有価証券報告書-第97期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 9:58
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120項目

有報資料

(1)経営方針
当社グループは、下記の経営理念・経営目標・経営方針のもとで、今後の事業展開と収益拡大に邁進してまいります。
≪経営理念≫
1.Change(常に変革し続けます)
2.Speed(常に敏速に行動します)
3.Ownership(全ての社員が株主意識を持ち業務に取り組みます)
4.Accountability(企業としての説明責任を果たします)
5.Performance Culture(業績連動の報酬体系を確立します)
≪経営目標≫
アジア開発キャピタルグループは、投資事業を通じ、日本およびアジア各国の産業・文化の架け橋として、国内外の社会への貢献を目指します。また、効率的な事業投資を通じて、当社グループのステークホルダーへの経済的な貢献を目標とします。
≪経営方針≫
アジア開発キャピタルグループは、投資事業を柱として新たな事業を創造するとともに、その収益の最大化に努めてまいります。これまでの事業展開のあり方を抜本的に見直し、1.非製造業、2.早期にキャッシュ・フローを取り込める、3.アジア進出もしくはアジア企業との協業を目指している、などの条件を満たしている事業に投資し、連結収益の最大化を目指します。また、上場企業として、リスク管理の徹底、内部統制機能の強化に努めてまいります。
(2)経営戦略等
当社グループの主な事業の現状と今後の戦略は下記の通りです。
① Mabuhay Holdings Corporationとの協業
当社持分法適用関連会社Mabuhay Holdings Corporation(以下、「MHC」といいます。)は、フィリピン証券取引所に上場する投資会社です。
MHCは同じくフィリピン証券取引所に上場する不動産開発会社IRC Properties Inc.(以下、「IRC」といいます。)の株式の約30%を保有しております(間接保有を含みます)。IRCは、マニラ郊外のBinangonan地方に2,200ヘクタールの土地を所有しており、3つの宅地開発プロジェクト(Sunshine Fiesta, Fiesta Casitas, Casas Aurora)を進行中です。
当社は、平成27年6月3日付で、MHCの株式の39.07%を取得いたしました。同社の株式を取得することにより、同社の大株主としての立場から、IRCに対してビジネスパートナーとなりうる日本企業を紹介し、両社間のジョイントベンチャー等を提案・推進することにより、IRCおよびMHCの企業価値を増大させ、投資収益を得ることができると判断したためであります。
また、当社は、同年6月25日付で、香港企業Join Capital Limitedから、同社がMHCおよびMHC関連会社Mindanao Appreciation Corporationに対して有する貸付債権を取得しております。当該債権からは、利息収入および債権回収益を計上しております。
今後は、当社が日本やアジアで培ってきた人的ネットワークとMHCが保有するフィリピン国内における投資ノウハウやIRCの宅地開発プロジェクトを組み合わせることで、さらなる収益向上に努めてまいります。
② 金融業への投融資
当社は、平成28年3月、新たな事業戦略の柱である金融事業の一環として、質屋・古物買取販売事業を営む株式会社トレードセブン(以下、「トレードセブン」といいます。)を持分法適用関連会社とするとともに、同社に対して事業資金の貸付を行っております。そして、平成29年4月には、質屋・古物買取販売事業を当社グループの中核事業として位置付け、同社に対する持株比率を約74%まで拡大し、連結子会社といたしました。
トレードセブンは、昭和43年の創業以来40年超に渡り営業を展開してきた質屋事業を基盤に、多様な取扱商品を対象に、法人向け・個人向け両面において質屋・古物買取販売事業を展開しておりますが、当社の関連会社として再出発して以降、業務の主軸を、古物買取即販売というビジネスモデルから、質屋業による貸付業務に注力するというビジネスモデルに大きく変更いたしました。顧客からの短期の資金ニーズは大きいため、顧客の選別と分散化を図ることによる収益拡大の余地は大きいものと考えております。
今後は、中古品買取業者の買収や同社の店舗展開を通じて新たな質屋業の店舗を増やしていくことで、収益の向上を目指していく予定です。また、下記③の通り、越境ECサイトを通じて買取古物を中国の顧客に直接販売することも計画しております。
③ Eコマース事業への投融資
当社は、平成29年4月、株式会社China Commerce(以下、「China Commerce」といいます。)の株式の約80%を取得し、同社を連結子会社とするとともに、同社に対して事業資金の貸付を行っております。
China Commerceは、中国最大のカード会社である銀聯カードの越境ECサイト(オンラインショッピングモール)「銀聯在線商城日本館」(以下、「日本館」といいます。)の運営管理等を行う会社であります。日本館は、中国内の顧客が日本製品を購入した際に、通関手続きを代行し、自宅まで直接発送するサービスを提供しております。
今後、China Commerceは、新規事業として、(1)スマートフォン向け越境ECサイトの新設・運営、(2)中国内に18店舗を展開する大洋百貨店(台北証券取引所上場)における日本製品の展示販売、(3)中国内に670万人の会員を持つ幼稚園・保育園事業者団体との協業による日本製幼児向け商品の会員向けネット販売、(4)中国・春秋航空との提携による航空機内における日本製品の販売、等を手掛けてまいります。
また、トレードセブンが保有する買取古物を、日本館および上記新設ECサイトを通じて中国内の顧客に販売することにより、トレードセブンの販売網の拡大を目指してまいります。
④ 中国における高齢者介護事業
当社は、平成28年8月、高齢者福祉等を支援する事業を展開する中国和禾(わか)投資株式会社との共同出資により、アジア和禾投資株式会社(以下、「アジア和禾」といいます。)を設立いたしました。設立目的は、(1)高齢化が進展する中国において高齢者介護事業を展開する中国企業に対する経営支援・コンサルティング事業、(2)先進的な介護サービス・製品設備を提供する日本企業に対し、そのサービス・製品設備を中国市場に紹介し、販売ルート確立の支援を行う事業、を実施することにあります。
アジア和禾は、かかる事業の一環として、新設予定の運営会社を通じ、中国本土における高齢者介護ステーション施設の開設・買収を進めていくととともに、同運営会社に対するコンサルティング報酬や投融資を通じた収益の確保を図ってまいります。
また、アジア和禾は、中国人研修生への日本の最先端技術・サービスの習得のための研修拠点、および、日本国内の高齢者介護関連業界において最先端の製品設備やサービスを提供する企業向けの展示施設として、沖縄県南城市に「沖縄国際介護先端技術トレーニングセンター」を開設する準備を進めております。
⑤ 事業拡大のためのM&Aおよび有価証券・不動産投資
当社は、日本とアジアをつなぐ架け橋となる事業の実践を目的としており、その一環としてのM&Aおよび有価証券・不動産投資を想定しております。
投資資金の使途としては、下記を想定しております。
Ⅰ M&A
(1)非製造業、(2)早期にキャッシュ・フローを見込める、(3)アジア進出もしくはアジア企業との協業を目指している、などの条件に合致する日本企業の株式を取得し、連結子会社化または持分法適用会社化いたします。当社のアジアに関するネットワークを活用し、日本とアジアをつなぐビジネスの創造や企業価値の向上を目指します。
Ⅱ 有価証券投資
アジア企業、またはアジアビジネスに関連する日本企業の株式を主な対象として、連結子会社化および持分法適用会社化のいずれも前提としない純投資目的の有価証券投資を行います。しかしながら、中国を中心とするアジア新興国の経済環境が不透明なことから、かかる投資については、社内において慎重な調査を行い、銘柄を選定することといたします。
Ⅲ 不動産投資
当面は、上記①のフィリピンにおける宅地開発を中心として、その完成およびプロジェクトの成功にリソースを集中することとし、アジア新興国の経済環境が好転するまで、新たな投資を抑制し、当社にとって経済的に有効かつ当社業績に大きく寄与すると判断される案件のみを厳選して投資する方針です。
(3)目標とする経営指標
当社グループが行う投資事業は、その特性上、国内外の経済情勢、株式市場動向等から受ける影響が極めて大きいことから、目標とする経営指標および具体的な目標数値は設定しておりません。上記の経営方針・経営戦略等に基づき事業を推進することを通じて、企業価値の向上、経営成績の改善に努めてまいります。
(4)経営環境および対処すべき課題
当連結会計年度における我が国経済は、政府・日銀による景気対策の実施を背景に、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、中国をはじめとするアジア新興国の景気下振れや、本年1月に発足した米国新政権の政策の不確実性等による影響が懸念されるなど、先行きについては不透明な状況となっております。
このような経営環境のもとで、当社は、下記の課題に対処してまいります。
① 継続企業の前提の疑義解消
当社グループは、当連結会計年度まで11期連続して経常損失を計上しており、同年度の営業キャッシュ・フローも251,852千円のマイナスとなっております。加えて、平成29年2月末をもって、連結業績において大きな比率を占めていた株式会社六合の全株式を譲渡し、連結子会社から除外しております。このため、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当該重要事象等を解消し、または改善するための対応策等につきまして、「注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載しております。当社グループは、当該対応策を着実に行うことにより、できるだけ早期に継続企業の前提の疑義を解消することが最重要課題であると認識しております。
② 経営基盤の確立
当社グループは、安定的にキャッシュ・フローを生み出す収益基盤の確立を通じて財務基盤を強化することが最大の経営課題であると認識しております。その実現のためには、すぐれた人材を確保することが重要であり、企業投資および不動産投資等の知識や経験、投資案件の発掘における人的ネットワーク、さらには投資先事業の経営および運営に必要な能力を有する人材の確保・育成を進めてまいります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針について
当社では、買収防衛策が株主価値を毀損し経営者の保身目的として導入されることがないよう、その導入には慎重に対処しております。現在のところ、買収防衛策の導入は行っておりません。

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