有価証券報告書-第83期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 15:41
【資料】
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【項目】
115項目
②戦略
人間性を重視した登用、社会の維持・発展に貢献する人材の育成こそがお客さまに役立つ財・サービスを提供するために必要不可欠であり、サステナブルな経営を推進していく上で重要な構成要素の一つであるとの考えのもと、人材育成、ダイバーシティ&インクルージョン並びに働きやすい職場づくりに係る各種施策を通じて「人材価値」向上に取り組んでいます。
<人材育成>施策1. 開かれた雇用機会の提供
SBIグループでは採用において、プロフェッショナルとしての職歴だけではなく人間性を重要視した基準を設けています。従業員には、仕事ができ人間的にも優れた人物であることを求めますが、年齢・人種・国籍・性別や学歴等は一切問いません。2006年度から開始した新卒採用活動においてもこの基準に照らし、多様なバックグラウンドを持つ将来性の高い人材を多数採用してきました。
また、今後は高度な専門性が必要な業務を担当する人材の確保がより一層重要になると考え、中途・新卒に関わらず、優秀な人材を積極的に登用しています。SBIグループでは、2018年には給与処遇及び勤務形態について、既存の枠組みとは異なる対応が可能となる高度専門職制度を設けました。
施策2. 企業理念の浸透
社員の9割超が中途採用であることを踏まえ、SBIグループの理念・企業文化を理解し実践できる人材の育成に取り組んでいます。自身が所属する部署のみを近視眼的に考えるのではなく、グループ全体の相乗効果も視野に入れた取り組みを行えるよう、継続的に研修を実施しています。更に、経営トップが自らの経営論・企業観について執筆した書籍を通じて、従業員の人間学や経営学の教育向上、社内における一体感の醸成、相互の意思疎通を図っています。その他、経営理念・企業DNA等の浸透を徹底し、永続的に継承していくために、SBIグループ役職員を対象としたオリジナルアプリを導入しています。また、当社ではグループ全体としての共通認識を深め、理念の更なる浸透を図るため、社内報を通じて、経営トップメッセージや各部門の取り組み、社員インタビューなどを紹介し、グループの一体感や相互理解の醸成を図っています。多様なバックグラウンドを持つ社員同士が共通の価値観を持ち、理念に基づいた行動を実践できるよう、情報発信を行っています。
施策3. 公正で意欲に応える処遇
従業員の処遇は成果のみならず、結果にいたるプロセスをも重視しています。また、公正・公平な評価に努める観点から、上司だけでなく部下や同僚など多方面より評価を行う360度評価を実施しています。このような多面的な評価と半期ごとの目標達成度をもとに、経験、能力、業績への貢献度等に応じた総合的な判断で各従業員の処遇が決定される仕組みとなっており、「功ある者には禄を与え、良識・見識ある者には地位を与える」という方針を貫いています。
施策4.「有為な人材」を育成するための取り組み
SBIグループは、日本の未来を担う「有為な人材」を一人でも多く輩出していきたいと考えています。私たちが育成を目指す「有為な人材」とは、一部門・一企業の利益に貢献するだけではなく、広く経済・社会に貢献しようとする高い志を有し、ビジネスにおける高い専門性を備え、国際的視野を持ち、確たる倫理的価値観と実行力を伴う胆識を備えた人物のことを言います。
そうした観点から、2008年にSBIグループの全面支援によりSBI大学院大学が開校しました。SBI大学院大学では、高い意欲と志を有する受講生を社外から広く集め、知識を詰め込む「知育」ではなく、人間力を磨くことを主眼とした「徳育」を重視し、人間学を学ぶ機会を提供しています。また、教育プログラムに最先端の経営学の知見を取り入れ、実践的な学問=「実学」を学ぶ機会も提供しています。一方的に知識を吸収するだけではなく、様々な背景と個性を有する人々―教える者と学ぶ者、あるいは学ぶ者同士―との相互対話と切磋琢磨とによって、「有為な人材」の育成を図ります。
SBIグループにおける人材育成にあたっては、各種専門知識に関するOJTに加え、このSBI大学院大学を活用した研修を行っています。上級管理職を目指す社員に向けては「SBIグループ上級管理職研修」の修了を昇格要件と定めるほか、より広範にマネジメントを学びたい社員に向けてはSBI大学院大学への企業派遣制度を設けています。また新入社員に対しては、早期からSBIグループの経営幹部としての知見や経営観を習得させるべく、当社独自の課題研修を行っています。2週間に一度、新入社員に小論文の提出を課し、社長を含めた経営陣が評価しています。研修制度については他にも、入社1年目~入社3年目社員や第二新卒で入社した社員に対して、フォローアップ研修としてビジネスコミュニケーションに関する研修についても実施しております。ハラスメント研修やコンプライアンス研修については全社員向けにE-learningシステムを活用し研修を実施し知識の定着を図っております。
今後においても社員のスキルアップ支援や資格支援制度の対象となる資格の見直し、拡充を行っていく予定です。
施策5. 優秀な人材の確保に向けて
SBIグループの持続的成長を図る上で優秀な人材の確保、従業員満足度や定着率の向上がより一層重要になると考えています。
2022年4月からは、新卒初任給及び入社3年目までの給与テーブルの大幅な引き上げを行っており、2024年4月には、人材の定着・確保を目的として、再びとなる新卒初任給の引き上げ及び若手から中堅層に重点を置いた給与テーブルの引き上げを実施しました。
また、SBIグループのさらなる企業価値の増大を目指し、当社の結束力をさらに高め、連結業績に対する意欲や士気をより高める上で、SBIグループの役職員が当社の企業価値をより意識した事業運営を行うことも重要だと考えており、これらを実現することを目的として当社及びSBIホールディングスの取締役及び従業員向けにインセンティブプログラムを導入しています。
<ダイバーシティ&インクルージョン>イノベーションを生み出す企業であり続けるため、役職員の多様性を尊重すると共に、あらゆる人材が活躍できる職場環境づくりに注力しています。
施策6. 多様な人材の活用
SBIグループでは、持続的成長を実現しイノベーションを生み出す企業であり続けるには、年齢、人種、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人材が互いの価値観や個性を認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮し、共に成長できる環境が必要であると考えています。また、優秀な人材に対しては、その属性を問わず積極的に登用・昇進させる姿勢を徹底しており、2015年3月からは定年後の再雇用の上限年齢を撤廃しております。
<働きやすい職場環境づくり>SBIグループでは、あらゆる人材が常に最大限のパフォーマンスを発揮することができる働きやすい職場環境を整えるべく、様々な施策を行っています。
施策7. 健康経営の推進
SBIグループでは、2018年には「健康経営宣言」を制定し、従業員が健康保持・増進に取り組みやすい環境を積極的に整えています。産業医による「健康個別相談会」を毎月実施し、希望者に応じて対面及び電話、文書等での面談を実施するなど、従業員の健康に配慮しています。2024年からは、希望する社員に対し生活習慣病の重症化予防プログラムの提供を開始し、更に定期健康診断のフォローアップとして労災保険二次健康診断の運用も進めています。また、 医療分野を通じた直接的な社会貢献に積極的に取り組むべく 2007年に設立したSBIウェルネスバンクでは、同社が提携・支援する医療法人「東京国際クリニック」を通じて、SBIグループの役職員の健康維持を図っています。
当社においては、長時間労働はメンタルヘルス不調を誘引する可能性があることから、2015年から全社的に是正に向けた取り組みを積極的に実施しています。例えば、残業時間や有給の取得状況については、対象者とその上長に対して定期的にアラート機能で通知するなど把握に努めています。
2016年からは、従業員向けに実施が義務付けられたストレスチェックを行っており、今後はストレスチェックから収集した定量データを丹念に分析し、グループ各社の業務特性や職場環境の把握に努めるとともに、より従業員の健康維持に効果的な施策を検討していきます。
施策8. 自己実現の場の提供
社員の自己実現の場を提供するとともに、人材の有効活用や適材適所を実現する意図から、「キャリアオープン制度」を導入しています。この制度は社員自らが希望するグループ内の事業会社等への異動願いを申告するもので、2024年度においては154名程度がこの制度を活用しています。
施策9. 働きやすい環境の整備
男女を問わず、介護・育児といった特定の理由に限定せずに正社員が短時間勤務を選択できる短時間正社員制度を導入しています。更に、新型コロナウイルス感染症予防対策の一環として導入していた時差出勤も正式に制度化し柔軟な働き方を推進しています。また、産休・育休制度を通じた当社単体での女性の育児休暇取得率は100%、男性の育児休暇取得率は20.8%となっています。
さらに、業務の効率化・生産性の向上に向けては、グループを挙げてRPAの導入を推進し、各種ルーティン業務の自動化を行っています。
2023年からは従業員と会社の繋がりのさらなる強化を図るべく、当社においては定期的にエンゲージメントサーベイを実施しています。従業員エンゲージメントの向上に活かし、働きやすい職場環境の一層の整備を目指します。本調査の結果から見えてきた社員の声から対応すべき取り組みを検証し、ハラスメント研修の拡充、資格取得支援制度における対象資格の拡大やストック・オプション制度の拡充、ペーパーレス化の推進などを進めてきました。今後、エンゲージメントサーベイでの結果を分析し、課題の把握に努め、新たな各種施策を検討し従業員エンゲージメントの向上に取り組んでいきます。

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