有価証券報告書-第117期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(経営方針)
1 経営の基本方針
当行は、「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を経営理念とし、経営の健全性の確保を図りながら、地域のためにお役に立つことを基本方針としております。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響が広く実態経済へと波及し、今後の見通しは依然不透明なままです。このような危機的状況において、お客様・従業員等の安全確保と安定的な金融サービスの維持を最優先に位置付けたうえで、地域経済の悪化防止と早期回復に向け、金融サービスを通じてお客様や地域社会を支えることが当行の社会的使命であると認識しております。
当行の有する経営資源を最大限活用してお客様や地域の課題解決に取り組むことで、お客様や地域社会、株主の皆様、従業員など、全てのステークホルダーに価値を提供するとともに、持続可能な地域社会の実現を目指します。
2 中長期的な経営戦略
当行の経営環境は、主たる営業地盤である山陰の人口減少と高齢化に加え、日本銀行のマイナス金利政策継続による影響もあり、厳しい環境が続くものと予想されます。しかしながら、このような環境下においても地域とともに持続的に成長できるよう、2018年度からスタートした中期経営計画においては「お客様本位の付加価値共創」「デジタル化による構造改革の推進」「組織が活性化する人事運営」を三本柱とする重点施策を推し進めております。
中期経営計画の重点施策のうち、「お客様本位の付加価値共創」については、「地域産業の競争力強化とお取引先の企業価値向上」「兵庫・大阪への進出加速による地域の架け橋としての機能強化」「個人向けコンサルティング機能の高度化」に取り組んでおります。
「地域産業の競争力強化とお取引先の企業価値向上」では、地域産業に対し当行グループが一体となり面的支援や、地公体等との連携を通じた地域経済の底上げを図るほか、地域に夢のある新事業を創出すべく、事業の創発プログラムを実行しております。また、個々のお取引先に対して、これまで以上に対話を深め、売上や利益の増加等の付加価値向上に向けた徹底的なサポートや、事業性評価に基づく成長や業績改善のための積極的な資金供給等に取り組み、従来の事業領域の枠組みにとらわれず挑戦してまいります。特に、新型コロナウイルスの影響を受けたお客様のサポート体制を強化するため、「新型コロナ事業支援チーム」を発足しました。当チームを中心に、本部・営業店が一体となり、コンサルティングを通じた事業支援活動に取り組んでまいります。
「兵庫・大阪への進出加速による地域の架け橋としての機能強化」では、戦略的市場と位置付ける兵庫・大阪地区の中堅・中小企業の顧客基盤の拡充を進め、当行の強みである広域ネットワークを活用し、山陰と山陽・兵庫・大阪のお取引先を繋ぐことにより、戦略的市場の成長が地元に還流されるよう取り組んでまいります。
「個人向けコンサルティング機能の高度化」では、大きく変わる収益環境と多様なお客様のニーズに応えるため、野村證券株式会社と業務提携を行い、預り資産ビジネスの抜本的な見直しを実施いたします。同社の持つ高度な知見を取り入れ、コンサルティング能力を高め、ワンストップで幅広いソリューションを提供いたします。個人ローンでは、対面・非対面チャネルを効果的に連携させ、お客様一人ひとりのライフステージに応じた様々なニーズに応えてまいります。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に更にキャッシュレス決済が進展することを見据え、地域のインフラ環境の整備に取り組むとともに、キャッシュレス収益の増強に取り組んでまいります。
「デジタル化による構造改革の推進」においては、戦略的分野に経営資源を投下するため、ITを活用して抜本的な業務改革を行い、コスト競争力の強化と生産性の向上を実現いたします。Webやアプリの機能を拡充し、デジタルチャネルによる顧客接点の強化や新たな価値・サービスの開発を進め、お客様へ利便性の高い金融サービスを提供いたします。また、キャッシュレス化を促進させ、新たな価値提供にも取り組んでまいります。
「組織が活性化する人事運営」においては、専門人材の育成や女性・シニア層の活躍促進など、行職員一人ひとりが成長し能力を存分に発揮できる体制を整備し、地域・お客様の長期的な価値創造のソリューション提供に努めてまいります。
(経営環境)
当期のわが国経済は、上期は海外景気が減速傾向にあるなかで、堅調な国内需要を下支えに緩やかな回復基調を維持しましたが、下期は消費税率引き上げや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響などにより大幅に悪化しました。生産活動は資本財や耐久消費財の需要減退により低下し、期末には設備投資を先送りするなどの動きもみられました。個人消費も上期は改元に伴う需要増加などの好材料がありましたが、消費税率引き上げや自然災害、新型コロナウイルスの影響などが重なり、下期には弱い動きが広がりました。
当期の金融マーケットの動向をみると、長期金利は日銀の金融緩和政策が続くなかで夏場に△0.290%まで低下しました。その後、米国FRBが10年7カ月ぶりに利下げに転じましたが、年明け以降はウイルス感染の拡大に端を発した世界的な金融市場の不安定化に伴う債券売却の圧力から、上昇しやすい地合いとなりました。日経平均株価は、年央に米中対立の激化などを材料に弱含んだ後、年末にはITサイクルの回復期待や米中通商協議の部分合意を受けて24,000円を超えましたが、期末にはウイルス感染の拡大懸念から一時16,000円台まで下落しました。また、米ドル円相場は、期を通じて方向感が定まらない展開が続き、年央にかけて円高傾向で推移した後、下期には米中間の緊張緩和などを背景に一旦は円安方向へ動きましたが、期末にはFRBの緊急利下げなどを受けて一時101円台まで円高が進みました。
こうした金融経済環境のもとで、当行グループの主たる営業地盤である山陰両県の経済は、高水準の公共投資による下支えがありましたが、生産活動は海外向けを中心に鉄鋼や電子部品・デバイスなどで受注の減少がみられ、設備投資も大型投資の一巡などにより減少に転じました。また、個人消費は耐久消費財を中心に消費税率引き上げ後の回復が鈍く、観光消費も減少傾向で推移するなど弱い動きが続き、期末にかけて停滞色を強める展開となりました。
当行グループは、山陰地方を中心に山陽、兵庫・大阪地域まで広域なネットワークを構築し、銀行業務を軸に、リース業務、クレジットカード業務など、グループ一体となって幅広い金融サービスを提供しております。
グループの中核となる当行は、特長として、国内銀行の中でトップクラスの安定性・健全性を背景に、山陰地方を中心とした広域な営業地盤における貸出金の増強や有価証券運用の多様化など、積極的にリスクテイクを行なってまいりました。
特に、主要営業地盤である山陰両県では、預金・貸出金いずれにおいても高いシェアを誇っております。その一方、山陰地方は人口減少や少子高齢化といった社会構造の変化が全国に先駆けて進んでいることに加え、新型コロナウイルスが地域経済に与える打撃も大きくなってきております。当行は、こうした環境下においても、地域と共に成長し続けるために、持続可能なビジネスモデル構築に取り組んでおります。
(優先的に対処すべき事業上の課題)
地域金融機関を取り巻く環境は、人口の減少や少子高齢化に加え、日本銀行のマイナス金利政策の継続による超低金利環境の長期化により、更に厳しさを増しております。また、年初からの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、地元経済への影響も拡大しつつあります。当行は、今こそお客様ならびに地域経済に寄り添い、地域のリーディングバンクとしての使命を果たす機会と考え、最優先課題としてコロナ禍で影響を受けたお客様の資金繰り支援や事業支援に努めてまいります。
また、当行では2017年度から進めてまいりました基幹システムの移行作業を終え、本年1月より新システムを順調に稼動させております。新しくなったシステム基盤をベースに構造改革を着実に進め、収益環境の変化にしっかりと対応してまいります。預り資産部門においては、野村證券株式会社との業務提携による抜本的な業務の見直しに着手し、2020年度より新しいビジネスモデルを展開してまいります。業務のデジタル化についても更にスピードアップして対応し、その他の分野においても、切れ目無く構造改革を進めてまいります。
こうした構造改革による経営資源の創出や組織のレベルアップを通し、地域産業の競争力強化やお取引先の企業価値向上に向けたサポートと、個人のお客様向けコンサルティング機能の高度化によるきめ細やかなサービスを実践することで、地域経済の活力を引き出し、持続可能な地域社会の発展と当行の企業価値の向上を実現してまいります。
(優先的に対処すべき財務上の課題)
2020年3月末時点の連結自己資本比率は12.95%、単体自己資本比率は12.52%と、引き続き高い水準を維持しておりますが、当行が戦略的に実施している貸出残高の増加等により、自己資本比率は長期的には低下傾向にあります。当行では引き続き、予算策定時の目標設定、リスク・リターンを意識した取り組み、期中モニタリングのPDCAサイクルを回すことなどにより、自己資本比率を適正に維持するための取り組みを実践してまいります。
(経営方針)
1 経営の基本方針
当行は、「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を経営理念とし、経営の健全性の確保を図りながら、地域のためにお役に立つことを基本方針としております。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響が広く実態経済へと波及し、今後の見通しは依然不透明なままです。このような危機的状況において、お客様・従業員等の安全確保と安定的な金融サービスの維持を最優先に位置付けたうえで、地域経済の悪化防止と早期回復に向け、金融サービスを通じてお客様や地域社会を支えることが当行の社会的使命であると認識しております。
当行の有する経営資源を最大限活用してお客様や地域の課題解決に取り組むことで、お客様や地域社会、株主の皆様、従業員など、全てのステークホルダーに価値を提供するとともに、持続可能な地域社会の実現を目指します。
2 中長期的な経営戦略
当行の経営環境は、主たる営業地盤である山陰の人口減少と高齢化に加え、日本銀行のマイナス金利政策継続による影響もあり、厳しい環境が続くものと予想されます。しかしながら、このような環境下においても地域とともに持続的に成長できるよう、2018年度からスタートした中期経営計画においては「お客様本位の付加価値共創」「デジタル化による構造改革の推進」「組織が活性化する人事運営」を三本柱とする重点施策を推し進めております。
中期経営計画の重点施策のうち、「お客様本位の付加価値共創」については、「地域産業の競争力強化とお取引先の企業価値向上」「兵庫・大阪への進出加速による地域の架け橋としての機能強化」「個人向けコンサルティング機能の高度化」に取り組んでおります。
「地域産業の競争力強化とお取引先の企業価値向上」では、地域産業に対し当行グループが一体となり面的支援や、地公体等との連携を通じた地域経済の底上げを図るほか、地域に夢のある新事業を創出すべく、事業の創発プログラムを実行しております。また、個々のお取引先に対して、これまで以上に対話を深め、売上や利益の増加等の付加価値向上に向けた徹底的なサポートや、事業性評価に基づく成長や業績改善のための積極的な資金供給等に取り組み、従来の事業領域の枠組みにとらわれず挑戦してまいります。特に、新型コロナウイルスの影響を受けたお客様のサポート体制を強化するため、「新型コロナ事業支援チーム」を発足しました。当チームを中心に、本部・営業店が一体となり、コンサルティングを通じた事業支援活動に取り組んでまいります。
「兵庫・大阪への進出加速による地域の架け橋としての機能強化」では、戦略的市場と位置付ける兵庫・大阪地区の中堅・中小企業の顧客基盤の拡充を進め、当行の強みである広域ネットワークを活用し、山陰と山陽・兵庫・大阪のお取引先を繋ぐことにより、戦略的市場の成長が地元に還流されるよう取り組んでまいります。
「個人向けコンサルティング機能の高度化」では、大きく変わる収益環境と多様なお客様のニーズに応えるため、野村證券株式会社と業務提携を行い、預り資産ビジネスの抜本的な見直しを実施いたします。同社の持つ高度な知見を取り入れ、コンサルティング能力を高め、ワンストップで幅広いソリューションを提供いたします。個人ローンでは、対面・非対面チャネルを効果的に連携させ、お客様一人ひとりのライフステージに応じた様々なニーズに応えてまいります。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に更にキャッシュレス決済が進展することを見据え、地域のインフラ環境の整備に取り組むとともに、キャッシュレス収益の増強に取り組んでまいります。
「デジタル化による構造改革の推進」においては、戦略的分野に経営資源を投下するため、ITを活用して抜本的な業務改革を行い、コスト競争力の強化と生産性の向上を実現いたします。Webやアプリの機能を拡充し、デジタルチャネルによる顧客接点の強化や新たな価値・サービスの開発を進め、お客様へ利便性の高い金融サービスを提供いたします。また、キャッシュレス化を促進させ、新たな価値提供にも取り組んでまいります。
「組織が活性化する人事運営」においては、専門人材の育成や女性・シニア層の活躍促進など、行職員一人ひとりが成長し能力を存分に発揮できる体制を整備し、地域・お客様の長期的な価値創造のソリューション提供に努めてまいります。
(経営環境)
当期のわが国経済は、上期は海外景気が減速傾向にあるなかで、堅調な国内需要を下支えに緩やかな回復基調を維持しましたが、下期は消費税率引き上げや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響などにより大幅に悪化しました。生産活動は資本財や耐久消費財の需要減退により低下し、期末には設備投資を先送りするなどの動きもみられました。個人消費も上期は改元に伴う需要増加などの好材料がありましたが、消費税率引き上げや自然災害、新型コロナウイルスの影響などが重なり、下期には弱い動きが広がりました。
当期の金融マーケットの動向をみると、長期金利は日銀の金融緩和政策が続くなかで夏場に△0.290%まで低下しました。その後、米国FRBが10年7カ月ぶりに利下げに転じましたが、年明け以降はウイルス感染の拡大に端を発した世界的な金融市場の不安定化に伴う債券売却の圧力から、上昇しやすい地合いとなりました。日経平均株価は、年央に米中対立の激化などを材料に弱含んだ後、年末にはITサイクルの回復期待や米中通商協議の部分合意を受けて24,000円を超えましたが、期末にはウイルス感染の拡大懸念から一時16,000円台まで下落しました。また、米ドル円相場は、期を通じて方向感が定まらない展開が続き、年央にかけて円高傾向で推移した後、下期には米中間の緊張緩和などを背景に一旦は円安方向へ動きましたが、期末にはFRBの緊急利下げなどを受けて一時101円台まで円高が進みました。
こうした金融経済環境のもとで、当行グループの主たる営業地盤である山陰両県の経済は、高水準の公共投資による下支えがありましたが、生産活動は海外向けを中心に鉄鋼や電子部品・デバイスなどで受注の減少がみられ、設備投資も大型投資の一巡などにより減少に転じました。また、個人消費は耐久消費財を中心に消費税率引き上げ後の回復が鈍く、観光消費も減少傾向で推移するなど弱い動きが続き、期末にかけて停滞色を強める展開となりました。
当行グループは、山陰地方を中心に山陽、兵庫・大阪地域まで広域なネットワークを構築し、銀行業務を軸に、リース業務、クレジットカード業務など、グループ一体となって幅広い金融サービスを提供しております。
グループの中核となる当行は、特長として、国内銀行の中でトップクラスの安定性・健全性を背景に、山陰地方を中心とした広域な営業地盤における貸出金の増強や有価証券運用の多様化など、積極的にリスクテイクを行なってまいりました。
特に、主要営業地盤である山陰両県では、預金・貸出金いずれにおいても高いシェアを誇っております。その一方、山陰地方は人口減少や少子高齢化といった社会構造の変化が全国に先駆けて進んでいることに加え、新型コロナウイルスが地域経済に与える打撃も大きくなってきております。当行は、こうした環境下においても、地域と共に成長し続けるために、持続可能なビジネスモデル構築に取り組んでおります。
(優先的に対処すべき事業上の課題)
地域金融機関を取り巻く環境は、人口の減少や少子高齢化に加え、日本銀行のマイナス金利政策の継続による超低金利環境の長期化により、更に厳しさを増しております。また、年初からの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、地元経済への影響も拡大しつつあります。当行は、今こそお客様ならびに地域経済に寄り添い、地域のリーディングバンクとしての使命を果たす機会と考え、最優先課題としてコロナ禍で影響を受けたお客様の資金繰り支援や事業支援に努めてまいります。
また、当行では2017年度から進めてまいりました基幹システムの移行作業を終え、本年1月より新システムを順調に稼動させております。新しくなったシステム基盤をベースに構造改革を着実に進め、収益環境の変化にしっかりと対応してまいります。預り資産部門においては、野村證券株式会社との業務提携による抜本的な業務の見直しに着手し、2020年度より新しいビジネスモデルを展開してまいります。業務のデジタル化についても更にスピードアップして対応し、その他の分野においても、切れ目無く構造改革を進めてまいります。
こうした構造改革による経営資源の創出や組織のレベルアップを通し、地域産業の競争力強化やお取引先の企業価値向上に向けたサポートと、個人のお客様向けコンサルティング機能の高度化によるきめ細やかなサービスを実践することで、地域経済の活力を引き出し、持続可能な地域社会の発展と当行の企業価値の向上を実現してまいります。
(優先的に対処すべき財務上の課題)
2020年3月末時点の連結自己資本比率は12.95%、単体自己資本比率は12.52%と、引き続き高い水準を維持しておりますが、当行が戦略的に実施している貸出残高の増加等により、自己資本比率は長期的には低下傾向にあります。当行では引き続き、予算策定時の目標設定、リスク・リターンを意識した取り組み、期中モニタリングのPDCAサイクルを回すことなどにより、自己資本比率を適正に維持するための取り組みを実践してまいります。