有価証券報告書-第111期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 16:33
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【項目】
112項目
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や企業収益の改善と外国人観光客によるインバウンド需要増などにより個人消費の改善が見られ景気は緩やかな回復基調にあるものの、依然労働需給がひっ迫している状況であります。また、世界経済においては主要国の金融政策や地政学的リスクの高まり等により依然として先行き不透明な状況であります。
その様な環境の中、当社グループといたしましてはハイヤー・タクシー業界での今後の情報技術や自動車関連技術の更なる発展による事業構造の大きな変化への対策として、3ヶ年中期経営計画“Start80”の第2期目を推進しております。
タクシー部門は、ユニバーサルデザイン対応型の新型タクシー車両(ジャパンタクシー)の導入を開始しております。また安全性の確保と快適性を備えた車内空間の提供に向けIP無線システムやタブレット端末等の導入を検討するなど業界最高水準の品質を目指しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い国内外の様々なお客様への「おもてなし」を更に向上させるべくきめ細かい教育・講習をドライバーに実施し、お客様を第一とするサービスの提供を強化しております。また、東京無線協同組合及びチェッカーキャブ無線協同組合との三社共同配車アプリの開発やソニー株式会社、ソニーペイメントサービス株式会社と当社を含めたタクシー7社で新会社、みんなのタクシー株式会社を設立し、AI技術を活用した配車システムや決済代行サービスなどにより、より一層お客様の利便性の向上につなげてまいります。
ハイヤー部門は官公庁や大手企業を中心にお客様の信頼を頂き、既存取引先との深化を図ると同時に社内外の情報連携をより強化し、また福祉や介護も含めた新規顧客開拓の営業活動に注力し、優良顧客と富裕層、シニア層の取込及び利益体質の強化に努めております。
当連結会計年度における売上高は、16,729百万円と前年同期比1.7%の増となりましたが、経費面では前期に比して燃料単価の増加、また引き続き乗務員募集活動の強化による新規採用乗務員研修費等の増加があり、その結果営業利益は561百万円(前年同期比17.2%減)、経常利益は506百万円(前年同期比10.6%減)となりました。平成30年3月に予定通り引渡しを完了いたしました飯田橋デルタビル等の固定資産売却益387百万円を特別利益に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は622百万円(前年同期比72.2%増)となりました。
また当社の中期経営計画にて、定量目標として掲げている自己資本当期純利益率(ROE)は当連結会計年度において8.1%、1株当たり当期純利益は当連結会計年度において150.7円と、2018年度末時点の目標を達成しておりますが、有利子負債は2017年度に自己株式取得資金として600百万円を借り入れたため、2016年3月期比で940百万円の削減に留まっております。この状況下、2019年3月末の定量目標である2,000百万円の削減の達成は現状厳しいものと考えております。
セグメントの業績は、次の通りであります。
①旅客自動車運送事業
旅客自動車運送事業では、引き続き「安心・安全・おもてなし」を主軸とした営業指導に注力し営業力強化に取り組んでおります。
タクシー部門は、実車率が増加(前年同期比1.8%増)し、全6タクシー子会社の売上高は9,686百万円(前年同期比1.3%増)となりました。ただし依然厳しい稼働率の向上に向けては新卒乗務員、女性乗務員の募集を含め引き続き強化し取り組んでおります。また、昨年8月には事前確定運賃、本年1月には相乗りタクシーの実証実験に参加し、ライドシェア対策11項目について率先して取り組んでまいります。さらに東京無線協同組合及びチェッカーキャブ無線協同組合との間で三者共同配車アプリの開発を行うほか、ソニー株式会社、ソニーペイメントサービス株式会社と当社を含めたタクシー7社で新会社、みんなのタクシー株式会社を設立し、タクシーの需要予測にAI技術を活用した配車システムや決済代行サービスなど多様なサービスの充実を図ります。加えてタクシー業界初となる試みとして自動運転の実証実験を実施し、新たな移動サービスの提供を目指してまいります。
ハイヤー部門は得意先企業の環境の変化に柔軟に対応し価格競争の影響のある中、インバウンドビジネスを含めた多種にわたる顧客開拓の営業活動を展開してまいりましたが、売上高は2,529百万円(前年同期比1.6%減)となりました。また、福祉輸送の新規契約による車両購入及び設備投資と新規入社乗務員増による人件費の増加がありました。その結果、旅客自動車運送事業売上高は12,467百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は5百万円(前年同期比76.2%減)となりました。
②不動産事業
不動産事業では、テナントの要望に沿った施設の改善と当社基準の品質管理を徹底し事業収益の増強を進めてまいりました。また大手仲介不動産会社を始め各物件所在の地元不動産業者との情報交換を積極的に進めた結果、95%以上の稼働率を維持しております。また財務体質の改善・強化を図るべく、飯田橋デルタビルを平成30年3月に売却いたしました。その結果、不動産事業売上高は975百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は396百万円(前年同期比10.8%減)となりました。
③販売事業
販売事業では、自動車燃料販売部門で依然として販売価格の上昇により売上高と仕入原価が上昇しており、諸経費の削減、効率化に努めるとともに顧客へのより一層のきめ細かいサービスの提供を推進するなど営業を強化してまいりました。金属製品製造販売部門は、集合住宅の建設が伸び悩んだことに伴い、住宅部材の受注が減少し、利益率が低下しました。その結果、販売事業売上高は3,286百万円(前年同期比0.9%増)、営業利益は113百万円(前年同期比29.7%減)となりました。
(注) 売上高に消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
①資産
当連結会計年度の総資産は22,147百万円となり、前連結会計年度末に比べ263百万円の増加となりました。これは建物及び構築物が483百万円減少するなどの結果、固定資産が412百万円減少したものの、現金及び預金が670百万円増加するなどの結果、流動資産が675百万円増加したことなどによるものであります。
②負債
負債は前連結会計年度末に比べ363百万円減少の14,064百万円となりました。これはシンジケートローンの借り換えなどにより、短期借入金が3,567百万円減少し、長期借入金が3,045百万円増加するなどの結果、流動負債が2,636百万円減少し、固定負債が2,273百万円増加したことなどによるものであります。
③純資産
純資産は前連結会計年度末に比べ626百万円増加の8,082百万円となりました。これは利益剰余金が588百万円増加したことなどによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の33.8%から36.3%に増加しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,694百万円となり、前連結会計年度に比べ659百万円増加いたしました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において営業活動による資金の収入は1,095百万円(前年同期比68百万円増)となっております。その主たる要因は、税金等調整前当期純利益が907百万円であったことによります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において投資活動による資金の収入は582百万円(前連結会計年度は86百万円の支出)となっております。主たる要因は、飯田橋デルタビル等の固定資産の売却による収入が893百万円であったことによります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において財務活動による資金の支出は1,018百万円(前年同期比740百万円減)となっております。主たる要因は、シンジケートローンの借り換えによる長期借入金の純減額が522百万円であったことによります。
④その他
当連結会計年度において、ユニバーサルデザイン対応型の新型タクシー車両(ジャパンタクシー)をグループ全体で141台、ファイナンス・リースによって導入し、今後も導入を進めてまいります。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が増加する可能性がありますが、一方で燃費が大幅に向上するため、燃料価格の変動リスクが低減されます。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらない事業も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。

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