有価証券報告書-第160期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 10:34
【資料】
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【項目】
138項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
(1)会社経営の基本方針
当社企業グループの事業基盤である新潟は、国際港湾や国際空港、高速道路網といった多様な交通インフラを備えた対岸諸国の玄関口として優れた拠点性を有しているだけでなく、農業分野でも今後大きな可能性を秘めております。当社企業グループは、こうした新潟の優位性を活かしながら地域社会に貢献し、グローバルな企業を目指しております。
さらに当社企業グループは、全体の総合的価値を高めながら安定的な発展を遂げるため「統一された意思を持った強い企業集団」となるべく、以下の「リンコーグループ経営理念」を定めております。
「リンコーグループ経営理念」
① 顧客・株主・社員とその家族・地域社会に信頼され、その全ての人々に貢献する企業集団を目指します。
② 新潟を基盤とした事業展開を図りつつも、常に視野を世界に拡げグローバル化を意識し、進取の精神でビジネスに挑戦します。
③ 総合物流事業、ホテル事業、不動産事業、各種販売代理店業及び環境事業を通じて、安全かつホスピタリティーの精神に基づき様々なサービスを社会に提供するとともに各事業分野に於いて地域NO.1企業を目指します。
④ 効率的な経営とコスト競争力のある企業体質を保持しつつ、常に良質なサービスを提供し続けることによって安定した成長を目指します。
(2)会社の経営戦略
当社は、2019年12月に「中期経営計画(2020年度~2022年度)」を策定し、2020年度をスタートいたしましたが、新型コロナウイルスの影響により、同計画で想定した事業環境が大きく変動したこと、2021年4月に連結子会社であった株式会社ホテル大佐渡の全株式を譲渡したことなどから同計画の見直しを進めております。この新たな「中期経営計画(2022年度~2024年度)(仮)」は、2021年度上期中の策定を予定しております。
また、近年、企業の長期的な成長のためにはESG(E:環境、S:社会、G:企業統治)を意識した企業経営が重要であり、当社企業グループもESGを意識して事業運営を行うとともに、企業価値の向上の実現に取組んで参ります。詳細は、次の(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題をご参照願います。
(3)経営環境
世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により、ヒト・モノの動きが抑制された状況が続いておりますが、ワクチン接種が進んでいる国々では、徐々に経済活動に回復の動きが見られます。一方、日本経済は、緊急事態宣言が複数回発令され、ワクチン接種も想定より進まず、社会経済活動の制限を当面継続せざるを得ない状況であります。 今後、ワクチン接種が進み、感染拡大の抑制効果により日本の経済活動も徐々に回復すると予想されますが、回復のペースは緩やかで長期に及ぶ可能性が高いと見込まれます。そのような状況の中、新潟県内の経済も、現在は、巣ごもり需要、観光地の人的移動の制限、テレワークなど多様な要因により影響が表れております。その影響は新潟港の輸出入貨物の荷動きに見られ、家庭用品に関連する貨物の荷動きは堅調を維持し、一方で素材原料は、デジタル化の加速の影響を受ける貨物の荷動きが今後も厳しいことが予測され、運輸部門の業績に影響を及ぼす可能性があります。
ホテル事業部門も、新型コロナ禍により大打撃を受けておりますが、2021年4月に同部門のホテル子会社2社のうち、株式会社ホテル大佐渡の全株式を譲渡いたしました。また、株式会社ホテル新潟では、安心、快適にホテルでのご宿泊、レストラン・宴会等、ご利用いただけるように感染防止対策の徹底を継続し、ホテル商品のテイクアウト、デリバリーサービスの外販強化に取組んでおります。このように同事業への影響を最小限にとどめ、業績回復に努めておりますが、当面、当社企業グループの事業環境は厳しいものと認識しております。
(4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題
当社企業グループは、「リンコーグループ経営理念」、「リンコーグループ行動規範」のもと、顧客・株主・社員とその家族・地域社会に信頼され、その全ての人々に貢献するため、社会的な規範と法令順守の浸透を図り、コーポレートガバナンスの充実により経営の透明性を目指し、持続的な成長と安定的な発展を実現して参ります。
さらに、企業の長期的な成長のため、ESG(E:環境、S:社会、G:企業統治)を意識した事業運営を行い、企業価値向上につながる以下の課題に取組んで参ります。
① 収益の確保・増益に向けた取組み
当社企業グループの中核である運輸部門におきましては、厳しい事業環境の中でも収益を確保することが喫緊の課題であると認識しております。運輸部門における現場作業の内製化、トラック輸送の自社便の増加等を積極的に推進し、IT活用等による業務の改善により、コスト削減に取組んで参ります。また、事業拠点である新潟港で長年積み上げてきた港湾荷役のノウハウや、一般・危険品倉庫等の豊富な倉庫群を最大限活用し、既存顧客の維持・取扱拡充と新規貨物の獲得を図って参ります。さらに、営業力を強化し、お客様の物流課題の改善につながる総合物流サービスを提供し、収益力の安定と向上を図って参ります。
ホテル事業部門については、2020年から新型コロナウイルス感染拡大の影響により、厳しい経営環境が続いておりますが、感染防止対策を徹底し、ホテルメイドのテイクアウト弁当、デリバリーサービス等の外販事業の強化、政府等の観光・飲食の需要喚起策を活かして、当ホテルをより一層ご利用いただけるよう取組んで参ります。
② 連結グループ間の連携強化と資産の有効活用の取組み
現在の厳しい事業環境が続く中では、連結グループ各社の単純な総和ではなく、一体化した相乗効果を発揮するため、グループ内の限られた経営資源を最大限活かす取組みが、益々重要であると認識しております。特に運輸部門においては、グループ全体で港湾作業、倉庫作業、トラック輸送を効率的に運営する体制作りを連携して進め、潜在している収益力の掘り起こしの実現につなげて参ります。
③ 人材育成の取組み
少子高齢化が進む中、次世代を担う人材の育成は、今後の事業継続の上で重要課題の一つとして認識しております。人事諸制度の見直しを図り、職位階層別の教育、作業技能の習得、各種資格の取得等、社員教育を計画的に実施し、人材育成に継続的に取組んで参ります。
④ 職場環境の整備と安全衛生の取組み
当社企業グループにおきましては、現場作業における労働災害の撲滅と健康に配慮した職場環境の実現は経営の要と認識しております。労災ゼロを目指して、安全教育の徹底により、安全な職場環境の構築と維持に継続して取組み、さらに、働きやすい職場環境の維持の他、育児等を理由とした在宅勤務、女性社員が活躍できる職場環境の拡大に努めて参ります。また、新型コロナウイルスの感染防止のため、「新型コロナウイルスへの対応ガイドライン」を策定し、日常生活における感染予防の徹底、テレワークや適時PCR検査の実施、事務所内や現場作業時の感染リスクの低減に取組んでおります。今後も社員が安全に働けるよう、感染予防を徹底して参ります。
⑤ 財務基盤の安定に向けた取組み
当社企業グループは、安定した財務基盤の構築に向けて取組んでおりますが、2020年度における連結の借入金残高は121億円となり、前期比で微減に止まりました。これは、新型コロナウイルスの影響により、ホテル事業部門における営業活動によるキャッシュ・フローが減少したことが主な要因であります。
今後も財務基盤の安定維持のため、連結の経営資源を最大限活かして、利益を安定して生み出し、内部留保の増加による自己資本の充実を図ります。また、当社によるグループ全体の効率的な運転資金の一元管理を継続し、営業活動から稼得するキャッシュ・フローも勘案して適切な規模の資金調達を行い、借入金残高の抑制を図ります。
⑥ コンプライアンス・内部統制強化の取組み
当社企業グループは、日頃からコンプライアンス意識を高く持って業務に当たることが重要であると認識しております。社員に対するコンプライアンス研修を定期的に実施するとともに法令違反や企業倫理違反、ハラスメントを早期に発見するため啓蒙活動の他、内部通報制度に関する社内体制の強化も行っております。また、適切な業務遂行のため、内部監査の指摘事項に対応した内部統制の強化策を実施し、その内部統制の運用が各部署で適正に行われているか確認して、グループ全体でリスク管理を遂行しております。
⑦ 環境保全への取組み
環境保全への取組みは、当社企業グループの重要な経営課題と捉えております。また国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)のなかの大きな柱である「環境保護」の取組みにもつながると認識しております。
当社企業グループでは、海洋環境の保全及び近隣住民に配慮した港湾荷役作業の実施、輸送車両のアイドリングストップ、倉庫内の電動フォークリフトの使用等により環境負荷の低減に努めております。また、木材リサイクル事業を通じた廃材資源の利活用も継続して取組み、環境保全に配慮した事業活動を推進して参ります。さらに、新潟県が表明しているカーボンニュートラルに関する各種協議会等に参加し脱炭素社会の実現に向け協力して参ります。
⑧ 臨港地区(臨港埠頭)有効活用の取組み
臨港埠頭地区全体の有効活用は、当社企業グループにおきまして重要課題として認識しており、社内に設けた「臨港地区(埠頭)将来構想検討委員会」で検討を継続しております。
一方、新潟港の目指すべき将来像とその実現のため、臨港地区がどのような役割を担うことが可能か、関係行政機関と連携・協議を継続しており、それを踏まえた上で、臨港地区の将来構想を策定して参ります。

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