 観測間隔:月次、保有期間:1年、信頼水準:99.0%、観測期間:5年
当行は、預貸金勘定の市場リスク量(VaR)算出にあたってコア預金を考慮しておりますが、コア預金の計測方法を平成28年3月より内部モデル法から標準的手法に変更しております。また、当行は、預貸金勘定の市場リスク量(VaR)を金利のボラティリティを用いて算出しておりますが、金利のボラティリティの計測方法を平成28年2月より変化率から変化幅に変更しております。
平成28年3月31日現在で、当行の市場リスク量(VaR)は、全体で41,153百万円(前連結会計年度末は29,897百万円)です。
なお、当行では市場リスク計測手法の信頼性を検証するために、有価証券勘定において算出した保有期間:1日のVaRと日々の時価下落額とを比較する方法によりバックテスティングを実施しております。
平成27年度に関して実施したバックテスティングの結果、実際の損失がVaRを超えた回数は4回であり(前連結会計年度は、実際の損失がVaRを超えた回数は1回)、市場リスク計測手法は十分な精度により市場リスクを捕捉しているものと考えています。
ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
「流動性リスク」には、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスクである「資金繰りリスク」、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスクである「市場流動性リスク」、対外決済において資金又は資産を予定通り受け取れなくなることにより損失を被るリスクである「決済リスク」が含まれます。
流動性リスクは、これら資金繰りリスク、市場流動性リスク、決済リスクの3つのリスクを総合したリスクですが、市場流動性リスク、決済リスクは最終的に資金繰りリスクに帰結するものであり、資金繰りリスクの管理が重要な経営課題であると捉えております。
当行では、円貨・外貨のそれぞれについて、資金調達構成や運用と調達の資金ギャップ、流動性準備高の管理を通じて、適正な資金繰り管理を実施し、「統合リスク会議」で報告を行っております。
具体的には、資金繰りの状況に応じて、「平常時」「懸念時」「危機時」の区分を設定し、それぞれの区分に応じた管理手法・報告体制・決裁方法を定めたうえで、組織的に独立したフロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスが相互牽制を働かせながら管理を行っております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。また、「(デリバティブ取引関係)」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、重要性の乏しいものについては、注記を省略しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められる非上場株式等は、次表には含めておりません((注2)参照)。
前連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | |
| (1) 現金預け金 | 189,296 | 189,296 | ― |
| (2) 買入金銭債権 | 386 | 386 | ― |
| (3) 商品有価証券 | |||
| 売買目的有価証券 | 205 | 205 | ― |
| (4) 有価証券 | |||
| その他有価証券 | 633,826 | 633,826 | ― |
| (5) 貸出金 | 1,540,141 | ||
| 貸倒引当金(*1) | △13,847 | ||
| 1,526,293 | 1,532,970 | 6,677 | |
| 資産計 | 2,350,010 | 2,356,687 | 6,677 |
| (1) 預金及び譲渡性預金 | 2,140,683 | 2,140,868 | 184 |
| (2) 債券貸借取引受入担保金 | 59,083 | 59,083 | ― |
| (3) 借用金 | 37,579 | 37,579 | △0 |
| 負債計 | 2,237,346 | 2,237,531 | 184 |
| デリバティブ取引(*2) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | (379) | (379) | ― |
| ヘッジ会計が適用されているもの | ― | ― | ― |
| デリバティブ取引計 | (379) | (379) | ― |
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(平成28年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | |
| (1) 現金預け金 | 170,883 | 170,883 | ― |
| (2) 買入金銭債権 | 377 | 377 | ― |
| (3) 商品有価証券 | |||
| 売買目的有価証券 | 449 | 449 | ― |
| (4) 有価証券 | |||
| その他有価証券 | 657,441 | 657,441 | ― |
| (5) 貸出金 | 1,574,065 | ||
| 貸倒引当金(*1) | △15,925 | ||
| 1,558,139 | 1,579,388 | 21,248 | |
| 資産計 | 2,387,292 | 2,408,540 | 21,248 |
| (1) 預金及び譲渡性預金 | 2,151,627 | 2,151,771 | 144 |
| (2) 債券貸借取引受入担保金 | 88,792 | 88,792 | ― |
| (3) 借用金 | 36,057 | 36,062 | 4 |
| 負債計 | 2,276,478 | 2,276,627 | 149 |
| デリバティブ取引(*2) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | 336 | 336 | ― |
| ヘッジ会計が適用されているもの | 253 | 253 | ― |
| デリバティブ取引計 | 589 | 589 | ― |
(*1)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(注1)金融商品の時価の算定方法
資 産
(1) 現金預け金
満期のない預け金については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。満期のある預け金については、連結決算日における残存期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
なお、デリバティブの組み込まれた預け金については、取引金融機関から提示されたデリバティブの時価評価額を反映したものを時価としております。
(2) 買入金銭債権
約定期間が短期間(6カ月以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。取引金融機関から提示された価格があるものは、当該価格によっております。
(3) 商品有価証券
ディーリング業務のために保有している債券等の有価証券については、取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっております。
(4) 有価証券
株式は取引所の価格、債券は取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっております。投資信託は、公表されている基準価格によっております。自行保証付私募債は、将来償還及び利払が見込まれる元利金キャッシュ・フローを市場金利で割り引いた現在価値をもって時価としております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については「(有価証券関係)」に記載しております。
(5) 貸出金
貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表価額から現在の貸倒見積高を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
また、当該貸出を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込み期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額に近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
上記以外の貸出金については、将来回収が見込まれる元利金キャッシュ・フローを市場金利で割り引いた現在価値をもって時価としております。
負 債
(1) 預金及び譲渡性預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金及び譲渡性預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いて現在価値を算出しております。その割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。
(2) 債券貸借取引受入担保金
これらは、約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(3) 借用金
約定期間が短期間(6カ月以内)のものについては、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。固定金利によるものは、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算出しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、「(デリバティブ取引関係)」に記載しております。
(注2)時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(4)その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
| 区 分 | 前連結会計年度 (平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (平成28年3月31日) |
| 非上場株式(*1)(*2) | 1,251 | 904 |
| 組合出資金(*3) | 0 | 20 |
| 合 計 | 1,251 | 924 |
(*1)非上場株式については、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式について減損処理を行ったものはありません。
当連結会計年度において、非上場株式について1百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金のうち、組合財産が非上場株式など時価を把握することが極めて困難と認められるもので構成されているものについては、時価開示の対象とはしておりません。
(注3)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 153,823 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 買入金銭債権 | 123 | ― | ― | ― | ― | 263 |
| 有価証券 | 68,198 | 137,701 | 206,134 | 111,509 | 53,139 | ― |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 68,198 | 137,701 | 206,134 | 111,509 | 53,139 | ― |
| うち国債 | 10,013 | 19,678 | 81,686 | 43,217 | 6,250 | ― |
| 地方債 | 6,504 | 13,852 | 24,337 | 32,581 | 7,725 | ― |
| 短期社債 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 社債 | 21,350 | 66,653 | 62,515 | 9,668 | 630 | ― |
| 貸出金(*) | 436,412 | 324,938 | 181,458 | 133,210 | 131,877 | 272,239 |
| 合 計 | 658,558 | 462,639 | 387,593 | 244,719 | 185,017 | 272,503 |
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない42,551百万円、
期間の定めのないもの17,452百万円は含めておりません。
当連結会計年度(平成28年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 140,036 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 買入金銭債権 | 231 | ― | ― | ― | ― | 146 |
| 有価証券 | 65,478 | 154,213 | 221,261 | 82,233 | 63,201 | 18,158 |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 65,478 | 154,213 | 221,261 | 82,233 | 63,201 | 18,158 |
| うち国債 | 2,102 | 47,143 | 80,574 | 18,136 | ― | 18,158 |
| 地方債 | 7,130 | 15,718 | 38,210 | 17,428 | 5,943 | ― |
| 短期社債 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 社債 | 26,789 | 67,789 | 50,784 | 10,481 | 3,260 | ― |
| 貸出金(*) | 436,939 | 315,552 | 199,132 | 146,304 | 127,646 | 293,580 |
| 合 計 | 642,685 | 469,765 | 420,393 | 228,537 | 190,848 | 311,885 |
(*)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない37,367百万円、
期間の定めのないもの17,541百万円は含めておりません。
(注4)社債、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金及び譲渡性預金(*) | 2,022,660 | 105,976 | 9,795 | 904 | 1,346 | ― |
| 債券貸借取引受入担保金 | 59,083 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 借用金 | 37,499 | 79 | ― | ― | ― | ― |
| 合 計 | 2,119,243 | 106,056 | 9,795 | 904 | 1,346 | ― |
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(平成28年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金及び譲渡性預金(*) | 2,030,961 | 107,885 | 9,562 | 1,168 | 2,049 | ― |
| 債券貸借取引受入担保金 | 88,792 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 借用金 | 36,055 | 2 | ― | ― | ― | ― |
| 合 計 | 2,155,809 | 107,888 | 9,562 | 1,168 | 2,049 | ― |
(*)預金及び譲渡性預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。