有価証券報告書-第148期(2022/04/01-2023/03/31)
② 戦略
IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が示す2℃シナリオや4℃シナリオ、IEA(国際エネルギー機関)のレポート(World Energy Outlook)等をもとに、脱炭素社会への移行が進む場合と気候変動によって大きな物理的変化が生じる場合における鉄道事業及び不動産事業への影響について分析を行った。
その結果は下表のとおりである。
(注)1.影響分析に活用した将来に影響を与える要素(パラメータ)の出典は以下のとおりである。
(社内データ)CO2排出量の見通し、直近10年間(2012~2021年度)における自然災害被害額。
(社外データ)IEA「World Energy Outlook2022」、自然エネルギー財団「2030年における電力需給バランスとコストの検証」(2021年2月)、文部科学省・気象庁「日本の気候変動2020-大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書-(詳細版)」(2020年12月)・国土交通省「重ねるハザードマップ」洪水浸水想定区域(計画規模降雨)・国土交通省 気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会「気候変動を踏まえた治水計画のあり方」提言(2021年4月改訂)。
2.いずれも排出規制の強化に伴う資材価格の高騰や自然災害の増加に伴う損害保険料の上昇、沿線人口の減少などの影響を加味しない場合の試算である。
3.物理的リスクは、損害保険金等の受給や一部区間の長期運行休止を織り込んだ場合の数値である。
分析の結果、2℃シナリオでは、政策等により環境関連の規制が強化され、炭素税賦課や電力価格の上昇が経営に大きな影響を与えることを確認した。
この対応として、鉄道事業において、省エネルギー型車両への更新やLED照明の導入、効率的な列車運用等により、エネルギー使用量の削減に取り組んでいる。また、不動産事業においても、賃貸物件における照明のLED化推進等による環境性能の向上を計画的に行うことにより、エネルギー使用量の削減に取り組んでいる。
4℃シナリオでは、大雨の発生回数の増加により、特に鉄道事業において、物理的被害の可能性が高まることを確認した。
当社では、このような自然災害のリスクに対応するべく、ハザードマップ等により、線路脇で土砂崩れや冠水が発生するリスクが高いと予想される個所を「災害注意箇所」として社内で定め、斜面の崩落や落石の防止、橋梁の洗掘防止、排水機能の強化などの対策を鋭意進めている。
IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が示す2℃シナリオや4℃シナリオ、IEA(国際エネルギー機関)のレポート(World Energy Outlook)等をもとに、脱炭素社会への移行が進む場合と気候変動によって大きな物理的変化が生じる場合における鉄道事業及び不動産事業への影響について分析を行った。
その結果は下表のとおりである。
| 項目 | 財務影響の変化想定 | ||
| 4℃シナリオ | 2℃シナリオ | ||
| 移行リスク | 炭素税賦課による税負担の増加 [2030年度時点] | - | △300百万円/年 |
| 再生可能エネルギー拡大による電力価格高騰 [2030年度時点] | - | △110百万円/年 | |
| 物理的リスク | 大雨(日降水量100mm以上)の発生回数増加による設備被害(法面崩壊・路盤流出等)の増加と旅客運輸収入の減少 [2076~2095年平均(21世紀末)時点] | △16百万円/年 | △8百万円/年 |
| 大雨(計画規模降雨)に伴う洪水(浸水)被害の増加と旅客運輸収入の減少 [2050年度時点] | △16百万円/年 | △5百万円/年 | |
(注)1.影響分析に活用した将来に影響を与える要素(パラメータ)の出典は以下のとおりである。
(社内データ)CO2排出量の見通し、直近10年間(2012~2021年度)における自然災害被害額。
(社外データ)IEA「World Energy Outlook2022」、自然エネルギー財団「2030年における電力需給バランスとコストの検証」(2021年2月)、文部科学省・気象庁「日本の気候変動2020-大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書-(詳細版)」(2020年12月)・国土交通省「重ねるハザードマップ」洪水浸水想定区域(計画規模降雨)・国土交通省 気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会「気候変動を踏まえた治水計画のあり方」提言(2021年4月改訂)。
2.いずれも排出規制の強化に伴う資材価格の高騰や自然災害の増加に伴う損害保険料の上昇、沿線人口の減少などの影響を加味しない場合の試算である。
3.物理的リスクは、損害保険金等の受給や一部区間の長期運行休止を織り込んだ場合の数値である。
分析の結果、2℃シナリオでは、政策等により環境関連の規制が強化され、炭素税賦課や電力価格の上昇が経営に大きな影響を与えることを確認した。
この対応として、鉄道事業において、省エネルギー型車両への更新やLED照明の導入、効率的な列車運用等により、エネルギー使用量の削減に取り組んでいる。また、不動産事業においても、賃貸物件における照明のLED化推進等による環境性能の向上を計画的に行うことにより、エネルギー使用量の削減に取り組んでいる。
4℃シナリオでは、大雨の発生回数の増加により、特に鉄道事業において、物理的被害の可能性が高まることを確認した。
当社では、このような自然災害のリスクに対応するべく、ハザードマップ等により、線路脇で土砂崩れや冠水が発生するリスクが高いと予想される個所を「災害注意箇所」として社内で定め、斜面の崩落や落石の防止、橋梁の洗掘防止、排水機能の強化などの対策を鋭意進めている。