有価証券報告書-第74期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
JALグループは、輸送分野における安全のリーディングカンパニーとして、存立の大前提である安全運航を堅持しつつ、お客さまに最高のサービスを提供します。また、公正な競争を通じて良い商品を提供し適正な利益を得るという経済的責任を果たすとともに、広く社会の一員としてその責務を果たし、貢献する企業グループであることを念頭に事業を展開しています。
このことをふまえ、企業理念の下に、「JALフィロソフィ」を定め、適切な経営判断を迅速に行います。同時に、高い経営の透明性の下に、強い経営監視機能を発揮するコーポレート・ガバナンス体制を確立し、企業価値の向上に努め、説明責任を果たします。
取締役会は、会社法、関連法令および定款に次ぐ重要なものとして「コーポレート・ガバナンスの基本方針」を定め、コーポレート・ガバナンスを確立し、少なくとも年1回の見直しを行っています。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
監査役会設置会社として、取締役会から独立した、独任制の監査役による強い監査機能を有するとともに、強い経営監視機能を発揮するため、役員の指名・報酬等に関する任意の委員会を設置しています。
また、意思決定の迅速化を図る観点から、当社は執行役員制度を採用しています。
[業務執行責任者に対する監督・牽制の強化]
≪取締役会≫
1.取締役会
取締役会は、取締役候補、監査役候補の選任および執行役員の選任、報酬の決定、ならびに重要な意思決定を通じて、高い透明性の下、強い経営監視機能を発揮します。
そのために、a.取締役会は、経営監視機能と業務執行機能を分離し、執行役員を兼務しない取締役から取締役会議長を選任
します。
b.また、3名以上の適切な人数の独立性の高い社外取締役候補を選任するとともに、2021年6月定時株主総会
より、社外取締役が取締役会の3分の1以上を構成する体制を構築しました。
c.2021年度より、取締役および監査役は、原則として取締役会への出席率を80%以上とする旨定めています。
d.取締役会は、効率的な意思決定を行うため社長への適切な権限移譲を行っています。
取締役会の活動状況等は次のとおりです。
取締役会議長:植木 義晴(取締役会長)
2022年度の開催実績:18回、斉藤監査役は17回、その他の役員は全て出席
2022年度の主な活動:主に下記等について議論を行いました。
[経営戦略関連]
・2021-2025年度 JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2022の進捗
- サステナビリティに関する取り組み
- 事業構造改革の進捗
- 人財戦略の推進
- DX戦略の推進
- リスクマネジメントの強化
・2021-2025年度 JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2023の策定
[その他重要な業務執行の決定と監督]
・ボーイング737-8型機の導入
・ソリューション営業の実現に向けた株式会社ジャルセールスとの合併
[決算・財務関連]
・各四半期決算
・資金調達
・政策保有株式の検証
[ガバナンス・リスクマネジメント関連]
・取締役会実効性評価
・指名委員会規程の改訂
・役員人事・報酬に関する委員会報告
・役員人事・報酬の決定
・内部統制の整備・運用評価
・リスクマネジメント関連報告
・監査部による内部監査報告
・監査役監査の方針および結果
・監査役監査結果に対する対応、
・航空事故報告
[ステークホルダーとの対話]
・株主総会関連議案の承認
・株主優待制度の運用状況
・株主とのさらなる建設的な対話の強化に向けた取り組み
・IR説明会などに関するフィードバック
・TCFDに基づいた気候変動に関わる情報開示
・お客さまの声に関するフィードバック
2.取締役会の実効性確保
当社では「コーポレート・ガバナンスの基本方針」において、毎年、各取締役・監査役の評価なども参考にしつつ、取締役会の実効性を評価し、運営などについて適切に見直しを行うこととしています。
[2022年度に関する実効性評価のプロセス]
a.取締役および監査役の全員に対し、取締役会事務局より、アンケート調査およびインタビューを実施し、その
分析結果をふまえて、取締役会にて、評価と今後に向けた取り組みについて議論を行いました。
なお、アンケートは、取締役会の構成、監督、経営戦略、株主との対話、取締役会の文化、取締役会の運営に
関する、評価点設問(5段階評価)および自由記述の設問で構成されています。
b.その後、独立社外取締役を主たる構成員とし、独立社外取締役が委員長を務めるコーポレート・ガバナンス
委員会(※)にて提言をまとめ、取締役会にて後記のとおり今後の取り組みを決定しまし
た。
なお、第三者による分析は3年に1度を目安に実施しており、至近では2020年度の実効性評価の際に実施して
おります。
(※)独立社外役員も陪席
[2022年度の実効性評価の結果の概要]
以下のとおり評価を行い、改善すべき課題(下線部)を認識しました。
a.取締役会の運営等に対する評価
・取締役および監査役は、備えるべき専門知識や経験などの多様性の観点からバランスよく選任されている。
・監査役による職務執行の監査を受けつつ、社外取締役の意見を尊重して、自由闊達な議論を行っている。
・社外取締役に対しては、積極的な情報提供に加え、高い情報へのアクセシビリティも確保されており、社外
取締役はその役割を適切に果たしている。
一方で、
・より充実した議論の時間を確保し、さらなる議論の活性化を図るため、運営面において一層の工夫が必要
である。
という課題を認識しました。
b.年度の重点課題に対する評価
・サステナビリティに関する社会課題に関しては、CO2排出量の削減に向けて、着実に取り組むとともに、
その他の課題への取り組みについても順調に推移していることを確認した。サステナビリティに関する
取り組みが、どのように企業価値の向上に結びついているか、今一度整理する必要がある。
・事業構造改革については、事業領域毎に進捗を確認した。一部の事業領域においては、マーケットの回復の
遅れ等により、当初計画が未達となっており、定量的なレビュー、今後の打ち手に関する議論が必要で
ある。
・人的資本については、課題および取り組みの方向性について確認した。今後は、取り組みをより一層具体化
する必要がある。
・リスクマネジメントについては、外部リスクを体系的かつ網羅的に把握し、PDCAサイクルを実践している
ことを確認した。今後の非航空領域への展開にあたっては、戦略リスクに対するマネジメントを強化する
必要性を再認識した。
・株主とのさらなる建設的な対話については、個人株主に向けて、情報発信を強化していることと、ニーズの
把握を目的としたコミュニケーション基盤を構築したことを確認した。今後とも、個人株主のニーズに適切
に対応する。
・DX戦略については、中期経営計画の実現に向けて、各本部での取り組みを可視化するとともに、全社的に
推進を加速させる必要がある。
3.取締役
[多様性の確保]
a.取締役候補については、2021年度に多様性を再定義し、ジェンダー、国際性、職歴、年齢などの観点で、多様
性を確保するとともに、さまざまな分野に関する豊富な経験と高い見識や専門知識を有する者から選任しま
す。
b.女性取締役を複数とする体制を目指すことを2021年度に定めました。
c.取締役が備えるべき専門知識や経験などについては、2021年度にスキルマトリックスを策定し、公表していま
す。
[社外取締役]
a.社外取締役は、実践的・多角的な視点から当社の経営への助言や業務執行に関する適切な監督を行います。
なお、当社の定める社外役員の「独立性基準」にもとづき、実質的な独立性を確保し得ない者は社外取締役
候補として選任いたしません。社外役員の独立性を判断する基準については、JALグループ「コーポレート・
ガバナンスの基本方針PDF」をご覧ください。また、社外取締役は、当社の他4社を超える上場会社の取締
役・監査役などを兼任する者は選任しません。
b.社外取締役のうち1名を筆頭独立社外取締役として選任し、監査役ならびに社内各部門との連携強化を図り
ます。
≪監査役会および監査役≫
1.監査役会
監査役会は、取締役の職務の執行の監査、会計監査人の選解任や監査報酬にかかわる権限の行使などの役割・責務を果たすにあたって、株主に対する受託者責任をふまえ、独立した客観的な立場において適切な判断を行います。監査役会の活動状況等は次のとおりです。
監査役会議長:斉藤 典和(常勤監査役)(注1)
2022年度の開催実績:15回、斉藤監査役は14回、その他の監査役は全て出席
2022年度の主な活動:監査方針および計画の決定、監査役選任議案への同意、常勤監査役の選定、監査役の報酬の決定、会計監査人の選任、同報酬に関する同意、監査報告書の作成等の定例案件に関する決議のほか、会計監査人による非保証業務に関する事前了解、リスク管理、EMS監査、統合報告書の確認等について、報告、討議を行いました。また、監査役全員に対してアンケートを実施し、監査活動の状況についての自己評価を行いました。
2.監査役
[監査]
a.監査役は、取締役会その他重要な会議に出席するほか、 代表取締役および社外役員との意見交換や重要な
決裁書類などの閲覧により、会社経営および事業運営上の重要事項ならびに業務執行状況を監査します。
b.監査役室スタッフとともに、各事業所、子会社に毎年監査を行い、その結果を代表取締役に報告するとともに
執行部門へのフィードバックも行います。
c.内部監査部門や会計監査人との緊密な連携にも努めるほか、主要子会社常勤監査役との会議を定期的に開催
し、グループ全体での監査の充実強化を図ります。
[監査役候補者]
a.監査役候補は、さまざまな分野に関する豊富な知識、経験を有する者から選任し、より中立的、客観的な視点
から監査を実施することにより、経営の健全性を確保します。監査役が備えるべき専門知識や経験などについ
ては、2021年度にスキルマトリックスを策定し、公表しています。
b.当社の定める社外役員の「独立性基準」にもとづき、実質的な独立性を確保し得ない者は社外監査役候補と
して選任いたしません。また、社外監査役は、当社の他4社を超える上場会社の取締役・監査役などを兼任す
る者は選任しません。
[経営の透明性の確保と情報開示]
1.コーポレート・ガバナンス委員会
「コーポレート・ガバナンスの基本方針」に関し、取り組み状況を確認し、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであるかどうか分析・評価・討議し、取締役会に答申・提言・報告を実施します。
コーポレート・ガバナンス委員会は取締役会議長と社外取締役で構成し、委員長は筆頭独立社外取締役とします。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:小林 栄三(筆頭独立社外取締役)
委 員:植木 義晴、八丁地 園子、柳 弘之 (注2)
オブザーバー参加:岡田 譲治(独立社外監査役)
2022年度の開催実績:2回、全委員出席
2022年度の主な活動:2022年度は取締役会の実効性評価の実施にあたり、従前から実施しているアンケート調査に加え、前年度は社外役員のみに限定していたインタビューの対象範囲を全取締役・監査役に拡大することを提案しました。また、今後取り組むべきテーマとして、新たにDX戦略の推進を挙げるとともに、運営面でのさらなる工夫の必要性を指摘するなどの数々の提言を行いました。
2.指名委員会
取締役候補および監査役候補の選任に関する議案を株主総会に提出する場合、指名委員会は、取締役会から諮問を受け、当該候補の人格、知見、能力、経験、実績等を総合的に判断し、取締役会に答申します。また、指名委員会は、社長等に求められる資質を、安全運航がJALグループの存立基盤であることを肝に銘じ、JALフィロソフィを自ら先頭に立ち実践することで、全社員とともに企業理念の実現に向け着実な成果を上げられるものと定めるとともに、社長等の候補人財については、実践的かつ多様な経験をさせることを通じて、早期に経営に必要な素養を身に付けることができるようにします。
さらに、経営陣幹部に、法令違反、ハラスメント、取締役会軽視等、その資質を問うべき状況があると認められた場合は、取締役会等における取締役による申し立てに基づき、直ちに当事者を除く指名委員会メンバー等が調査を行います。指名委員会等は、その結果を取締役会に答申し、取締役会にてその後の処遇を決議します。
指名委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:柳 弘之(社外取締役)
委 員:赤坂 祐二、清水 新一郎、小林栄三、八丁地 園子 (注2)
2022年度の開催実績:9回開催。9回の内、1回は社外取締役のみを委員とする社長再任確認のプロセスであり、社外取締役全員が出席。他の8回は全委員が出席。
2022年度の主な活動:取締役会への答申事項のほか、役員交代にあたっての役員候補者選任に関わる要件・プロセス、社長再任確認のプロセスおよび今後の経営人財のサクセッションプランなどについて討議しました。
また、社長再任確認については、社外取締役を委員とする指名委員会において社外取締役と社長との対話を行いました。その対話を通じ、将来予測が困難な環境下ながら、喫緊の経営課題を解決しつつ中期経営計画を安定的に推進していること、次世代の経営人財育成に計画的に取り組んでいること等から、企業価値向上に貢献していると評価し、2023年度においても赤坂祐二氏を社長に再任することが当社経営にとって望ましいと判断しました。
3.報酬委員会
報酬委員会は、取締役、執行役員および監査役の報酬に関して、取締役会からの諮問事項について協議し、その結果を取締役会に答申します。また、報酬制度が持続的な成長に向けた健全なインセンティブとなるよう適宜検証します。報酬委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。これらにより報酬決定プロセスの透明性と公正性を担保します。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:小林 栄三(筆頭独立社外取締役)
委 員:赤坂 祐二、清水 新一郎、八丁地 園子、柳 弘之 (注2)
2022年度の開催実績:4回、全委員出席
2022年度の主な活動:中期経営計画をより力強く推進するための役員報酬制度の具体的な指標、評価方法等について討議を行い、取締役会に答申しました。
4.人事委員会
執行役員の選任および解任を行う場合、取締役会は、人事委員会に諮問し、その答申をふまえ、決議します。人事委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社長とします。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:赤坂 祐二(代表取締役社長執行役員)
委 員:清水 新一郎、小林 栄三、八丁地 園子、柳 弘之 (注2)
2022年度の開催実績:3回、全委員出席
2022年度の主な活動:取締役会への答申事項のほか、執行役員候補人財の育成および新執行体制の在り方について討議しました。
5.役員懲戒委員会
取締役および執行役員の懲戒を行う場合、役員懲戒委員会で決定します。役員懲戒委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。なお、株主総会への取締役解任議案の提出等については取締役会の決議を要するものとします。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:八丁地 園子
委 員:赤坂 祐二、清水 新一郎、小林 栄三、柳 弘之 (注2)
2022年度は、開催しておりません。
なお、上記委員会のほか、独立した客観的な立場に基づく情報交換・認識共有を図るべく、独立役員のみを構成員とする意見交換の場を必要に応じて開催します。
(注)1.監査役会議長、各委員長の氏名及び役職、各委員の氏名については、2023年6月23日の株主総会開催前の時点を記載しております。
2.小林 栄三、八丁地 園子、柳 弘之は社外取締役です。
6.情報開示
ステークホルダーが容易にJALグループの企業姿勢を閲覧できるよう、「コーポレート・ガバナンスの基本方針」をはじめとして、企業理念、経営戦略、経営計画等のさまざまな情報を当社ウェブサイトに掲載します。また、財務情報やCSR活動を統合して報告する「JAL REPORT」を毎年発行します。

ガバナンスに関するその他の機関は次のとおりで当社内に設置しております。
・経営会議
取締役会および社長による適切かつ機動的な意思決定に資することを目的とした機関とし、取締役会決議案件および社長決裁案件のうち経営会議による確認が必要なものの審議を行います。
2022年度の開催実績:35回
2022年度の主な活動:取締役会に付議する経営上の重要な案件を審議しました。
・グループ安全対策会議
JALグループ全体の航空安全を確保し、安全管理を推進することを目的とし、JALグループの理念・方針に基づき、安全管理に関する重要な方針の決定、安全管理体制の実態把握および体制の定期的な見直し、日常運航上安全に係る対応の決定などを行います。
2022年度の開催実績:12回
2022年度の主な活動:JALグループ全体の航空安全に係る方針、安全管理体制の実態把握の他、当期に発生した航空事故等への対応について議論を行いました。なお、航空事故の発生時は、速やかに取締役会に報告されています。
・グループリスクマネジメント会議
リスクを総括的に管理し、JALグループ経営の安定化を図ることを目的とし、リスクマネジメントの基本方針の策定・定期的なリスク評価・対応策の策定および事業継続マネジメントなどを行います。
2022年度の開催実績:2回
2022年度の主な活動:優先リスクの見直し、優先リスクへの対応状況、重点課題であるサイバーセキュリティや首都直下地震への対応などについて議論を行い、2023年度は計2回、取締役会に報告しました。
・サステナビリティ推進会議
SDGsの達成に向けたESG 経営を推進し、JAL Visionで掲げる「誰もが豊かさと希望を感じられる未来」を創出し、社会とともに持続可能な発展を実現させることを目的とし、重要課題・年度目標の進捗管理、気候変動のリスクと機会に関するマネジメント・環境マネジメントシステム・人権デューデリジェンスのレビューを行います。
2022年度の開催実績:3回
2022年度の主な活動:TCFDに関する情報開示、DJSI評価結果とレビュー、ESG評価の総括、重要課題の再整理、外部環境変化や社会的要請をふまえた取り組み、目標の追加・見直しなどについて議論を行い、2022年度は計2回、取締役会に報告しました。
・顧客価値創造会議(2023年6月より新設)
全てのお客さま、社会を対象とした顧客価値に関わる重要な案件の課題を解決することを目的とし、顧客価値を起点とした各事業の取組み・発信のモニタリングと、課題の解決に向けた協議・決定などを行います。
・JALフィロソフィ会議
JALフィロソフィの浸透を推進することを目的とし、取り組みの基本方針策定、諸施策の立案・実施、およびその進捗管理を行います。
2022年度の開催実績:1回
・グループ業績報告会
JALグループの各社・各部門の「業績」を共有するとともに、業績向上のために検討することを目的としています。
2022年度の開催実績:12回
・グループ運営会議
JALグループの重要経営案件に関する進捗確認・対応策の討議、および重要な情報の報告を行います。
2022年度の開催実績:26回
[JALフィロソフィ教育]
社長は、「JALフィロソフィ」をJALグループに浸透させるため、自らを含め、JALグループの役員および社員を対象としたJALフィロソフィ教育を適宜実施します。
[株主との建設的な対話に関する方針]
当社は、株主総会が株主との建設的な対話の場であることを認識し、株主の視点に立って、招集通知等での正確な情報を十分な検討期間を確保して提供するとともに、株主総会における分かり易い情報提供を行い、株主が適切な権利行使ができる環境を整えます。
また、当社は、代表取締役、財務・経理担当役員等が積極的に対話に臨み、経営戦略・事業戦略・財務情報等について、公平性・正確性・継続性を重視し、次の方針の下、双方向の良好なコミュニケーションを図るIR(インベスター・リレーションズ)活動を展開します。
1.グループCFO、財務・経理担当役員、総務担当役員を株主との対話を統括する経営陣として指定しています。
2.当社は、財務部において、情報の収集および管理、開示を統括する責任者およびそれらを実施する担当者を配置し、関連部署と連携しながら、適時かつ公正・適正に情報開示を行っています。
3.当社は、四半期決算および経営計画公表時には決算および経営計画説明会を開催するとともに、「JAL REPORT」、施設見学会、その他株主向け説明会の開催等により、投資機会の促進と情報開示の充実に努めています。
4.経営に株主意見を反映するため、株主との対話の結果については、適宜経営陣へのフィードバックを行い、経営陣は株主からの要望や意見、問題意識を共有しています。
5.当社では決算情報の漏えいを防ぎ、公平性を確保するために、当社の業況や決算に係る問合わせへの回答やコメントを一切行わないサイレントピリオドを設定するとともに公表しています。また、社内で、情報の統括管理およびインサイダー情報の管理に努めています。
③内部統制システムの整備および運用状況(2023年3月31日現在)
[内部統制システムの整備状況(基本方針)]
JALグループは、お客さまに最高のサービスを提供し、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献するために、「コーポレート・ガバナンスの基本方針」を定め、その実効性の向上を目指し、以下に述べる体制や事項に関して制度や組織を整え、会社法および会社法施行規則に基づく業務の適正性を確保します。また、内部統制システムの整備・運用状況を評価検証し、是正が必要な場合は改善措置を講じることとします。
1.取締役、使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制を整備します。
a.企業の行動指針である「JALフィロソフィ」を制定し、取締役・使用人にその実践を促します。
b.取締役会が「内部統制システムの基本方針」を決定し、総務部が内部統制システムの整備を推進します。
c.リスク管理部がコンプライアンスに係る業務を統括し、関連規程の整備および運用状況をモニタリングします。
d.取締役・使用人の職務執行が法令等に適合することを確保するための監査体制を整えます。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制を整備します。
取締役の職務の執行に係る情報は、法令および社内規程に従い、適切に保存・管理します。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制を整備します。
JALグループ全体のリスクを管理するために、「グループ安全対策会議」「グループリスクマネジメント会議」等を設置し、適切にリスクを管理し、損失の危険の発生を未然に防止します。また、「JALグループ内部統制要綱」等を制定し、総務部が業務の適正性を継続的にモニタリングします。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備します。
a.定例取締役会を月1回開催するとともに、必要に応じて臨時開催し、JALグループの経営方針・計画等に係る重要な意思決定を行います。また、「経営会議」「グループ業績報告会」等の会議体を設置し、取締役の職務の執行の効率性を確保します。
b.社内規程により、職務権限、職制権限、業務分掌等を定め、効率的な職務執行を確保するための分権をします。
5.JALグループにおける業務の適正を確保するための体制を整備します。
a.「JALグループ会社管理規程」を制定し、JALグループ各社が「JALフィロソフィ」に基づいて公正かつ効率的に経営を行う体制を確保します。また、「JALグループ内部統制要綱」を制定し、総務部が業務の適正性を継続的にモニタリングします。
b.JALグループ各社の取締役等の職務の執行に係る事項の会社への報告に関する体制を整備します。
c.JALグループ各社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制を整備します。
d.JALグループ各社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備します。
e.JALグループ各社の取締役等および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制を整備します。
6.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項、監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項を整備します。
7.監査役への報告等に関する体制を整備します。
a.取締役および使用人が監査役に報告するための体制を整備します。
b.JALグループ各社の取締役、監査役、使用人またはこれらの者から報告を受けた者が監査役に報告をするための体制を整備します。
c.報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制を整備します。
8.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項を整備します。
9.その他監査役会または監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備します。
[内部統制システムの運用状況]
1. 取締役、使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制を整備します。
a.「JALフィロソフィ」およびJALグループ行動規範「社会への約束」を定め、教育等を通じてその浸透・実践を促進しています。
b.「内部統制システムの基本方針」および「JALグループ内部統制要綱」を定め、会社法および金融商品取引法の内部統制の整備・運用および評価を適切に行っています。
c.365日・24時間受付、日英両言語対応可能な窓口を含む公益通報窓口(社内・社外)を設置するとともに、定期的に社員に対し窓口に関する周知を行い、コンプライアンスに係る事案等を早期に検知し、迅速に対応を講じる体制を構築しています。2022年度においては、公益通報者保護法の改正もふまえ、内部通報に係る環境整備に取り組み、リスクを未然に検知する仕組みの強化を図りました。
d.新規取引先候補の属性確認を実施しているほか、3年ごとに定期審査として属性情報に変更がないかレビューを行っています。
e.取締役に対し、法的留意事項等を説明し、「忠実義務」「善管注意義務」を含む取締役の義務、権限および責任について周知徹底を図っています。また、使用人等に対し、職務執行に必要な知識習得のための教育を実施し、周知徹底を図っています。
f.監査部は、年度計画に基づき、「JALグループ内部統制要綱」に定められた内部管理体制の整備および運用状況を確認しています。各監査ごとに、経営者へ監査結果を報告し、監査役には定期的に、監査の進捗状況、監査結果を報告しています。2022年度からは、取締役会において、定期的に監査結果を報告しています。
g.整備監査部は、各種法令、社内規程に従った整備業務が実施されていることを確認しています。
h.安全監査部は、グループ安全対策会議に出席し、当会議提出資料等の確認を通じて、経営の安全に係る討議、関与、指示等を確認しています。また、各生産本部および安全推進本部、各空港に対する内部監査を実施しています。
2. 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制を整備します。
取締役会そのほかの重要な会議の意思決定に係る情報(文書・議事録)および稟議書は、法令および社内規程に従って作成し、保存・管理しています。
3. 損失の危険の管理に関する規程その他の体制を整備します。
a.損失の危険の発生を未然に防止するために、予防的リスクマネジメントのPDCAサイクルを運用・実施しています。また、その取り組みの結果は、グループリスクマネジメント会議・取締役会に報告し、マネジメント評価を実施しています。
b.首都直下型地震などの不測の事態に備え、大阪にオペレーションコントロールセンター分室を設置するとともに、外部専門家の知見も活用しつつ、事業継続計画の拡充および訓練に取り組み、実効性を向上させています。また、安否確認システムを活用したJALグループ全体を対象とした通報訓練を定期的に実施するなど、常日頃より社員一人一人の危機管理意識の醸成と社員に関する早期の状況把握に努めています。
c.航空事故・事件の発生時に迅速かつ的確な危機管理対応を実施できるよう、事故ご被災者・ご遺族との窓口となる世話役や事故対策本部の要員を継続して養成しています。
4. 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備します。
取締役会の実効性評価等を通じて、職務権限と会議体の運営方法を毎年レビューするとともに、持続的な成長に向けて、戦略的な討議を実現する環境を整備しています。適切な経営判断を迅速に行うため、社長直下の経営会議体として、「経営会議」「グループ業績報告会」等を設置しています。また、SDGsの達成に向けたESG経営を推進するため、社長を議長とするサステナビリティ推進会議を設置しています。
5. JALグループにおける業務の適正を確保するための体制を整備します。
a.「JALグループ会社管理規程」および「JALグループ内部統制要綱」を制定し、総務部が主体となり業務の適正性をモニタリングしています。
b.拡大業績報告会などを通じ、目標達成に向けた取り組みが確実に実行されていることをモニタリングするとともに、指導・支援を行っています。
c.JALグループ各社の総務部門に対して、日常的かつ定期的に連携、情報を共有し、リスクマネジメント体制の強化に資する指導および支援を行っています。
d.当社とJALグループ各社との間で基本協定書を締結し、事業運営に係る両社の基本的関係を明確にしています。
e.JALグループ各社の経営に携わる取締役等が自らの責任・役割を再認識し、公正かつ効率的な経営を行うための支援を行っています。
f.監査部はJALグループ各社に対し適切に監査を実施しています。2022年度からは、取締役会において、定期的に監査結果を報告しています。
g.整備監査部は、JALグループ各社に対し、各種法令、社内規程に従った整備業務が実施されていることを確認します。
h.安全監査部は安全監査計画に基づき、グループ安全対策会議に出席し、当会議提出資料等の確認を通じて、経営の安全に係る討議、関与、指示等を確認しています。また、各生産本部および安全推進本部、各空港に対する内部監査を実施しています。
6. 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項、監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項を整備します。
監査役監査の実効性を高め、かつ監査業務を円滑に遂行するため、取締役から独立した組織を設け、使用人(監査役スタッフ)を配置しています。また、監査役スタッフは監査役の業務指示・命令を受け、その人事は監査役の同意のもとに行っています。
7. 監査役への報告等に関する体制を整備します。
a.監査役は取締役会ほか重要会議に出席し、役員決裁以上の稟議を閲覧するほか、社長インタビュー・関連部のヒアリング・社内各部署の往査等を通じ会社業務の執行状況を監査しています。監査で認識された課題等については、年2回、監査役会ならびに取締役会に報告するとともに、その後の対応状況について確認をしています。
b.監査役は子会社監査役と定期的に意見・情報交換を行うほか、子会社の往査を実施しています。
c.監査役は、監査役への報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制の整備状況を確認しています。
8. 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項を整備します。
監査役監査に必要な費用は適切に支払っています。
9. その他監査役会または監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備します。
監査役は監査部および監査法人と定期的に意見・情報交換を実施し監査の実効性を高めています。
④責任限定契約の内容の概要
当社と各社は、取締役および各監査役との間で、それぞれ、会社法第427条第1項および当社定款の規定に基づき、同法第423条第1項に定める損害賠償責任の限度額について、同法第425条第1項に定める最低責任限度額とする責任限定契約を締結しております。
⑤取締役の定数
当社の取締役は3名以上15名以内とする旨定款で定めております。
⑥取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。なお、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めております。
⑦株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行なうことを目的とするものです。
⑧中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款を定めております。これは、株主の皆様への利益配分の機会を充実させるためです。
⑨自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項および第459条第1項第1号の規定により、取締役会の決議をもって、自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものです。
⑩取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって取締役および監査役(取締役および監査役であった者を含む)の損害賠償責任を法令に定める限度において取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たし得る環境を整備することを目的とするものです。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
JALグループは、輸送分野における安全のリーディングカンパニーとして、存立の大前提である安全運航を堅持しつつ、お客さまに最高のサービスを提供します。また、公正な競争を通じて良い商品を提供し適正な利益を得るという経済的責任を果たすとともに、広く社会の一員としてその責務を果たし、貢献する企業グループであることを念頭に事業を展開しています。
このことをふまえ、企業理念の下に、「JALフィロソフィ」を定め、適切な経営判断を迅速に行います。同時に、高い経営の透明性の下に、強い経営監視機能を発揮するコーポレート・ガバナンス体制を確立し、企業価値の向上に努め、説明責任を果たします。
取締役会は、会社法、関連法令および定款に次ぐ重要なものとして「コーポレート・ガバナンスの基本方針」を定め、コーポレート・ガバナンスを確立し、少なくとも年1回の見直しを行っています。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
監査役会設置会社として、取締役会から独立した、独任制の監査役による強い監査機能を有するとともに、強い経営監視機能を発揮するため、役員の指名・報酬等に関する任意の委員会を設置しています。
また、意思決定の迅速化を図る観点から、当社は執行役員制度を採用しています。
[業務執行責任者に対する監督・牽制の強化]
≪取締役会≫
1.取締役会
取締役会は、取締役候補、監査役候補の選任および執行役員の選任、報酬の決定、ならびに重要な意思決定を通じて、高い透明性の下、強い経営監視機能を発揮します。
そのために、a.取締役会は、経営監視機能と業務執行機能を分離し、執行役員を兼務しない取締役から取締役会議長を選任
します。
b.また、3名以上の適切な人数の独立性の高い社外取締役候補を選任するとともに、2021年6月定時株主総会
より、社外取締役が取締役会の3分の1以上を構成する体制を構築しました。
c.2021年度より、取締役および監査役は、原則として取締役会への出席率を80%以上とする旨定めています。
d.取締役会は、効率的な意思決定を行うため社長への適切な権限移譲を行っています。
取締役会の活動状況等は次のとおりです。
取締役会議長:植木 義晴(取締役会長)
2022年度の開催実績:18回、斉藤監査役は17回、その他の役員は全て出席
2022年度の主な活動:主に下記等について議論を行いました。
[経営戦略関連]
・2021-2025年度 JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2022の進捗
- サステナビリティに関する取り組み
- 事業構造改革の進捗
- 人財戦略の推進
- DX戦略の推進
- リスクマネジメントの強化
・2021-2025年度 JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2023の策定
[その他重要な業務執行の決定と監督]
・ボーイング737-8型機の導入
・ソリューション営業の実現に向けた株式会社ジャルセールスとの合併
[決算・財務関連]
・各四半期決算
・資金調達
・政策保有株式の検証
[ガバナンス・リスクマネジメント関連]
・取締役会実効性評価
・指名委員会規程の改訂
・役員人事・報酬に関する委員会報告
・役員人事・報酬の決定
・内部統制の整備・運用評価
・リスクマネジメント関連報告
・監査部による内部監査報告
・監査役監査の方針および結果
・監査役監査結果に対する対応、
・航空事故報告
[ステークホルダーとの対話]
・株主総会関連議案の承認
・株主優待制度の運用状況
・株主とのさらなる建設的な対話の強化に向けた取り組み
・IR説明会などに関するフィードバック
・TCFDに基づいた気候変動に関わる情報開示
・お客さまの声に関するフィードバック
2.取締役会の実効性確保
当社では「コーポレート・ガバナンスの基本方針」において、毎年、各取締役・監査役の評価なども参考にしつつ、取締役会の実効性を評価し、運営などについて適切に見直しを行うこととしています。
[2022年度に関する実効性評価のプロセス]
a.取締役および監査役の全員に対し、取締役会事務局より、アンケート調査およびインタビューを実施し、その
分析結果をふまえて、取締役会にて、評価と今後に向けた取り組みについて議論を行いました。
なお、アンケートは、取締役会の構成、監督、経営戦略、株主との対話、取締役会の文化、取締役会の運営に
関する、評価点設問(5段階評価)および自由記述の設問で構成されています。
b.その後、独立社外取締役を主たる構成員とし、独立社外取締役が委員長を務めるコーポレート・ガバナンス
委員会(※)にて提言をまとめ、取締役会にて後記のとおり今後の取り組みを決定しまし
た。
なお、第三者による分析は3年に1度を目安に実施しており、至近では2020年度の実効性評価の際に実施して
おります。
(※)独立社外役員も陪席
[2022年度の実効性評価の結果の概要]
以下のとおり評価を行い、改善すべき課題(下線部)を認識しました。
a.取締役会の運営等に対する評価
・取締役および監査役は、備えるべき専門知識や経験などの多様性の観点からバランスよく選任されている。
・監査役による職務執行の監査を受けつつ、社外取締役の意見を尊重して、自由闊達な議論を行っている。
・社外取締役に対しては、積極的な情報提供に加え、高い情報へのアクセシビリティも確保されており、社外
取締役はその役割を適切に果たしている。
一方で、
・より充実した議論の時間を確保し、さらなる議論の活性化を図るため、運営面において一層の工夫が必要
である。
という課題を認識しました。
b.年度の重点課題に対する評価
・サステナビリティに関する社会課題に関しては、CO2排出量の削減に向けて、着実に取り組むとともに、
その他の課題への取り組みについても順調に推移していることを確認した。サステナビリティに関する
取り組みが、どのように企業価値の向上に結びついているか、今一度整理する必要がある。
・事業構造改革については、事業領域毎に進捗を確認した。一部の事業領域においては、マーケットの回復の
遅れ等により、当初計画が未達となっており、定量的なレビュー、今後の打ち手に関する議論が必要で
ある。
・人的資本については、課題および取り組みの方向性について確認した。今後は、取り組みをより一層具体化
する必要がある。
・リスクマネジメントについては、外部リスクを体系的かつ網羅的に把握し、PDCAサイクルを実践している
ことを確認した。今後の非航空領域への展開にあたっては、戦略リスクに対するマネジメントを強化する
必要性を再認識した。
・株主とのさらなる建設的な対話については、個人株主に向けて、情報発信を強化していることと、ニーズの
把握を目的としたコミュニケーション基盤を構築したことを確認した。今後とも、個人株主のニーズに適切
に対応する。
・DX戦略については、中期経営計画の実現に向けて、各本部での取り組みを可視化するとともに、全社的に
推進を加速させる必要がある。
3.取締役
[多様性の確保]
a.取締役候補については、2021年度に多様性を再定義し、ジェンダー、国際性、職歴、年齢などの観点で、多様
性を確保するとともに、さまざまな分野に関する豊富な経験と高い見識や専門知識を有する者から選任しま
す。
b.女性取締役を複数とする体制を目指すことを2021年度に定めました。
c.取締役が備えるべき専門知識や経験などについては、2021年度にスキルマトリックスを策定し、公表していま
す。
[社外取締役]
a.社外取締役は、実践的・多角的な視点から当社の経営への助言や業務執行に関する適切な監督を行います。
なお、当社の定める社外役員の「独立性基準」にもとづき、実質的な独立性を確保し得ない者は社外取締役
候補として選任いたしません。社外役員の独立性を判断する基準については、JALグループ「コーポレート・
ガバナンスの基本方針PDF」をご覧ください。また、社外取締役は、当社の他4社を超える上場会社の取締
役・監査役などを兼任する者は選任しません。
b.社外取締役のうち1名を筆頭独立社外取締役として選任し、監査役ならびに社内各部門との連携強化を図り
ます。
≪監査役会および監査役≫
1.監査役会
監査役会は、取締役の職務の執行の監査、会計監査人の選解任や監査報酬にかかわる権限の行使などの役割・責務を果たすにあたって、株主に対する受託者責任をふまえ、独立した客観的な立場において適切な判断を行います。監査役会の活動状況等は次のとおりです。
監査役会議長:斉藤 典和(常勤監査役)(注1)
2022年度の開催実績:15回、斉藤監査役は14回、その他の監査役は全て出席
2022年度の主な活動:監査方針および計画の決定、監査役選任議案への同意、常勤監査役の選定、監査役の報酬の決定、会計監査人の選任、同報酬に関する同意、監査報告書の作成等の定例案件に関する決議のほか、会計監査人による非保証業務に関する事前了解、リスク管理、EMS監査、統合報告書の確認等について、報告、討議を行いました。また、監査役全員に対してアンケートを実施し、監査活動の状況についての自己評価を行いました。
2.監査役
[監査]
a.監査役は、取締役会その他重要な会議に出席するほか、 代表取締役および社外役員との意見交換や重要な
決裁書類などの閲覧により、会社経営および事業運営上の重要事項ならびに業務執行状況を監査します。
b.監査役室スタッフとともに、各事業所、子会社に毎年監査を行い、その結果を代表取締役に報告するとともに
執行部門へのフィードバックも行います。
c.内部監査部門や会計監査人との緊密な連携にも努めるほか、主要子会社常勤監査役との会議を定期的に開催
し、グループ全体での監査の充実強化を図ります。
[監査役候補者]
a.監査役候補は、さまざまな分野に関する豊富な知識、経験を有する者から選任し、より中立的、客観的な視点
から監査を実施することにより、経営の健全性を確保します。監査役が備えるべき専門知識や経験などについ
ては、2021年度にスキルマトリックスを策定し、公表しています。
b.当社の定める社外役員の「独立性基準」にもとづき、実質的な独立性を確保し得ない者は社外監査役候補と
して選任いたしません。また、社外監査役は、当社の他4社を超える上場会社の取締役・監査役などを兼任す
る者は選任しません。
[経営の透明性の確保と情報開示]
1.コーポレート・ガバナンス委員会
「コーポレート・ガバナンスの基本方針」に関し、取り組み状況を確認し、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであるかどうか分析・評価・討議し、取締役会に答申・提言・報告を実施します。
コーポレート・ガバナンス委員会は取締役会議長と社外取締役で構成し、委員長は筆頭独立社外取締役とします。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:小林 栄三(筆頭独立社外取締役)
委 員:植木 義晴、八丁地 園子、柳 弘之 (注2)
オブザーバー参加:岡田 譲治(独立社外監査役)
2022年度の開催実績:2回、全委員出席
2022年度の主な活動:2022年度は取締役会の実効性評価の実施にあたり、従前から実施しているアンケート調査に加え、前年度は社外役員のみに限定していたインタビューの対象範囲を全取締役・監査役に拡大することを提案しました。また、今後取り組むべきテーマとして、新たにDX戦略の推進を挙げるとともに、運営面でのさらなる工夫の必要性を指摘するなどの数々の提言を行いました。
2.指名委員会
取締役候補および監査役候補の選任に関する議案を株主総会に提出する場合、指名委員会は、取締役会から諮問を受け、当該候補の人格、知見、能力、経験、実績等を総合的に判断し、取締役会に答申します。また、指名委員会は、社長等に求められる資質を、安全運航がJALグループの存立基盤であることを肝に銘じ、JALフィロソフィを自ら先頭に立ち実践することで、全社員とともに企業理念の実現に向け着実な成果を上げられるものと定めるとともに、社長等の候補人財については、実践的かつ多様な経験をさせることを通じて、早期に経営に必要な素養を身に付けることができるようにします。
さらに、経営陣幹部に、法令違反、ハラスメント、取締役会軽視等、その資質を問うべき状況があると認められた場合は、取締役会等における取締役による申し立てに基づき、直ちに当事者を除く指名委員会メンバー等が調査を行います。指名委員会等は、その結果を取締役会に答申し、取締役会にてその後の処遇を決議します。
指名委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:柳 弘之(社外取締役)
委 員:赤坂 祐二、清水 新一郎、小林栄三、八丁地 園子 (注2)
2022年度の開催実績:9回開催。9回の内、1回は社外取締役のみを委員とする社長再任確認のプロセスであり、社外取締役全員が出席。他の8回は全委員が出席。
2022年度の主な活動:取締役会への答申事項のほか、役員交代にあたっての役員候補者選任に関わる要件・プロセス、社長再任確認のプロセスおよび今後の経営人財のサクセッションプランなどについて討議しました。
また、社長再任確認については、社外取締役を委員とする指名委員会において社外取締役と社長との対話を行いました。その対話を通じ、将来予測が困難な環境下ながら、喫緊の経営課題を解決しつつ中期経営計画を安定的に推進していること、次世代の経営人財育成に計画的に取り組んでいること等から、企業価値向上に貢献していると評価し、2023年度においても赤坂祐二氏を社長に再任することが当社経営にとって望ましいと判断しました。
3.報酬委員会
報酬委員会は、取締役、執行役員および監査役の報酬に関して、取締役会からの諮問事項について協議し、その結果を取締役会に答申します。また、報酬制度が持続的な成長に向けた健全なインセンティブとなるよう適宜検証します。報酬委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。これらにより報酬決定プロセスの透明性と公正性を担保します。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:小林 栄三(筆頭独立社外取締役)
委 員:赤坂 祐二、清水 新一郎、八丁地 園子、柳 弘之 (注2)
2022年度の開催実績:4回、全委員出席
2022年度の主な活動:中期経営計画をより力強く推進するための役員報酬制度の具体的な指標、評価方法等について討議を行い、取締役会に答申しました。
4.人事委員会
執行役員の選任および解任を行う場合、取締役会は、人事委員会に諮問し、その答申をふまえ、決議します。人事委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社長とします。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:赤坂 祐二(代表取締役社長執行役員)
委 員:清水 新一郎、小林 栄三、八丁地 園子、柳 弘之 (注2)
2022年度の開催実績:3回、全委員出席
2022年度の主な活動:取締役会への答申事項のほか、執行役員候補人財の育成および新執行体制の在り方について討議しました。
5.役員懲戒委員会
取締役および執行役員の懲戒を行う場合、役員懲戒委員会で決定します。役員懲戒委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。なお、株主総会への取締役解任議案の提出等については取締役会の決議を要するものとします。当委員会の構成員は次のとおりです。(注1)
委員長:八丁地 園子
委 員:赤坂 祐二、清水 新一郎、小林 栄三、柳 弘之 (注2)
2022年度は、開催しておりません。
なお、上記委員会のほか、独立した客観的な立場に基づく情報交換・認識共有を図るべく、独立役員のみを構成員とする意見交換の場を必要に応じて開催します。
(注)1.監査役会議長、各委員長の氏名及び役職、各委員の氏名については、2023年6月23日の株主総会開催前の時点を記載しております。
2.小林 栄三、八丁地 園子、柳 弘之は社外取締役です。
6.情報開示
ステークホルダーが容易にJALグループの企業姿勢を閲覧できるよう、「コーポレート・ガバナンスの基本方針」をはじめとして、企業理念、経営戦略、経営計画等のさまざまな情報を当社ウェブサイトに掲載します。また、財務情報やCSR活動を統合して報告する「JAL REPORT」を毎年発行します。

ガバナンスに関するその他の機関は次のとおりで当社内に設置しております。
・経営会議
取締役会および社長による適切かつ機動的な意思決定に資することを目的とした機関とし、取締役会決議案件および社長決裁案件のうち経営会議による確認が必要なものの審議を行います。
2022年度の開催実績:35回
2022年度の主な活動:取締役会に付議する経営上の重要な案件を審議しました。
・グループ安全対策会議
JALグループ全体の航空安全を確保し、安全管理を推進することを目的とし、JALグループの理念・方針に基づき、安全管理に関する重要な方針の決定、安全管理体制の実態把握および体制の定期的な見直し、日常運航上安全に係る対応の決定などを行います。
2022年度の開催実績:12回
2022年度の主な活動:JALグループ全体の航空安全に係る方針、安全管理体制の実態把握の他、当期に発生した航空事故等への対応について議論を行いました。なお、航空事故の発生時は、速やかに取締役会に報告されています。
・グループリスクマネジメント会議
リスクを総括的に管理し、JALグループ経営の安定化を図ることを目的とし、リスクマネジメントの基本方針の策定・定期的なリスク評価・対応策の策定および事業継続マネジメントなどを行います。
2022年度の開催実績:2回
2022年度の主な活動:優先リスクの見直し、優先リスクへの対応状況、重点課題であるサイバーセキュリティや首都直下地震への対応などについて議論を行い、2023年度は計2回、取締役会に報告しました。
・サステナビリティ推進会議
SDGsの達成に向けたESG 経営を推進し、JAL Visionで掲げる「誰もが豊かさと希望を感じられる未来」を創出し、社会とともに持続可能な発展を実現させることを目的とし、重要課題・年度目標の進捗管理、気候変動のリスクと機会に関するマネジメント・環境マネジメントシステム・人権デューデリジェンスのレビューを行います。
2022年度の開催実績:3回
2022年度の主な活動:TCFDに関する情報開示、DJSI評価結果とレビュー、ESG評価の総括、重要課題の再整理、外部環境変化や社会的要請をふまえた取り組み、目標の追加・見直しなどについて議論を行い、2022年度は計2回、取締役会に報告しました。
・顧客価値創造会議(2023年6月より新設)
全てのお客さま、社会を対象とした顧客価値に関わる重要な案件の課題を解決することを目的とし、顧客価値を起点とした各事業の取組み・発信のモニタリングと、課題の解決に向けた協議・決定などを行います。
・JALフィロソフィ会議
JALフィロソフィの浸透を推進することを目的とし、取り組みの基本方針策定、諸施策の立案・実施、およびその進捗管理を行います。
2022年度の開催実績:1回
・グループ業績報告会
JALグループの各社・各部門の「業績」を共有するとともに、業績向上のために検討することを目的としています。
2022年度の開催実績:12回
・グループ運営会議
JALグループの重要経営案件に関する進捗確認・対応策の討議、および重要な情報の報告を行います。
2022年度の開催実績:26回
[JALフィロソフィ教育]
社長は、「JALフィロソフィ」をJALグループに浸透させるため、自らを含め、JALグループの役員および社員を対象としたJALフィロソフィ教育を適宜実施します。
[株主との建設的な対話に関する方針]
当社は、株主総会が株主との建設的な対話の場であることを認識し、株主の視点に立って、招集通知等での正確な情報を十分な検討期間を確保して提供するとともに、株主総会における分かり易い情報提供を行い、株主が適切な権利行使ができる環境を整えます。
また、当社は、代表取締役、財務・経理担当役員等が積極的に対話に臨み、経営戦略・事業戦略・財務情報等について、公平性・正確性・継続性を重視し、次の方針の下、双方向の良好なコミュニケーションを図るIR(インベスター・リレーションズ)活動を展開します。
1.グループCFO、財務・経理担当役員、総務担当役員を株主との対話を統括する経営陣として指定しています。
2.当社は、財務部において、情報の収集および管理、開示を統括する責任者およびそれらを実施する担当者を配置し、関連部署と連携しながら、適時かつ公正・適正に情報開示を行っています。
3.当社は、四半期決算および経営計画公表時には決算および経営計画説明会を開催するとともに、「JAL REPORT」、施設見学会、その他株主向け説明会の開催等により、投資機会の促進と情報開示の充実に努めています。
4.経営に株主意見を反映するため、株主との対話の結果については、適宜経営陣へのフィードバックを行い、経営陣は株主からの要望や意見、問題意識を共有しています。
5.当社では決算情報の漏えいを防ぎ、公平性を確保するために、当社の業況や決算に係る問合わせへの回答やコメントを一切行わないサイレントピリオドを設定するとともに公表しています。また、社内で、情報の統括管理およびインサイダー情報の管理に努めています。
③内部統制システムの整備および運用状況(2023年3月31日現在)
[内部統制システムの整備状況(基本方針)]
JALグループは、お客さまに最高のサービスを提供し、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献するために、「コーポレート・ガバナンスの基本方針」を定め、その実効性の向上を目指し、以下に述べる体制や事項に関して制度や組織を整え、会社法および会社法施行規則に基づく業務の適正性を確保します。また、内部統制システムの整備・運用状況を評価検証し、是正が必要な場合は改善措置を講じることとします。
1.取締役、使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制を整備します。
a.企業の行動指針である「JALフィロソフィ」を制定し、取締役・使用人にその実践を促します。
b.取締役会が「内部統制システムの基本方針」を決定し、総務部が内部統制システムの整備を推進します。
c.リスク管理部がコンプライアンスに係る業務を統括し、関連規程の整備および運用状況をモニタリングします。
d.取締役・使用人の職務執行が法令等に適合することを確保するための監査体制を整えます。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制を整備します。
取締役の職務の執行に係る情報は、法令および社内規程に従い、適切に保存・管理します。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制を整備します。
JALグループ全体のリスクを管理するために、「グループ安全対策会議」「グループリスクマネジメント会議」等を設置し、適切にリスクを管理し、損失の危険の発生を未然に防止します。また、「JALグループ内部統制要綱」等を制定し、総務部が業務の適正性を継続的にモニタリングします。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備します。
a.定例取締役会を月1回開催するとともに、必要に応じて臨時開催し、JALグループの経営方針・計画等に係る重要な意思決定を行います。また、「経営会議」「グループ業績報告会」等の会議体を設置し、取締役の職務の執行の効率性を確保します。
b.社内規程により、職務権限、職制権限、業務分掌等を定め、効率的な職務執行を確保するための分権をします。
5.JALグループにおける業務の適正を確保するための体制を整備します。
a.「JALグループ会社管理規程」を制定し、JALグループ各社が「JALフィロソフィ」に基づいて公正かつ効率的に経営を行う体制を確保します。また、「JALグループ内部統制要綱」を制定し、総務部が業務の適正性を継続的にモニタリングします。
b.JALグループ各社の取締役等の職務の執行に係る事項の会社への報告に関する体制を整備します。
c.JALグループ各社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制を整備します。
d.JALグループ各社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備します。
e.JALグループ各社の取締役等および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制を整備します。
6.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項、監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項を整備します。
7.監査役への報告等に関する体制を整備します。
a.取締役および使用人が監査役に報告するための体制を整備します。
b.JALグループ各社の取締役、監査役、使用人またはこれらの者から報告を受けた者が監査役に報告をするための体制を整備します。
c.報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制を整備します。
8.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項を整備します。
9.その他監査役会または監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備します。
[内部統制システムの運用状況]
1. 取締役、使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制を整備します。
a.「JALフィロソフィ」およびJALグループ行動規範「社会への約束」を定め、教育等を通じてその浸透・実践を促進しています。
b.「内部統制システムの基本方針」および「JALグループ内部統制要綱」を定め、会社法および金融商品取引法の内部統制の整備・運用および評価を適切に行っています。
c.365日・24時間受付、日英両言語対応可能な窓口を含む公益通報窓口(社内・社外)を設置するとともに、定期的に社員に対し窓口に関する周知を行い、コンプライアンスに係る事案等を早期に検知し、迅速に対応を講じる体制を構築しています。2022年度においては、公益通報者保護法の改正もふまえ、内部通報に係る環境整備に取り組み、リスクを未然に検知する仕組みの強化を図りました。
d.新規取引先候補の属性確認を実施しているほか、3年ごとに定期審査として属性情報に変更がないかレビューを行っています。
e.取締役に対し、法的留意事項等を説明し、「忠実義務」「善管注意義務」を含む取締役の義務、権限および責任について周知徹底を図っています。また、使用人等に対し、職務執行に必要な知識習得のための教育を実施し、周知徹底を図っています。
f.監査部は、年度計画に基づき、「JALグループ内部統制要綱」に定められた内部管理体制の整備および運用状況を確認しています。各監査ごとに、経営者へ監査結果を報告し、監査役には定期的に、監査の進捗状況、監査結果を報告しています。2022年度からは、取締役会において、定期的に監査結果を報告しています。
g.整備監査部は、各種法令、社内規程に従った整備業務が実施されていることを確認しています。
h.安全監査部は、グループ安全対策会議に出席し、当会議提出資料等の確認を通じて、経営の安全に係る討議、関与、指示等を確認しています。また、各生産本部および安全推進本部、各空港に対する内部監査を実施しています。
2. 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制を整備します。
取締役会そのほかの重要な会議の意思決定に係る情報(文書・議事録)および稟議書は、法令および社内規程に従って作成し、保存・管理しています。
3. 損失の危険の管理に関する規程その他の体制を整備します。
a.損失の危険の発生を未然に防止するために、予防的リスクマネジメントのPDCAサイクルを運用・実施しています。また、その取り組みの結果は、グループリスクマネジメント会議・取締役会に報告し、マネジメント評価を実施しています。
b.首都直下型地震などの不測の事態に備え、大阪にオペレーションコントロールセンター分室を設置するとともに、外部専門家の知見も活用しつつ、事業継続計画の拡充および訓練に取り組み、実効性を向上させています。また、安否確認システムを活用したJALグループ全体を対象とした通報訓練を定期的に実施するなど、常日頃より社員一人一人の危機管理意識の醸成と社員に関する早期の状況把握に努めています。
c.航空事故・事件の発生時に迅速かつ的確な危機管理対応を実施できるよう、事故ご被災者・ご遺族との窓口となる世話役や事故対策本部の要員を継続して養成しています。
4. 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備します。
取締役会の実効性評価等を通じて、職務権限と会議体の運営方法を毎年レビューするとともに、持続的な成長に向けて、戦略的な討議を実現する環境を整備しています。適切な経営判断を迅速に行うため、社長直下の経営会議体として、「経営会議」「グループ業績報告会」等を設置しています。また、SDGsの達成に向けたESG経営を推進するため、社長を議長とするサステナビリティ推進会議を設置しています。
5. JALグループにおける業務の適正を確保するための体制を整備します。
a.「JALグループ会社管理規程」および「JALグループ内部統制要綱」を制定し、総務部が主体となり業務の適正性をモニタリングしています。
b.拡大業績報告会などを通じ、目標達成に向けた取り組みが確実に実行されていることをモニタリングするとともに、指導・支援を行っています。
c.JALグループ各社の総務部門に対して、日常的かつ定期的に連携、情報を共有し、リスクマネジメント体制の強化に資する指導および支援を行っています。
d.当社とJALグループ各社との間で基本協定書を締結し、事業運営に係る両社の基本的関係を明確にしています。
e.JALグループ各社の経営に携わる取締役等が自らの責任・役割を再認識し、公正かつ効率的な経営を行うための支援を行っています。
f.監査部はJALグループ各社に対し適切に監査を実施しています。2022年度からは、取締役会において、定期的に監査結果を報告しています。
g.整備監査部は、JALグループ各社に対し、各種法令、社内規程に従った整備業務が実施されていることを確認します。
h.安全監査部は安全監査計画に基づき、グループ安全対策会議に出席し、当会議提出資料等の確認を通じて、経営の安全に係る討議、関与、指示等を確認しています。また、各生産本部および安全推進本部、各空港に対する内部監査を実施しています。
6. 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項、監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項を整備します。
監査役監査の実効性を高め、かつ監査業務を円滑に遂行するため、取締役から独立した組織を設け、使用人(監査役スタッフ)を配置しています。また、監査役スタッフは監査役の業務指示・命令を受け、その人事は監査役の同意のもとに行っています。
7. 監査役への報告等に関する体制を整備します。
a.監査役は取締役会ほか重要会議に出席し、役員決裁以上の稟議を閲覧するほか、社長インタビュー・関連部のヒアリング・社内各部署の往査等を通じ会社業務の執行状況を監査しています。監査で認識された課題等については、年2回、監査役会ならびに取締役会に報告するとともに、その後の対応状況について確認をしています。
b.監査役は子会社監査役と定期的に意見・情報交換を行うほか、子会社の往査を実施しています。
c.監査役は、監査役への報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制の整備状況を確認しています。
8. 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項を整備します。
監査役監査に必要な費用は適切に支払っています。
9. その他監査役会または監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備します。
監査役は監査部および監査法人と定期的に意見・情報交換を実施し監査の実効性を高めています。
④責任限定契約の内容の概要
当社と各社は、取締役および各監査役との間で、それぞれ、会社法第427条第1項および当社定款の規定に基づき、同法第423条第1項に定める損害賠償責任の限度額について、同法第425条第1項に定める最低責任限度額とする責任限定契約を締結しております。
⑤取締役の定数
当社の取締役は3名以上15名以内とする旨定款で定めております。
⑥取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。なお、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めております。
⑦株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行なうことを目的とするものです。
⑧中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款を定めております。これは、株主の皆様への利益配分の機会を充実させるためです。
⑨自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項および第459条第1項第1号の規定により、取締役会の決議をもって、自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものです。
⑩取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって取締役および監査役(取締役および監査役であった者を含む)の損害賠償責任を法令に定める限度において取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たし得る環境を整備することを目的とするものです。