訂正有価証券報告書-第40期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2018/06/12 15:02
【資料】
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【項目】
106項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度の経済情勢を振り返りますと、我が国経済は、新興国経済の減速の影響がみられましたが、基調としては緩やかな回復を続けました。国内の賃貸オフィスビル市場におきましては、東京都心5区の空室率が当連結会計年度中に4%台前半から3%台半ば近くまで低下するなど、需給の改善基調が続いております。また、賃料も東京都心など一部では上昇が続いております。国内のホテル業界におきましては、訪日外国人の増加が緩やかとなる一方、日本人宿泊客が減少していることから、需給は緩和する方向にあり、客室単価にもこのところ弱さがみられます。今後の国内経済につきましては、中国経済の不透明感の強まり、米国の新たな通商政策や英国のEU離脱による不確実性の高まり、欧州の政治不安の影響、に留意する必要があります。
米国経済は、堅調な家計支出を背景に拡大基調を維持しました。米国の賃貸オフィスビル市場におきましては、空室率はこのところ安定的に推移しており、全体として良好な需給環境が続いております。こうした中、賃料はニューヨーク、ワシントンD.C.等で堅調に推移しております。今後の米国経済につきましては、長短金利の上昇テンポ、新政権の経済政策、英国のEU離脱による不確実性の高まり、欧州の政治不安の影響、に留意する必要があります。
以上のような事業環境の下、ユニゾグループは、不動産事業とホテル事業の2本の柱で成長していくことに注力しております。
当連結会計年度の連結業績につきましては、売上高は38,906百万円(前連結会計年度32,385百万円 前連結会計年度比20.1%増)、営業利益は13,128百万円(同10,605百万円 同23.8%増)、経常利益は9,823百万円(同8,500百万円 同15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度における固定資産売却による特別利益の剥落等もあり、6,249百万円(同6,593百万円 同5.2%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
[不動産事業]
当連結会計年度は、国内では、退去の防遏に努めつつ、賃料の改定及び新規入居獲得にも注力しました。米国では、退去の防遏に努めつつ、新規入居獲得にも注力しました。さらに米国での物件取得の拡大等により、売上高は29,677百万円(同24,589百万円 同20.7%増)、営業利益は11,079百万円(同8,640百万円 同28.2%増)と大幅増収増益となりました。
[ホテル事業]
当連結会計年度の売上高は、新規ホテルが寄与したこと等により、9,419百万円(同7,954百万円 同18.4%増)となりました。営業利益は既存ホテルで10月以降、稼働率及び客室単価ともに弱含んだことに加え、2017年度の新規ホテル開業準備費用等の増嵩により、2,381百万円(同2,159百万円 同10.3%増)にとどまりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により5,006百万円増加、投資活動により130,651百万円減少、財務活動により144,196百万円増加した結果、前連結会計年度末に比べ20,755百万円増加し、当連結会計年度末は40,402百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益9,915百万円、非資金項目である減価償却費8,203百万円、受入敷金保証金の増加932百万円等による資金の増加があった一方、法人税等の支払い5,704百万円、ホテル用地及び米国新規物件取得のデポジット等がありました。この結果5,006百万円の資金の増加(前連結会計年度比10,717百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出131,013百万円等がありました。この結果130,651百万円の資金の減少(前連結会計年度比56,931百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出70,382百万円がある一方、主に有形固定資産取得のための長期借入れによる収入185,296百万円等がありました。この結果144,196百万円の資金の増加(前連結会計年度比70,524百万円の増加)となりました。