有価証券報告書-第204期(2023/04/01-2024/03/31)
(2)戦略
当行グループでは、サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)の1つとして「TCFDへの対応」を定め、気候変動に関する分析を行っております。
<機会とリスク>気候変動に関する機会及びリスクについて、短期(3年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸で定性的な分析を行っております。
<シナリオ分析>①移行リスク
移行リスクについては、気候変動や脱炭素社会への移行による影響が大きいセクターの中から、融資ポートフォリオにおけるリスク重要度評価を行い、分析対象セクターとして「電力」を選定しております。また、地場資本の中小企業が多い福井県経済の特徴を捉え、福井県内の中小企業(※)も分析対象セクターとして選定しております。以上2つの分析対象セクターに関して、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のネットゼロ排出シナリオを踏まえた分析を実施し、財務への影響度を算定しております。
(※)日銀業種分類の定義により「中小企業」に分類される企業
②物理的リスク
物理的リスクについては、異常気象(洪水)の影響による事業性貸出先の営業停止に伴う売上減少や、不動産担保の毀損などが発生した場合の与信関連費用の増加について、気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の代表濃度経路シナリオを踏まえた分析を実施し、財務への影響度を算定しております。
③炭素関連資産
融資ポートフォリオにおける炭素関連資産(※)の総貸出金に占める割合は以下のとおりであります。
(※)TCFD提言における炭素関連セクター4つのうち、水道事業・独立系電力事業・再生可能エネルギー発電事業を除く資産
エネルギーセクター:石油及びガス、石炭、電力ユーティリティ
運輸セクター:航空貨物、旅客空輸、海上輸送、鉄道輸送、トラックサービス、自動車及び部品
素材、建築物セクター:金属・鉱業、化学、建設資材、資本財、不動産管理・開発
農業、食料、林産物セクター:飲料、農業、加工食品・加工肉、製紙・林業製品
<気候変動に関する機会及びリスクに対する主な取組内容>
(※1) 地域資源を最大限活用しながら、地域が自立して主体的に課題を解決し続け、得意な分野でお互いに支え合う循環共生型のネットワークを形成することで持続可能な地域社会の実現を目指す考え方のこと
(※2) 省エネルギー及び再生可能エネルギーの活用によるエネルギーの創出により、年間の一次エネルギー消費量を75%以上削減する建物のこと
当行グループでは、サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)の1つとして「TCFDへの対応」を定め、気候変動に関する分析を行っております。
<機会とリスク>気候変動に関する機会及びリスクについて、短期(3年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸で定性的な分析を行っております。
| 分類 | 主な機会/リスク | 時間軸 | |||
| 機会 | ・お客さま、地域への伴走型支援による持続可能な地域社会の実現に資する投融資やコンサルティングサービスの提供などのビジネス機会の増加 ・気候変動に対する適切な取組みと開示による企業価値の向上 | 短期~長期 短期~長期 | |||
| リスク | 移行 リスク | ・気候変動に対する規制強化や脱炭素社会への移行に伴うコスト負担増加及び消費者行動の変化によるお客さまの業績悪化に伴う与信関連費用の増加 ・脱炭素化などの気候変動問題に対する取組みが他社に劣後することによる企業価値の低下 | 中期~長期 短期~長期 | ||
| 物理的 リスク | 急性 リスク | ・気候変動に起因する自然災害の増加により、お客さまの事業活動が中断・停滞し、業績が悪化することによる財務諸表の変化に伴う与信関連費用の増加 ・大規模な自然災害等によりお客さまの不動産等の担保価値が毀損することによる与信関連費用の増加 ・当行グループ拠点の被災に伴う営業活動の中断 | 短期~長期 短期~長期 短期~長期 | ||
| 慢性 リスク | ・平均気温の上昇や海面上昇に伴うお客さまの業績悪化、担保価値の毀損による与信関連費用の増加 | 中期~長期 | |||
<シナリオ分析>①移行リスク
移行リスクについては、気候変動や脱炭素社会への移行による影響が大きいセクターの中から、融資ポートフォリオにおけるリスク重要度評価を行い、分析対象セクターとして「電力」を選定しております。また、地場資本の中小企業が多い福井県経済の特徴を捉え、福井県内の中小企業(※)も分析対象セクターとして選定しております。以上2つの分析対象セクターに関して、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のネットゼロ排出シナリオを踏まえた分析を実施し、財務への影響度を算定しております。
(※)日銀業種分類の定義により「中小企業」に分類される企業
| 項目 | 内容 |
| シナリオ | IEA/NZEシナリオ(1.5℃) |
| 分析対象 | ①電力 ②福井県内の中小企業 |
| 分析手法 | 炭素税が導入された場合のお客さまの費用増加や売上減少に伴う業績悪化 |
| 対象期間 | 2050年まで |
| 分析結果 | 2022年度(福井銀行単体) | 2023年度(福井銀行単体) |
| 移行リスク | 与信関連費用増加額 最大12億円 | 与信関連費用増加額 最大13億円 |
②物理的リスク
物理的リスクについては、異常気象(洪水)の影響による事業性貸出先の営業停止に伴う売上減少や、不動産担保の毀損などが発生した場合の与信関連費用の増加について、気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の代表濃度経路シナリオを踏まえた分析を実施し、財務への影響度を算定しております。
| 項目 | 内容 |
| シナリオ | IPCC/RCP8.5シナリオ(4℃) |
| 分析対象 | ・福井県内の事業性貸出先 ・福井県内の不動産(建物)担保 |
| 分析手法 | ・事業性貸出先の営業停止による売上減少に伴う業績悪化 ・不動産担保の毀損 |
| 対象期間 | 2050年まで |
| 分析結果 | 2022年度(福井銀行単体) | 2023年度(福井銀行単体) |
| 物理的リスク | 与信関連費用増加額 最大10億円 | 与信関連費用増加額 最大12億円 |
③炭素関連資産
融資ポートフォリオにおける炭素関連資産(※)の総貸出金に占める割合は以下のとおりであります。
| セクター | 2022年度 (福井銀行単体) | 2023年度 (福井銀行・福邦銀行合算) |
| エネルギー | 1.92% | 1.46% |
| 運輸 | 2.26% | 1.92% |
| 素材、建築物 | 12.04% | 18.38% |
| 農業、食料、林産物 | 1.77% | 1.58% |
| 合計 | 17.99% | 23.33% |
(※)TCFD提言における炭素関連セクター4つのうち、水道事業・独立系電力事業・再生可能エネルギー発電事業を除く資産
エネルギーセクター:石油及びガス、石炭、電力ユーティリティ
運輸セクター:航空貨物、旅客空輸、海上輸送、鉄道輸送、トラックサービス、自動車及び部品
素材、建築物セクター:金属・鉱業、化学、建設資材、資本財、不動産管理・開発
農業、食料、林産物セクター:飲料、農業、加工食品・加工肉、製紙・林業製品
<気候変動に関する機会及びリスクに対する主な取組内容>
| 2023年度の取組内容 | |
| ①お客さまの脱炭素経営支援 | ・CO2排出量算定サービスの拡充 ・<ふくぎん>サステナブルローンの取扱開始 |
| ②地域の脱炭素化及びESGの取組みを推進するための枠組み作り | ・環境省の支援事業「地域におけるESG地域金融促進事業」「地域ぐるみでの脱炭素経営支援構築モデル事業」への参画 ・環境省中部地方環境事務所と「脱炭素及びローカルSDGs(※1)の実現に向けた連携協定」の締結 |
| ③自社のCO2排出量削減 | ・新築店舗のNearly ZEB(※2)化 ・一部の営業車の電気自動車への入替 |
(※1) 地域資源を最大限活用しながら、地域が自立して主体的に課題を解決し続け、得意な分野でお互いに支え合う循環共生型のネットワークを形成することで持続可能な地域社会の実現を目指す考え方のこと
(※2) 省エネルギー及び再生可能エネルギーの活用によるエネルギーの創出により、年間の一次エネルギー消費量を75%以上削減する建物のこと