有価証券報告書-第18期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/26 9:01
【資料】
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【項目】
134項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月26日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経済情勢・市場動向
当年度の我が国の景気は、緩やかな回復基調となりました。年度初めは中国・上海の都市封鎖などから部品の供給制約が強まり、国内自動車生産が押し下げられ、関連需要が下押しされましたが、6月に解除されてからは供給制約の緩和が継続し、自動車生産、関連需要が持ち直しました。また、新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置の解除に加え、政府は、夏場以降の感染拡大の「第7波」、「第8波」の中でも、厳しい制限措置を執らず、感染抑制と経済活動との両立を目指す姿勢を継続しました。10月以降は全国旅行支援の効果もあり、サービスを中心に個人消費の回復が継続しました。さらに新型コロナウイルスの水際対策の緩和を受け、訪日外国人客数が増加し、旅行消費も急回復しました。
株式市場では、年度上期の株価は米国の金融引き締め加速観測の強弱に合わせて一進一退で推移し、6月下旬にかけて下落したのち、8月中旬にかけて上昇基調となりました。下期に入ると、米国の金融引き締め停止観測が表れ、11月下旬にかけ上昇しましたが、その弱まりと日銀の長期金利の許容変動幅拡大により下落基調となりました。その後は米国の早期金融緩和観測も出て上昇基調となり、3月の米中堅銀行の経営破綻などを契機とした金融不安の広がりも、米金融当局の迅速な対応により和らぎ、株価下落は一時的なものとなりました。
債券市場では、米国の金融引き締め加速への警戒感が強い中、日銀の金融緩和政策修正の観測もあり、長期金利は日銀の許容変動幅の上限である0.25%程度での推移が続きました。12月に日銀が長期金利の許容変動幅を拡大させると、長期金利は大幅に上昇し、新たな許容変動幅の上限である0.50%程度での推移となりました。3月中旬には、米中堅銀行の破綻を受け、長期金利は0.2%台まで低下したものの、米金融当局の対応で金融不安が和らいだことで3月下旬には再び0.3%台まで上昇しました。
(2) 経営方針
当社グループを含むMUFGグループは、2021年4月1日に経営ビジョンを改定し、「MUFG Way」へと改称しました。「MUFG Way」では、環境・社会課題解決とMUFGの経営戦略の一体化を進める中、社会における「存在意義(Purpose)」を明確化しました。「世界が進むチカラになる。」は、「社会やお客さまなどのステークホルダーが次に、前に進むために、MUFGグループが『チカラになりたい』」との思いを込めたものです。
当社グループは、MUFGグループ全体で共有する「MUFG Way」に基づき、お客さまに最適なソリューションをご提供するとともに、リスク管理、コンプライアンス、情報管理を徹底し、ステークホルダーのご期待に応え続けていきます。そして、「MUFGの中核として業界No.1のクオリティを有し、お客さま満足度No.1の証券会社」としての地位を確立していくことをめざします。
[Purpose(存在意義)] 世界が進むチカラになる。
[Values(共有すべき価値観)] 1.「信頼・信用」2.「プロフェッショナリズムとチームワーク」3.「成長と挑戦」
[Vision(中長期的にめざす姿)]世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループ


(3) 対処すべき課題
当社グループは、MUFGグループの有する、本邦最大のお取引先数やネットワーク、および強固な財務基盤と、モルガン・スタンレーが有する質の高い商品、サービス、ネットワークを有機的に結びつけることで、法人、個人のお客さまに質の高い証券サービスを提供してまいります。
2021年度よりスタートした中期経営計画では、過去の延長線上に止まらない「チャレンジ」、「プロ」人材の育成、国内外・銀信証をはじめとする「コミュニケーション」の強化を軸に、「MUFGの中核として業界No.1のクオリティを有し、顧客満足度No.1の証券会社」を目指す方針を掲げております。アフターコロナにおける経済社会の変容、デジタル・イノベーションの加速といった大きく変化する経営環境も踏まえ、さらなる取り組みの強化を図るとともに、地政学リスク等に対する経済や当社グループ業績に与える影響を慎重に見極め、社会機能の維持に必要な金融インフラとしての役割を果たしてまいります。
業務別の重点課題、取り組みは以下のとおりです。
① 業務別の課題
・ウェルス&ミドルマーケット領域では、アドバイザリー型ビジネスを完成するとともに、MUFGグループの顧客基盤を最大限に活用し、グループが一体となってさらなる強化を図ります。リモート領域ではアドバイス機能を有するリモートチャネル「MUFGテラス」も活用し、デジタルとアドバイスを融合した独自のビジネスモデルの確立を目指します。また、auカブコム証券株式会社は、auスマホ経済圏を最大限活用したビジネスモデルの構築と、商品・サービスのさらなる強化・拡大に取り組んでまいります。
・市場商品領域では、機関投資家ビジネスで内外クロスセルによる商品力の強化、また商品供給機能として競争力の高い商品を提供してまいります。
・投資銀行領域においては、国内ではMUFGグループの顧客基盤とモルガン・スタンレーのグローバルな商品力、情報力を活かし、エクイティ、債券の引受業務およびM&Aアドバイザリー業務においてお客さまのニーズに応える質の高いソリューション機能を提供してまいります。
・海外領域においては、国内外でのクロスセルやMUFG資産回転ビジネスを中心に強化し、グローバルで競争力あるプロダクト供給とソリューション提供に取り組んでまいります。
また、MUFGグループの一員として、社会に対して負う金融機関の責任を常に高く意識するとともに、G-SIFIsに相応しいグローバル業務運営を担保するガバナンス態勢の定着と進化を目指し、以下の重点課題にも取り組んでまいります。
② 経営管理上の課題
・MUFGグループでは、前述の「MUFG Way」の下に、役職員の具体的な判断基準・行動基準を示す「グループ行動規範」を定めております。当社グループにおいても、本行動規範の社内への一層の浸透を図ることで、社員一人ひとりが「正しい行動」を実践し、信頼されるグローバル金融機関としての責務を果たしてまいります。
・グループ全体のガバナンス態勢では、海外拠点も含め、証券・市場業務を行う拠点軸管理と国内外に跨る業務・機能軸管理からなるグローバル・ガバナンス態勢を導入しており、グローバル・ヘッド体制のもと、各拠点が現地法令規制等を遵守し、一企業としての完結性を引き続き確保したうえで、拠点横断・統合的な業務戦略の策定、リスク管理、業務インフラ統一化等の取り組みを加速させてまいります。また、金融犯罪対策への対応も着実に取り組んでまいります。
・加えて、システム投資案件に関するITガバナンス強化も課題と認識し、開発フェーズに応じた全社ベースの牽制枠組みの構築、大規模案件に対する内部監査・外部監査の実施等を通じて、適切な投資案件管理に取り組んでまいります。

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