有価証券報告書-第214期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/12 14:01
【資料】
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【項目】
188項目
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当行グループは総合金融サービス業として銀行業及びリース業を行っているため、下記の内容は当行グループの事業全体の経営方針等を記載しております。
(1) 経営の基本方針
当行は、1896年(明治29年)の創業以来培ってきた経営理念「堅実経営」を行是とし、経営方針として①「信用の重視」②「地域への貢献」③「お客さま第一」④「人材の育成」⑤「進取の精神」の5項目を掲げております。
行是「堅実経営」には「原理原則に基づき、信用を重んじる」「良き伝統を守り、未来に挑戦する」というふたつの意味があり、単に堅実だけでなく、「守るべきは守り、進むべきは進む」という時代の変化に積極的に対応する想いが込められております。
また、当行は伝統的営業方針として「永代取引」を掲げております。「永代取引」とは、世代を超えた息の永い取引を継続し、お客さまの永続的な発展に貢献するという考え方であります。
当行はこれからもこの「堅実経営」及び「永代取引」をしっかりと守り続け、地域やお客さまの成長・発展に貢献してまいります。
<存在意義(パーパス)>当行は、2023年度からスタートした経営計画策定にあたり、「永代取引によるお客さま感動満足の創造と豊かな地域社会の実現」という存在意義(パーパス)を制定しました。変化が激しく不確実性の高い環境下、当行の揺るがない行動や意思決定の軸として全役職員が共有し、永代取引の進化及び持続可能な地域社会への取組みを加速させてまいります。

(2) 経営環境
創業130周年という大きな節目を迎えた現在、地域金融機関を取巻く経営環境は、人口減少や少子高齢化にともなう市場縮小に加え、金融政策の正常化が進展したことで、預貸金金利の動向や預金獲得競争の激化といった「金利のある世界」への本格的な対応が急務となっております。また、地政学的リスク、通商政策と金融政策の動向、及びそれらに起因する金融市場の変動には一層の留意が必要であり、先行きの不確実性は極めて高い状況が継続しています。こうした中、地域の中小企業等のお客さまは、物価高に見合った賃金の引上げや適切な価格転嫁、深刻化する人材不足への対応など、喫緊の経営課題に直面しておられます。その一方で、AIの活用やDX、GXなどサステナビリティへの対応は、企業の持続可能性を左右する重要な課題となっています。地域金融機関として、将来に亘る持続的な成長と社会課題解決に向けた取組みを、地域とお客さまに寄り添い伴走しながら強化していく必要があります。
(3) 経営戦略・経営計画
当行グループでは、重要課題(マテリアリティ)として「地域経済の発展と産業振興」「長寿化社会への対応」「人材育成と働き方改革」「気候変動・南海トラフ地震への対応」を定め、当課題に積極的かつ迅速に対処するため、経営計画「Growing beyond 130th」を推進しております。
当計画は、「永代取引の進化」「持続可能な地域社会への取組み」「活力ある組織と多様な働き方の実現」「経営基盤の強化」を基本戦略とし、変化の激しい経営環境に柔軟に対応するため、「ローリング方式」を採用しております。2027年3月期は、2028年3月期を最終年度とする3rdステージの2年目として、これまでの取組みを確かな成果へと結びつける段階となります。当行の存在意義(パーパス)である「永代取引によるお客さま感動満足の創造と豊かな地域社会の実現」に向けた取組みを、これまで以上に加速させてまいります。特に、重点テーマとして、130周年事業を通じたお客さま・地域への貢献、環境変化への対応、お客さま本位の業務運営とコンプライアンスの徹底を掲げ、基本戦略の下、企業価値の向上を図ってまいります。
経営計画の概要は以下のとおりです。
長期経営計画「Growing beyond 130th」の概要
① 計画概要

② 経営計画の位置づけ

③ 経営計画(骨子)

(注)リスクアペタイト・フレームワーク:取るべきリスクを明確化し収益性と健全性のバランスの最適化を図っていくという経営管理の枠組み
④ 経営目標各指標(2026年3月期実績及び2028年3月期計画)(単体)
2026年3月期
実績
2028年3月期計画採用理由
修正前
(2025年11月計画)
修正後
(2026年5月計画)
修正OHR56.11%57%未満55%未満筋肉質な経営体質の構築をめざし経営効率性を測る指標として採用しております。
コア業務純益ROA0.57%0.55%以上0.60%以上高い付加価値を創造し、経営効率の更なる向上をめざしていくため採用しております。
当期純利益154億円180億円以上200億円以上株主還元や経営資源・人的資本などへの投資の源泉となる利益を、安定的に計上できる収益体質の構築をめざしていくため採用しております。
当期純利益ROE4.33%5.00%以上5.00%以上永代取引(注1)を追求し、当行のコアビジネスである中小企業取引を中心に複合取引を強化実践し、与信コストを含めた当期純利益段階での収益効率性の向上をめざしていくため採用しております。
株主還元方針株主還元率(連結)
40.37%
株主還元率(連結)
40%以上
配当性向(連結)
40%以上
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取組みの一環として、安定的な株主還元を行うため採用しております。
ESG投融資残高
(注2)
1,797億円3,000億円3,000億円ファイナンスを通じたお客さまのサステナビリティへの取組みを支援するため採用しております。
女性役付者比率
(注3)
30.6%30%以上30%以上女性活躍推進のための指標として採用しております。

注1 永代取引・・・・お客さまと世代を超えた息の永い取引を継続し、永続的な発展に寄与していくという当行のビジネスモデル
2 ESG投融資・・外部評価のあるESG関連投融資と定義し、①グリーンローン、②グリーンボンド(サステナビリティボンドを含みます。)、③ソーシャルローン、④ソーシャルボンド、⑤サステナビリティ・リンク・ローン、⑥サステナビリティ・リンク・ボンド、⑦トランジション・ファイナンス、⑧①~⑦に準じる投融資
3 役付者・・・・・課長代理または支店長代理と同等以上の役職(管理職を含む)の職員
2025年11月及び2026年5月にそれぞれ経営目標の見直しを行いました。なお、2026年5月に株主還元にかかる経営目標を株主還元率40%以上(連結)から配当性向40%以上(連結)に変更いたしました。
(4) 対処すべき課題
2026年度は経営計画「Growing beyond 130th」において、最終年度に向けた3年計画である3rdステージの2年目として、これまでの取組みを確かな成果へと結びつける段階となります。
各基本戦略における優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
①永代取引の進化
永代取引の進化のため、コンサルティング機能のさらなる高度化に取組んでまいります。法人のお客さまには、資金繰り支援に加え、DX・GXコンサルティングや事業承継支援、ストラクチャードファイナンス等の高度な金融手法を活用し、地域の皆さまの競争力強化と新産業創出や新規事業展開を牽引してまいります。個人のお客さまには、預金・証券・保険の総合金融サービスをご提案し、お客さまの資産を守り育て、豊かさの実現をめざすファミリーサポート営業を深化させ、世代を超えた資産形成・継承を支えることで金融先進県の実現につなげてまいります。これらを通じ、お客さまを起点として、対面・非対面チャネルをシームレスにつなぎ、お客さまとのつながりをより強化することで、当行ならではの付加価値の高い金融サービスを提供してまいります。
②持続可能な地域社会への取組み
各種ファンドを通じ、創業・事業承継支援と産業振興を一段と加速させるとともに、お客さまのDXコンサルティング等による地域のデジタル化を推進してまいります。また、ESG投融資の拡大や自治体との連携による脱炭素社会の実現に向けた取組みを深化させ、お客さまのESG経営の実践をご支援してまいります。そのほか、野村證券との連携による地域の金融リテラシー向上や、四国アライアンスなどの連携による四国創生への取組みを一層強化してまいります。
③活力ある組織と多様な働き方の実現
人的資本経営を一段と深化させ、自律的なキャリア形成を支援することで、永代取引を支える人材の育成を図るとともに、重点分野への戦略的な人材配置を加速させてまいります。DXやSDGsリテラシーのさらなる向上により、高度化・多様化するお客さまニーズに専門性の高いソリューションで応え、より一層のお客さま感動満足の創造をめざしてまいります。さらに、外部機関からも高く評価されたエンゲージメントを原動力に、野村證券からの出向者、シニア人材、中途採用者など多様な人材が専門性を発揮できる環境整備や、女性活躍の推進に積極的に取組んでまいります。職員向け株式報酬制度の導入等による経営参画意識の醸成や、役員と職員の対話を重視する組織風土を一段と深化させることで、誰もが意欲的に挑戦できる職場環境を実現し、持続的な企業価値の向上につなげてまいります。
④経営基盤の強化
ガバナンス・リスク管理・コンプライアンス態勢強化のもと、取るべきリスクを明確化し収益性と健全性のバランスの最適化を図っていくという経営管理の枠組みであるRAF(リスクアペタイト・フレームワーク)を実践し、最適な経営資源と資本配賦の実現によって卓越した効率経営を追求してまいります。
また、本年3月に発生した不正アクセスによる情報漏えい事案につきましては、本事案を厳粛に受け止め、最重要課題として再発防止に取組んでまいります。そして、サイバーセキュリティ対応を含むシステムセキュリティ態勢全般の一層の強化を図るほか、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策や業務継続態勢の実効性を高めることで、社会インフラを担う金融機関としての責任を果たし、信頼に資する経営基盤の構築に全力で取組んでまいります。

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