有価証券報告書-第89期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
(1) 経営の基本方針
当行グループは、沖縄県を地盤とする地域の総合金融サービスグループとして、創立以来「地域密着・地域貢献」を経営理念に掲げ、地域に根ざし、本来業務である金融仲介機能を通じ良質な総合金融サービスを提供することで、地域経済の発展に寄与していくことを経営の基本方針としております。これらを通じ、株主・投資家の皆さまよりご支持いただけるよう努めてまいります。
(2) 経営環境
我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、足下で大幅に下押しされており、先行きについても感染症の影響により厳しい状況が続くものと予想されます。
沖縄県経済は、人口の増加や堅調な入域観光客数などを背景に、全体として景気は拡大を続けていたものの、足下では新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う入域観光客の急速な減少が県経済を大幅に下押ししております。また、新型コロナウイルス感染症の影響は広範化しており、国内及び海外経済に与える影響等により、県経済は先行き不透明な状況が続いております。
(3) 中長期的な経営戦略
このような状況の中、2018年度よりスタートした「第18次中期経営計画 お客さまとともに未来を創る~Create the Future~」では、①おきぎんグループの総力により地域社会とともに次世代へ繋ぐ持続的な未来を創造、②業務革新により生み出された時間と高品質力人材でお客さまとの接点領域を拡大し、価値を共創、③お客さまの良質な資産形成、事業の継続性を支援することでお客さまとおきぎんグループの未来を創造、の3つを基本方針として定め、その実現に向けて、次の4つの戦略を策定し取組んでおります。
戦略Ⅰ:総合力の発揮(グループ収益力改革)
おきぎんグループ全体で連結を強く意識し、連結による収益力強化を図る。
① 総合金融サービス(銀行、リース、証券、クレジットカードなどお客さまの利便性向上)の強化。
② グループ企業の業務の見直しなどにより収益力強化を図る。
戦略Ⅱ:共通価値の創造(サービス力改革)
FinTech、ICTによる新たなサービス(簡単・便利・オトク・安心)の提供と更なる業務革新を図る。
① 商品・サービスの改革を図り、お客さまから支持を得る。
② 業務プロセスの改革を図り、業務の見直しによるお客さま、営業店の支援を図る。
戦略Ⅲ:経営資源の配分(コスト改革)
経営資源の有効配分、コスト意識の醸成(費用対効果の検証)を図る。
① 従来型の店舗戦略や渉外活動の革新を図り、デジタル投資へ資源配分を図る。
② 営業店、成長分野への人的リソースの有効配置。
戦略Ⅳ:働き方改革(人事制度改革)
真の従業員満足を実現するために、働き方改革を実現し、生産性向上を図る。
① 人事制度の見直し
② 高品質力人材(コンサルティング能力の向上、良質な資産形成に寄与)
また、当行グループは「おきぎんグループSDGs宣言」を制定しており、経営理念である「地域密着・地域貢献」に向けたこれまでの取組みと、これから取組むべき事をSDGs目標と紐付けし取組みを深化することで、SDGsの目指す「持続可能な社会の実現」にも貢献してまいります。
(4) 目標とする経営指標
「第18次中期経営計画 お客さまとともに未来を創る~Create the Future~」の目標数値は、以下の経営指標項目を設定し取り組んでおります。
| 2020年度 目標 | ||
| 収益性 | 連結ROE(株主資本当期純利益率) | 4%程度 |
| 単体コア業務純益 | 75億円程度 | |
| 単体コアOHR | 70%程度 | |
| 成長性 | 法人メイン先数 | 約8,000先 |
| 個人メイン先数 | 約350,000先 | |
| 健全性 | 開示債権比率 | 1%程度 |
| 単体自己資本比率(国内基準) | 10%程度 |
| ※ 連結ROE(株主資本当期純利益率)算式 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
| (期首株主資本+期末株主資本)÷2 |
※ 法人メイン先・個人メイン先:当行を中心にご利用いただいている法人・個人(事業性含む)のお客さま。
(当行定義)
2020年4月より第18次中期経営計画最終年度となる3年目がスタートしており、今年度は以下の施策を中心に取り組んでまいります。
戦略Ⅰ:総合力の発揮(グループ収益力改革)
・地域活性化へ向けたグループソリューションの提供。
戦略Ⅱ:共通価値の創造(サービス力改革)
・お客さまとの共創をより深化させるため、営業体制の見直しや組織体制の見直しの実施。
・ICTを活用したお客さまサービスの拡充。
戦略Ⅲ:経営資源の配分(コスト改革)
・コスト改革ワーキングの取り組みによる店舗統廃合やATM戦略の実施。
・ICT活用による業務プロセスの見直し。
戦略Ⅳ:働き方改革(人事制度改革)
・お客さま目線を重視した推進態勢の構築やお客さまのロイヤルティ向上へ繋げることを目的に、営業店マーケットへ合わせた目標の導入
また、以下の組織体制を構築することで、金融仲介機能をこれまで以上に発揮するとともに、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けられたお客さまへの支援強化を図ることで、経営数値の目標へ取り組み、地域と共に成長してまいります。
① エリア企業係の導入
効率的な融資推進や融資案件のスピード対応を実現し、お客さま満足度の向上を図ることを目的に、各エリアの企業係を集約する「エリア企業係」を導入。
② 融資部の新設
与信管理の強化や金融仲介機能をより一層発揮することを目的に、与信先の本部集中や経営改善指導先等の機能を集約した「融資部」を新設。
③ 沖縄みらい元気応援室の新設
これまでのファイナンスでの金融支援のみならず、ビジネスマッチングの提供や出資、劣後ローンへの対応をはじめ、非対面による販路拡大や更なる働き方改革への取り組み支援など、デジタルトランスフォーメーションへ向けた企業内改革のサポートをより一層強化していくことを目的に「沖縄みらい元気応援室」を新設。
④ 法人・個人一体となった相続・事業承継提案体制の構築
ニーズの多い、相続・事業承継の分野に対し、法人・個人一体となった提案体制を整備。
(5) 対処すべき課題
国内の地域金融機関を取り巻く経営環境につきましては、デジタライゼーションの加速、人口減少・高齢化の進展、低金利環境の長期化等により、大きく変化してきており、これまでの発想を変えて成長性と収益性の向上につながるビジネスモデルを構築していく必要があります。環境の変化に適応するとともに地域経済の活性化に向けた金融仲介機能の一層の発揮が求められております。
そのような環境のなか、ICTを活用したデジタルトランスフォーメーションのサポートにより、お客さまの利便性の向上を図るとともに、アナログ(Face to Face)との融合を図ることで、カスタマーエクスペリエンスを実現し、地域とともに成長する地域№1バンクを実現してまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大が地域経済を大幅に下押ししており、当行は総合金融サービスを通じて、地域のお客さまの支援をより強化していく必要があります。新型コロナウイルスの感染防止・拡大抑制のために、お客さまや職員とその家族の健康・安全の確保を図り、業務継続体制の構築・維持を図るとともに、影響を受けたお客さまに対し、資金繰りなどに重大な支障が生じないよう、金融仲介機能をより一層発揮し、お客さまからの相談に、迅速、適切、柔軟に対応していく必要があります。