有価証券報告書-第167期(2022/04/01-2023/03/31)
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
当行グループは、銀行業務を中心に、リース業務、証券業務、その他業務(コンサルティング業務や信用保証業務など)の金融サービスに係る事業を営んでおります。
グループの業務の中心である銀行業務を営む当行が取扱っている金融商品の状況は以下のとおりです。
(1)金融商品に対する取組方針
当行の主な資金運用業務である貸出業務は、主として地域の個人・法人及び地方公共団体を対象としております。有価証券業務については、資産及び負債の総合的管理(以下、「ALM」という。)上の調整、余資運用を目的としております。これらの事業を行うため、安定的な資金調達である預金業務に注力するほか、市場の状況や長短のバランスを調整して、借用金等による資金調達も行っております。このように、主として金利変動を伴う金融資産及び金融負債を有しているため、金利変動による不利な影響が生じないように、ALMを行っております。その一環として、デリバティブ取引も行っております。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当行が保有する金融資産は、主として地域の個人・法人及び地方公共団体に対する貸出金であり、お客さまの契約不履行によってもたらされる信用リスクにさらされております。また、固定金利の貸出を行っており、金利リスクにもさらされております。また、有価証券は、主に債券、株式、投資信託及び組合出資金であり、純投資目的及び政策投資目的で保有しております。これらは、それぞれ発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格及び外国為替相場の変動リスク、市場流動性リスクにさらされております。
預金は一定の環境の下で一時に多額の引出しが発生し、資金繰りに窮する場合などの流動性リスクにさらされております。
借用金は一定の環境の下で当行が市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払を実行できなくなる流動性リスクにさらされております。また、変動金利の借入を行っており、金利の変動リスクにさらされております。
当行の主なデリバティブ取引は、金利スワップ、金利フロア、金利キャップ、通貨オプション及び為替予約取引があります。内包するリスクは、「信用リスク」と「市場リスク」があります。当行では、お客さまの金利、為替に関する変動リスクの回避及びカバー、銀行本体における貸出金・外債等の金利・為替変動リスクの回避を目的として取引しております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
(a)個別先の信用リスク管理
当行は、信用リスク管理の根幹として信用格付制度を設けており、各々の与信先、保有有価証券の発行先及びデリバティブ取引のカウンターパーティ等に対し債務者格付を付与しております。付与された債務者格付は信用リスクを明確に認識するための指標と位置づけ、与信承認権限基準や、個別案件審査の判定基準として使用するほか、収益管理や、プライシング等の基準としても活用しております。債務者格付は、最低年1回の見直しを行うほか、与信先の信用状況の変化に応じて随時見直しを行う態勢としております。
(b)ポートフォリオベースの信用リスク管理
当行では、業種別、格付別の与信残高、信用リスク量等の定期的モニタリングによる与信ポートフォリオの実態及び変化の分析・検証を行い、信用リスクを管理しております。
なお、特定の企業や同一グループへ与信が集中して大きな損失が発生する与信集中リスクを抑止するため、1社あるいは1グループ当たりのクレジット・ライン(与信上限)を設けているほか、クレジット・ラインを超過する大口与信先への案件については、役員等により構成される融資委員会において個別に対応を協議するなど、過度の与信集中を抑制する態勢を構築しております。
② 市場リスクの管理
(a)金利リスクの管理
当行の金利リスク管理方針は、取締役会の承認による「市場リスク管理規程」によって明確化され、組織内に周知されております。経営陣を中心に構成されるリスク管理委員会やALM委員会等にて、定期的(原則月に1度)に金利リスク量等についての報告、今後の方針等の協議を実施しております。リスク管理委員会等での協議内容については、必要に応じ取締役会決議を行うとともに、定期的に取締役会に報告を行っております。
(b)為替リスクの管理
当行の為替リスク管理方針は、金利リスク同様「市場リスク管理規程」によって明確化され、組織内に周知されております。
(c)価格変動リスクの管理
当行は、地域金融機関としての目的・意義を明確に認識したうえで、「有価証券運用・リスクテイクポリシー」にローリスク運用、中長期分散投資、市場流動性の重視等の基本方針を定め、ALM上の調整、余資運用を目的とした有価証券運用を行っております。また、相場観に過度に依存することや短期的な収益確保のみを狙った投資行動はとらないこととしております。
また、融資・預金といった全行的な動向を踏まえた投資行動を行うこと、投資後の投資先の経営状況等について十分調査・分析を行うことにも留意し、適切なエクスポージャーの管理に努めております。
(d)デリバティブ取引
当行自身のALM目的でのデリバティブ取引に関しては、取引の執行、ヘッジ有効性の評価、事務管理に関する部門をそれぞれ分離し内部牽制を確立するとともに、ヘッジ会計を適用する取引については「ヘッジ取引規程」に基づき実施しております。また、お客さまとの通貨関連取引、金利関連取引においては、原則として市場で反対取引によってヘッジしており、市場リスクは僅少となっております。
(e)市場リスクに係る定量的情報
当行では、金融商品の市場リスク量をVaRによって計測しており、これを市場リスク管理にあたっての定量的分析に利用しております。算出にあたっては、分散共分散法(保有期間6ヵ月(政策投資株式のみ12ヵ月)、信頼区間99%、観測期間5年)を採用しております。
また、普通預金等の流動性預金については、その一部をコア預金(*)として扱い、内部モデルに基づき最長10年の満期に振り分けて金利リスクを認識しております。
(*)流動性預金のうち、引出されることなく長期間滞留が見込まれる預金
2022年3月31日現在の市場リスク量(損失額の推計値)は全体で759億円です。
2023年3月31日現在の市場リスク量(損失額の推計値)は全体で834億円です。
なお、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が変化する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行は、ALMを通して、適時にグループ全体の資金管理を行うほか、資金調達手段の多様化、市場環境を考慮した長短の調達バランスの調整などによって、流動性リスクを管理しております。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金、コールローン及び買入手形、外国為替(資産・負債)、売現先勘定並びに債券貸借取引受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
(*1)差額欄は、資産については時価から連結貸借対照表計上額を減算、負債については連結貸借対照表計上額から時価を減算した差額を記載しております。
(*2)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(*1)差額欄は、資産については時価から連結貸借対照表計上額を減算、負債については連結貸借対照表計上額から時価を減算した差額を記載しております。
(*2)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(*1)非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式について3,126百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、非上場株式について698百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先で連結決算年度末時点で延滞しており、償還予定額が見込めない3,210百万円、期間の定めのないもの61,704百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先で連結決算年度末時点で延滞しており、償還予定額が見込めない2,671百万円、期間の定めのないもの58,483百万円は含めておりません。
(注3)借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(*) 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」(2020年3月6日内閣府令第9号)附則第5条第6項の経過措置を適用した投資信託については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託の金額は50,061百万円であります。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
当連結会計年度(2023年3月31日)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
有価証券
有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債、住宅ローン担保証券がこれに含まれます。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。
社債のうち、私募債については自行保証を考慮せずに貸出金に準じた方法で現在価値を算出し、当該現在価値に前受保証料を加算したものを時価としております。なお、保証協会保証付私募債については、貸出金に準じて算出した現在価値と、リスク・フリーレートで割り引いた現在価値の加重平均額に前受保証料を加算したものを時価としております。インプットには、TIBOR、倒産確率及び倒産時の損失率等が含まれます。これらの取引につきましては、レベル3の時価に分類しております。
貸出金
貸出金については、金利更改期間に応じたリスク・フリーレートに内部格付に基づく予想損失率を加味した率で割り引いた現在価値を算出しております。金利更改期間と最終期限が異なる貸出の当該金利更改期間終了後の元本残額については、金利更改期間終了後に適用される金利が市場金利を反映していることから、貸出先の信用状態が実行後大きく異なっていない限り、金利更改期間終了後の現在価値相当額を時価としております。
また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先の債権等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表価額から現在の貸倒見積高を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
貸出金のうち、当該貸出を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
また、クレジットカード業務に伴うキャッシング等の貸出金については、返済期間及び金利(手数料)条件等から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
これらの取引につきましては、レベル3に分類しております。
負 債
預金、及び譲渡性預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金及び譲渡性預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いて現在価値を算定しております。その割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。
これらの取引につきましては、レベル2に分類しております。
借用金
劣後ローンについては、金利更改期間に応じたリスク・フリーレートに、直近の劣後ローン借入利率とその時点の同期間のスワップレートとの差を加味した率で割り引いて現在価値を算定しております。劣後ローン以外の残存期間が短期の借入については、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
上記以外の借用金については、金利更改期間に応じたリスク・フリーレートで割り引いて現在価値を算定しております。
これらの取引につきましては、レベル2に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。
デリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。
また、取引相手の信用リスク及び当行自身の信用リスクに基づく価格調整を行っております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しており、その他(地震デリバティブ)が含まれます。
(注2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1)重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2022年3月31日)
当連結会計年度(2023年3月31日)
(2)期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2022年3月31日)
(*1)連結損益計算書の「その他業務収益」及び「その他業務費用」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(*1)連結損益計算書の「その他業務収益」及び「その他業務費用」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3)時価の評価プロセスの説明
当行グループはリスク管理部門において時価の算定に関する方針及び手続を定めており、これに沿って各取引部門が時価を算定しております。算定された時価は、独立した評価部門において、時価の算定に用いられた評価技法及びインプットの妥当性並びに時価のレベルの分類の適切性を検証しております。検証結果は毎期リスク管理部門に報告され、時価の算定の方針及び手続に関する適切性が確保されております。
時価の算定に当たっては、個々の資産の性質、特性及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを用いております。また、第三者から入手した相場価格を利用する場合においても、利用されている評価技法及びインプットの確認や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
(4)重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
社債の時価の算定で用いている重要な観察できないインプットは、倒産確率及び倒産時の損失率であります。これらのインプットの著しい増加(減少)は、それら単独では、時価の著しい低下(上昇)を生じさせることとなります。一般に、倒産確率に関して用いている仮定の変化は、倒産時の損失率に関して用いている仮定の同方向への変化を伴います。
1.金融商品の状況に関する事項
当行グループは、銀行業務を中心に、リース業務、証券業務、その他業務(コンサルティング業務や信用保証業務など)の金融サービスに係る事業を営んでおります。
グループの業務の中心である銀行業務を営む当行が取扱っている金融商品の状況は以下のとおりです。
(1)金融商品に対する取組方針
当行の主な資金運用業務である貸出業務は、主として地域の個人・法人及び地方公共団体を対象としております。有価証券業務については、資産及び負債の総合的管理(以下、「ALM」という。)上の調整、余資運用を目的としております。これらの事業を行うため、安定的な資金調達である預金業務に注力するほか、市場の状況や長短のバランスを調整して、借用金等による資金調達も行っております。このように、主として金利変動を伴う金融資産及び金融負債を有しているため、金利変動による不利な影響が生じないように、ALMを行っております。その一環として、デリバティブ取引も行っております。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当行が保有する金融資産は、主として地域の個人・法人及び地方公共団体に対する貸出金であり、お客さまの契約不履行によってもたらされる信用リスクにさらされております。また、固定金利の貸出を行っており、金利リスクにもさらされております。また、有価証券は、主に債券、株式、投資信託及び組合出資金であり、純投資目的及び政策投資目的で保有しております。これらは、それぞれ発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格及び外国為替相場の変動リスク、市場流動性リスクにさらされております。
預金は一定の環境の下で一時に多額の引出しが発生し、資金繰りに窮する場合などの流動性リスクにさらされております。
借用金は一定の環境の下で当行が市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払を実行できなくなる流動性リスクにさらされております。また、変動金利の借入を行っており、金利の変動リスクにさらされております。
当行の主なデリバティブ取引は、金利スワップ、金利フロア、金利キャップ、通貨オプション及び為替予約取引があります。内包するリスクは、「信用リスク」と「市場リスク」があります。当行では、お客さまの金利、為替に関する変動リスクの回避及びカバー、銀行本体における貸出金・外債等の金利・為替変動リスクの回避を目的として取引しております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
(a)個別先の信用リスク管理
当行は、信用リスク管理の根幹として信用格付制度を設けており、各々の与信先、保有有価証券の発行先及びデリバティブ取引のカウンターパーティ等に対し債務者格付を付与しております。付与された債務者格付は信用リスクを明確に認識するための指標と位置づけ、与信承認権限基準や、個別案件審査の判定基準として使用するほか、収益管理や、プライシング等の基準としても活用しております。債務者格付は、最低年1回の見直しを行うほか、与信先の信用状況の変化に応じて随時見直しを行う態勢としております。
(b)ポートフォリオベースの信用リスク管理
当行では、業種別、格付別の与信残高、信用リスク量等の定期的モニタリングによる与信ポートフォリオの実態及び変化の分析・検証を行い、信用リスクを管理しております。
なお、特定の企業や同一グループへ与信が集中して大きな損失が発生する与信集中リスクを抑止するため、1社あるいは1グループ当たりのクレジット・ライン(与信上限)を設けているほか、クレジット・ラインを超過する大口与信先への案件については、役員等により構成される融資委員会において個別に対応を協議するなど、過度の与信集中を抑制する態勢を構築しております。
② 市場リスクの管理
(a)金利リスクの管理
当行の金利リスク管理方針は、取締役会の承認による「市場リスク管理規程」によって明確化され、組織内に周知されております。経営陣を中心に構成されるリスク管理委員会やALM委員会等にて、定期的(原則月に1度)に金利リスク量等についての報告、今後の方針等の協議を実施しております。リスク管理委員会等での協議内容については、必要に応じ取締役会決議を行うとともに、定期的に取締役会に報告を行っております。
(b)為替リスクの管理
当行の為替リスク管理方針は、金利リスク同様「市場リスク管理規程」によって明確化され、組織内に周知されております。
(c)価格変動リスクの管理
当行は、地域金融機関としての目的・意義を明確に認識したうえで、「有価証券運用・リスクテイクポリシー」にローリスク運用、中長期分散投資、市場流動性の重視等の基本方針を定め、ALM上の調整、余資運用を目的とした有価証券運用を行っております。また、相場観に過度に依存することや短期的な収益確保のみを狙った投資行動はとらないこととしております。
また、融資・預金といった全行的な動向を踏まえた投資行動を行うこと、投資後の投資先の経営状況等について十分調査・分析を行うことにも留意し、適切なエクスポージャーの管理に努めております。
(d)デリバティブ取引
当行自身のALM目的でのデリバティブ取引に関しては、取引の執行、ヘッジ有効性の評価、事務管理に関する部門をそれぞれ分離し内部牽制を確立するとともに、ヘッジ会計を適用する取引については「ヘッジ取引規程」に基づき実施しております。また、お客さまとの通貨関連取引、金利関連取引においては、原則として市場で反対取引によってヘッジしており、市場リスクは僅少となっております。
(e)市場リスクに係る定量的情報
当行では、金融商品の市場リスク量をVaRによって計測しており、これを市場リスク管理にあたっての定量的分析に利用しております。算出にあたっては、分散共分散法(保有期間6ヵ月(政策投資株式のみ12ヵ月)、信頼区間99%、観測期間5年)を採用しております。
また、普通預金等の流動性預金については、その一部をコア預金(*)として扱い、内部モデルに基づき最長10年の満期に振り分けて金利リスクを認識しております。
(*)流動性預金のうち、引出されることなく長期間滞留が見込まれる預金
2022年3月31日現在の市場リスク量(損失額の推計値)は全体で759億円です。
2023年3月31日現在の市場リスク量(損失額の推計値)は全体で834億円です。
なお、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が変化する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行は、ALMを通して、適時にグループ全体の資金管理を行うほか、資金調達手段の多様化、市場環境を考慮した長短の調達バランスの調整などによって、流動性リスクを管理しております。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金、コールローン及び買入手形、外国為替(資産・負債)、売現先勘定並びに債券貸借取引受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | |||
| 連結貸借対照表 計上額 | 時価 | 差額(*1) | |
| (1)商品有価証券 | |||
| 売買目的有価証券 | 2,576 | 2,576 | - |
| (2)有価証券 | |||
| その他有価証券 | 1,465,964 | 1,465,964 | - |
| (3)貸出金 | 7,361,881 | ||
| 貸倒引当金(*2) | △36,986 | ||
| 7,324,894 | 7,428,920 | 104,025 | |
| 資産計 | 8,793,436 | 8,897,462 | 104,025 |
| (1)預金 | 10,563,784 | 10,563,797 | △13 |
| (2)譲渡性預金 | 99,451 | 99,452 | △1 |
| (3)借用金 | 2,003,407 | 2,004,152 | △744 |
| 負債計 | 12,666,643 | 12,667,401 | △758 |
| デリバティブ取引(*3) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | 4,234 | 4,234 | - |
| ヘッジ会計が適用されているもの | - | - | - |
| デリバティブ取引計 | 4,234 | 4,234 | - |
(*1)差額欄は、資産については時価から連結貸借対照表計上額を減算、負債については連結貸借対照表計上額から時価を減算した差額を記載しております。
(*2)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||
| 連結貸借対照表 計上額 | 時価 | 差額(*1) | |
| (1)商品有価証券 | |||
| 売買目的有価証券 | 1,992 | 1,992 | - |
| (2)有価証券 | |||
| その他有価証券 | 1,571,750 | 1,571,750 | - |
| (3)貸出金 | 7,703,573 | ||
| 貸倒引当金(*2) | △41,042 | ||
| 7,662,530 | 7,724,385 | 61,855 | |
| 資産計 | 9,236,273 | 9,298,128 | 61,855 |
| (1)預金 | 10,828,182 | 10,828,179 | 2 |
| (2)譲渡性預金 | 174,937 | 174,937 | △0 |
| (3)借用金 | 941,784 | 938,677 | 3,107 |
| 負債計 | 11,944,904 | 11,941,794 | 3,109 |
| デリバティブ取引(*3) | |||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | 4,685 | 4,685 | - |
| ヘッジ会計が適用されているもの | - | - | - |
| デリバティブ取引計 | 4,685 | 4,685 | - |
(*1)差額欄は、資産については時価から連結貸借対照表計上額を減算、負債については連結貸借対照表計上額から時価を減算した差額を記載しております。
(*2)貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) |
| 非上場株式(*1)(*2) | 12,897 | 12,115 |
| 組合出資金(*3) | 5,129 | 5,085 |
(*1)非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式について3,126百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、非上場株式について698百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||||
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 4,233,017 | - | - | - | - | - |
| コールローン及び買入手形 | 183 | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | ||||||
| その他有価証券のうち満期があるもの | 98,460 | 275,923 | 216,812 | 110,633 | 281,244 | 321,549 |
| うち国債 | 6,039 | 90,148 | 19,980 | - | 84,178 | 236,763 |
| 地方債 | 44,281 | 105,315 | 105,686 | 70,380 | 157,774 | 3,637 |
| 短期社債 | 1,999 | - | - | - | - | - |
| 社債 | 44,054 | 64,906 | 64,669 | 24,945 | 28,516 | 77,636 |
| 貸出金(*) | 2,009,670 | 1,229,332 | 1,015,875 | 826,136 | 846,161 | 1,369,790 |
| 合計 | 6,341,332 | 1,505,255 | 1,232,687 | 936,769 | 1,127,405 | 1,691,339 |
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先で連結決算年度末時点で延滞しており、償還予定額が見込めない3,210百万円、期間の定めのないもの61,704百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||||
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預け金 | 2,689,663 | - | - | - | - | - |
| コールローン及び買入手形 | 492 | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | ||||||
| その他有価証券のうち満期があるもの | 110,205 | 280,180 | 300,092 | 150,449 | 255,374 | 310,103 |
| うち国債 | 26,155 | 19,165 | 45,164 | - | 88,461 | 226,557 |
| 地方債 | 39,073 | 155,019 | 131,545 | 114,105 | 132,290 | 2,675 |
| 短期社債 | 4,999 | - | - | - | - | - |
| 社債 | 31,011 | 93,230 | 90,368 | 34,709 | 10,136 | 77,995 |
| 貸出金(*) | 2,326,964 | 1,273,671 | 1,011,958 | 813,700 | 763,213 | 1,452,908 |
| 合計 | 5,127,326 | 1,553,852 | 1,312,050 | 964,150 | 1,018,587 | 1,763,012 |
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先で連結決算年度末時点で延滞しており、償還予定額が見込めない2,671百万円、期間の定めのないもの58,483百万円は含めておりません。
(注3)借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||||
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金(*) | 10,147,816 | 375,181 | 40,504 | 53 | 228 | - |
| 譲渡性預金 | 99,451 | - | - | - | - | - |
| 債券貸借取引受入担保金 | 303,985 | - | - | - | - | - |
| 借用金 | 1,385,453 | 323,931 | 289,324 | 1,312 | 579 | 2,805 |
| 合計 | 11,936,706 | 699,112 | 329,828 | 1,366 | 808 | 2,805 |
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||||
| 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
| 預金(*) | 10,392,749 | 401,304 | 34,127 | - | - | - |
| 譲渡性預金 | 174,937 | - | - | - | - | - |
| 債券貸借取引受入担保金 | 9,484 | - | - | - | - | - |
| 借用金 | 182,537 | 506,260 | 248,753 | 1,442 | 518 | 2,272 |
| 合計 | 10,759,708 | 907,565 | 282,881 | 1,442 | 518 | 2,272 |
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| 売買目的有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 469 | 2,106 | - | 2,576 |
| その他有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 437,109 | 487,075 | - | 924,184 |
| 社債 | - | 191,414 | 115,314 | 306,728 |
| 株式 | 129,408 | 3,330 | - | 132,738 |
| その他 | 28,851 | 23,400 | - | 52,251 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 金利関連 | - | 6,866 | - | 6,866 |
| 通貨関連 | - | 7,335 | - | 7,335 |
| その他 | - | - | 8 | 8 |
| 資産計 | 595,839 | 721,528 | 115,322 | 1,432,689 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 金利関連 | - | 2,038 | - | 2,038 |
| 通貨関連 | - | 7,928 | - | 7,928 |
| その他 | - | - | 8 | 8 |
| 負債計 | - | 9,966 | 8 | 9,974 |
(*) 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」(2020年3月6日内閣府令第9号)附則第5条第6項の経過措置を適用した投資信託については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託の金額は50,061百万円であります。
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| 売買目的有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 192 | 1,782 | - | 1,975 |
| 社債 | - | 17 | - | 17 |
| その他有価証券 | ||||
| 国債・地方債等 | 405,503 | 574,709 | - | 980,213 |
| 社債 | - | 241,605 | 100,846 | 342,451 |
| 株式 | 122,821 | 3,636 | - | 126,457 |
| その他 | 68,870 | 53,757 | - | 122,628 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 金利関連 | - | 8,660 | - | 8,660 |
| 通貨関連 | - | 9,200 | - | 9,200 |
| その他 | - | - | 8 | 8 |
| 資産計 | 597,387 | 893,369 | 100,855 | 1,591,612 |
| デリバティブ取引 | ||||
| 金利関連 | - | 4,144 | - | 4,144 |
| 通貨関連 | - | 9,031 | - | 9,031 |
| その他 | - | - | 8 | 8 |
| 負債計 | - | 13,175 | 8 | 13,184 |
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 貸出金 | - | - | 7,428,920 | 7,428,920 |
| 資産計 | - | - | 7,428,920 | 7,428,920 |
| 預金 | - | 10,563,797 | - | 10,563,797 |
| 譲渡性預金 | - | 99,452 | - | 99,452 |
| 借用金 | - | 2,004,152 | - | 2,004,152 |
| 負債計 | - | 12,667,401 | - | 12,667,401 |
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 貸出金 | - | - | 7,724,385 | 7,724,385 |
| 資産計 | - | - | 7,724,385 | 7,724,385 |
| 預金 | - | 10,828,179 | - | 10,828,179 |
| 譲渡性預金 | - | 174,937 | - | 174,937 |
| 借用金 | - | 938,677 | - | 938,677 |
| 負債計 | - | 11,941,794 | - | 11,941,794 |
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
有価証券
有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債、住宅ローン担保証券がこれに含まれます。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。
社債のうち、私募債については自行保証を考慮せずに貸出金に準じた方法で現在価値を算出し、当該現在価値に前受保証料を加算したものを時価としております。なお、保証協会保証付私募債については、貸出金に準じて算出した現在価値と、リスク・フリーレートで割り引いた現在価値の加重平均額に前受保証料を加算したものを時価としております。インプットには、TIBOR、倒産確率及び倒産時の損失率等が含まれます。これらの取引につきましては、レベル3の時価に分類しております。
貸出金
貸出金については、金利更改期間に応じたリスク・フリーレートに内部格付に基づく予想損失率を加味した率で割り引いた現在価値を算出しております。金利更改期間と最終期限が異なる貸出の当該金利更改期間終了後の元本残額については、金利更改期間終了後に適用される金利が市場金利を反映していることから、貸出先の信用状態が実行後大きく異なっていない限り、金利更改期間終了後の現在価値相当額を時価としております。
また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先の債権等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表価額から現在の貸倒見積高を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
貸出金のうち、当該貸出を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
また、クレジットカード業務に伴うキャッシング等の貸出金については、返済期間及び金利(手数料)条件等から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
これらの取引につきましては、レベル3に分類しております。
負 債
預金、及び譲渡性預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金及び譲渡性預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いて現在価値を算定しております。その割引率は、新規に預金を受け入れる際に使用する利率を用いております。
これらの取引につきましては、レベル2に分類しております。
借用金
劣後ローンについては、金利更改期間に応じたリスク・フリーレートに、直近の劣後ローン借入利率とその時点の同期間のスワップレートとの差を加味した率で割り引いて現在価値を算定しております。劣後ローン以外の残存期間が短期の借入については、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
上記以外の借用金については、金利更改期間に応じたリスク・フリーレートで割り引いて現在価値を算定しております。
これらの取引につきましては、レベル2に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。
デリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。
また、取引相手の信用リスク及び当行自身の信用リスクに基づく価格調整を行っております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しており、その他(地震デリバティブ)が含まれます。
(注2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1)重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2022年3月31日)
| 区分 | 評価技法 | 重要な観察できない インプット | インプットの範囲 | インプットの 加重平均 |
| 有価証券 | ||||
| その他有価証券 | ||||
| 社債 | 現在価値技法 | 倒産確率 | 0.0%-100.0% | 2.0% |
| 倒産時の損失率 | 41.8%-44.6% | 41.9% |
当連結会計年度(2023年3月31日)
| 区分 | 評価技法 | 重要な観察できない インプット | インプットの範囲 | インプットの 加重平均 |
| 有価証券 | ||||
| その他有価証券 | ||||
| 社債 | 現在価値技法 | 倒産確率 | 0.0%-100.0% | 1.7% |
| 倒産時の損失率 | 42.1%-44.3% | 42.1% |
(2)期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||||||
| 期首 残高 | 当期の損益又はその他の包括利益 | 購入、売却、発行及び決済の純額 | レベル3の時価への振替 | レベル3の時価からの振替 | 期末 残高 | 当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日において保有する金融資産及び金融負債の評価損益 (*1) | ||
| 損益に計上(*1) | その他の包括利益に計上(*2) | |||||||
| 有価証券 | ||||||||
| その他有価証券 | ||||||||
| 社債 | 133,046 | △285 | △304 | △17,141 | - | - | 115,314 | △293 |
| デリバティブ取引 | ||||||||
| その他 | ||||||||
| 地震デリバティブ(資産) | 3 | △13 | - | 17 | - | - | 8 | - |
| 地震デリバティブ(負債) | 3 | △13 | - | 17 | - | - | 8 | - |
(*1)連結損益計算書の「その他業務収益」及び「その他業務費用」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||||||
| 期首 残高 | 当期の損益又はその他の包括利益 | 購入、売却、発行及び決済の純額 | レベル3の時価への振替 | レベル3の時価からの振替 | 期末 残高 | 当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日において保有する金融資産及び金融負債の評価損益 (*1) | ||
| 損益に計上(*1) | その他の包括利益に計上(*2) | |||||||
| 有価証券 | ||||||||
| その他有価証券 | ||||||||
| 社債 | 115,314 | △38 | △308 | △14,121 | - | - | 100,846 | △117 |
| デリバティブ取引 | ||||||||
| その他 | ||||||||
| 地震デリバティブ(資産) | 8 | △21 | - | 22 | - | - | 8 | - |
| 地震デリバティブ(負債) | 8 | △21 | - | 22 | - | - | 8 | - |
(*1)連結損益計算書の「その他業務収益」及び「その他業務費用」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3)時価の評価プロセスの説明
当行グループはリスク管理部門において時価の算定に関する方針及び手続を定めており、これに沿って各取引部門が時価を算定しております。算定された時価は、独立した評価部門において、時価の算定に用いられた評価技法及びインプットの妥当性並びに時価のレベルの分類の適切性を検証しております。検証結果は毎期リスク管理部門に報告され、時価の算定の方針及び手続に関する適切性が確保されております。
時価の算定に当たっては、個々の資産の性質、特性及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを用いております。また、第三者から入手した相場価格を利用する場合においても、利用されている評価技法及びインプットの確認や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
(4)重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
社債の時価の算定で用いている重要な観察できないインプットは、倒産確率及び倒産時の損失率であります。これらのインプットの著しい増加(減少)は、それら単独では、時価の著しい低下(上昇)を生じさせることとなります。一般に、倒産確率に関して用いている仮定の変化は、倒産時の損失率に関して用いている仮定の同方向への変化を伴います。