有価証券報告書-第19期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営理念
当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を定めたグループミッションを掲げております。
Space for your Smile不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このグループミッションを、持続可能な社会に向けた活動を進めるための「サステナビリティ方針」としても掲げ、社会的課題を解決するとともに企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 経営環境
宇宙関連市場では、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格的に開始され、競争環境が激化しておりますが、航空機・船舶向けの移動体衛星通信や安全保障領域における衛星データの需要が拡大しております。
メディア関連市場においては、動画配信サービスとのコンテンツ及び顧客の獲得競争が継続しており、厳しい市場環境が続いております。一方、スポーツ・音楽等のライブコンテンツに対する需要は堅調に推移しており、市場機会が拡大しております。
(3) 経営方針・経営戦略
当社グループは、2030年の目指す姿や社会へもたらす価値の実現に向けた成長の道程を示す価値創造ストーリーを策定しております。経営戦略としては、事業に関わる「収益基盤強化」「事業の進化」「新規領域の開拓」の3つの戦略、それらの基盤となる「人的資本強化」「経営基盤拡充」の2つの戦略を掲げております。
また、宇宙事業では「Multi-Orbit戦略」のもと、スペースインテリジェンス事業を成長ドライバーとして事業領域を拡大し、メディア事業では「Multi-Alliance戦略」を通じて、放送・配信事業及び光アライアンス事業により利益水準の維持・拡大を図ってまいります。

<2030年度目標>2030年度の目標として、営業収益 1,850億円・当期純利益 350億円・EBITDA 850億円を掲げております。変化する環境を捉えながら、既存ビジネスの延長線上にとどまることなく、事業領域の拡大を進めてまいります。
<収益基盤強化・事業の進化・新規領域の開拓>宇宙事業、メディア事業は、「収益基盤強化」「事業の進化」「新規領域の開拓」の3つの戦略で事業に取り組んでまいります。両事業のビジョン、取り組みは以下になります。
(宇宙事業)
40年にわたり培ってきた宇宙・衛星サービス分野での経験を活かし、静止軌道から非静止軌道へ事業領域を拡大するとともに、衛星オペレーターから宇宙ソリューションプロバイダーへの転換を進めてまいります。
収益基盤強化:通信関連事業では、衛星フリートの最適化等を実行し、収益力を一層高めてまいります。また、2027年より新衛星の打ち上げを順次予定しており、移動体向け・グローバル向け販売を拡充してまいります。
事業の進化:スペースインテリジェンス事業では、2025年12月に三菱電機㈱、三井物産㈱、㈱QPS研究所、㈱Synspective、㈱アクセルスペース、三井物産エアロスペース㈱とともに、 防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を落札いたしました。本事業の着実な遂行を通じて、わが国の安全保障及び防衛産業基盤の強化に貢献し、成長市場における収益の拡大を目指してまいります。
新規領域の開拓:衛星量子鍵配送、宇宙状況把握、光データリレー等、新たな技術を活用したサービスの実現を目指してまいります。
(メディア事業)
衛星放送における30年の運用実績、蓄積されたノウハウや資産を活かし、多様なパートナー企業との協業を通じた「Multi-Alliance戦略」により、人と人、企業、社会をつなぐエンタメプラットフォーマーとして多様で創造性豊かな社会の実現に貢献してまいります。
収益基盤強化:放送・配信事業では、「スカパー!基本プラン」や「スカパー!プロ野球セット」等の主力商品への注力により、契約件数の最大化及び継続期間の長期化を図り、収益基盤の強化に努めてまいります。
メディアソリューション事業では、放送・配信事業における既存資産や放送技術を活用し、映像中継・制作・伝送・配信等の課題を解決するソリューションサービスの更なる受注拡大に取り組んでまいります。
事業の進化:光アライアンス事業の再送信サービスでは、アライアンス先との連携強化を通じて、接続世帯数を拡大してまいります。また、CATVパススルーサービスでは、ケーブルテレビ事業者の抱える課題へのソリューション対応力を高め、利用拡大を図ってまいります。
新規領域の開拓:アニメコンテンツIPビジネスの更なる成長と周辺事業の戦略的拡大を目指してまいります。
<人的資本強化>求める人財の採用・育成と抜擢・配置を図る「人財戦略」と、安心安全で挑戦を促す組織づくりのための「組織基盤の強化」の2つを柱としております。 当社グループの人的資本の考え方や取り組みにつきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本・多様性」に記載しております。
<経営基盤拡充>企業価値の向上への取り組みとして「資本コストや株価を意識した経営」と、経営の持続性を支える基盤として「ガバナンス及びリスク管理の高度化」の2つを柱としております。
「資本コストと株価を意識した経営」については、以下の取組を継続的に実行し、連動させていくことで、推進してまいります。
(成長投資)2025年~2027年度は累計2,200億円の投資を計画。2026年度は700億円の投資を見込む。
(資金調達)投資の実行等による資金需要に対して、外部借入による調達を想定。
(株主還元)配当性向50%以上、2027年3月期の1株当たり予想配当金は48円。詳細は、「第4 提出会社の状況」の「3 配当政策」に記載しております。
(株式付与)株主と同じ目線での経営を一層促進すべく、役員報酬における株式報酬比率引き上げ、従業員の中長期的なコミットメントやエンゲージメント強化を目的とした株式付与制度を新たに導入。
(投資管理)ハードルレートを8%に見直し、質の高い投資の実行と収支管理を徹底。

「ガバナンス及びリスク管理の高度化」については、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスクマネジメント、個人情報保護、情報セキュリティマネジメントの詳細を、「3 事業等のリスク」、「第4 提出会社の状況」の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2026年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,350億円
営業利益 390億円
経常利益 390億円
親会社株主に帰属する当期純利益 270億円
EBITDA 540億円
(注)EBITDAは「営業利益+減価償却費」として算定しております。
算出式を、従来の「純利益+税金費用+減価償却費+のれん償却費+支払利息」から、変更しております。
(5) 対処すべき課題
宇宙事業及びメディア事業において、近年のデジタル技術の急激な進化に伴い事業環境が変化していく中で、既存サービスの顧客維持や成長市場の需要取り込みのための各種施策のほか、M&Aや事業提携にも積極的に取り組み、経営戦略に掲げる「収益基盤強化」「事業の進化」「新規領域の開拓」を図ってまいります。
(宇宙事業)
宇宙事業においては、世界規模で宇宙産業市場が拡大する中、新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格開始される等、事業環境が大きく変化しております。また、昨今の国際情勢を踏まえ、宇宙空間の重要性が高まっており、市場機会が拡大しております。
このような環境下において、通信・宇宙データ・運用を組み合わせた宇宙ソリューションプロバイダーへの進化を図り、次に示す取り組みを通じて事業領域を拡大し、持続的な成長を目指してまいります。
① 通信関連事業
国内衛星通信分野においては、インフラ事業者をはじめとする既存顧客に対する通信サービスの長期契約更新の提案に加え、地上アセットを活用したサービス等を合わせて展開していくことで、事業基盤の強化を図ってまいります。また、40年にわたる衛星通信事業を通じて培ってきた知見を活かし、内閣府宇宙開発戦略推進事務局による「宇宙基本計画」などに基づく安全保障領域を含む政府主導のプロジェクトへの参画、衛星の運用、観測・監視サービスなど、積極的に活動領域を拡げてまいります。
グローバル・モバイル分野においては、航空機でのインターネット利用等の成長市場に向けた高速かつ大容量の通信サービスを提供することにより、競争力の強化と収益の拡大を目指してまいります。また、衛星カバレッジの拡大や、通信容量の増強に向けた海外事業者との連携やM&Aについても検討を進め、アジア・オセアニア地域を中心に海外における営業展開を強化してまいります。
更に、未来社会が求める様々な通信要件に応えるため、パートナー企業と連携しながら、静止衛星に非静止衛星などを加えた多層的な通信ネットワークを構築し、多様なユースケースに応じた柔軟な通信サービスの提供を目指してまいります。
② スペースインテリジェンス事業
低軌道衛星コンステレーションを構築及び保有し、地球観測衛星事業者等との業務提携の推進や、衛星画像販売サービスを基盤とした事業展開を強化することにより、収益の拡大を目指してまいります。また、パートナー企業とも連携しながら、地球観測衛星から得られる多様なデータを活用した顧客課題の解決に資するソリューションの開発と販売活動を推進し、安全保障や防災・減災に加え、金融、保険、農林水産、物流等、新たな市場の開拓に取り組んでまいります。
③ 開拓領域
㈱Space Compassのほかパートナー企業と連携しながら、HAPS(高高度通信プラットフォーム)を用いた通信ネットワーク及び光通信技術や宇宙コンピューティング技術を取り入れた宇宙空間でのICTインフラ基盤の構築を目指してまいります。また、衛星量子鍵配送、宇宙状況把握等、新たな技術を用いたサービスの事業化に取り組み、事業領域の更なる拡大を目指してまいります。
(メディア事業)
メディア事業においては、メディア消費の多様化や国内外の動画配信サービスとのコンテンツ獲得及び顧客獲得の競争激化が継続しており、従来の延長線上にある各種施策だけでは事業基盤の維持・拡大が困難な状況にあります。
このような競争環境下において、多様なパートナー企業との協業を通じた「Multi-Alliance戦略」により、収益性の改善及び新たな収益の獲得を図ってまいります。
④ 放送・配信事業
顧客基盤の維持・拡大には、魅力的かつ差別化されたコンテンツが揃っていることに加え、テレビ視聴習慣層から認知を獲得することが重要となってまいります。プロ野球、モータースポーツ、韓流といった重点ジャンルを軸とした主力商品への注力により、顧客獲得及び契約継続率向上に取り組んでまいります。
テレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが視聴可能な「スカパー!基本プラン」については、加入初期段階における視聴習慣の醸成や、顧客の嗜好に応じたコンテンツ情報の提供等により、顧客との長期的な関係を構築してまいります。
プロ野球においては、2026年シーズンもセ・パ全12球団の公式戦を放送・配信し、“プロ野球を見るならスカパー!”として、引き続きファンの期待に応えられるよう取り組んでまいります。その他のスポーツジャンルにおいても、サービスの拡充を進めてまいります。
また、採算性及び将来性の観点から各種施策を精査し、コスト削減や生産性の向上を通じて、持続的な事業運営を図ってまいります。
更に、放送・配信事業での収益拡大に向け、国内外の配信サービスを展開する事業者を支援する「メディアHUBクラウド」等、既存アセットを活用したメディアソリューションサービスの更なる受注拡大に取り組んでまいります。また、複数のラジオ局や地上波テレビ局を含む放送マスターの集約・運用など、新たな収益基盤の確立にも取り組んでまいります。
⑤ 光アライアンス事業
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光回線を利用して提供している地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスは、提供エリアを拡大しながら拡販を図ってまいります。光アライアンス事業販路における顧客接点も強化し、新規放送顧客の獲得やアップセル等、放送サービスの基盤維持に向けても取り組んでまいります。また、有料放送市場の維持・発展に向けて、ケーブルテレビ事業者向けパススルー方式による視聴鍵管理機能の提供に引き続き取り組んでまいります。
⑥ 開拓領域
アニメを中心とした映像コンテンツの企画、製作投資、販売、及び周辺事業の推進を通じて、グローバルにビジネスを展開する「アニメコンテンツIPビジネス」の更なる成長と周辺事業の戦略的な展開を進めてまいります。
また、既存事業領域にとどまらない事業変革の実現を目指し、新規事業の立ち上げをはじめ、M&Aを含む「Multi-Alliance戦略」の下、多様なパートナー企業との協業を推進してまいります。これらの取り組みを通じて、事業基盤の強化に取り組んでまいります。
(1) 経営理念
当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を定めたグループミッションを掲げております。
Space for your Smile不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このグループミッションを、持続可能な社会に向けた活動を進めるための「サステナビリティ方針」としても掲げ、社会的課題を解決するとともに企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 経営環境
宇宙関連市場では、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格的に開始され、競争環境が激化しておりますが、航空機・船舶向けの移動体衛星通信や安全保障領域における衛星データの需要が拡大しております。
メディア関連市場においては、動画配信サービスとのコンテンツ及び顧客の獲得競争が継続しており、厳しい市場環境が続いております。一方、スポーツ・音楽等のライブコンテンツに対する需要は堅調に推移しており、市場機会が拡大しております。
(3) 経営方針・経営戦略
当社グループは、2030年の目指す姿や社会へもたらす価値の実現に向けた成長の道程を示す価値創造ストーリーを策定しております。経営戦略としては、事業に関わる「収益基盤強化」「事業の進化」「新規領域の開拓」の3つの戦略、それらの基盤となる「人的資本強化」「経営基盤拡充」の2つの戦略を掲げております。
また、宇宙事業では「Multi-Orbit戦略」のもと、スペースインテリジェンス事業を成長ドライバーとして事業領域を拡大し、メディア事業では「Multi-Alliance戦略」を通じて、放送・配信事業及び光アライアンス事業により利益水準の維持・拡大を図ってまいります。

<2030年度目標>2030年度の目標として、営業収益 1,850億円・当期純利益 350億円・EBITDA 850億円を掲げております。変化する環境を捉えながら、既存ビジネスの延長線上にとどまることなく、事業領域の拡大を進めてまいります。
<収益基盤強化・事業の進化・新規領域の開拓>宇宙事業、メディア事業は、「収益基盤強化」「事業の進化」「新規領域の開拓」の3つの戦略で事業に取り組んでまいります。両事業のビジョン、取り組みは以下になります。
(宇宙事業)
40年にわたり培ってきた宇宙・衛星サービス分野での経験を活かし、静止軌道から非静止軌道へ事業領域を拡大するとともに、衛星オペレーターから宇宙ソリューションプロバイダーへの転換を進めてまいります。
収益基盤強化:通信関連事業では、衛星フリートの最適化等を実行し、収益力を一層高めてまいります。また、2027年より新衛星の打ち上げを順次予定しており、移動体向け・グローバル向け販売を拡充してまいります。
事業の進化:スペースインテリジェンス事業では、2025年12月に三菱電機㈱、三井物産㈱、㈱QPS研究所、㈱Synspective、㈱アクセルスペース、三井物産エアロスペース㈱とともに、 防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を落札いたしました。本事業の着実な遂行を通じて、わが国の安全保障及び防衛産業基盤の強化に貢献し、成長市場における収益の拡大を目指してまいります。
新規領域の開拓:衛星量子鍵配送、宇宙状況把握、光データリレー等、新たな技術を活用したサービスの実現を目指してまいります。
(メディア事業)
衛星放送における30年の運用実績、蓄積されたノウハウや資産を活かし、多様なパートナー企業との協業を通じた「Multi-Alliance戦略」により、人と人、企業、社会をつなぐエンタメプラットフォーマーとして多様で創造性豊かな社会の実現に貢献してまいります。
収益基盤強化:放送・配信事業では、「スカパー!基本プラン」や「スカパー!プロ野球セット」等の主力商品への注力により、契約件数の最大化及び継続期間の長期化を図り、収益基盤の強化に努めてまいります。
メディアソリューション事業では、放送・配信事業における既存資産や放送技術を活用し、映像中継・制作・伝送・配信等の課題を解決するソリューションサービスの更なる受注拡大に取り組んでまいります。
事業の進化:光アライアンス事業の再送信サービスでは、アライアンス先との連携強化を通じて、接続世帯数を拡大してまいります。また、CATVパススルーサービスでは、ケーブルテレビ事業者の抱える課題へのソリューション対応力を高め、利用拡大を図ってまいります。
新規領域の開拓:アニメコンテンツIPビジネスの更なる成長と周辺事業の戦略的拡大を目指してまいります。
<人的資本強化>求める人財の採用・育成と抜擢・配置を図る「人財戦略」と、安心安全で挑戦を促す組織づくりのための「組織基盤の強化」の2つを柱としております。 当社グループの人的資本の考え方や取り組みにつきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本・多様性」に記載しております。
<経営基盤拡充>企業価値の向上への取り組みとして「資本コストや株価を意識した経営」と、経営の持続性を支える基盤として「ガバナンス及びリスク管理の高度化」の2つを柱としております。
「資本コストと株価を意識した経営」については、以下の取組を継続的に実行し、連動させていくことで、推進してまいります。
(成長投資)2025年~2027年度は累計2,200億円の投資を計画。2026年度は700億円の投資を見込む。
(資金調達)投資の実行等による資金需要に対して、外部借入による調達を想定。
(株主還元)配当性向50%以上、2027年3月期の1株当たり予想配当金は48円。詳細は、「第4 提出会社の状況」の「3 配当政策」に記載しております。
(株式付与)株主と同じ目線での経営を一層促進すべく、役員報酬における株式報酬比率引き上げ、従業員の中長期的なコミットメントやエンゲージメント強化を目的とした株式付与制度を新たに導入。
(投資管理)ハードルレートを8%に見直し、質の高い投資の実行と収支管理を徹底。

「ガバナンス及びリスク管理の高度化」については、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスクマネジメント、個人情報保護、情報セキュリティマネジメントの詳細を、「3 事業等のリスク」、「第4 提出会社の状況」の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2026年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,350億円
営業利益 390億円
経常利益 390億円
親会社株主に帰属する当期純利益 270億円
EBITDA 540億円
(注)EBITDAは「営業利益+減価償却費」として算定しております。
算出式を、従来の「純利益+税金費用+減価償却費+のれん償却費+支払利息」から、変更しております。
(5) 対処すべき課題
宇宙事業及びメディア事業において、近年のデジタル技術の急激な進化に伴い事業環境が変化していく中で、既存サービスの顧客維持や成長市場の需要取り込みのための各種施策のほか、M&Aや事業提携にも積極的に取り組み、経営戦略に掲げる「収益基盤強化」「事業の進化」「新規領域の開拓」を図ってまいります。
(宇宙事業)
宇宙事業においては、世界規模で宇宙産業市場が拡大する中、新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格開始される等、事業環境が大きく変化しております。また、昨今の国際情勢を踏まえ、宇宙空間の重要性が高まっており、市場機会が拡大しております。
このような環境下において、通信・宇宙データ・運用を組み合わせた宇宙ソリューションプロバイダーへの進化を図り、次に示す取り組みを通じて事業領域を拡大し、持続的な成長を目指してまいります。
① 通信関連事業
国内衛星通信分野においては、インフラ事業者をはじめとする既存顧客に対する通信サービスの長期契約更新の提案に加え、地上アセットを活用したサービス等を合わせて展開していくことで、事業基盤の強化を図ってまいります。また、40年にわたる衛星通信事業を通じて培ってきた知見を活かし、内閣府宇宙開発戦略推進事務局による「宇宙基本計画」などに基づく安全保障領域を含む政府主導のプロジェクトへの参画、衛星の運用、観測・監視サービスなど、積極的に活動領域を拡げてまいります。
グローバル・モバイル分野においては、航空機でのインターネット利用等の成長市場に向けた高速かつ大容量の通信サービスを提供することにより、競争力の強化と収益の拡大を目指してまいります。また、衛星カバレッジの拡大や、通信容量の増強に向けた海外事業者との連携やM&Aについても検討を進め、アジア・オセアニア地域を中心に海外における営業展開を強化してまいります。
更に、未来社会が求める様々な通信要件に応えるため、パートナー企業と連携しながら、静止衛星に非静止衛星などを加えた多層的な通信ネットワークを構築し、多様なユースケースに応じた柔軟な通信サービスの提供を目指してまいります。
② スペースインテリジェンス事業
低軌道衛星コンステレーションを構築及び保有し、地球観測衛星事業者等との業務提携の推進や、衛星画像販売サービスを基盤とした事業展開を強化することにより、収益の拡大を目指してまいります。また、パートナー企業とも連携しながら、地球観測衛星から得られる多様なデータを活用した顧客課題の解決に資するソリューションの開発と販売活動を推進し、安全保障や防災・減災に加え、金融、保険、農林水産、物流等、新たな市場の開拓に取り組んでまいります。
③ 開拓領域
㈱Space Compassのほかパートナー企業と連携しながら、HAPS(高高度通信プラットフォーム)を用いた通信ネットワーク及び光通信技術や宇宙コンピューティング技術を取り入れた宇宙空間でのICTインフラ基盤の構築を目指してまいります。また、衛星量子鍵配送、宇宙状況把握等、新たな技術を用いたサービスの事業化に取り組み、事業領域の更なる拡大を目指してまいります。
(メディア事業)
メディア事業においては、メディア消費の多様化や国内外の動画配信サービスとのコンテンツ獲得及び顧客獲得の競争激化が継続しており、従来の延長線上にある各種施策だけでは事業基盤の維持・拡大が困難な状況にあります。
このような競争環境下において、多様なパートナー企業との協業を通じた「Multi-Alliance戦略」により、収益性の改善及び新たな収益の獲得を図ってまいります。
④ 放送・配信事業
顧客基盤の維持・拡大には、魅力的かつ差別化されたコンテンツが揃っていることに加え、テレビ視聴習慣層から認知を獲得することが重要となってまいります。プロ野球、モータースポーツ、韓流といった重点ジャンルを軸とした主力商品への注力により、顧客獲得及び契約継続率向上に取り組んでまいります。
テレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが視聴可能な「スカパー!基本プラン」については、加入初期段階における視聴習慣の醸成や、顧客の嗜好に応じたコンテンツ情報の提供等により、顧客との長期的な関係を構築してまいります。
プロ野球においては、2026年シーズンもセ・パ全12球団の公式戦を放送・配信し、“プロ野球を見るならスカパー!”として、引き続きファンの期待に応えられるよう取り組んでまいります。その他のスポーツジャンルにおいても、サービスの拡充を進めてまいります。
また、採算性及び将来性の観点から各種施策を精査し、コスト削減や生産性の向上を通じて、持続的な事業運営を図ってまいります。
更に、放送・配信事業での収益拡大に向け、国内外の配信サービスを展開する事業者を支援する「メディアHUBクラウド」等、既存アセットを活用したメディアソリューションサービスの更なる受注拡大に取り組んでまいります。また、複数のラジオ局や地上波テレビ局を含む放送マスターの集約・運用など、新たな収益基盤の確立にも取り組んでまいります。
⑤ 光アライアンス事業
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光回線を利用して提供している地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスは、提供エリアを拡大しながら拡販を図ってまいります。光アライアンス事業販路における顧客接点も強化し、新規放送顧客の獲得やアップセル等、放送サービスの基盤維持に向けても取り組んでまいります。また、有料放送市場の維持・発展に向けて、ケーブルテレビ事業者向けパススルー方式による視聴鍵管理機能の提供に引き続き取り組んでまいります。
⑥ 開拓領域
アニメを中心とした映像コンテンツの企画、製作投資、販売、及び周辺事業の推進を通じて、グローバルにビジネスを展開する「アニメコンテンツIPビジネス」の更なる成長と周辺事業の戦略的な展開を進めてまいります。
また、既存事業領域にとどまらない事業変革の実現を目指し、新規事業の立ち上げをはじめ、M&Aを含む「Multi-Alliance戦略」の下、多様なパートナー企業との協業を推進してまいります。これらの取り組みを通じて、事業基盤の強化に取り組んでまいります。