有価証券報告書-第134期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当行グループは、当行及び連結子会社11社並びに持分法適用の関連会社2社で構成され、銀行業務を中心に証券業務、リース業務及び信用保証業務などの金融サービスに係る事業を行っております。
銀行業務においては、①預金等の受け入れ、資金の貸し付け又は手形の割引並びに為替取引、②債務の保証又は手形の引受けその他の銀行業に付随する業務を行っております。また、証券業務においては、有価証券に係る引受け、募集又は売出しの取扱い、売買、有価証券店頭デリバティブ取引、有価証券指数等先物取引その他の金融商品取引法上銀行が営むことができる業務を行っております。
当行では、これらの業務を行うなかで短期間の資金過不足を調整するためコール市場で資金の出し手や取り手となるほか、金融市場の状況や長短のバランスを考慮して、借入れや社債の発行等による資金調達を行っております。
このように、主として金利変動を伴う金融資産及び金融負債を有しているため、金利変動による不利な影響が生じないように当行では資産・負債の総合管理(以下「ALM」という。)を行っております。また、その一環として、金利スワップ等のデリバティブ取引を利用しているほか、トレーディング目的として一定の限度額を設けてデリバティブ取引に取り組んでおります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当行グループが保有する金融資産については、銀行業務においては主として国内の法人及び個人に対する貸付金であり、顧客の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されております。当行は、奈良県を中心としてその隣接府県及び東京都に営業拠点を展開しておりますが、マクロ経済の影響はもとより地域を巡る経済環境等の状況の変化により、契約条件に従った債務履行がなされない可能性があります。
証券業務においては、国債・地方債を中心とした内国債券、株式、外国証券及び投資信託等をその他有価証券として、また、自行保証付私募債等を満期保有目的の債券としてそれぞれ保有しているほか、国債等を売買目的で保有しております。これらは、それぞれ発行体の信用リスク、金利の変動リスク及び市場価格の変動リスク等に晒されております。また、外貨建金融資産は為替の変動リスクに晒されており、通貨関連のデリバティブ取引等を利用し通貨ごとの運用額と調達額をほぼ均衡させることにより、当該リスクの低減を図っております。
一方、金融負債については、銀行業務においては主として国内の個人等からの安定的な預金等であり、これらは、金利の変動リスクに晒されております。また、外貨預金等は為替の変動リスクに晒されております。借入金については、当行グループの格付が低下する等、一定の環境のもとで当行グループが市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。さらに、変動金利の借入れについては、金利の変動リスクに晒されております。
デリバティブ取引については、金利関連では金利スワップ取引等、通貨関連では通貨スワップ取引及び為替予約取引等、債券関連では債券先物取引及び債券オプション取引等があります。当行では、顧客のリスクヘッジニーズにお応えするとともに対顧客取引等から生じるさまざまなリスクをコントロールする目的でデリバティブ取引を利用しているほか、トレーディング目的として一定の限度額を設けて取り組んでおります。当行では、金利変動リスクを回避するためのヘッジ取引は、固定金利貸出金及び固定金利預金等をヘッジ対象とし、金利スワップ等をヘッジ手段としております。ヘッジ手段として利用しているデリバティブ取引については、繰延ヘッジ処理によるヘッジ会計を適用しております。
ヘッジの有効性評価の方法は、相場変動を相殺するヘッジでは、ヘッジ対象とヘッジ手段を一定の(残存)期間ごとにグルーピングのうえ特定し評価しております。また、キャッシュ・フローを固定するヘッジでは、ヘッジ対象とヘッジ手段の金利変動要素の相関関係の検証などにより有効性の評価を行っております。なお、一部ヘッジ会計の要件を満たしていない取引及びトレーディング目的として利用しているデリバティブ取引については、金利変動リスク、為替変動リスク、価格変動リスク及び信用リスク等に晒されております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
当行グループは、「信用リスク管理規程」「資産の自己査定等に関する規程」等に基づき、与信について、個別案件ごとの与信審査、与信限度額、信用情報管理、内部格付、保証や担保の設定及び資産査定など与信管理に関する態勢を整備し運営しております。これらの与信管理は、各営業部店のほか審査部により行われ、当該部署から独立した監査部が与信管理の状況及び資産査定結果について監査しております。また、これら与信管理の状況は、定期的に経営会議及び取締役会において審議・報告を行っております。
有価証券の信用リスク管理については、市場運用部とリスク統括部において行っております。有価証券の発行体の信用リスク及びデリバティブ取引のカウンターパーティーリスクに関しては、信用情報や時価の把握を定期的に行うことで管理しております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 金利リスクの管理
当行グループは、貸出金・預金、有価証券等の資産・負債について、ALMの観点から金利リスク等の市場リスクを総合的に管理しております。また、「市場リスク管理規程」において、「経営体力に応じた適切なリスク限度の設定と、市場リスクの適切な計測、把握により、過度のリスクテイクを回避するとともに、リスク・リターンを勘案した市場部門の効率的な運営に取り組む」ことを基本方針として明記しております。
市場リスク管理に関する重要事項の協議・決定機関であるALM委員会において、半期ごとに自己資本や市場環境等を勘案してVaR(バリュー・アット・リスク)によるリスク限度額を決定し、その限度額を遵守しながら収益の獲得に努めております。金利リスクの計測は、リスク統括部がVaRによって行い、月次でALM委員会へ報告するなど遵守状況等を適切に管理しております。
また、VaR手法以外にも、BPV(ベーシス・ポイント・バリュー)手法、金利変動シミュレーション、⊿EVE(金利ショックに対する経済価値の減少額)等を組み合わせて活用し、多面的にリスクの把握、分析を行っております。
(ⅱ) 為替変動リスクの管理
当行グループは、外貨建金融商品による運用及び調達に係る為替の変動リスクは、通貨ごとの運用額と調達額をほぼ均衡させることにより低減を図っております。また、上記以外に投資目的として行う為替取引がありますが、これに関する為替変動リスクの計測は、リスク統括部がVaRによって行い、リスク限度額の遵守状況を月次でALM委員会へ報告し、適切に管理しております。
(ⅲ) 価格変動リスクの管理
当行グループは、有価証券など投資商品の保有については、先行きの金利や株価等の見通しに基づく期待収益率と、相場変動リスク及び運用対象間の相関関係を考慮したうえで半期ごとに運用計画を策定し、ALM委員会で協議・決定を行っております。投資目的での投資は市場運用部が、また、業務・資本提携を含む事業推進目的での投資は法人営業部がそれぞれ行っておりますが、投資にあたっては市場環境の継続的なモニタリングや証券化商品などリスクの高い商品への投資制限などにより、価格変動リスクに留意しております。
株式等の価格変動リスクの計測は、リスク統括部がVaRによって行い、リスク限度額の遵守状況を月次でALM委員会へ報告し、適切に管理しております。
(ⅳ) デリバティブ取引
当行グループは、ヘッジを目的とするデリバティブ取引についてはALM委員会で基本方針及び執行方法を決定し、リスク統括部で管理しております。一方、トレーディングを目的とするデリバティブ取引については、半期ごとにALM委員会で取引限度額や損失上限額を定め、ミドルオフィスとしての機能を備えたリスク統括部が、その遵守状況のモニタリング及びリスク量の把握を行っております。また、バックオフィスである市場運用部において、取引の確認、日々のポジションの時価評価及び損益状況等の把握を行うなど、これら関連部署が相互に牽制し、損失が限度額を超えないように管理しております。
経営陣は、ミドルオフィス及びバックオフィスからそれぞれ報告を受けるほか、ALM委員会において貸出金・預金、有価証券を含めたポートフォリオ全体について、リスク状況の把握・管理を行っております。
(ⅴ) 市場リスクに係る定量的情報
当行グループは、貸出金、預金、有価証券及びデリバティブ取引などの金融商品の市場リスク量をVaRにより管理しております。VaRの算定にあたっては、ヒストリカル法(信頼水準99%・観測期間1,250営業日、保有期間120営業日[純投資目的以外の株式の保有期間は240営業日]・リスクカテゴリー間の相関は考慮しない。)を採用しております。
当連結会計年度末における当行グループの市場リスク量(経済的価値減少額の推計値)は、全体で
56,464百万円(前連結会計年度末は58,770百万円)であります。なお、当行グループでは、モデルが算出するVaRと実際の損益を比較するバックテスティングを実施しております。ただし、VaRは過去の相場変動をベースに一定の発生確率を前提に統計的に市場リスク量を計測したものであり、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行グループは、ALM委員会で策定された月次資金計画に基づき、市場運用部が日々の資金繰りを管理し、リスク統括部が管理状況をモニタリングしております。また、ALM委員会において、定期的に資金化可能額・調達可能額を把握するなど資金繰りリスクに係る総合的な管理を行っております。
さらに、資金繰り状況に応じて、「平常時」・「懸念時」・「危機時」の3段階に区分し、各々の局面に応じた適切な管理態勢を構築し、機動的に対応が図れるようにしております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません。((注)1をご参照ください。)
また、資産では現金預け金、買入金銭債権、外国為替、負債では譲渡性預金、コールマネー及び売渡手形、売現先勘定、債券貸借取引受入担保金、外国為替については、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(*3) ヘッジ対象である貸出金等のキャッシュ・フローの固定化のためにヘッジ手段として指定した金利スワップ等であり、主に繰延ヘッジを適用しております。なお、これらのヘッジ関係に、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 令和2年9月29日)を適用しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(*3) ヘッジ対象である貸出金等のキャッシュ・フローの固定化のためにヘッジ手段として指定した金利スワップ等であり、主に繰延ヘッジを適用しております。なお、これらのヘッジ関係に「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 令和4年3月17日)を適用しております。
(注1) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
(*1) 非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 令和2年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2) 前連結会計年度において、非上場株式について1百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、非上場株式について108百万円減損処理を行っております。
(*3) 組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和元年7月4日)第27項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない36,696百万円、期間の定めのないもの306,379百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない40,871百万円、期間の定めのないもの320,997百万円は含めておりません。
(注3) 借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産または負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) 「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和元年7月4日)第26項に定める経過措置を適用した投資信託等については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託等の金額は688,038百万円であります。
(*2) デリバティブ取引のうち、ヘッジ会計を適用している取引の連結貸借対照表計上額は2,625百万円であります。
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
金銭の信託
有価証券運用を主目的とする単独運用の金銭の信託において信託財産として運用されている有価証券については、取引金融機関から提示された価格によっており、構成物のレベルに基づき分類しております。
なお、保有目的ごとの金銭の信託に関する注記事項については、「(金銭の信託関係)」に記載しております。
有価証券
有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債、住宅ローン担保証券がこれに含まれます。
投資信託は、公表されている基準価格によっており、時価の算定に関する会計基準の適用指針第26項に従い経過措置を適用し、レベルを付しておりません。
自行保証付私募債等は、期間、償還方法及び保証区分ごとに、元利金の合計額を同様の新規発行がなされた場合に想定される利率で割り引いて時価を算定しております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先が発行した自行保証付私募債等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債券計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額をもって時価としております。自行保証付私募債等については、レベル3の時価に分類しております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については、「(有価証券関係)」に記載しております。
貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。このうち変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸出金の信用状態が実行後大きく異なっていない場合は時価と帳簿価額が近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値又は担保及び保証による回収見込額等を用いた割引現在価値により時価を算定しております。これらについては、レベル3の時価に分類しております。
デリバティブが組み込まれた仕組貸出については、観察可能な金利等のインプットを用いて、将来キャッシュ・フローの割引現在価値やオプション価格計算モデル等により算定した価額をもって時価としております。これらについては、レベル2の時価に分類しております。
負 債
預金
要求払預金については、連結決算日に要求に応じて直ちに支払うものは、その金額を時価としております。また、定期預金については、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。なお、預入期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから当該帳簿価額を時価としております。
これらについては、レベル2の時価に分類しております。
借用金
借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を、当該借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて現在価値を算定しております。このうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当行及び連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額を時価としております。なお、約定期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから当該帳簿価額を時価としております。
これらについては、主にレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。
ただし、大部分のデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて、将来キャッシュ・フローの割引現在価値やオプション価格計算モデル等により算定した価額をもって時価としております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しております。
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当行グループは、当行及び連結子会社11社並びに持分法適用の関連会社2社で構成され、銀行業務を中心に証券業務、リース業務及び信用保証業務などの金融サービスに係る事業を行っております。
銀行業務においては、①預金等の受け入れ、資金の貸し付け又は手形の割引並びに為替取引、②債務の保証又は手形の引受けその他の銀行業に付随する業務を行っております。また、証券業務においては、有価証券に係る引受け、募集又は売出しの取扱い、売買、有価証券店頭デリバティブ取引、有価証券指数等先物取引その他の金融商品取引法上銀行が営むことができる業務を行っております。
当行では、これらの業務を行うなかで短期間の資金過不足を調整するためコール市場で資金の出し手や取り手となるほか、金融市場の状況や長短のバランスを考慮して、借入れや社債の発行等による資金調達を行っております。
このように、主として金利変動を伴う金融資産及び金融負債を有しているため、金利変動による不利な影響が生じないように当行では資産・負債の総合管理(以下「ALM」という。)を行っております。また、その一環として、金利スワップ等のデリバティブ取引を利用しているほか、トレーディング目的として一定の限度額を設けてデリバティブ取引に取り組んでおります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当行グループが保有する金融資産については、銀行業務においては主として国内の法人及び個人に対する貸付金であり、顧客の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されております。当行は、奈良県を中心としてその隣接府県及び東京都に営業拠点を展開しておりますが、マクロ経済の影響はもとより地域を巡る経済環境等の状況の変化により、契約条件に従った債務履行がなされない可能性があります。
証券業務においては、国債・地方債を中心とした内国債券、株式、外国証券及び投資信託等をその他有価証券として、また、自行保証付私募債等を満期保有目的の債券としてそれぞれ保有しているほか、国債等を売買目的で保有しております。これらは、それぞれ発行体の信用リスク、金利の変動リスク及び市場価格の変動リスク等に晒されております。また、外貨建金融資産は為替の変動リスクに晒されており、通貨関連のデリバティブ取引等を利用し通貨ごとの運用額と調達額をほぼ均衡させることにより、当該リスクの低減を図っております。
一方、金融負債については、銀行業務においては主として国内の個人等からの安定的な預金等であり、これらは、金利の変動リスクに晒されております。また、外貨預金等は為替の変動リスクに晒されております。借入金については、当行グループの格付が低下する等、一定の環境のもとで当行グループが市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。さらに、変動金利の借入れについては、金利の変動リスクに晒されております。
デリバティブ取引については、金利関連では金利スワップ取引等、通貨関連では通貨スワップ取引及び為替予約取引等、債券関連では債券先物取引及び債券オプション取引等があります。当行では、顧客のリスクヘッジニーズにお応えするとともに対顧客取引等から生じるさまざまなリスクをコントロールする目的でデリバティブ取引を利用しているほか、トレーディング目的として一定の限度額を設けて取り組んでおります。当行では、金利変動リスクを回避するためのヘッジ取引は、固定金利貸出金及び固定金利預金等をヘッジ対象とし、金利スワップ等をヘッジ手段としております。ヘッジ手段として利用しているデリバティブ取引については、繰延ヘッジ処理によるヘッジ会計を適用しております。
ヘッジの有効性評価の方法は、相場変動を相殺するヘッジでは、ヘッジ対象とヘッジ手段を一定の(残存)期間ごとにグルーピングのうえ特定し評価しております。また、キャッシュ・フローを固定するヘッジでは、ヘッジ対象とヘッジ手段の金利変動要素の相関関係の検証などにより有効性の評価を行っております。なお、一部ヘッジ会計の要件を満たしていない取引及びトレーディング目的として利用しているデリバティブ取引については、金利変動リスク、為替変動リスク、価格変動リスク及び信用リスク等に晒されております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
当行グループは、「信用リスク管理規程」「資産の自己査定等に関する規程」等に基づき、与信について、個別案件ごとの与信審査、与信限度額、信用情報管理、内部格付、保証や担保の設定及び資産査定など与信管理に関する態勢を整備し運営しております。これらの与信管理は、各営業部店のほか審査部により行われ、当該部署から独立した監査部が与信管理の状況及び資産査定結果について監査しております。また、これら与信管理の状況は、定期的に経営会議及び取締役会において審議・報告を行っております。
有価証券の信用リスク管理については、市場運用部とリスク統括部において行っております。有価証券の発行体の信用リスク及びデリバティブ取引のカウンターパーティーリスクに関しては、信用情報や時価の把握を定期的に行うことで管理しております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 金利リスクの管理
当行グループは、貸出金・預金、有価証券等の資産・負債について、ALMの観点から金利リスク等の市場リスクを総合的に管理しております。また、「市場リスク管理規程」において、「経営体力に応じた適切なリスク限度の設定と、市場リスクの適切な計測、把握により、過度のリスクテイクを回避するとともに、リスク・リターンを勘案した市場部門の効率的な運営に取り組む」ことを基本方針として明記しております。
市場リスク管理に関する重要事項の協議・決定機関であるALM委員会において、半期ごとに自己資本や市場環境等を勘案してVaR(バリュー・アット・リスク)によるリスク限度額を決定し、その限度額を遵守しながら収益の獲得に努めております。金利リスクの計測は、リスク統括部がVaRによって行い、月次でALM委員会へ報告するなど遵守状況等を適切に管理しております。
また、VaR手法以外にも、BPV(ベーシス・ポイント・バリュー)手法、金利変動シミュレーション、⊿EVE(金利ショックに対する経済価値の減少額)等を組み合わせて活用し、多面的にリスクの把握、分析を行っております。
(ⅱ) 為替変動リスクの管理
当行グループは、外貨建金融商品による運用及び調達に係る為替の変動リスクは、通貨ごとの運用額と調達額をほぼ均衡させることにより低減を図っております。また、上記以外に投資目的として行う為替取引がありますが、これに関する為替変動リスクの計測は、リスク統括部がVaRによって行い、リスク限度額の遵守状況を月次でALM委員会へ報告し、適切に管理しております。
(ⅲ) 価格変動リスクの管理
当行グループは、有価証券など投資商品の保有については、先行きの金利や株価等の見通しに基づく期待収益率と、相場変動リスク及び運用対象間の相関関係を考慮したうえで半期ごとに運用計画を策定し、ALM委員会で協議・決定を行っております。投資目的での投資は市場運用部が、また、業務・資本提携を含む事業推進目的での投資は法人営業部がそれぞれ行っておりますが、投資にあたっては市場環境の継続的なモニタリングや証券化商品などリスクの高い商品への投資制限などにより、価格変動リスクに留意しております。
株式等の価格変動リスクの計測は、リスク統括部がVaRによって行い、リスク限度額の遵守状況を月次でALM委員会へ報告し、適切に管理しております。
(ⅳ) デリバティブ取引
当行グループは、ヘッジを目的とするデリバティブ取引についてはALM委員会で基本方針及び執行方法を決定し、リスク統括部で管理しております。一方、トレーディングを目的とするデリバティブ取引については、半期ごとにALM委員会で取引限度額や損失上限額を定め、ミドルオフィスとしての機能を備えたリスク統括部が、その遵守状況のモニタリング及びリスク量の把握を行っております。また、バックオフィスである市場運用部において、取引の確認、日々のポジションの時価評価及び損益状況等の把握を行うなど、これら関連部署が相互に牽制し、損失が限度額を超えないように管理しております。
経営陣は、ミドルオフィス及びバックオフィスからそれぞれ報告を受けるほか、ALM委員会において貸出金・預金、有価証券を含めたポートフォリオ全体について、リスク状況の把握・管理を行っております。
(ⅴ) 市場リスクに係る定量的情報
当行グループは、貸出金、預金、有価証券及びデリバティブ取引などの金融商品の市場リスク量をVaRにより管理しております。VaRの算定にあたっては、ヒストリカル法(信頼水準99%・観測期間1,250営業日、保有期間120営業日[純投資目的以外の株式の保有期間は240営業日]・リスクカテゴリー間の相関は考慮しない。)を採用しております。
当連結会計年度末における当行グループの市場リスク量(経済的価値減少額の推計値)は、全体で
56,464百万円(前連結会計年度末は58,770百万円)であります。なお、当行グループでは、モデルが算出するVaRと実際の損益を比較するバックテスティングを実施しております。ただし、VaRは過去の相場変動をベースに一定の発生確率を前提に統計的に市場リスク量を計測したものであり、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行グループは、ALM委員会で策定された月次資金計画に基づき、市場運用部が日々の資金繰りを管理し、リスク統括部が管理状況をモニタリングしております。また、ALM委員会において、定期的に資金化可能額・調達可能額を把握するなど資金繰りリスクに係る総合的な管理を行っております。
さらに、資金繰り状況に応じて、「平常時」・「懸念時」・「危機時」の3段階に区分し、各々の局面に応じた適切な管理態勢を構築し、機動的に対応が図れるようにしております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません。((注)1をご参照ください。)
また、資産では現金預け金、買入金銭債権、外国為替、負債では譲渡性預金、コールマネー及び売渡手形、売現先勘定、債券貸借取引受入担保金、外国為替については、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | |
| (1) 金銭の信託 | 40,500 | 40,500 | ― |
| (2) 有価証券 | |||
| 満期保有目的の債券 | 36,586 | 36,634 | 48 |
| その他有価証券 | 1,380,014 | 1,380,014 | ― |
| (3) 貸出金 | 3,786,878 | ||
| 貸倒引当金(*1) | △21,385 | ||
| 3,765,493 | 3,774,099 | 8,605 | |
| 資産計 | 5,222,594 | 5,231,248 | 8,654 |
| (1) 預金 | 5,439,967 | 5,440,015 | 47 |
| (2) 借用金 | 626,700 | 626,651 | △48 |
| 負債計 | 6,066,668 | 6,066,666 | △1 |
| デリバティブ取引(*2) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | (1,264) | (1,264) | ― |
| ヘッジ会計が適用されているもの(*3) | 2,902 | 2,902 | ― |
| デリバティブ取引計 | 1,637 | 1,637 | ― |
(*1) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(*3) ヘッジ対象である貸出金等のキャッシュ・フローの固定化のためにヘッジ手段として指定した金利スワップ等であり、主に繰延ヘッジを適用しております。なお、これらのヘッジ関係に、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 令和2年9月29日)を適用しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | |
| (1) 金銭の信託 | 44,017 | 44,017 | ― |
| (2) 有価証券 | |||
| 満期保有目的の債券 | 43,674 | 43,678 | 4 |
| その他有価証券 | 1,411,347 | 1,411,347 | ― |
| (3) 貸出金 | 3,870,774 | ||
| 貸倒引当金(*1) | △22,059 | ||
| 3,848,714 | 3,853,164 | 4,449 | |
| 資産計 | 5,347,754 | 5,352,208 | 4,453 |
| (1) 預金 | 5,647,407 | 5,647,422 | 14 |
| (2) 借用金 | 709,227 | 709,201 | △26 |
| 負債計 | 6,356,634 | 6,356,623 | △11 |
| デリバティブ取引(*2) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | (4,297) | (4,297) | ― |
| ヘッジ会計が適用されているもの(*3) | 2,625 | 2,625 | ― |
| デリバティブ取引計 | (1,671) | (1,671) | ― |
(*1) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(*3) ヘッジ対象である貸出金等のキャッシュ・フローの固定化のためにヘッジ手段として指定した金利スワップ等であり、主に繰延ヘッジを適用しております。なお、これらのヘッジ関係に「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 令和4年3月17日)を適用しております。
(注1) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
| 区 分 | 前連結会計年度 (2021年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2022年3月31日現在) |
| 非上場株式 (*1) (*2) | 1,688 | 1,605 |
| 組合出資金(*3) | 10,071 | 13,889 |
(*1) 非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 令和2年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2) 前連結会計年度において、非上場株式について1百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、非上場株式について108百万円減損処理を行っております。
(*3) 組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和元年7月4日)第27項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 1,137,792 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 買入金銭債権 | 1,827 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 有価証券 | 64,148 | 128,542 | 62,525 | 18,069 | 207,673 | 227,102 |
| 満期保有目的の債券 | 7,912 | 17,820 | 9,917 | 936 | ― | ― |
| 社債 | 7,912 | 17,820 | 9,917 | 936 | ― | ― |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 56,236 | 110,721 | 52,608 | 17,133 | 207,673 | 227,102 |
| 国債 | 31,500 | 27,000 | 40,000 | ― | 5,000 | 33,500 |
| 地方債 | 18,215 | 26,638 | 6,282 | 1,062 | 134,183 | 2,647 |
| 社債 | 3,405 | 43,794 | 6,326 | 5,000 | 3,000 | 156,859 |
| その他 | 3,115 | 13,288 | ― | 11,071 | 65,490 | 34,095 |
| 貸出金(*) | 437,805 | 715,438 | 622,734 | 406,843 | 400,465 | 860,514 |
| 合 計 | 1,641,574 | 843,980 | 685,260 | 424,913 | 608,139 | 1,087,616 |
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない36,696百万円、期間の定めのないもの306,379百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 1,439,653 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 買入金銭債権 | 1,466 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 有価証券 | 69,900 | 122,555 | 19,569 | 65,653 | 194,907 | 232,878 |
| 満期保有目的の債券 | 11,222 | 21,131 | 10,093 | 1,226 | ― | ― |
| 社債 | 11,222 | 21,131 | 10,093 | 1,226 | ― | ― |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 58,678 | 101,423 | 9,476 | 64,427 | 194,907 | 232,878 |
| 国債 | 12,500 | 54,500 | ― | ― | 20,000 | 34,000 |
| 地方債 | 4,822 | 24,542 | 8,252 | 43,752 | 142,313 | 2,206 |
| 社債 | 34,890 | 14,425 | 1,223 | 6,200 | 1,900 | 156,347 |
| その他 | 6,465 | 7,955 | ― | 14,474 | 30,693 | 40,325 |
| 貸出金(*) | 491,586 | 740,993 | 593,427 | 379,604 | 405,578 | 897,715 |
| 合 計 | 2,002,607 | 863,549 | 612,997 | 445,258 | 600,485 | 1,130,593 |
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない40,871百万円、期間の定めのないもの320,997百万円は含めておりません。
(注3) 借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金(*) | 5,023,510 | 366,353 | 50,104 | ― | ― | ― |
| 譲渡性預金 | 4,040 | ― | ― | ― | ― | ― |
| コールマネー及び売渡手形 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 売現先勘定 | 37,077 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 債券貸借取引受入担保金 | 106,465 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 借用金 | 415,634 | 22,861 | 185,965 | 25 | 2,214 | ― |
| 合 計 | 5,586,727 | 389,215 | 236,069 | 25 | 2,214 | ― |
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金(*) | 5,194,750 | 405,250 | 47,406 | ― | ― | ― |
| 譲渡性預金 | 7,540 | ― | ― | ― | ― | ― |
| コールマネー及び売渡手形 | 176,835 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 売現先勘定 | 12,742 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 債券貸借取引受入担保金 | 102,432 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 借用金 | 458,150 | 187,693 | 60,936 | ― | 2,447 | ― |
| 合 計 | 5,952,451 | 592,943 | 108,343 | ― | 2,447 | ― |
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産または負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 金銭の信託(運用目的・その他) | 9,200 | 28,756 | ― | 37,957 |
| 有価証券 | ||||
| その他有価証券(*1) | ||||
| 国債・地方債等 | 120,589 | 224,764 | ― | 345,354 |
| 社債 | ― | 217,108 | ― | 217,108 |
| 株式 | 73,292 | 50 | ― | 73,342 |
| その他 | 43,792 | 49,772 | ― | 93,564 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 金利関連 | ― | 3,170 | ― | 3,170 |
| 通貨関連 | ― | 1,797 | ― | 1,797 |
| 資産計 | 246,875 | 525,419 | ― | 772,295 |
| デリバティブ取引(*2) | ||||
| 金利関連 | ― | 267 | ― | 267 |
| 通貨関連 | ― | 6,373 | ― | 6,373 |
| 負債計 | ― | 6,640 | ― | 6,640 |
(*1) 「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和元年7月4日)第26項に定める経過措置を適用した投資信託等については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託等の金額は688,038百万円であります。
(*2) デリバティブ取引のうち、ヘッジ会計を適用している取引の連結貸借対照表計上額は2,625百万円であります。
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| 満期保有目的の債券 | ||||
| 社債 | ― | ― | 43,678 | 43,678 |
| 貸出金 | ― | 47,444 | 3,805,719 | 3,853,164 |
| 資産計 | ― | 47,444 | 3,849,398 | 3,896,842 |
| 預金 | ― | 5,647,422 | ― | 5,647,422 |
| 借用金 | ― | 703,425 | 5,775 | 709,201 |
| 負債計 | ― | 6,350,847 | 5,775 | 6,356,623 |
(注) 1 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
金銭の信託
有価証券運用を主目的とする単独運用の金銭の信託において信託財産として運用されている有価証券については、取引金融機関から提示された価格によっており、構成物のレベルに基づき分類しております。
なお、保有目的ごとの金銭の信託に関する注記事項については、「(金銭の信託関係)」に記載しております。
有価証券
有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債、住宅ローン担保証券がこれに含まれます。
投資信託は、公表されている基準価格によっており、時価の算定に関する会計基準の適用指針第26項に従い経過措置を適用し、レベルを付しておりません。
自行保証付私募債等は、期間、償還方法及び保証区分ごとに、元利金の合計額を同様の新規発行がなされた場合に想定される利率で割り引いて時価を算定しております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先が発行した自行保証付私募債等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債券計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額をもって時価としております。自行保証付私募債等については、レベル3の時価に分類しております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については、「(有価証券関係)」に記載しております。
貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。このうち変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸出金の信用状態が実行後大きく異なっていない場合は時価と帳簿価額が近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値又は担保及び保証による回収見込額等を用いた割引現在価値により時価を算定しております。これらについては、レベル3の時価に分類しております。
デリバティブが組み込まれた仕組貸出については、観察可能な金利等のインプットを用いて、将来キャッシュ・フローの割引現在価値やオプション価格計算モデル等により算定した価額をもって時価としております。これらについては、レベル2の時価に分類しております。
負 債
預金
要求払預金については、連結決算日に要求に応じて直ちに支払うものは、その金額を時価としております。また、定期預金については、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。なお、預入期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから当該帳簿価額を時価としております。
これらについては、レベル2の時価に分類しております。
借用金
借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を、当該借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて現在価値を算定しております。このうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当行及び連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額を時価としております。なお、約定期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから当該帳簿価額を時価としております。
これらについては、主にレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。
ただし、大部分のデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて、将来キャッシュ・フローの割引現在価値やオプション価格計算モデル等により算定した価額をもって時価としております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しております。