有価証券報告書-第151期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
(ⅰ)リスクと機会の特定
IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が示す 1.5℃~2℃シナリオや 4℃シナリオ、IEA(国際エネルギー機関)のレポート(World Energy Outlook)等をもとに、脱炭素社会への移行が進む場合と気候変動によって大きな物理的変化が生じる場合における分析を行いました。
以下では、気候変動における影響の大きさやグループの利益額に占める割合の大きさ等の重要性を考慮し、鉄道事業及び不動産事業への影響について、その結果を記載しております。
なお、気候関連の時間軸については経営計画などとの整合性に鑑みて定義しております。具体的には、短期については中期経営計画期間が4年であることを踏まえて「1~5年」を想定しております。中期については、2023年5月に公表した長期経営ビジョン『神鉄グループみらいビジョン2030』が2030年度(公表時点から8年後)を目標年度としていることを踏まえ、「5~10年」を想定しております。長期については、「10年以上」を想定しております。
[リスク・鉄道事業]

[リスク・不動産事業]

[機会・鉄道事業]

[機会・不動産事業]

(ⅱ)財務的な影響の想定と対応
特定したリスクと機会のうち、特に影響が大きいと想定されるものであり、なおかつ、シナリオ分析に対応できる客観的な過去データや将来予想データが入手できる項目について、鉄道事業及び不動産事業への財務的な影響の想定を行いました。
その結果は下表のとおりです。
(注)1.影響分析に活用した将来に影響を与える要素(パラメータ)の出典は以下のとおりであります。
(社内データ)CO2排出量の見通し、過去14年間(2012~2025年度)における自然災害被害額
(社外データ)IEA「World Energy Outlook2025」(2025年11月)、文部科学省・気象庁「日本の気候変動2025-大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書-(詳細版)」(2025年3月)・国土交通省「重ねるハザードマップ」洪水浸水想定区域(計画規模降雨)・国土交通省 気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会「気候変動を踏まえた治水計画のあり方」提言(2021年4月改訂)。
2.いずれも排出規制の強化に伴う資材価格の高騰や自然災害の増加に伴う損害保険料の上昇、沿線人口の減少などの影響を加味しない場合の試算です。
3.物理的リスクは、2℃シナリオ及び4℃シナリオを想定して算定しております。また、損害保険金等の受給や一部区間の長期運行休止を織り込んだ場合の数値です。
分析の結果、1.5℃~2℃シナリオでは、政策等により環境関連の規制が強化され、炭素税賦課が経営に大きな影響を与えることが確認できました。
この対応として、鉄道事業において、省エネルギー型車両への更新やLED照明の導入、効率的な列車運用等により、エネルギー使用量の削減を進めております。また、不動産事業においても、主たる賃貸物件及び貸駐車場において照明のLED化を既に完了させるなど、環境性能の向上を計画的に行うことにより、エネルギー使用量の削減に取り組んでおります。
4℃シナリオでは、大雨の発生回数の増加により、特に鉄道事業において、物理的被害の可能性が高まることが確認されました。
当社では、このような自然災害のリスクに対応するべく、ハザードマップ等により、線路脇で土砂崩れや冠水が発生するリスクが高いと予想される箇所を「災害注意箇所」として社内で定め、斜面の崩落や落石の防止、橋りょう下部の洗掘防止、排水機能の強化などの対策を鋭意進めております。
(ⅰ)リスクと機会の特定
IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が示す 1.5℃~2℃シナリオや 4℃シナリオ、IEA(国際エネルギー機関)のレポート(World Energy Outlook)等をもとに、脱炭素社会への移行が進む場合と気候変動によって大きな物理的変化が生じる場合における分析を行いました。
以下では、気候変動における影響の大きさやグループの利益額に占める割合の大きさ等の重要性を考慮し、鉄道事業及び不動産事業への影響について、その結果を記載しております。
なお、気候関連の時間軸については経営計画などとの整合性に鑑みて定義しております。具体的には、短期については中期経営計画期間が4年であることを踏まえて「1~5年」を想定しております。中期については、2023年5月に公表した長期経営ビジョン『神鉄グループみらいビジョン2030』が2030年度(公表時点から8年後)を目標年度としていることを踏まえ、「5~10年」を想定しております。長期については、「10年以上」を想定しております。
[リスク・鉄道事業]

[リスク・不動産事業]

[機会・鉄道事業]

[機会・不動産事業]

(ⅱ)財務的な影響の想定と対応
特定したリスクと機会のうち、特に影響が大きいと想定されるものであり、なおかつ、シナリオ分析に対応できる客観的な過去データや将来予想データが入手できる項目について、鉄道事業及び不動産事業への財務的な影響の想定を行いました。
その結果は下表のとおりです。
| 項目 | 財務影響の変化想定 | ||
| 4℃シナリオ | 1.5~2℃シナリオ | ||
| 移行リスク | 炭素税賦課による税負担の増加 [2035年度時点] | - | △400百万円/年 |
| 物理的リスク | 大雨(日降水量100mm以上)の発生回数増加による設備被害(法面崩壊・路盤流出等)の増加と旅客運輸収入の減少 [2076~2095年平均(21世紀末)時点] | △17百万円/年 | △8百万円/年 |
| 大雨(計画規模降雨)に伴う洪水(浸水)被害の増加と旅客運輸収入の減少 [2050年度時点] | △16百万円/年 | △5百万円/年 | |
(注)1.影響分析に活用した将来に影響を与える要素(パラメータ)の出典は以下のとおりであります。
(社内データ)CO2排出量の見通し、過去14年間(2012~2025年度)における自然災害被害額
(社外データ)IEA「World Energy Outlook2025」(2025年11月)、文部科学省・気象庁「日本の気候変動2025-大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書-(詳細版)」(2025年3月)・国土交通省「重ねるハザードマップ」洪水浸水想定区域(計画規模降雨)・国土交通省 気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会「気候変動を踏まえた治水計画のあり方」提言(2021年4月改訂)。
2.いずれも排出規制の強化に伴う資材価格の高騰や自然災害の増加に伴う損害保険料の上昇、沿線人口の減少などの影響を加味しない場合の試算です。
3.物理的リスクは、2℃シナリオ及び4℃シナリオを想定して算定しております。また、損害保険金等の受給や一部区間の長期運行休止を織り込んだ場合の数値です。
分析の結果、1.5℃~2℃シナリオでは、政策等により環境関連の規制が強化され、炭素税賦課が経営に大きな影響を与えることが確認できました。
この対応として、鉄道事業において、省エネルギー型車両への更新やLED照明の導入、効率的な列車運用等により、エネルギー使用量の削減を進めております。また、不動産事業においても、主たる賃貸物件及び貸駐車場において照明のLED化を既に完了させるなど、環境性能の向上を計画的に行うことにより、エネルギー使用量の削減に取り組んでおります。
4℃シナリオでは、大雨の発生回数の増加により、特に鉄道事業において、物理的被害の可能性が高まることが確認されました。
当社では、このような自然災害のリスクに対応するべく、ハザードマップ等により、線路脇で土砂崩れや冠水が発生するリスクが高いと予想される箇所を「災害注意箇所」として社内で定め、斜面の崩落や落石の防止、橋りょう下部の洗掘防止、排水機能の強化などの対策を鋭意進めております。