有価証券報告書-第117期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、お客様の変化に対応し信頼を獲得するために、安全品質の向上に取り組み、全国ネットワークと多様な輸送手段を持つ総合物流企業集団として、お客様とともに成長・発展することを目指しております。
(2)経営環境および対処すべき課題
2019年度のわが国経済は、中国経済の減速影響による輸出の減少と、10月に予定されている消費税増税による個人消費の落込みの影響が懸念されます。しかしながら、補正予算による公共投資が実施されること、また、雇用情勢の改善や賃上げによる所得の上昇、改元によるお祝いムードと政府による増税対策の諸施策が実施されること等により個人消費も底堅く、わが国経済は総じて堅調に推移するものと思われます。
海外経済は、中国経済の減速が見込まれるものの、依然として拡大基調は持続されると予想されます。しかしながら、米国の経済政策の保護主義化が進み米中貿易摩擦が更に悪化する懸念や、北朝鮮問題や中東情勢等の地政学リスク等不透明感もあり、国際政治・経済の動向を今後も注視する必要があります。
物流業界は、低運賃体系の改善が漸く始まりましたが、道半ばであります。また、ドライバー不足解決の糸口が未だ見いだせない中、ドライバーの労働環境の改善を先行して実施する必要に迫られております。
この様な環境の下、当社グループは、第二次中期経営計画(2017年度~2019年度)の最終年度を迎え、本中計の達成を目指し邁進いたします。
慢性化しつつあるドライバー不足に対しては、当社内にドライバー採用企画専任担当者を設置し、ドライバーの確保を図ります。また、丸運版働き方改革として、「10 to 8&8 to 10(10の仕事量を8に減らし、8の仕事力を10に高めよう)」を推進することで、社員の能力の底上げを図り、「長期経営ビジョン(2017年度~2026年度)『私たちは、今後10年間に毎年2%以上の成長を続け、組織そして個人も、ともに20%以上パワーアップした姿に進化することを目指します。』」の達成を目指します。
セグメント別の課題は、以下のとおりです。
≪貨物輸送≫
当部門においては、環境負荷の軽減およびドライバー不足の対応に繋がるモーダルシフト(トラックから鉄道輸送・フェリー輸送への転換)の提案を進め、顧客ニーズにあった物流効率化を進めます。
そして、首都圏での旺盛な物流ニーズに対応するため、7月に神奈川県川崎市川崎区東扇島に「川崎ベイ物流センター」を新たに開業し、新規拠点の拡充を図ります。
また、2019年度から流通貨物部門を当部門に統合し、当部門の幅広いネットワークを最大限に活用することで、流通貨物事業の収益回復を図り、更なる伸展を目指します。
≪潤滑油・化成品≫
当部門においては、危険物・毒劇物の輸出入から国内配送までの一貫物流体制強化のため、首都圏での危険物保管能力の増強および国内配送能力の強化に取り組むとともに、安全で品質の高い輸送サービスの維持・向上のため、倉庫の確保およびドライバーの採用促進、協力事業者との関係強化にも更に取り組みます。
≪国際貨物≫
当部門においては、国内外の顧客の国際物流戦略に合致した最適な物流サービスを提供すべく、内外一貫物流体制を一段と強化します。
海外事業展開については、丸運国際貨運代理(上海)有限公司の上海、佛山、蘇州の3拠点に加え、丸運安科迅物流(常州)有限公司および丸運物流(天津)有限公司との連携により、中国における物流ネットワークを線から面へと展開させるとともに、ベトナム国内においても同国南部への進出を目指すなどネットワークの拡充に努め、日本・中国・ベトナムの3拠点を核としたクロスボーダー取引の拡大を図ります。
≪石油輸送≫
当部門においては、顧客からの信頼の基盤である安全・品質の更なる向上に努めます。また、ドライバー不足による輸送能力不足が顕著となっていることから、ドライバーの確保を最重要テーマとして取り組みます。一方、石油元売り企業の経営統合による市場環境の変化に対しては、柔軟かつ適切に対応することで効率的な事業運営を行い、収益の確保を図ります。