有価証券報告書-第113期(2023/03/01-2024/02/29)

【提出】
2024/05/24 9:50
【資料】
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【項目】
193項目
②戦略
当社は、サステナブルな社会に貢献することをめざし、2030年ビジョン「イオンモールは、地域共創業へ。」を策定し、成長を支える基盤構築として「最も重要な経営資源としての人的資本活用」を掲げています。人材の成長が当社の企業価値を持続的に高めることにつながると認識し、経営戦略と連動した人材戦略を推進していきます。
多様性と創造性、変革力を備えた「人材」の成長こそが、「イオンモールのめざす姿」の実現につながると考え、ダイバーシティ経営、健康経営、チャレンジを後押しする教育研修等を推進しています。
<経営戦略と人材戦略の全体像>0102010_027.jpg
当社は、経営理念である『イオンモールは、地域とともに「暮らしの未来」をつくるLife Design
Developerです。』を実現するための取り組みを実行する基盤となる「人」と「組織」について、求める姿を「人材・組織ビジョン」に定めています。
当社グループで働くすべての従業員が「Life Design Producer」であることに誇りを持ち、個性を相互に活かしながらステークホルダーの皆さまとの「共感」「共創」により課題解決を進めていきます。そのうえで、「革新し続けるプロフェッショナル集団」として「持続可能な地域の未来」を拓いてまいります。
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■ダイバーシティ経営の推進~「開く個性、拓くみらい」~
当社では、変化し続ける環境に対応し迅速に事業創造を進めるために、女性・外国人・様々な経験を持つキャリア(中途)採用者など、多様な人材の採用、育成、支援を進めています。
「人間を尊重し、地域に貢献する」イオンの基本理念のもと、当社では、管理担当役員を責任者として、人事統括部内のダイバーシティ推進グループを中心に取り組みを推進しています。さまざまな施策は、働き方を取り巻く社会環境の変化や、各種サーベイ・従業員の声を踏まえて策定、実行しています。ダイバーシティに関する取り組み進捗については、経営会議等の会議体を通じて定期的に役員と議論しています。
女性活躍を支援する取り組みでは、当社独自の「育児休業扶助金(イクボス応援金)」の支給等による男性従業員の育休取得率3年連続100%の達成、女性の上位職へのチャレンジ意欲を醸成する研修機会の増加、事業所内保育園「イオンゆめみらい保育園」の整備等を推進しています。このような施策の実行により、2023年3月には「プラチナえるぼし」に認定されました。同認定は、女性活躍の推進に積極的に取り組む企業を認定する制度「えるぼし」企業のうち、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況について、特に優良な企業に対し、厚生労働大臣が認定するものです。なお、2023年度の女性管理職比率は22.6%(前年比+2.2%)となりました。
外国人登用においては、「アジア50億人の心を動かす企業へ」の経営ビジョンの下、中国・アセアン地域への出店を進めており、提出日現在で海外36モールを展開、約1,600名の現地法人従業員(ローカルスタッフ)が働いています。現地の多様な人材が活躍し、持てる力を発揮できるよう、ローカルスタッフの採用、育成、管理職登用に注力しており、海外36モールのうち22モールで、ローカルスタッフがモールの責任者であるゼネラルマネージャー(GM)に就任しています。
ジェンダー対応においては、「ジェンダー平等・LGBTQ+フレンドリーな会社へ」を目標に、同性パートナー婚について家族としての福利厚生制度の適用、性自認や性的指向・妊娠出産等に対するあらゆる差別・ハラスメントを認めないことについて、研修等を通じてジェンダー平等への理解促進を進め、誰もが働きやすい職場づくりを進めています。
キャリア(中途)採用においては、変化し続ける環境に対応し迅速に事業創造の推進を担える専門人材、およびモール運営上の営業力強化を支える小売業の経験者など、多様な人材の採用を進めています。2023年度においては、新卒採用も含めた全採用に占めるキャリア採用比率は約30%となりました。
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(注)労働者の男女の賃金差異については、P34<ダイバーシティ推進におけるKPI>の表内に記載。
■健康経営の推進~「すこぶる、健やか、サステナブル」~
当社では、従業員一人ひとりが心身ともに健康であり、働きやすい職場環境を整えることが企業活動のベースであると考え、代表取締役社長を最高健康責任者とし、人事統括部内に組成した健康経営推進チームを中心に健康経営を推進しています。2023年度は健康経営の戦略マップを策定し、解決したい経営課題に向けた健康投資のつながりを可視化しました。経営会議では、戦略マップに基づく全社方針の策定や取り組み内容の進捗を定期的に報告しています。こうした健康経営の取り組みが評価され、「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に5年連続で認定されています。
<健康経営戦略マップ>0102010_031.jpg
健康経営を推進する専門職として非常勤の産業医4名、保健師2名を配置しています。女性活躍を健康面から支援するため、女性特有の健康課題への理解促進、メンタルヘルス不調への対策や、管理職を含めた全従業員の長時間労働の改善への取り組みも引き続き継続・強化して取り組んでいます。
戦略マップ上の健康投資施策の取り組み状況に関する指標において、二次検査受診率は2023年度実績で86.3%に向上しました(その他の指標についてはP35<健康経営におけるKPI>の表内に記載)。2024年度からは従業員の疾病予防へのさらなる支援として、健康診断の二次健診の費用補助を行います。健康経営を推進するため、各事業所を含む会社全体の組織体制は下記の表の通りとなっています。
<健康経営推進体制>
役職担当者役割
最高健康責任者代表取締役社長健康経営の最高責任者
健康経営宣言の社内外への発信
健康推進責任者管理担当役員
人事統括部長
健康経営推進の実施責任者
健康経営の体制構築
健康推進担当者人事部長
人事部マネージャー、人事部担当者
各関連機関と連携した施策の企画・実施
各事業所の支援
健康推進リーダー各拠点ゼネラルマネージャー
部長
事業所・部署の健康経営の責任者
従業員の健康診断の受診・健康施策への取り組み推進
健康推進サブリーダー各拠点オペレーションマネージャー
マネージャー、担当部長
事業所・部署の健康管理の責任者、健康診断受診の徹底、
健康診断事後措置の勧奨等具体的な声掛け

<従業員エンゲージメント>当社では、全従業員を対象に「従業員満足度の向上による顧客満足の実現、業績向上」を目的として組織サーベイを実施しています。「理念・方針の浸透度」「会社、処遇、仕事、職場の満足度」「コミュニケーション、人間関係」「従業員の価値観」「ダイバーシティ」等の観点から質問を行い、2023年度に実施した組織サーベイでの従業員エンゲージメント(特定10項目の平均値で5点満点)は3.28となりました。サーベイ結果を従業員満足度向上に向けた施策の立案・実行につなげており、2023年度はサーベイ結果に基づく是正措置として、全従業員を対象とする「心理的安全性向上研修」を実施しました。サーベイの結果は経営会議に定期的に報告しています。
■地域共創人材の育成~「地域をつなぐ、未来をつむぐ」~
人材・組織ビジョンにある「相手よし、地域よし、未来よし」の視点で、地域共創に取り組む人材育成をめざしています。そのために、自ら主体的に学んでいく機会として、ビジネススキルのアップデートを目的としたセミナーの定期開催や定額制eラーニングの導入を行っています。加えて年次別研修や階層別研修、希望するポジションへの配属をめざして学ぶ公募型の研修を重視しています。自身のキャリアを自律的に捉え「自己のありたい姿」を実現するために、成長に向かってチャレンジする風土の醸成を進めています。2023年度は人材育成の機会を大幅に増やし、教育研修に関する投資額は前年比1.5倍となる約2.4億円となりました。
新たなフィールドでの能力発揮にチャレンジする社内公募では、新設する部署への公募のほか、2023年度は特に社外(行政機関、大学等)への出向を公募で行いました。行政機関や他社と相互の人材交流を通じ「One Culture」ではなく、双方で培った知識を他の組織で発揮できる機会を提供することで、出向帰任後には他組織で学んだ知識や経験を出向元に還元してもらうことを期待しています。
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当社の成長戦略を牽引する海外事業においては、2025年までに多くの新規赴任者が必要と考えています。「グローバル人材コース」や「海外トレーニー制度」などの育成プログラム、各ユニットから海外への異動を含め、計画的な赴任者育成を行っています。グローバルな視点の啓発やスキル・語学の習得など、一貫した育成コースを設定し、グローバル人材の育成と適切な配置を図っています。
各国でもローカルスタッフの人材育成に注力するとともに幹部職位への登用を積極的に進めており、提出日現在、中国では22モールのうち16モール、アセアンを含む海外合計では36モールのうち22モールでローカルスタッフがGMに就任しています。
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■サクセッションプランの推進~「NEXT」~
当社は、中長期的に企業価値を高め、持続的な成長に向けた変革をリードできる次期経営人材の発掘と育成を計画的に推進しています。指名・報酬諮問委員会を中心に経営人材候補の人材要件を明確化し、候補者の選定から審査までのプロセスについて公正性、透明性の観点から審議をしています。また、社内では「経営人材開発会議」にて、経営人材の要件に照らしてバイネームで審査し、育成の方向性について議論し、戦略的な配置や経営者からの薫陶、社内外の研修を行っています。
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■働き方改革~「選び、選ばれる、関係へ」~
当社では、働き方改革の一環として、ショッピングモールにおける当社従業員の業務を効率化し、生産性を向上することを目的とした「モール業務カイゼンプロジェクト」を立ち上げ、2022年度を通して部門横断的に取り組みました。
本プロジェクトでは、当社従業員の約半数が勤務するモールにおいて、主に事務作業等のバックオフィス業務に関して、非効率な手順の廃止やシステム化等により労働時間の約15%相当を効率化する計画を立案しました。
本社部門とモールの代表者20名をプロジェクトメンバーとして指名し、定期的に検討会議を開催しながら、モールで働く全ての当社従業員から広く募集した改善提案を踏まえ、各業務を主管する本社部門が当該業務の効率化を検討しました。また、各モールにおける好事例を水平展開することで、業務効率化による労働時間の削減を推進しました。
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2023年11月からは新たに「取引プロセス改革プロジェクト」を発足しました。大幅な業務時間の削減を実現し、従業員が経営課題解決に取り組む時間を増やすことを目的に、社内の予算策定、決裁手続き、契約締結、会計業務、予実管理といった一連の業務において合理化を進めています。同プロジェクトでは、各業務の主管部門から19名をプロジェクトメンバーとして指名し、部門間を横断して「プロセス」と「システム」の両面から業務を見直し、次世代のオペレーションを構築することをめざしています。2024年7月までに計画案を策定し、2026年2月までに実行する予定です。

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