有価証券報告書-第115期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、お客様の変化に対応し信頼を獲得するために、安全品質の向上に取り組み、全国ネットワークと多様な輸送手段を持つ総合物流企業集団として、お客様とともに成長・発展することを目指しております。
(2)経営環境
わが国経済は、世界経済の回復基調を背景とした堅調な輸出、東京オリンピック・パラリンピック関連など首都圏での建設需要および人手不足対策としての合理化・省力化投資を中心とした設備投資などにより緩やかに回復するものと見込まれます。しかしながら、海外経済は、英国のEU離脱交渉の本格化や欧州各国での選挙など経済・政治両面の不透明感による下押しリスクに加えて、トランプ政権の政策運営により不確実性が高まるリスクもあることから注視が必要であります。
物流業界は、国内市場の貨物総量低迷、長年にわたる低運賃体系および構造的なドライバー不足など厳しい経営環境に加えて、Eコマース市場の成長など物流サービスに対する顧客ニーズ変化への対応と労働環境の改善および物流施設の安全対策などが喫緊の経営課題となっています。
このような厳しい経営環境から、物流業界において、業務提携、M&Aおよび運賃改定交渉などの動きが加速することが見込まれます。
(3)事業上の対処すべき課題
当社グループは、経営環境の変化に迅速に対応すべく、新たに平成29年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定するとともに、当社グループの10年後の目指す姿を示した「長期経営ビジョン」および当社グループの業務・意識変革を目的とする「丸運イノベーション」を策定しました。この結果、「丸運グループ経営理念」の下、丸運グループの経営計画体系を整備しました。
当社グループは、長期経営ビジョンで表明している『私たちは、今後10年間に毎年2%以上の成長を続け、組織そして個人も、ともに20%以上パワーアップした姿に進化しています』の実現に向けて、丸運イノベーションの4方向アプローチ(Business Innovation、Mind Innovation、Cost Innovation、System Innovation)を丸運グループ全体に展開し、更なる飛躍への礎を構築することに努めます。
その結果、中期経営計画の最終年度(平成31年度)において、営業収益530億円、経常利益16億円、売上高経常利益率3%を目標とします。
セグメント別の課題は、以下のとおりです。
≪貨物輸送≫
当部門においては、顧客の物流ソリューションを解決する提案営業力の強化により、既存顧客の深耕と新規顧客の獲得を図るとともに、鉄道利用運送の促進、共同配送ネットワークの充実および店所の収益力向上による既存事業の生産性向上に努めます。
また、首都圏地区の拠点能力の拡充および関西地区の物流拠点再編などの課題については、迅速に対応し、物流拠点能力の競争力の向上に努めます。
≪潤滑油・化成品≫
当部門においては、危険物・毒劇物輸出入一貫物流体制および顧客の物流業務の一括請負業務の更なる強化に取り組み、また既存顧客に対する提案力を一層向上させることにより、既存取引の深耕とともに新たなニーズを開拓し、業容の拡大に努めます。
≪流通貨物≫
当部門においては、首都圏に流通加工拠点を構築しCVSおよび総合スーパーマーケットに対応可能な事業の整備に取り組みます。新座流通センターにおいては、生鮮野菜の流通加工業務の深化を進めて収益力の強化に努めます。
また、昨年度開業した神奈川流通センターは、CVS向けスイーツ流通加工を中心に事業基盤を確立することに努めます。
≪国際貨物≫
当部門においては、貨物輸送事業部および潤滑油・化成品事業部との連携による内外一貫物流体制の充実により、広くお客様へのシームレス物流を提供できるよう、物流サービス機能の高度化に努めます。
中国市場では、華南地区における物流事業を強化するため、丸運国際貨運代理(上海)有限公司が広東省沸山市に分公司を設立し、平成28年11月から営業を開始しました。今後は、丸運安科迅物流(常州)有限公司および丸運物流(天津)有限公司とも連携を図ることで、中国の物流ネットワークの強化に努めます。
また、経済成長に伴い物流ニーズが拡大している東南アジア市場へ進出することにより、当社グループの海外事業の多角化に努めます。
≪石油輸送≫
当部門においては、国内石油製品市場の縮小基調に変化はなく、また、石油元売企業の経営統合により市場構造の大きな変化が見込まれておりますが、顧客からの信頼の基盤である安全品質の向上を重要課題として取り組みます。加えて、構造的ドライバー不足の環境下ではありますが、営業基盤の強化により新規顧客との取引拡大に努めます。