有価証券報告書-第67期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/14 11:00
【資料】
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【項目】
93項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、改善の遅れや弱さが見られるものの、堅調な企業業績を持ち直しの原動力として、緩やかな回復基調で推移いたしました。雇用環境は良好で、雇用者所得も増加基調であり、設備投資は一進一退ながら、底堅い動きで経過しております。しかしながら、個人消費は、持ち直しの兆しはあるものの、弱含みであり、また、米国新政権の動向及び影響に留意する必要があることから、景気の下振れ懸念は拭いきれず、先行き不透明な状況が続いております。
輸送業界におきましては、国内民需の回復が脆弱であり、消費・生産・建設の各関連貨物の伸び悩み等により、輸送量は水面下での動きが継続しました。また、ドライバー不足による人件費や運送委託料の増加に加え、燃料価格も上昇に転じたことから、厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと当社グループは、「成長する企業へ」を中期計画に定め、目標の達成に向けて取組んでまいりました。
営業面につきましては、収益確保のため、既存顧客の物量拡大と新規顧客の獲得を実施してまいりました。また、昨年12月に福島県に本宮支店を開設し、幹線便の効率化と自社集配エリアの拡大などサービス強化への取組もいたしました。しかしながら、天候や災害に伴う落込みや大口顧客からの撤退による輸送量の停滞により、グループの営業収益は1.4%の減少となりました。
費用面につきましては、あらゆる無駄を省き、利益確保に努めるとともに、全車両へのデジタルタコグラフ取付など全然対策への投資も実施しました。燃料費は年間費用としては減少しているものの、下期以降は単価の変動により増加に転じており、また、ドライバー不足を起因とした運送委託料及び募集費用の増加もあり、経営を圧迫しました。
以上の結果、当連結会計年度の営業収益は375億78百万円(前連結会計年度比1.4%減)、経常利益は18億82百万円(前連結会計年度比7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億47百万円(前連結会計年度比14.7%増)となりました。
当社グループの事業は、貨物自動車運送事業の単一事業であるため、セグメント情報の区分による分析は省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は資金が7億59百万円減少し、5億44百万円(前連結会計年度比58.3%の減少)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は28億29百万円(前連結会計年度比9.4%の増加)となりました。
主な要因としては、減価償却費が16億94百万円(前連結会計年度比10.8%の増加)、税金等調整前当期純利益が18億31百万円(前連結会計年度比7.8%の増加)となったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により支出した資金は9億16百万円(前連結会計年度比277.1%の支出増)となりました。
主な要因としては、有形固定資産の取得による支出が9億26百万円(前連結会計年度は3億43百万円の支出)、有形固定資産の売却による収入が87百万円(前連結会計年度は1億31百万円の収入)、無形固定資産の取得による支出が33百万円(前連結会計年度は27百万円の支出)となったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により支出した資金は26億72百万円(前連結会計年度比0.9%の減少)となりました。
主な要因としては、長期借入金の返済による支出が27億47百万円(前連結会計年度は22億10百万円の支出)となったことによります。