有価証券報告書-第81期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 9:25
【資料】
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【項目】
150項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、会社創立以来、社是「和」のもと、「法の精神」、「社会貢献」、「環境と顧客優先」、「全員参加」を経営の基本理念として掲げ、「ときめき(自主性)、ひらめき(創造性)、こだわり(独自性)」の気持ちを持って、事業運営に取り組むことによって、「エスラインブランドを築く」を経営ビジョンとしております。今後につきましても株主の皆様をはじめ取引先、社員、地域社会等ステークホルダーとの深い信頼関係に基づき、着実な事業の発展と企業価値の安定的な向上に向けて注力してまいりたいと考えております。
(2) 中長期的な経営戦略に基づく取組み
当社は、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取り組みとして、次の施策を実施しております。これらの取り組みは、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要⑦株式会社の支配に関する基本方針について」の会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。
当社は、陸軍統制令や終戦により統合・分離を経て、1947年に設立以来、貨物自動車運送事業を中心として、全国配送に向けた輸送路線網の充実や拠点の整備、大量高速輸送時代に先駆けたトレーラー輸送の開始、Sライン日本グループによる全国輸送ネットワーク体制の確立、業界初のオンラインシステム(スリーエスシステム)の稼働、子会社化方式による輸送周辺領域業務の取り組み等、お客様の様々なニーズにお応えすべく注力してまいりました。
また、当社は、グループ体制のさらなる発展と結束力の強化、収益力の向上、また、各事業会社の迅速な意思決定と環境変化にも機動的かつ柔軟な対応を図ることにより企業価値を高めることを目的として、会社分割によって2006年10月に純粋持株会社体制に移行し、現在に至っております。
当社グループは、貨物自動車運送事業のうち、主に小口商業貨物輸送(特別積合せ)事業を営むエスライングループ6社と地域や顧客に特化した物流サービス全般を行う事業会社14社、そして損害保険代理業や産地直送品販売を行う事業会社2社からなるスワローグループで構成され、札幌から鹿児島までを結ぶ路線内に支店・営業所を有しておりますが、主には東京から福岡までの太平洋ベルト地帯を事業基盤としてトラック輸送を中心とした物流関連事業を営んでおります。
当社は、持株会社体制への移行により、貨物自動車運送事業、倉庫業、物品販売事業、情報処理事業、自動車整備事業等、輸送事業とその関連周辺分野を中心とした事業領域において経営資本と管理体制の効率化を推進し、当社グループの一層の利益体質の確立と企業価値の向上を図ることにより、総合物流企業としてさらなる発展と飛躍を目指して、日々注力しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
<当社の中期経営計画>① 名称
“エスラインブランドの価値向上” Think next Value
② 計画期間
2019年4月1日から2022年3月31日(3か年)
③ 基本方針
輸送ネットワークと拠点物流サービスを人材・品質・技術で強化拡充する
(イ)事業構造の改革
当社グループはブランド価値をさらに高めるため、グループネットワークを活かした事業を戦略的に連携し展開することにより、グループ全体の収益構造を変革し、営業利益の向上を目指します。また、働き方改革の推進と人材の活用により、社員の意識改革を促進し、社内風土の醸成を図るための企業環境を整備して、さらなる成長を目指します。
そのために、グループ各社の事業特性を活かし、さらに発展させるための新たなグループ連携体制の構築や、共通機能の編成によるさらなる組織強化により、社会環境や経済情勢への変化に迅速、かつ、柔軟に対応できる事業構造を構築します。
(a) 輸送サービスの充実
当社グループの強みである関東・中部・関西および九州エリアを結ぶ、輸送ネットワークの充実を図るなど、複合輸送サービスの再構築と拡充を図ります。
輸送手段の変革と先進技術の導入により、人員不足の中での作業の効率化・省力化を進めます。
(b) 物流サービスの拡大
輸送ネットワークと多様な輸送手段を持つ強みを活かして、成長地域・領域での物流サービスを競争優位な事業に成長させます。
(c) ホームサービスの成長
一層の作業品質の向上と輸送ネットワークとの連携を図り、「大型商品の宅配(BtoC)」と「引越しサービス」を収益性の高い事業に成長させます。
(ロ)働き方改革・人事制度の確立
物流環境に適した人事制度を確立します。
安全・安心と、働く喜びを感じる、職場環境を構築します。
(ハ)ESGへの取り組み
安全で環境にやさしい企業として、高品質な物流サービスで地域社会に貢献します。
④ 経営目標
2022年3月期(最終年度)
営業収益560億円
経常利益額(率)25億7千万円(4.6%)
ROE6.5%
自己資本比率50.0%以上

(4) 経営環境と対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、昨年10月の消費増税を契機に景気は後退局面に入り、さらに新型コロナウイルスの感染拡大が景気悪化に一層の拍車をかけるものと想定されます。物流関連事業におきましても、企業の生産活動や個人の消費活動は弱い動きが続く等、取扱い貨物輸送量の増加はしばらく期待できないものと予想されます。また、慢性的な労働力不足や改正労働法施行による残業時間の規制強化等、労働環境の改善への取り組みによる人件費の増加や、さらには、安全運転や環境対応に向けた車両や安全装置の導入等、コストの増加要因が見込まれ、当社を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続くことが予想されます。
このような環境のもと、当社グループでは、お客様に納得いただける、高品質で安定した輸送サービスを提供しながら、運賃改定や諸料金の収受等の料金交渉を引き続き進めてまいります。また、通信型デジタルタコグラフのデータから、ドライバーの稼動状況や車両の運行状況を分析し、ドライバーに対し、適切な労働時間管理、人員の適正配置を図り、運行コースの見直しを行い、自社内の作業・運行効率を高めることにより、傭車依存率の低下を図り、利益率を高めてまいります。
また、2020年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画は2年目を迎えます。中期経営計画の柱のひとつであります事業構造改革「輸送サービスの充実」の取り組みとしましては、当社グループの拠点が多く点在する中部地区をドミナントエリアとし、「配車センター」の開設によって、幅広く荷物を確保し、当社グループの車両を適切に配車し、機会損失を減らすことで収益の拡大と保有車両の稼動率アップによる利益改善に取り組んでまいります。同じく中部地区に「コンテナセンター」を開設します。名古屋港に入港するコンテナのデバンニング案件の集約を図り、サービス内容の充実に努めてまいります。
また、「物流サービスの拡大」においては、本年10月に㈱スリーエス物流の新物流センターを稼動し、クロスドック(XD)およびディストリビューションセンター(DC)として、質の高い保管・配送サービスを行うことにより、お客様の多様なニーズにお応えし、物流サービスの事業拡大に取り組んでまいります。

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