四半期報告書-第111期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

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2022/08/12 10:33
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
《市場環境》
当第1四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年6月30日まで)のわが国経済は、3月終盤の「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」の解除を機に個人消費が急速に回復しました。また中国・上海市の都市封鎖による供給制約が製造業に与える影響が懸念されたものの、6月以降それが概ね解除され、改善方向へ向かっています。昨年来、人流抑制策の断続的な発動で、四半期毎にプラス成長とマイナス成長を交互に繰り返してきた日本経済ですが、再拡大する新型コロナウイルス感染症の動向が注目されています。
海外経済については、新型コロナウイルス感染症の継続やウクライナ情勢の長期化などに起因するインフレ圧力が深刻化(米国は40年以上ぶりの高インフレに)、主要国中銀が金融引き締めの強化に動いたことで景気減速懸念が拡大しています。そうした中、OECD(経済協力開発機構)と世界銀行は6月、各々今年の世界経済の成長率見通しの下方修正を行っています(OECD:+4.5%⇒+3.0%、世界銀行:+4.1%⇒+2.9%)。
日本株市場では、4月に27,600円台で始まった日経平均が中国の都市封鎖実施等を受けて弱含みで推移、5月の大型連休明けには海外市場の下げに連れ安となり、同月半ばには一時26,000円を割り込みました。その後は値ごろ感などから反発し、6月入り後も円安加速などから一段高となり、一時28,000円台を回復しました。しかし、米物価上昇懸念による世界的な株安の中、最終的には26,300円台で6月末を迎えています。なお、4~6月の東証プライムの1日当たり平均売買代金は3兆3,344億円となりました。
米株市場では、4月に34,700ドル台で始まったダウ平均が上値の重い展開を継続、同月終盤以降は企業決算への失望や大幅利上げへの警戒等から下落基調に転じました。5月入り後も流れは継続、20日には一時31,000ドルを割り込みました。その後6月初旬にかけて反発したものの、5月の米消費者物価上昇率の加速を受けて再度急落、17日には期中最安値となる29,653.29ドルを付けました。その後いく分持ち直したものの、30,700ドル台で6月の取引を終了しています。
日本の長期金利の指標である10年物国債利回りは4月に0.205%で始まった後、日銀が3月後半に「連続指値オペ」を導入したことも影響し、5日には期中最低の0.195%まで低下しました。その後は欧米の長期金利上昇や円安進行に伴い上昇圧力が強まる中、6月17日には期中最高となる0.265%をつけましたが、上昇の流れは続かず、0.225%で6月の取引を終えました。
一方、米長期金利(10年国債利回り)は4月に期中最低の2.34%で始まった後、FRB(米連邦準備制度理事会)の引き締め加速観測を受け5月9日には一時3.20%をつけました。その後はいったん3%を下回りましたが、5月の米消費者物価上昇率の加速を受け、6月14日には期中最高の3.49%まで急伸しました。しかし、米景気後退懸念が強まると低下に転じ、3.01%で6月の取引を終えました。
為替市場では、ドル円が4月に期中最安値の1ドル121円台で始まった後、12日に「黒田シーリング」と称される125円台を突破すると、28日には131円台まで急伸しました。その後はいったん126円台に押されましたが、6月に入ると世界的な景気減速懸念を受けた安全通貨としてのドル買いに加え、FRBの積極的な利上げ観測を背景としたドル買いも加わり、29日には137円台まで期中最高値を更新し、135円台で6月の取引を終えました。
《財政状態の状況》
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は1,229億60百万円減少(前連結会計年度末比、以下《財政状態の状況》において同じ。)し1兆4,582億71百万円となりました。このうち流動資産は1,230億38百万円減少し1兆3,826億69百万円となりました。主な要因は、トレーディング商品が561億87百万円減少し4,732億53百万円となり、信用取引資産が529億89百万円減少し823億57百万円となる一方、現金及び預金が48億18百万円増加し1,051億78百万円となり、短期貸付金が22億48百万円増加し389億88百万円となりました。また、固定資産は、投資有価証券が3億39百万円増加し445億46百万円となったことなどから78百万円増加し756億2百万円となりました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は1,205億78百万円減少し1兆2,750億84百万円となりました。このうち流動負債は1,151億93百万円減少し1兆1,396億51百万円となりました。主な要因は、約定見返勘定が753億81百万円減少し27億88百万円となり、短期借入金が278億76百万円減少し2,064億87百万円となる一方、トレーディング商品が126億62百万円増加し4,572億75百万円となり、信用取引負債が120億30百万円増加し301億2百万円となりました。また、固定負債は、社債が65億10百万円減少し220億75百万円となったことなどから53億70百万円減少し1,347億44百万円となりました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の利益剰余金は33億78百万円減少し1,112億2百万円となり、非支配株主持分が5億97百万円増加し129億37百万円となり、純資産合計は23億81百万円減少し1,831億86百万円となりました。
《経営成績の状況》
(受入手数料)
前第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
区分株券
(百万円)
債券
(百万円)
受益証券
(百万円)
その他
(百万円)
合計
(百万円)
委託手数料3,3506127-3,485
引受け・売出し・特定投資家
向け売付け勧誘等の手数料
292143--436
募集・売出し・特定投資家向
け売付け勧誘等の取扱手数料
012,842-2,844
その他の受入手数料1531,4081,3112,738
合計3,6591544,3791,3119,504

当第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)
区分株券
(百万円)
債券
(百万円)
受益証券
(百万円)
その他
(百万円)
合計
(百万円)
委託手数料2,5122174-2,689
引受け・売出し・特定投資家
向け売付け勧誘等の手数料
354167--522
募集・売出し・特定投資家向
け売付け勧誘等の取扱手数料
011,499-1,501
その他の受入手数料5531,3731,6403,073
合計2,9231753,0471,6407,786

当第1四半期連結累計期間の受入手数料の合計は18.1%減少(前年同期増減率、以下《経営成績の状況》において同じ。)し77億86百万円を計上いたしました。
① 委託手数料
個人投資家の売買の減少により、当社グループの株式委託手数料は25.0%減少し25億12百万円の計上となり、委託手数料全体では22.8%減少し26億89百万円を計上いたしました。
② 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
株式は21.1%増加し3億54百万円を計上いたしました。また、債券は16.8%増加し1億67百万円の計上となり、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料全体では19.7%増加し5億22百万円を計上いたしました。
③ 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
受益証券は、個人向けを中心とする投資信託の販売額が減少したことから47.3%減少し14億99百万円の計上となり、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料全体では47.2%減少し15億1百万円を計上いたしました。
④ その他の受入手数料
投資信託の代行手数料は2.5%減少し13億73百万円の計上となる一方、保険手数料収入は19.8%増加し9億86百万円の計上となり、その他の受入手数料全体では12.2%増加し30億73百万円を計上いたしました。
(トレーディング損益)
区分前第1四半期
連結累計期間
(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
当第1四半期
連結累計期間
(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)
株券等トレーディング損益 (百万円)5,0862,998
債券・為替等トレーディング損益 (百万円)4,5005,562
合計9,5878,561

当第1四半期連結累計期間の株券等トレーディング損益は41.0%減少し29億98百万円の利益の計上となる一方、外貨建債券や仕組債の売買を中心とした債券・為替等トレーディング損益は23.6%増加し55億62百万円の利益を計上いたしました。この結果、トレーディング損益の合計は10.7%減少し85億61百万円の利益を計上いたしました。
(金融収支)
当第1四半期連結累計期間の金融収益は139.7%増加し21億13百万円を計上いたしました。また、金融費用は59.4%増加し8億39百万円を計上し、差引の金融収支は258.8%増加し12億73百万円の利益を計上いたしました。
(販売費及び一般管理費)
当第1四半期連結累計期間の取引関係費は4.8%増加し34億29百万円となりました。また、人件費は5.3%減少し75億90百万円、不動産関係費は3.8%増加し20億33百万円、事務費は7.1%増加し21億77百万円となりました。この結果、販売費及び一般管理費の合計は0.3%減少し169億12百万円を計上いたしました。
(営業外損益)
当第1四半期連結累計期間の営業外損益は、受取配当金2億46百万円などを計上し、営業外収益の合計は1.9%増加し6億16百万円を計上いたしました。また、持分法による投資損失83百万円などを計上し、営業外費用の合計は429.7%増加し1億24百万円を計上いたしました。
(特別損益)
当第1四半期連結累計期間の主な特別損益は、特別利益として抱合せ株式消滅差益21百万円、投資有価証券売却益19百万円を計上いたしました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は7.6%減少し184億60百万円、純営業収益は9.4%減少し176億21百万円となり、営業利益は71.4%減少し7億8百万円、経常利益は60.8%減少し12億円、法人税等及び非支配株主に帰属する四半期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純利益は98.6%減少し1億1百万円を計上いたしました。
《経営方針・経営戦略等》
当社グループは更なる飛躍に向け、2022年度から2026年度までの5ヵ年を対象とした新たな中期経営計画「“Beyond Our Limits”~異次元への挑戦」(※)を策定し、当第1四半期よりスタートしております。
※ 詳細は5月23日プレスリリース「「中期経営計画」の策定に関するお知らせ」をご参照ください。
当第1四半期における当社グループのトピックスとしては、当社の完全子会社である東海東京証券株式会社(以下「東海東京証券」)とエース証券株式会社(以下「エース証券」)が、東海東京証券を存続会社として5月1日に合併いたしました。システム統合も無事に完了し、かつその後の稼働状況、運用状況も円滑に進行しております。エース証券が築いてきた関西を中心とした営業基盤を受け継ぎ、店舗や業務の統合などによって更なるサービス向上と効率性向上を目指すほか、同社のIFA事業を再整備するなど、当社グループの企業価値の向上をより効果的に追求してまいります。
また、株式会社格付投資情報センター(以下「R&I」)による「R&I顧客本位の投信販売会社評価」において、東海東京証券が「S+」評価(前回「S」から引き上げ)を受けました。本評価は、投資信託の販売において「顧客本位の業務運営」を行っているか、その取組方針や取組状況をR&Iが中立的な立場から評価するものです。今後も当社グループでは「お客さま本位の業務運営」に関わる取り組みを通して、お客さまの資産形成等に貢献してまいります。
さらに、当社の子会社である株式会社TTデジタル・プラットフォーム(以下「TTDP」)は、株式会社北陸銀行と、域内経済の振興ならびに消費喚起、自治体のDX化の推進を目的に、ビジネスマッチング契約を締結しました。TTDPは、ブロックチェーンなどの先端技術と高いセキュリティ機能を具備したデジタル地域通貨・地域ポイントを提供することで地域創生事業の一端を担ってまいります。「東海東京デジタルNewワールド」という当社グループの独自性ある構想の中で、TTDPは、地方金融機関、事業会社、地方公共団体等に様々なソリューションを展開することを掲げております。本契約はその構想が具現化したものであり、引き続き着実に実現してまいります。
このようなデジタル活用の先進的な取組みが評価され、当社は、経済産業省と東京証券取引所、独立行政法人情報処理推進機構が共同で実施する「DX銘柄」に2年連続して選定(証券業として唯一選定)されております。
最後に、当社は本年7月からの給与水準の引上げ(ベースアップ)を決定しました。当社は人材戦略として従業員の「働きがい」を重んじ、誇りを持てる報酬レベルの実現を目指しております。今回の給与水準の引上げを通じて、優秀な人材の確保と社員のモチベーション向上を図り、お客さまへの更なるサービス向上に努めてまいります。
⦅サステナビリティの取組み⦆
当社グループの存在意義として、「Social Value(社会的価値)」及び「Social Justice(社会的正義)」観に基づいたグループ施策として、サステナビリティの取組みを今後、より一層積極化し、社会課題の解決に貢献してまいります。2022年4月以降における当社グループの主な活動実績は以下のとおりです。
(地方創生・地域貢献): 「ジブリパーク」(愛知県)のオフィシャルパートナーに決定
(グリーン電力): 東海東京証券本社入居ビルへ再生可能エネルギー導入・・・当社グループ(※)の主要本部拠点での再生可能エネルギーへの転換としては3事例目となり、当社グループの電力使用量のおよそ4分の1が再生可能エネルギーで賄われることとなります(2020年度の算出対象範囲におけるSCOPE1・2排出量実績を基に試算)。
※ 当社グループの温室効果ガス排出量(CO2排出量)の集計対象は、当社HP「環境への取り組み(CO2排出量の削減、気候変動への対応)」をご参照ください。
(ESG債引受): 本年4月以降、東海東京証券は以下のESG債を引受けました(引受額合計207億円(前年同期は9億円))。販売活動を通じて、社会貢献意欲の高い投資家の皆様とともに持続可能な社会の実現、社会的課題の解決に貢献してまいります。
関西電力グリーンボンド、JERAトランジションボンド、中部電力グリーンボンド、トヨタ自動車Woven Planet債(サステナビリティボンド)、北海道電力グリーンボンド、三井不動産グリーンボンド、JICA(独立行政法人国際協力機構)ピースビルディングボンド(ソーシャルボンド)
(ESG指数): FTSE Russell(※1)が新たに開発したESG指数「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」(※2)構成銘柄に選定・・・当社は本年3月に初めて選定され、6月のESGスコア更新結果を踏まえ再度選定された494社のうちの1社(証券会社では当社を含めて4社のみ(大手以外は当社のみ))となっております。
※1 FTSE Russellはロンドン証券取引所グループ(LSEG)の完全子会社として情報サービス部門を担うグローバルインデックスプロバイダーです。
※2 各セクターにおいて相対的に、ESG(環境・社会・ガバナンス)評価の高い日本企業のパフォーマンスを反映するインデックスです。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた事項はありません。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主たる業務である金融商品取引業は、その業務の性質上、自己の計算により株式及び債券等の有価証券を保有するのに多額の資金を必要とするため、十分かつ安定的な流動性を確保しております。
主な資金調達手段としては現先取引等の有担保調達、市中銀行等の金融機関借入、MTN及び短期社債の発行、コールマネー等の方法があり、資金繰り状況に応じた適切な組合せにより資金調達を行っております。
なお、東海東京証券株式会社においては、有事の際の資金調達手段として市中銀行と総額430億円のコミットメントライン契約を確保しております。また、リスク管理では関連規程に基づいて日次、週次、月次で資金繰り管理を行っている他、コンティンジェンシー・プランについても4段階の想定シナリオに基づいたリスク管理を実施しております。

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